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INTERVIEW

2021.07.24

【アーティスト対談】スフィアやTrySail、CHiCO with HoneyWorks、halcaらが所属するミュージックレインが「ミュージックレインオーディションプロジェクト2021」開催中!CHiCOとhalcaが証言する、“ミュージックレインのファミリー感”。

【アーティスト対談】スフィアやTrySail、CHiCO with HoneyWorks、halcaらが所属するミュージックレインが「ミュージックレインオーディションプロジェクト2021」開催中!CHiCOとhalcaが証言する、“ミュージックレインのファミリー感”。

「ウタカツ!3」「スーパー声優オーディションα」「クリエイターオープンコール」という3つのオーディションを初めて同時開催している「ミュージックレインオーディションプロジェクト2021」を応援するインタビュー企画。前回の水島精二監督のインタビューに続き、今回は、ボカロ曲&アニソン特化型オーディション「ウタカツ!」の第1回目(2013年開催)グランプリ受賞者であるCHiCO with HoneyWorksのCHiCOと、準グランプリを獲得したhalcaを訪ね、オーディションに参加してからこの夏でちょうど丸8年を迎える二人に聞いた。ミュージックレインとはどんな会社ですか――?

――まずは「ウタカツ!」オーディションの第1回目(2013年)に応募した当時の心境から聞かせてください。

CHiCO たまたま音楽スタジオでチラシを見つけたんです。元々アニソンもボカロ楽曲も好きだったんですけど、当時はあまりアニソン系のオーディションがまだ少なくて。アニソンを歌いたいという夢にダイレクトに届きそうなオーディションだなと思ったことが、オーディションを受けてみようと思ったきっかけです。あと、それまでにもいくつかオーディションを受けていたんですけど、なかなかいい結果が出ていなかったので、「ウタカツ!」で最後にしたほうがいいのかな……っていう見切りをつけていたタイミングでもあったんです。いつ叶うかわからない夢だし、諦めたくはないけど、これを最後にしようっていう思いで、「ウタカツ!」に応募しました。

halca 私も小さい頃から「歌手になりたい」ってずっと言っていたので、当時、お母さんが開催中のオーディションをリストアップしてくれて。一覧にまとめてくれたんですけど、「ウタカツ!」だけ、「ボカロ」「アニソン」って書いてあったんです。ちょうどその頃、私もめちゃくちゃボカロとアニソンのどっちもハマっていたので、その2つのどちらにも特化してるオーディションはここしかないなと思い、「これだ!」って決めてこのオーディションだけに応募しました。

――「絶対に合格するぞ」という自信はありましたか?

halca どうなんだろう……もちろん、受けるからには、まったく自信がないと言ったら嘘になるんですけど、審査が進んでいくにつれて、「これ、本当に受かったらどうしよう」って思っている自分もいて。自分がどこまで進めるのか力試しをしたいという気持ちもあってオーディションを受けたので、最初は自分が満足できるように歌って帰るという感覚だったんですけど、最終審査に進むにつれて、「受かりたいけど受かっちゃたらどうなっちゃうんだろう」という感情も湧いてきて、頭がごちゃごちゃになって……。でもやっぱり、「夢が叶っちゃうのかな?」というワクワクのほうが大きかった気がしますね。

CHiCO 私は緊張と安堵の繰り返しでした。1次審査の書類に貼る写真や文章、歌う楽曲の選曲から、どう見せたらほかの人と違いが出せるかっていうのをすごく研究して。だから、一次審査を通ったときは、「やった!」っていう喜びもありましたけど、「これで次に行ける」っていう安心感のほうが強かったですね。「もしかしたら受かるんじゃない……?」っていう希望もありましたけど、どちらかというと、審査が進むにつれて、「どうやって自分をアピールすればいいか」というのをずっと考えていた感じですね。

――オーディションで特に覚えていることはありますか?

halca 初めての面接のときに、審査を担当していたスタッフさんが「足震えてるよ」って突っ込んでくれたことは印象に残ってますね。それで緊張が解れたので、ありがたかったです。あと、ファイナリストが十人くらい残ったときにレッスン合宿があったんですけど、最後に一人一人偉い人に呼び出されて話していくんですよ。「これは最後に呼ばれた人がグランプリじゃないの?」ってざわざわするなかで、私とCHiCOちゃんの二人が残って。「最後に呼んでくれ……!」と思っていたら、私が呼ばれて。そこで「君はグランプリには選ばれなかったんだけど、もう少しだけ頑張って、レッスンを受けてみないか」と言ってもらえて、私にはまた別のストーリーが待っているんですけど。

CHiCO halcaが隣でそんなにざわついてるとは思ってなかった(笑)。私はファイナリストの中で、合宿場所から家が一番近いから最後なんだろうなって思ってたよ。しかも、halcaまでは別室に呼ばれたけど、私は最後に一人だけ残っていたので、スタッフさんが入ってきて、「というわけで、受かっちゃったよ」って言われて。てっきりステージに立ってスポットライトを浴びて、「グランプリは……CHiCO!」ってやるのかなと思っていたので(笑)。頭にぽっかりと穴が空いたまま帰った記憶があります。

――(笑)そしてその日から人生がガラッと変わったわけですよね。

CHiCO 余韻に浸ることもなく、受かって2日後には仮歌をレコーディングするというスピード感でした。しかも、TVアニメ『アオハライド』(2014年)のOPテーマ。HoneyWorksさんとの顔合わせもお見合いみたいに緊張しましたし、「世界は恋に落ちている」が難しい曲でもあったので、1曲を3ヵ月くらいかけて練習して。仮歌だけで5回くらい録りましたし、楽器のレコーディング風景を見させてもらったり、アフレコの1話の収録にもお邪魔させてもらって。常に駆け足!みたいな感じで、とにかく目まぐるしかったですね。上手くいかずに泣いて12時間もかかってしまった伝説のレコーディングなんかもあって……あのときのことは一生忘れないですね(笑)。

――2014年3月にグランプリが決定して、同年夏にはもうテレビから自分の歌声が流れてきたっていうことですよね。

CHiCO そうなんです。テレビの前で泣きましたね。本当に流れたという現実を目の前にして、やっと安心感を得たというか。ホッとして涙が流れたのかな。隣にいたお母さんに「良かったね」って背中をさすられながら『アオハライド』の1話を見たのは思い出深いですね。

――一方で、準グランプリのhalcaさんは4年間の育成期間がありました。

halca 4年も経つと私も大人に近づいて、そろそろ周りの子たちも現実的になってきて。「もう辞めちゃおうかな」「自分から諦めたほうがいいのかな」って思っていたときに、携帯小説サイト「野いちご」とコラボしたコンピレーションアルバム「ずっとずっと大好きな君のそばで。」(2017年)に参加させてもらって。たくさんの方に「『キミの空』、良かったよ」って言っていただいて。それがきっかけになったのか、そこから色んなことが動き出して。

――そして約1年後の2018年5月にTVアニメ『ヲタクに恋は難しい』のEDテーマ「キミの隣」でデビューしました。

halca 最初は自分のデビューも嬉しかったんですけど、それよりも、自分を含め身近に「ヲタ恋」を好きで読んでる読者の子たちがたくさんいたので、原作ファンの人をがっかりさせちゃいけないなっていうプレッシャーを感じるようになってきて。そこで初めて、「アニメソングを歌わせてもらえるって、背負うものが大きいんだな」というのを実感しましたし、「ウタカツ!」オーディションで途中まで一緒に頑張ってきた仲間の顔も浮かんで。「せっかくチャンスをもらえたんだから失敗できないぞ」って思ったら、色んな意味で、夢を叶えられる立場としても責任重大だ!って感じました。デビューが決まるまでは、前向きに上を向いて、キラキラした世界が待ってるぞ!っていう感じだったんですけど、決まってからは、「どうしよう、不安だ……」っていう気持ちがいっぱいになってきました。

――夢だったデビューを果たしたあとに、また違う悩みも生まれてきたんですね。

CHiCO デビューしてから、歌うだけじゃダメなんだなっていうのは痛感しました。雑誌の取材やラジオ番組などで、楽曲を紹介しなきゃいけないじゃないですか。そういう、音楽を言葉にして伝えなきゃいけない場面ですごく壁にぶち当たりましたね。ライブも歌うだけじゃダメで、ステージのパフォーマンスも考えなくちゃいけないし、MCも考えなくちゃいけない。それ以外も、例えば、SNSの評価に流されちゃいけないとか。歌をうたうために、歌うこと以外にも頑張らなくちゃいけないことが多いなっていうことを感じました。

halca 私も最初は、歌手は歌だけをうたっていればいいと思っていました。でもそうじゃなくて……。ライブをやって感じたことなのですが、皆さん、MCの時間の管理までしてるんですよね。私は初めてのワンマンライブでしゃべりすぎて、30分くらい押しちゃったんですけど、幸いにもデビューした年に一人でラジオ番組をやらせてもらえて。ラジオで話をまとめることができるようになるのと比例するように、ライブの押し時間も短くなって。そういう意味では、歌をきっかけとしていただいた別のお仕事が、思いもしないところで自分の役に立ってるんだって気づけました。デビューさせていただいてから3年間、少しずつやってきたことが全部繋がっているなと感じています。

――歌うことはもちろん、歌以外の問題を乗り越えてきたなかで、ミュージックレインでよかったなと感じたことはありますか。

halca たくさんありますね。最初の頃は音楽に合わせて自然に楽しく動くっていうことができなくて。スタジオで曲を流して、号泣しながらスキップしていたことがあったんですけど(笑)、そんなときもマネージャーさんが一緒にやってくれて。オーディションを経て、出会ったスタッフさんと一緒に悩んだり、相談したりしながら、力を合わせて、1つずつ問題を解決できることが幸せだなって思います。

CHiCO すごく親身になって相談に乗ってくれますし、手塩にかけて育ててくれるなっていうのは感じます。先にデビューさせてもらっていたから、halcaがどう頑張ってきていたかも遠巻きにはみていたし、二期生も頑張っている話を聞いているし。本当に一人一人に対して、「この子はどうやって育てていけばいいんだろう」っていうのを考えてくれるのがミュージックレインだなと思います。で、相談したら、アドバイスもくれるし、我々には見本となってくれる優れた先輩方もいて、助けてくれるスタッフの方もたくさんいる。会社というよりは、ファミリーに近い温かい場所だなって思います。

halca 本当にその通りですね。私も今までは口に出したことはないですけど……本当にミュージックレインでよかった!って思っています。それに、先輩方もミュージックレインに対する愛情がすごくあるし、お客さんの中にもミュージックレインのファンの方がいて。「新人が入ったらしいぞ」となったら、先輩方のファンも後輩を応援してくれる。そういう伝統が文化みたいになっていて、温かいなと思います。だから、今回のオーディションで後輩たちができたら、私も先輩方にしてもらったように、直接的にも助けたいし、間接的にも助けたい。「halcaの後輩ができたのか。どれどれ、イベントにいってみるか」ってなるようにしたいです。

CHiCO うんうん、引き継いでいきたいね。

――最後に、オーディションに興味を持つ皆さんへメッセージをいただけますか。

CHiCO 歌が好きで、興味があれば、気負わずに応募していいと思います。自分も一歩を踏み出したことで夢に近づいたので、皆さんの未来が変わるきっかけになったらいいなと思っています!

halca その通りですね。オーディションを通して出会う仲間もいると思いますし、ぜひチャレンジしてみてほしいです!

INTERVIEW BY 冨田明宏 TEXT BY リスアニ!編集部


●オーディション情報
「ミュージックレインオーディションプロジェクト2021」
「ウタカツ!3」「スーパー声優オーディションα」「クリエイターオープンコール」のオーディションを同時開催する合同プロジェクト。応募締切は7月31日17:00まで!
https://www.musicrayn-audition.com/

エントリーは下記の各サイトをチェック!

・ウタカツ!3
https://www.musicrayn-audition.com/utakatsu3/

・スーパー声優オーディションα
https://www.musicrayn-audition.com/ss-alpha/

・クリエイターオープンコール
https://www.musicrayn-audition.com/opencall/

■CHiCO(CHiCO with HoneyWorks)プロフィール

ソニーミュージック主催で実施されたボカロとアニソン特化型の全国区オーディション第1回「ウタカツ︕」でグランプリに輝いた“CHiCO”と、ネットでの動画総再⽣回数が7億回を超えている全国の中⾼⽣に話題沸騰中のクリエイターチーム“HoneyWorks”とのコラボユニット“CHiCO with HoneyWorks”。
2014年に「世界は恋に落ちている」でデビュー。
デビューから6年間に渡り、ライブ以外での顔出しはNG、メディアへの露出は声のみとしてきたが、YouTubeチャンネル「THE FIRST TAKE」にて初めて顔を出してデビュー曲「世界は恋に落ちている」のスペシャルなピアノ・アレンジを披露。
ネットでは大きな話題を呼び、世界中からコメントが殺到した。
現在は絶賛放送中のTVアニメ「BORUTO-ボルト- NARUTO NEXT GENERATIONS 」のオープニングテーマを担当。
夏のホールツアー『LAWSON presents CHiCO with HoneyWorks summer hall tour 2021 「SEVEN PiECES」』が7月24日(土)から全国4都市にて開催。

■halca プロフィール

ソニーミュージック主催で実施されたボカロとアニソン特化型の全国区オーディション第1回「ウタカツ︕」で準グランプリを獲得。2018年5月30日、フジテレビ“ノイタミナ”TVアニメ「ヲタクに恋は難しい」エンディング・テーマ「キミの隣」でSACRA MUSICよりメジャーデビュー。
TVアニメ『かぐや様は告らせたい~天才たちの恋愛頭脳戦~』のEDテーマ「センチメンタルクライシス」をはじめ、数々の人気アニメの主題歌を担当。
今までに7枚のシングルとミニアルバム、アルバム『Assortrip』をリリース。
TVアニメ『BORUTO-ボルト- NARUTO NEXT GENERATIONS 』の4月クールのEDテーマを担当した。
ワンマンライブも精力的に開催しており、7月22日に開催した「LAWSON presents halca 6th LIVE『Help Me!!!!!! 3×2×1 & live playground #002』」も大成功に収めた。
また、自身のYouTubeにてアコースティックアレンジで歌う「playground」なども定期的に更新している。

関連リンク

「ミュージックレインオーディションプロジェクト2021」公式サイト
https://www.musicrayn-audition.com/

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