――2025年最初の新曲「But ノーラヴ」は『コナン』のOPテーマ。Rainy。さんがアニメのオープニングを担当するのは今回が初めてです。
Rainy。 もちろんエンディングもアニメの最後に流れるからこその良さがありますが、オープニングは観てくださる皆さんが「今から始まるぞ!」っていうワクワクを感じるものだと思うんです。私もアニメが大好きでよく観ているので、その感覚をみんなに届けられる機会をいただけて、今までとはまた違った新しい嬉しさを感じました。
――ご自身の中で「アニメのオープニングと言えばこう!」みたいなイメージはありますか?
Rainy。 オープニングはリズミカルでポップなイメージで、逆にエンディングはその作品の物語やキャラクターに寄り添う落ち着いたイメージがあります。今回の「But ノーラヴ」もリズミカルでタタタッと駆け抜けて行くようなオープニングらしい曲調なので、レコーディングの時もイメージしやすかったですし、「(アニメの)OP映像はこんな感じになるかな?」と想像しながら歌いました。江戸川コナンくんは主人公なので登場するとして、どんな登場の仕方をするのか。そして歌詞に沿った映像になるのか、それとも歌詞とは切り離した映像になるのか。個人的にはカラフルな映像を想像していたのですが、実際にOPアニメを観たらモノトーンの場面が多くてクールな感じだったので新鮮な驚きがありました。
――自分も初めてOPアニメを観た時は驚きました。まさか黒田兵衛、若狭留美、脇田兼則という渋めな大人連中にフォーカスした映像になるとは想像もしておらず。
Rainy。 私もまったく想像していなかったので本当にびっくりしました!てっきりコナンくんと(毛利)蘭ちゃんや(灰原)哀ちゃん、少年探偵団のみんながこの曲に合わせて踊ったりしてくれるのかな?と妄想していたのですが、観たら「えっ!? めっちゃバトルしてる!」と思って(笑)。キレのある映像もそうですし、登場するキャラクターや展開の仕方が、原作のストーリーにどんどん迫っていくような描き方だったので、すごくワクワクしました。
――「…and Rescue Me」のインタビューの時に、Rainy。さんの推しは赤井秀一と話していましたが、今回登場する大人たちの印象はいかがですか?
Rainy。 最初に観たタイミングではまだ脇田さんの正体を知らなかったので、「あれ?板前さんがなんで?」と思ったのですが、原作のマンガを読んで「そういうことだったのか!」と納得しました。若狭先生は沖矢 昴さんに扮した赤井さんと対話するシーンが印象に残っていて。少年探偵団とお話しする時はほのぼのした雰囲気ですけど、その沖矢さんとお互い探り合いしながら話す時の声と表情がものすごくかっこ良くて。「うわ!大人の女性だ……!」と思ったのを覚えています(笑)。
――そんなミステリアスな経歴や過去を持つ3人にフォーカスしたアニメ映像にもマッチングしているのが「But ノーラヴ」ですが、楽曲を受け取った時の印象はいかがでしたか?
Rainy。 まずすごくスピーディだと思いました。練習していてもあっという間に終わってしまう印象があって。すごく速くて歌詞を追っていくような感じが、これからアニメが始まるワクワク感を盛り上げてくれますし、そんななかスパーンと終わっていくので、少し名残惜しさが残る感じも含めてすごくかっこいい曲だと思いました。
――歌詞はどのように受け止めましたか?
Rainy。 まずサビの“Iʼm 16 But ノーラヴ”というフレーズが、私も今16歳なのですごく身近に感じました。私が今知っている“ラヴ”は“家族愛”や“友達愛”、活動を支えてくださっているスタッフさんへの“仲間愛”で、恋愛に関してはまだまだですが、それ以外の愛の形をたくさん知っているという意味で、サビ終わりに出てくる“But I … no your love But I know your true love”というダブルミーニングのフレーズも共感できます。きっとこれからも色んな“愛”を知っていけると思うのですが、現時点でもたくさんの方たちから“愛”をいただいていることの嬉しさを噛み締めながら歌いました。
――“ノーラヴ”というタイトルは“no love”であり“know love”でもあるわけですね。
Rainy。 それと個人的には2サビの““いつの日か”なんてもの 頼りにしてちゃいけない”という歌詞は、「“いつの日か”ではなくて今この瞬間に夢を掴み取るんだ!」と自分自身の心を奮い立たせることができたので、改めて頑張ろうと思いました。
――“Iʼm 16”というフレーズはRainy。さんの実年齢に合わせて生まれたフレーズだと思うのですが、同世代の夢を掴もうと頑張っている人たち、自分の夢を探している人たちの背中も押す楽曲と言えそうです。
Rainy。 確かに同世代の人たちにも刺さると嬉しいのですが、“Iʼm 16”というフレーズがあるからといって、それ以外の世代の人には向けていないわけではなくて。今は大人になった人たちにも、16歳の頃と同じ気持ちで「もっと頑張ろう!」と思ってさらに高みを目指していけるような、その原動力の1つになれたらと私は思っています。
――なるほど。その意味では今のRainy。さんが等身大の気持ちで歌えるだけでなく、この先も初心を忘れずに歌える楽曲なのかもしれません。
Rainy。 それと同時に「あの頃はこう思っていたな」と振り返ることもできる楽曲だと思います。
――先ほど“愛”についての話がありましたが、歌詞になぞらえて、今のご自身にとって“true love”と感じる“愛”について聞いてもいいですか?
Rainy。 上京してからは毎日のような頻度で会っているスタッフさんもそうですし、一緒に東京に来て私の活動を支えてくれている家族、昔からの友達も、高校に入ってできた友達も、みんなすごく応援してくれていて愛を感じるので、全部に対して感謝しています。また、どれが一番というのはないのですが、最近は改めて自分に対しても愛を持つように、自分をないがしろにしてはいけないと思うようにもなりまして。
――というのは?
Rainy。 私は自分に対して悪い意味で謙遜して、自己肯定感を無理やり下げてしまうようなところがあったんです。でも、音楽界の大スターの方々のインタビュー動画を観ると、皆さん自分のことも認めて、自分のやってきたことを信じているからこそ、そこまでこれたことを話していることが多くて。私も自分がやってきたことをちゃんと振り返って、それを踏まえたうえでこの先も頑張れる人間になるために、自分のことも愛して、誇りを持って生きようと思っています。
――ものすごくしっかりしていますね。
Rainy。 いえいえ(笑)。実際の私はだらけ癖があるので、そこは本当に改善しなくてはいけないと思っています。
――でも、自分のこれまでの活動に対して責任を持つという考え方は、16歳ではなかなか持てないことだと思います。そういう考え方に至ったきっかけについて、具体的に聞いていいですか?
Rainy。 私はレディ・ガガさんが好きで、小さい頃からライブ映像をよく観ているのですが、「どんな時も裏切らないで側にいてくれるのは自分のキャリアだけ」とおっしゃっているのを観たときにすごく感銘を受けたんです。それと私の父はオーストラリア人なのですが、オーストラリアの家族のおばあちゃんのことを、私の人生のロールモデルと言ってもいいくらい大好きで尊敬しているんです。言葉の1つ1つに説得力があって、おばあちゃんの言ったことは何でも叶うような、本当に太陽のような人で。そのおばあちゃんから「自分を信じなさい。自分を愛することで、他の人を本当に愛することができるんだよ」と言ってもらったことがあるんです。
――素敵な話ですね。
Rainy。 しかもオーストラリアに遊びに行った時に直接言ってもらった言葉なので、映画やおとぎ話でよくある、おばあちゃんが小さい子に向けて素敵な言葉を贈るシーンをリアルで体験しました(笑)。おばあちゃんは本当にスタイリッシュで、もっと世界的に有名になってもいいんじゃないかと思うくらい、その生き方や考え方を尊敬していて。おばあちゃんの一言一言に突き動かされています。
SHARE