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2026.03.16

最強2バンドがそのサウンドで描き出すストーリーと現在地“MyGO!!!!!×Ave Mujica ツーマンライブ「“moment / memory”」”レポート

最強2バンドがそのサウンドで描き出すストーリーと現在地“MyGO!!!!!×Ave Mujica ツーマンライブ「“moment / memory”」”レポート

3月1日、ブシロードが手掛けるメディアミックスプロジェクト「BanG Dream!(バンドリ!)」の一角を担うMyGO!!!!!Ave Mujicaによる“MyGO!!!!!×Ave Mujica ツーマンライブ「“moment / memory”」”が神奈川・Kアリーナ横浜で開催された。
TVアニメ「BanG Dream! It’s MyGO!!!!!」、「BanG Dream! Ave Mujica」で、ルーツにまつわる奇縁とその関係性が露わになったMyGO!!!!!とAve Mujica。2度目となる両者の対バンライブはその冠どおりの公演に。リアルに今この“瞬間”を生きる彼女たちだからこそ鳴らせる言葉と音の数々で、キャラクターの抱えるこれまでの“記憶”を描き出す。「バンドリ!」のコンセプトに違わぬ、現実と仮想の結節点のようなステージが繰り広げられた。

TEXT BY 成松 哲
PHOTOGRAPHY BY ハタサトシ、高田 梓

新鋭バンドリ!バンドはポストロック&ミクスチャーロック

開催前日の2月28日には、MyGO!!!!!とAve Mujicaも出演した「バンドリ!」のプロジェクトスタート10周年記念ライブ“BanG Dream! 10th Anniversary LIVE「In the name of BanG Dream!」”が行われたKアリーナ横浜はこの日も大盛況。前日同様、約2万人のバンドリーマー(※「バンドリ!」のファンネーム)がアリーナはもちろん、3レベルからなるバルコニーエリアも埋め尽くした。

そんなKアリーナ横浜の舞台の幕開けを飾ったのは、2026年リリース予定の新作モバイルゲーム『BanG Dream! Our Notes』(バンドリ!アワーノーツ)に登場するバンドのmillsageと一家Dumb Rock!のボーカリストの声を務める3人のキャスト。まずステージに姿を現したのは、millsageの汐見 蛍役の薬師寺李有(Key.&Vo.)だ。

ヘビーデューティなベルトをあしらったホワイトのミニワンピース姿で登場した薬師寺はサポートバンドと共に、millsageの楽曲「起死開戦」を歌い出す。ドラム、ベース、ツインギター、シンセサイザーが複雑に絡み合うポストロックライクなアレンジをバックに、低音と高音を大胆に跳躍するメロディに乗せて“天へと狼煙を上げるのさ起死開戦”と伸びやかな歌声を響かせていた。

大きな拍手の中、薬師寺があとにしたステージに登場したのは、一家Dumb Rock!・須賀蕾叶役の橘めい(Gt.&Vo.)と馬橋心玖役の涼泉桜花(Gt.&Vo.)。2人が披露したのは正統派ミクスチャーロックナンバー「ホーミー・タイッ!!」だ。左右デザイン違いのニーハイソックスにゴツいマウンテンブーツでキメた橘がかわいらしくもパワフルなラップをキックすれば、切り返しがスタイリッシュなロングスカートに編み上げブーツ姿の涼泉が安定感のあるボーカルで受け止める。バウンスするドラムとカッティングギターにスラップベースにブラスが織りなす16ビートの上で暴れ回るツインボーカルはこの日が初見となるバンドリーマーを踊らせまくっていた。

なお、millsage「起死開戦」と一家Dumb Rock!「ホーミー・タイッ!!」はライブ翌日の3月2日に配信リリースされている。

デコラティブなサウンド&パフォーマンスで全方位攻撃を仕掛けるAve Mujica

millsageと一家Dumb Rock!が温めまくったステージにまず登場したのは、Ave Mujicaだ。

ステージ下手の巨大スクリーンにローマ数字のVIIの箇所だけ赤く塗られた時計が表示され、その針がVIIを指し、本当に17時36分を迎えた瞬間、ライブはスタート。ステージに幕が張られ、“あの”クワイヤのようなコーラスが鳴り響くと、客席からは察しの良いバンドリーマーたちの大歓声が巻き起こる。

その声を背に「Choir ‘S’ Choir」をプレイするドロリス(Gt.&Vo./CV:佐々木李子)、モーティス(Gt./CV:渡瀬結月)、ティモリス(Ba./CV:岡田夢以)、アモーリス(Dr./CV:米澤茜)、オブリビオニス(Key./CV:高尾奏音)の5人は、自己紹介とばかりに幕越しにそれぞれのシルエットを映し出す演出で客席の熱量をさらに上へと押し上げてみせた。

アモーリスのタフなジャングルビートがバンドを引っ張る「Choir ‘S’ Choir」に続いては、スモークが立ちこめ、幻想的なムードが浮かび上がるステージで、ティモリスの硬質な音作りと唸るようなベースラインと、ストレンジでファンキーなモーティスのリズムギター、とドロリスの畳みかけるようなボーカルが光る「顔」をドロップ。2曲のAve Mujica流ダンスミュージックを畳みかける。

ところがその直後5人はオブリビオニスのメロウなピアノソロからパンキッシュなAメロに雪崩れ込んだかと思えば、ミュージカルソングを彷彿とさせるシアトリカルなBメロ、さらにはドラマチックなサビと目まぐるしくサウンドスケープが変化する「黒のバースデイ」を投下。さらにスムーズなミディアムチューンかと思いきや、オブリビオニスが絶妙に手数をコントロールしながら高速ビートを繰り出し、ドロリスが7弦ギターをタッピングしてオブリガートを奏でつつ、切なげなハイトーンボーカルを響かせる「Symbol IV : Earth」でそのテクニックを存分に見せつけたかと思えば、覆面バンドだった活動開始当時を回顧する「Mas?uerade Rhapsody Re?uest」ではステージセンターで肩を並べたドロリス、モーティス、ティモリスがヘッドバンギングしながら強烈なブレイクダウンを叩き込み、またオブリビオニスが配信用のカメラに向かって投げキッスするなど、サービス精神満点のパフォーマンスを繰り広げるなど、サウンドとビジュアルの両面でバンドリーマーたちをロックしてみせていた。

ライブ後半戦もAve Mujicaはカラフルなセットリストを構成。ギターを降ろしたドロリスが、まさにそのタイトルどおりのダンスビートに乗せて、時にハイキックを織り交ぜるパワフルに踊る「八芒星ダンス」と、オブリビオニスの跳ねるピアノが楽しいヘヴィメタルスウィング「Symbol II : Air」と、またも2つのダンスミュージックで客席のご機嫌をうかがうも、その刹那、爽快な2ビートやメロディラインと凶暴なブレイクダウンが交差する「DIVINE」をパフォーマンス。また、ライブ終盤にはオールドスクールな正調ハードロックにブラスを投入する大胆なアレンジと王道メロディが印象的な「‘S/’ The Way」、2025年のアニメソングのマスターピースにして、バンドの人気を決定づけた「KiLLKiSS」、「‘S/’ The Way」と両A面を飾りながらも対極的なモダンなサウンドとドロリスのリズミカルなボーカルやピーキーなスクリーミングで魅せる「Sophie」とAve Mujicaの現在地を示す最新ナンバーを3連発する。

さらにラストナンバー、オーソドックスなヘビーメタルチューン「Symbol I : △」では、そのオチサビ、ドロリスが「いくぞ!」と煽るとそれに応えたバンドリーマーが「oh oh」と大合唱。この日のAve Mujicaは、時には巧みなビートで踊らせ、時にはプレイヤーとしてのテクニックを見せつけ、また時にはその歌声とサウンドでバンドの物語を描き出すことでバンドリーマーとコミュニケーションを図ってきた。そしてついにこの瞬間、Kアリーナ横浜すべてが一体となってダイナミックに躍動。その光景は一際ドラマチックだった。

弱さ、焦り、葛藤、友愛、歓喜、優しさ……そのすべてをさらけ出すMyGO!!!!!

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