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REPORT

2026.05.14

新世代のエネルギー溢れるステージで2年目へ走り出したDayRe:の1stワンマンライブをレポート!

新世代のエネルギー溢れるステージで2年目へ走り出したDayRe:の1stワンマンライブをレポート!

2026年5月5日、東京・板橋区立文化会館 大ホールにて声優ユニット・DayRe:によるワンマンライブ“LAWSON presents DayRe: 1st Anniversary Live – Page:366 –”が開催された。ミュージックレイン3期生として活動してきた橘 美來、相川奏多、宮沢小春、夏目ここな、日向もかの5人が、昨年5月5日にDayRe:として活動をスタートさせてから1年=366日目となるこの日。これまで数々のリリースや“リスアニ!LIVE”を含むイベント出演を経験してきた彼女たちが、いよいよワンマンというスタート地点に足を踏み入れた。そこで見せた新世代のエネルギー溢れるステージから、昼公演の模様をレポートしていこう。

PHOTOGRAPHY BY 篠田直人
TEXT BY 澄川龍一

濃密な1年を過ごした、“今のDayRe: ”が見せる圧倒的パフォーマンス

2025年5月5日、ヒューリックホール東京にて開催された“ユニット名&デビュー曲お披露目会”にてそのキャリアを踏み出したDayRe:。デビュー曲「DeaRy Days」以降は翌6月に「Happy Bubble Party」をリリース、夏には“リスアニ!LIVE 2025 ナツヤスミ”や、“Animelo Summer Live 2025 ThanXX! ”でのけやきひろばでのステージといったイベント出演を経験する。その後11月には刺激的な1st EP『ReFraction』をリリースし、1年目にして新たな音楽性を拡張することに成功した。そして2026年には“リスアニ!LIVE 2026”への出演を経て、4月には2nd EP『刹那的ロマンティック』をリリースするなど、精力的な1stシーズンを過ごしてきた。
そんな彼女たちのキャリア1年目を締め括る集大成的なワンマンとなったのがこの日の“Page:366”というわけである。それもあって、この日の会場となった板橋区立文化会館は、これまでのキャリアを追い続けてきた多くのファンたちが詰めかけている。そこにはどこか、待ちに待ったDayRe:としての本格的なワンマンへの期待感と共に、いよいよ彼女たちが踏み出す新たな一歩を目撃せんとする緊張感も見受けられる。開演時間を迎えるところで、会場内のBGMが「DeaRy Days」へと変わり、いよいよDayRe:のステージが幕を開けようというあたり、観客の待ってましたの歓声の中にはどこか息を呑むような空気も感じられる。そうしたなかでステージ後方にあるライブタイトルが映されたスクリーンには、雷門やスカイツリー、東京タワーといった街の風景が映し出される。そこから1st EP『ReFraction』収録の「Overture」のフレーズが流れ出す頃、その雑踏の中にDayRe:のメンバーの姿が現れ出す。巨大な都市の中でメンバーそれぞれがぽつりといるという描写は、まだ何ものでもない者たちが何かになろうとしているという『ReFraction』のテーマを思わせる。そこから大きく映し出された足がゆっくりと歩を進めるというシーンで「Overture」は幕を閉じる。まさに何かになろうと一歩を踏み出す瞬間で映像は終わり、そしてライブが幕を開けることとなる。

続いて鳴らされたのは『ReFraction』の曲順通りではなく、2nd EPのオープニングを飾る「刹那的ロマンティック」だ。シンガロングを伴うアンセミックな冒頭のなか、ステージ後方には逆光に照らされ、拳を突き上げた5人のシルエットが見える。そこから歌い出しと共に5人が一斉にステージ前面へと躍り出した。スクリーンもないしバンドもない、まさに5人だけのステージだ。そこで彼女たちは広い舞台の中でのっけから複雑なフォーメーションを含むダンスとともにマイクリレーを展開していく。今年に入ってからの“リスアニ!LIVE”のステージを観ても思ったことだが、『ReFraction』以降のDayRe:はハイクオリティーなサウンドと共に歌唱やダンスで圧倒していくパフォーマンスが印象的で、キャリア1年でこのクオリティーはすさまじいものがある。それゆえか出だしとしては爆発的熱狂を生む以前に、ピンと張り詰めた緊張感のなかで固唾を飲んで見つめるような雰囲気もあった。しかしそれがサビに入り、5人でのユニゾンを聴かせていくあたりから、観客のシンガロングと共に熱狂が広がっていくように感じられる。そしてそれが中盤のインストで、5人のテクニカルなダンスが展開されていく頃には観客の歓声もさらに増大していく。高品質かつ熱狂的、そして緊張からの爆発という1曲の中で感情が大きく揺れ動くさまを“ワンマンの1曲目”で観られたことは大きいし、同時にこの「刹那的ロマンティック」で今のDayRe:の魅力を存分に味わえるというモーメントにもなった。それらへの手応えは楽曲が終わったあとの爆発的な歓声が物語っている。
そこからアコースティックギターのカッティングが鳴るなか相川が「DayRe: 1st Anniversary Liveへようこそ! 盛り上がっていきましょう!」と言って「プロトノイズ」がスタート。ここでも5人のパフォーマンスの切れ味は増すばかりで、複雑なフォーメーションを維持しながらステージ左右に動いて観客を煽っていき、途中ステージ後方の上下手にある階段に宮沢と相川が上がっていくなど、前後左右の立体的なステージングを見せていく。その一方で個々のマイクリレーも楽しめるこの曲では、各メンバーのパワフルな歌唱が堪能できる。そこに観客も“ディストーション ディストーション” “ハウリング ハウリング”とシンガロングを返す。一気に熱量の高い空間が形成された。そこからクールなダンストラックの「鏡面上、今、レーゾンデートル」へ。ここでも観客のクラップと共にキレのあるダンスを見せていく。なかでも夏目のソロダンスパートには一際歓声があがるなど、DayRe:という5人、一方で個々の魅力も存分に打ち出していった。

序盤で一気に観客のハートをがっちり掴んだあとは最初のMCへ。相川が「皆さんこんにちはー!」と大声でのご挨拶。各メンバーの自己紹介を経て、観客の大歓声にもご満悦な様子で、宮沢が「DayRe:ちゃんも1歳となりまして、この盛り上がりのまま次のブロックに行きたいのですが」と始めると、どうやら次は撮影席の観客は撮影可能のコーナーとなるとのこと。こうしたところは1周年のアーティストのライブというフレッシュさも感じさせる。しかし続いて披露されたのは、『刹那的ロマンティック』から切ないミディアムナンバーとなる「プラチナ」だ。ここでは曲調の通り儚げな5人の表情、そしてパフォーマンスが見られる。なかでも最初にマイクをとる宮沢と橘を中心としたステージングはお見事で、2人のつかず離れずな距離感が、5人のフォーメーションの中で展開されていく。個々の切ない歌唱も素晴らしいが、歌っていないときのお互いを見る表情など、序盤とは異なるシアトリカルなステージに一気に引き込まれていく。そこからガーリーなロックサウンドの「Not a dream」になると、先ほどから一転して橘の低域も聴かれるなど、アプローチもガラッと変えてくる。ステージングも続いて演劇的でありながら女子の日常をコミカルに映すようなものになっていて、ステージを広く使いながらコロコロ変わるメンバーの表情を楽しむことができる。こういうところでの日向のキュートな歌唱がよく活きている印象だ。
そして昼公演では、2024年にリリースされたミニアルバム『~まだ見ぬ青を探して~時々カルテット』から、「名もなき青のハルモニア」を披露。DayRe:結成以前の5人による楽曲ということもあって、近作にはないエバーグリーンな青春感が感じられる1曲。ここでもステージをたっぷりと使いながら爽やかなパフォーマンスを聴かせる。最後に5人が笑顔で向き合って歌う姿が印象的だ。そこからほぼ間を置かずに、昨年夏にリリースしたポップな「SPARKLE DAYS」へ。観客に歓声を煽りながら、ハンズアップした手を左右に振るなど王道の振り付けもみられて、これがまた新鮮でもある。ハイクオリティでありつつフレッシュでもある、実に濃厚な30分が過ぎた。

そしてMCでは夏目が「さあ、次は、お楽しみの……」ともったいつけながら「ソロカバーコーナーでーす!」と宣言。最初は誰か?というところで「私でーす!」と日向が元気よく挙手。ここからはメンバーによるソロでのパフォーマンスだ。客席が一瞬にして日向のイメージカラーである黄色一色に染まるなかで始まったのは、mona(夏川椎菜)feat. HoneyWorks「#超絶かわいい」だ。キュートかつハイテンションな日向にぴったりな楽曲で、ステージを縦横無尽に動き回りながら観客からの“超絶かわいい”のシンガロングを煽っていく。コーナーの幕開けに相応しいハイスパートかつかわいいステージだ。

続いては夏目が登場、緑のペンライトが輝く中で歌われたのはTOKOTOKOによる「夜もすがら君想ふ」へ。やはり夏目のコシのあるボーカルにはロックサウンドがよく似合う。軽快なリズムに乗せて聴こえる低域は爽やかかつフロアをしっかり揺らせる力強さがある。最後は「みんな大好きだよー!」と叫んだあとにビシッとピースサインを見せて、堂々としたソロステージを駆け抜けた。

そこからの宮沢のソロステージは、乃木坂46「気づいたら片想い」のカバー。動きのあるパフォーマンスだったこれまでの2人に対して、宮沢はステージ下手の後方で立ちながら、切ない歌唱を聴かせる。「プラチナ」でもあった、少しハスキーがかったようにも聴こえる独特の倍音がある宮沢の声は、こうしたエモーショナルな楽曲にはぴったり。特に転調したクライマックスは絶品だ。こうしたアプローチは今後のDayRe:でも見てみたくなる。

客席のペンライトが宮沢のイメージカラーである水色から青へと変わり、橘のソロコーナーへ。披露されたのはなんと、TVアニメ『IS 〈インフィニット・ストラトス〉』EDテーマ「SUPER∞STREAM」だ。いわばキャラソンの王道を行くアッパーなサウンドで、橘は終始観客にレスポンスとジャンプを煽りまくる。もちろん自分もアクティブに動いてジャンプしながら、芯の真っ直ぐな歌唱を聴かせるかっこよさもあるのだが、隙あらば観客に向かって煽り続けるという彼女の全力かつアニソンへの深い愛が強烈に印象づけられた格好だ。

そしてソロコーナーの最後を飾ったのは相川。ステージ上手の階段の上に登場し歌い始めたのは藍井エイル「IGNITE」だ。この曲をチョイスしていることもそうだが、歌い出しからして本格派とわかる太くパンチの効いた歌唱にいきなり圧倒される。メロディの展開からして高難度であるこの曲をしっかり歌いこなす様は素晴らしく、キメとなるハイトーンも見事に歌い上げ、赤く染まった観客も熱狂的な歓声を送り続けていった。これまでの5人で見せるDayRe:としての魅力を存分に味わったあとに、メンバー個々の実力もしっかり打ち出す、見事な構成だと唸らされるソロコーナーとなった。

次ページ:完成度の高いステージを通じて見えてきた、DayRe:のこれから

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