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INTERVIEW

2026.03.15

DIALOGUE+主催音楽フェス“DIALOGUE+Festa!! DAY stage -Collaboration with リスアニ!-”開催記念 短期連載![第3回目 青木陽菜×田淵智也×稗田寧々 鼎談]

DIALOGUE+主催音楽フェス“DIALOGUE+Festa!! DAY stage -Collaboration with リスアニ!-”開催記念 短期連載![第3回目 青木陽菜×田淵智也×稗田寧々 鼎談]

DIALOGUE+初となる主催音楽フェス“DIALOGUE+Festa!!”。昼の部「DAY stage」は“DIALOGUE+Festa!! DAY stage -Collaboration with リスアニ!-”と題し、リスアニ!が全面協力し、KOTOKO、青木陽菜をゲストに迎えたステージとなる。
そんな記念すべきDIALOGUE+の初主催音楽フェスの開催に合わせた短期連載、第3回目はDIALOGUE+の総合プロデューサー・田淵智也とDIALOGUE+メンバー・稗田寧々、そして今回のフェスにゲスト出演する青木陽菜による鼎談を敢行。互いの音楽への印象などを皮切りに、対バンライブやフェスを通じてそれぞれが抱いた感情などへと話は展開。最後には、アーティストとしての未来についての話題も飛び出して……?3人がじっくり語ってくれた言葉をたっぷりとお届けする。

INTERVIEW & TEXT BY 須永兼次

DIALOGUE+主催音楽フェス“DIALOGUE+Festa!! DAY stage -Collaboration with リスアニ!-”開催記念 短期連載!はこちら

【連載】DIALOGUE+主催音楽フェス“DIALOGUE+Festa!! DAY stage -Collaboration with リスアニ!-”開催記念 短期連載!

記念すべき初顔合わせ!互いが持つ印象は……?

――青木さんは今日が、田淵さん&稗田さんと初顔合わせなんですよね?

青木陽菜 そうなんです。

田淵智也 でも青木さんのプロデューサーさんは、僕が昔お仕事したことのある方なんですよ。それで、青木さんのアルバム『Letters』がちょうどリリースされた頃に久々にお会いして、CDをいただいて……その辺りから、もちろん認識をしていました。

――先日は“アニソン派!楽曲アワード2025”でも、「マズルフラッシュ!」を取り上げられていましたし。

青木 ありがとうございました!

田淵 最高の曲ですよね。

青木 嬉しい……!

――そんな青木さんに今回オファーされたのは、どんな理由からだったのでしょうか?

田淵 そうですね……前回も話したのですが、改めて“DIALOGUE+Festa!!”の成り立ちについてからお話ししてもいいですか?

――ぜひ、お願いします。

田淵 まず「DIALOGUE+でライブイベントをやる」となると業界的にはワンマンライブになりがちなんですが、僕はDIALOGUE+の総合プロデューサーを、とにかく「歌と踊りと、誇り高い音楽で人を感動させる」とい大義を持ってやっているのもあって、ずっと同じ場所でやっていても結局広がりがないと感じていて。ただ、声優音楽界って対バンがすごく少なくて、それがもったいないと思っていたんです。しかも、大規模なフェスだと披露できるのは2~3曲みたいなことも多かったりして。“リスアニ!LIVE”さんみたいに各組の持ち時間が30分くらいあるような対バンが、ライブハウスレベルでもたくさんあったらいいのにな……とずっと思っていたんです。

――ということは、近年開催されている対バンライブ“DIALOGUE+WITH”は、そういった意向のもと開催されている?

田淵 そうですね。総合プロデューサーというライブプランニングを提案できる立場になってから、彼女たちが高い頻度でライブをしなければ成長はないという考えの一環として。そんななかでまた新しいことをやってみようかなと考えた時、「どうやれば広がりを持たせられるんだろう?」と思って、リスアニ!の馬嶋(亮)編集長に相談をしに行ったんです。その時に馬嶋さんが挙げてくれた中に青木陽菜さんの名前がありまして。アルバムを聴いた時にめちゃくちゃアガったことを思い出して「この方にお声がけしたいです」と決めた……というのが経緯でした。

――やはり『Letters』を聴かれていたというのも、一因ではあったんですね。

田淵 はい。やっぱり観た人が音楽を聴いて熱狂して、自然と「音楽、超楽しかったな!」と思えるような“音楽ライブ”として良いものを作りたいので、それができるアーティストの方をお迎えしたいという気持ちもありました。

青木 そんな想いで作られるライブイベントにオファーしていただけて、すごく嬉しいです!田淵さんがおっしゃられたように、私も「音楽最高だぜ!」という気持ちでアーティスト活動をしているので。もちろんDIALOGUE+さん側にもKOTOKOさん側にも、私を初めて観てくださる方がいらっしゃるでしょうし、年代も様々だと思うんですけど……楽しそうな私を観てちょっとでも刺さってくれたらという気持ちで頑張りたいです。

――逆に青木さんは、今回のオファーを聞いた時は最初にどう思われましたか?

青木 とにかく嬉しかったです。元々DIALOGUE+さんも、田淵さんの音楽も大好きなので、「み、見つかってしまった!」というか(笑)。

――光栄にも(笑)。

青木 はい。やんわり「いつか、見つかったら嬉しいなぁ……」という気持ちはあったんですが、「こんなにも早く!」と思って。

田淵 すごい、DIALOGUE+聴いてくれてたんですね。嬉しい!

稗田寧々 嬉しいですね……!

青木 2024年1月の“DIALOGUE+ LIVE 2024「LIFE is EASY?」”にも行かせていただいたんですよ。

稗田 えー!?ありがとうございます。

田淵 ありがとうございます、嬉しい。

――一方で稗田さんは、青木さんが出演されると聞いた時はどう思われましたか?

稗田 もちろんお名前は存じていましたし、今年の1月にライブをやられてましたよね?

青木 はい。“青木陽菜 1stLIVE「BLUE TRIP」”を。

稗田 その中の撮影可能パートの動画が私のタイムラインに流れて来ていて、それを「あ、私はこの方と対バンするんだ!」と思いながら観ていたんです。それを観て……私、アーティスト活動をされていることは知っていたんですけど、ギターを弾きながらやられているのは存じ上げていなくて。音源を通じて「歌が上手い方だなぁ」という認識はあったんですけど、「ギター弾きながらこんなに上手なの!?」というのにも驚きました。

青木 あはは(笑)。嬉しい!

稗田 それに、さっきご自身もおっしゃっていたように、表情とかからもライブを心の底から楽しまれているのが伝わってきて。「ファンの方が撮影した3~4分の動画でも、それがすごく伝わってくるライブをされているんだ!」と思って、ご一緒するのが楽しみになったのをすごく覚えています。

田淵 青木さんって、元々楽器はやられていたんですか?

青木 はい。ピアノをやっていました。

田淵 ギターを始めたのはいつからですか?MyGO!!!!!の時?

青木 アコギは趣味でやっていたんですけど、エレキは『BanG Dream!』からですね。

稗田 あと、声楽もやられていましたよね?

青木 はい、やっていました。

稗田 オペラをやられている動画をたまたま拝見して、それにもびっくりして……。

田淵 オペラと普通の歌だと、やっぱり歌い方は違うんですか?

青木 発声が違いますね。わかりやすく“高音でビブラート”みたいな。

田淵 それって、ソロで歌う時には手法として使うこともあるんですか?

青木 音域が違うのであまりないんですけど、呼吸が若干似ていたりすることはありますね。

田淵 ご自身の曲で「次のアルバムではオペラやってみよう」みたいなことを、考えたりは?

青木 今のところはまだないです。「入れたら面白いな」とは思うんですけど……。

田淵 じゃあ逆に、今のコンセプトはどういったものなんですか?「ロックであれ」という感じ?

青木 そうですね。あまり同期を使わないようなバンドサウンドである……ということにはこだわっています。

稗田 私もアルバムを聴かせていただいて、特に「旅路」から、それこそ声楽をやられているからこそできる表現の幅みたいなものをすごく感じたんですよ。

青木 えー!?嬉しい……!

稗田 ちょっとジブリの主題歌っぽい、じゃないですけど……。

青木 歌のお姉さんじゃないけど、ちょっと声楽寄りな感じですよね?

稗田 そうそう。ロックとは違う、そういうタイプの雰囲気を感じたので。アルバム全体としてはロックがメインだとは思うんですけど、また違う一面も感じられたのですごく面白かったですし……多分DIALOGUE+には、できないことなんだろうなとも思いました(笑)。

田淵 あと『Letters』を聴いて、歌い方を全部自分でちゃんと作ってから歌っているように感じたんですけど。

青木 そうですね。TikTokにUPしたことのある昭和歌謡を「すごく好きだ!」という方もいれば、ミュージカル風の歌い方が好きだという方もいるので、例えば「旅路」はそれを狙ったりもしていて、メロディも自分で書きました。あとは歌い方も結構そういうもの寄せて……という作り方をしましたね。

田淵 逆に自分の中で、「これがストレートな歌い方だ!」という曲は存在するんですか?

青木 大半の曲は自分のストレートの、スタンダードな歌い方でうたっています。それこそ「マズルフラッシュ!」とかはそういう曲ですね。

互いの楽曲の魅力を語るなか、にわかに始まる田淵からの掘り下げ

――では続いて、お互いの楽曲についてどんな印象をお持ちなのかお聞きできますでしょうか?

青木 これは称賛として言うんですけど……曲に田淵さん節がすごく出ていて「わー、良いな!」となったといいますか。そもそもDIALOGUE+というユニットが世に出た瞬間に、「うわ、悔しい!」と思ったんですよ。

――デビューの頃から。

青木 はい。その時の私は声優になる前だったんですが、知った瞬間「こんな最強なユニット、絶対大人気になっちゃうじゃん!」と思って。デビュー曲「はじめてのかくめい!」からも、田淵さんのバンドでの楽曲とはまた違うベクトルの難しさを感じて「これは声優さんにしか歌えないな!」という衝撃を受けたんです。それに、ライブを観ていてもすごく楽しいですし……そう、「楽しい!」が軸にある音楽がたくさんあるんですよね。

――そういったところからも、魅力を感じた。

青木 感じました。ライブを観ていても、お客さんもとっても楽しそうにしているのがすごく印象的で。振りコピして楽しむ人からバンドの音楽を聴きに来たようなノリ方で楽しんでいる人までいて、演者さんもお客さんも楽しそうだし、しかも生バンドで最高の音楽があって……という“楽しい”空間が広がっているのが、すごく素敵だと感じたんです。もちろんライブ自体も素晴らしいですし、イヤホンから曲を聴くのも楽しいから……すごく魅力的なユニットだな、と思っています。

田淵 ・稗田 ありがとうございます……!

――その後DIALOGUE+さんがリリースを重ねていくなかで、その他にも印象深かった曲はありますか?

青木 アップテンポな曲から得られるドーパミンみたいなものもすごくあるんですが(笑)、「おもいでしりとり」や「デネブとスピカ」がすごく好きで……「ひとりでも欠けたらダメなんだ」みたいなユニット内での素敵な絆が見えるようでグッときますし、もちろん楽曲自体も素敵ですし。ライブで披露された時もグッとくる感じがして、良いなと思っています。

稗田 私はそうですね……ちょっと上から目線に聞こえてしまったら申し訳ないんですが、やっぱり軸として「歌の基礎がすごくしっかりされている方なんだな」と、アルバムを通してすごく感じました。それに田淵さんもおっしゃっていましたけど、楽曲によって結構印象が変わるようにも思いましたし。すごく素敵なアルバムだったので、『Letters』で好きな曲を発表していってもいいですか?(笑)。

青木 わー、嬉しい(笑)。

稗田 まずそれこそ「マズルフラッシュ!」は、最初聴いた時「田淵さんが作ったのかな?」と思ったりもして(笑)。

田淵 あはは(笑)。あんなイントロ作れたら最高だよなぁ……。

稗田 2番以降からちょっと変わる感じからも田淵さんみを感じましたし。私もあの曲、「なんだこれ!」ってなって、すごく好きでした。

青木 えー!?嬉しい。

稗田 あとは「ODD」も。私、元々色んなバンドが好きで、特に大学生時代はポルカドットスティングレイさんが好きでよく聴いていたんですね。「ODD」を聴いたら「やっぱり好きだぁ……!」みたいな気持ちになって(笑)。でも歌うのが難しそうにも感じたので、これを歌いこなせる凄さも感じました。

田淵 しかも、1人だしなぁ。

稗田 あとは「BLUE BUD」も「カラフルエモーション」も好きだし……曲を聴くなかで、「もし自分がライブにお客さんとして聴きに行ったら、泣けちゃうんだろうな」みたいな曲が何曲もあったんです。でもそれは「ライブで聴いたら必ず毎回泣く」というよりも、「その時の自分の状況や環境がオーバーラップした時に、ライブで聴いたら泣けるんだろうな」みたいなもので。例えば「Letters」や「あとがき」のような曲からは、明るさの中にちょっとうるっとくるようなものを感じたんですよ。

青木 ありがとうございます!

田淵 それは、曲ごとにテーマになっている感情の振れ幅が違うように聴こえたってこと?

稗田 かなぁ?と思って。

青木 でもありますよね?ライブってそういう体験。

稗田 そう。普段音源で聴いてる時にはそんなに「うわー!」ってなる曲じゃなくても、ライブで聴いたら泣けちゃった……みたいなことってあるから。しかも、そうなるのって結構バラードじゃなくて明るい曲だったりしますし。それを色んな曲で感じたんですよね。

田淵 歌詞もご自身で書いたり?

青木 はい。ものによっては。

田淵 歌詞のテーマの主軸ってあるんですか?

青木 主軸は“音楽”です。自分が音楽活動するにあたって「どういうふうに見られたいか」とか「どういうふうに見せたいか?」ということ、あとは「あなたと、楽しみたいんだよ!」みたいな気持ちを書くことが多いです。

田淵 他の人が歌詞を書く時にも、そういう方向性のリクエストをするんですか?

青木 そうですね。自分の気持ちと相違がないようには調整していただいています。やっぱりメッセージを込める時に、そこに偽りはないほうがいいと思うので。

田淵 なるほど。僕は『Letters』を最初に聴いた時に……僕の目線が変で本当に申し訳ないんですけど、「ブシロードってやっぱり勢いあるなぁ」と思ったというか。

青木 あはは(笑)。

田淵 それは、曲を聴いていくなかで「熱をちゃんと込めている人が作っている作品だな」と感じたからで。音楽にかかっているお金の面でも、熱が見えてくる感じがあったんですよ。これって冗談のようにとられるかもしれないけれど、結構大事なことで。なぜなら「これにはきっとお金という名の気持ちがこもっているだろうから、ちゃんと聴こう」ってなるから。

――そうやって聴かれていって、どんなことを感じられましたか?

田淵 曲ごとの振れ幅もすごいので、デビューというタイミングもあって、色んなことをやりながら自分に向いているものを探るための1枚目だったのかもしれないな、という印象でした。それで今、歌詞を通じて伝えたいことやそれを自分で書くこともあるということまで含めて確認して思ったのが、「フレッシュな、新たなロックヒロインとしてのスタートを切ったアルバムだったんだな」ということで。ライブを観てもまだまだ伸びしろがあると感じるし、しかもそれをあまり包み隠さず出しているというのも含めて、すべてがフレッシュに見えたんですよ。

青木 あはは(笑)。

田淵 だからお客さんが応援したくなる気持ちもちゃんと持てるという意味で、ストーリーの入口をちゃんと作っている1st アルバムだな……という感じがしました。この流れで質問なんですが、1st LIVEをやったことで、青木さんはご自身の変化や成長を感じられたのですか?

青木 ライブ前は、すごく大きい会場だったので結構挑戦だなと思っていましたが、「これを、これからも何回もやっていきたいな」という気持ちになりました。会場が大きくても小さくても、たくさんライブをやっていきたいな……という欲みたいなものは出ましたね。

田淵 ステージに立ったがゆえの、「次はもっとこういうをやりたいかも」みたいに思った?

青木 いや、今回は1stアルバムの収録曲から初披露になる曲が多かったので、まずは既存の曲を温めて育てていきたいという気持ちのほうが強かったかもしれません。そうすることによってお客さんも「ここが気持ち良いポイント!」みたいなものが見つかってくると思うので。

田淵 良い話だなぁ。「育てる」って単語も好き。あ、ごめんなさい。僕ばっかり質問しちゃって(笑)。

青木 いや、全然全然(笑)。

田淵 「育てる」ってどうやるんですか?具体的に。

青木 例えば、リリースイベントとかで披露する回数が多い曲って、お客さん的にも思い入れの深い曲だったりするんですよ。「地方のここまで行って聴いた曲だ!」とか「自分がこんな気持ちの時に聴いた曲だ」とか。そういう思い出が増えていくと、そのぶんライブで聴けた時の感動もひとしおだと思うんです。もちろん聴き込んで「このタイミングで声を出す!」みたいなのも楽しいはずなんですけど、「あ、この曲を生で聴けた!嬉しい!」みたいな感動ポイントが増えると、お客さん的にもすごく印象に残るライブ体験になるんじゃないかなと思っているので。

田淵 なるほど。要はその「既存の曲を育てていくぞ!」というのは、“ライブで完成する”という感じなんですかね?例えば放送でその曲のエピソードを話したり、お渡し会みたいなものを通じてその人の思い出に残したりといった積み重ねみたいなものが、ライブで完成すると嬉しいな……というか。

青木 そうですね。はい。

田淵 なるほど。面白い目線だ。

次のページ:同じようでそれぞれ違う!?「曲を育てる」という言葉の持つ意味

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