7月12日、幕張メッセにて“Animelo Summer Live 2026 -Messenger-”(以下、アニサマ2026)のDAY3が開催。毎年夏の恒例となった世界最大級のアニソンフェス、DAY3もここまでの2日同様に、キャリアもジャンルも様々なアーティストたちが「アニメソング」を響かせるためにこの場に集結。最後は“アニソン王”を目指す、シーンのトップランナーが歌と言葉で過去と現在、そして未来を繋げ、3日間にわたる今年のアニサマを堂々締め括ってみせた。
TEXT BY 須永兼次
この日はオープニングアクトに、Vライバー・なちゅとして声優の山田奈都美が出演。まずは自身も出演したTVアニメ『Re:ステージ! ドリームデイズ♪』のOPテーマ「Don’t think, スマイル!!」をカバー。瑞々しくも、開演前の喧騒の中でもしっかり届く芯のある歌声を響かせていくと、2曲目には非常なハイテンポな電波曲風のオリジナルソング「なちゅなちゅ♡しんどろ〜む」を歌唱。冒頭の早口セリフもバッチリ乗りこなして発進すると、キュートな歌声をもって疾走。間奏部分ではコールも巻き起こしながら会場を盛り上げ、観客をライブの空気へと見事にいざなってみせた。
そしてラインナップを紹介するOP映像によって観客の期待がさらに膨らむと、HoneyWorksの「可愛くてごめん」のイントロと共にスフィアと芹澤 優、さらにはCHiCOにハコニワリリィが登場!DAY3は、作品参加や楽曲提供を通じてHoneyWorksに縁のある面々が集結しての、スペシャルコラボから幕開けだ。ソロをとる面々は、楽曲のカラーに沿わせるようにボーカルに甘さを込めて彩り、サビでは振付も交えてキュートさで観客をとりこに。そしてもう1曲、メドレーをなす形で歌われたのが「ファンサ」。時折バンドの裏側へもボーカルの面々が代わる代わる足を運び反対側の観客も巻き込みながら、それぞれの個性を生かした歌声を響かせさらなる盛り上がりをもたらしたところで、スペシャルコラボは終了。
そのままCHiCO with HoneyWorks(以下、チコハニ)へとバトンが渡る。そんなチコハニの1曲目は、「戦場の華」。活動再開後最初にリリースした、新たなスタートを切る今回のアニサマにもピッタリのハイスピードなロックナンバーを、チコハニはステージを囲むすべての観客へとパワフルな歌声と演奏をもって叩きつけ、その観客からは早速次々と大きなコールが上がる。そうして場内の熱気が一気に高まったところで、CHiCOがスペシャルメドレーの披露を宣言。「満開の桜を咲かせましょう!」と呼びかけると、「今日もサクラ舞う暁に」から『銀魂』シリーズの楽曲からなるメドレーがスタート。観客の心はさらに歌と演奏に惹きつけられ、1サビから場内にはタオルが回りまくる。続く「ヒカリ証明論」ではCHiCOが、若干せり上がったステージ中央から全方向を向きながら歌声を浴びせ、そのまま「プライド革命」へと突入。歌い出しと共に凄まじい歓声が場内を包むが、そんななかCHiCOは引き続きあらゆる方向に視線を配るのに加えて、客席全部に歌を届けようと奥の客席まで見やりながら歌唱。歌声とその立ち振る舞いで、一気に会場中の心を引き寄せてみせた。そしてかき回し中に「みんなの元気な声聴かせてくれますか?いいか!?」と呼びかけ、コールした曲名は「決戦スピリット」。歓喜の声に続き、そのパフォーマンスを通じて場内のボルテージがさらに高まれば、気づけばコールは体を物理的にビリビリ震わせるほどのものに。そのなかにおいてCHiCOは、ステージ上の各メンバーと視線を交わすなどのやり取りをしながら歌っていき、Dメロでは早くも会場中から大きなシンガロングが発生。1組目とは思えないほどの、最高の盛り上がりをもたらした。
ここでCHiCOと入れ替わるように、「質問、恋って何でしょうか?」のイントロに乗せてアニサマ初出場となるHoneyWorks feat. ハコニワリリィが登場。イントロ中に観客のペンライトが2人のイメージカラーに染まったところで、まずはたまらなくキャッチーなこの曲にキュートでおてんばな歌声とパフォーマンスを乗せ、大観衆のハートを掴みに行く。初出演とは思えないほどの堂々さもありながら、楽曲の雰囲気も相まって楽しさも感じる、心惹かれるパフォーマンスを繰り広げていく。そんな彼女たちはもう1曲、この場が初披露となるこの夏の新曲「オトメノホンキ」のパフォーマンスへ。胸をキュンとさせる爽快感のあるナンバーを通じて、オーディエンスを惹きつけていく。特に終盤にかけて、2人の歌声の魅力はさらに輝きを放つものに。Dメロの最後をHanonが強く歌い上げれば、Kotohaも落ちサビにて独特の節回しや歌声の透明感を生かした歌声を響かせ、聴く者の心をぐっと掴んで最高のアニサマデビューを飾ってみせたのだった。
それに続いて、トロッコに乗って登場したのは大西亜玖璃。まずは「イニミニマニモ」を歌いながら、ピンクに輝く光の海に向かって愛らしい歌声を響かせていく。そしてメインステージに到着するとダンサーが合流。引き続きキュートな歌声で、ぐるりと囲んだオーディエンスに向けてダンスと共にかわいさ溢れるステージをみせてくれた。そして彼女はもう1曲、「私としても新境地の楽曲」と紹介してから、その新曲「グッバイ・ララバイ」を初披露。やや苛立ちさえ感じられる表情で、やさぐれた心情を込めたような、厚みや強さに重点を置いた歌声はまさに“新境地”。直前にもみせたような、これまでのアーティスト活動で彼女が打ち出してきたものとはまったく雰囲気の違う表現への挑戦だ。サウンド自体にもハードさがあり、それを前述したような歌声や、止まるべきところはピタリと止まるパフォーマンスと共に披露。その挑戦を通じて非常に魅力的な新たな一面を見せ、鮮烈な印象を与えてステージを降りた。
そこに登場した『アイドルマスター シャイニーカラーズ』のユニット・イルミネーションスターズは、スマートフォン向けゲームアプリ『アイドルマスター シャイニーカラーズ Song for Prism』内のライブ映像を背負っての「KoiKyun!」からパフォーマンス開始。1サビラストのポーズなど様々な動きを3人上手く連動させて魅せていきながら、弾けるような元気さを発揮する峯田茉優(八宮めぐる役)をはじめ、ソロパートでは各々の個性を乗せたキュートさでハートを撃ち抜いてみせる。それに続けた「We can go now!」では、サブステージ側以外の3方向各面に1人ずつ立ち、煌めくパフォーマンスを展開。ラップ調の部分では、関根 瞳(櫻木真乃役)が愛らしすぎる節回しで心を捉えていけば、2サビ明けにはその関根が真乃として「皆さんの声、聴かせてくださーい!」と要求しコーレスに発展。ダンサブルなナンバーに乗せて、しっかり盛り上がりももたらす。
曲明けにはMCの流れから3人がタオルを手にすると、「私たちの所属する283プロのあのユニットから、1曲カバーさせていただけたら!(関根)」と宣言。となればやはり“タオル曲”、放課後クライマックスガールズの「太陽キッス」の披露だ。ここでも、自身が歌唱するパート以外のところで思いきりタオルを回して楽しそうな姿をみせる近藤玲奈(風野灯織役)を筆頭に、三者三様の楽しさをステージ上で弾けさせるイルミネ。2コーラス目の途中ではサブステージへと移り、ここまであまり向けなかった側の観客、そしてプロデューサー(※『アイドルマスター』シリーズのファンネーム)もハッピーに巻き込んで出番を締め括くった。
その雰囲気を、スカ調のロックナンバー「ドラマチック逃避行」で一気に塗り替えたのが愛美。イントロをバックにギターを掻き鳴らしながら登場した彼女は、ややトゲをもたせたラフさのある歌声と共にこの曲をオーディエンスに叩きつける。一方、表情に目を移すと、今年ならではのアニサマの光景を楽しんでいるような、笑顔が垣間見える瞬間も。そこから続けて披露したのが、ややダークさを増したナンバー「メリトクラシー」。ここではダンサーを従えながら、さらに鋭さを増したソリッドな歌声と演奏を、オーディエンスのハートに突き刺していく。またこの曲では愛美は、曲が進むごとにスタンドマイクの向きを上手方向・下手方向へとそれぞれチェンジ。動きに制約の出てしまうギターを弾きながらの歌唱というスタイルでも、できるだけ多くの観客と向き合って歌声と演奏を届けたいという姿勢が、そこには現れていたように思う。
そしてMCを挟んで、「次の曲は盛り上がるやつ持ってきたんで」「久々に歌うんで緊張するんですけど」とのヒントに続き始めたラストナンバーは、なんと「LIVE for LIFE ~狼たちの夜~」。リリースから15周年を迎えるこの曲を、より切れ味を増した歌声や自身のギタープレイと共に、2026年の今だから聴けるバージョンで大観衆へとおみまいした。イントロが流れた瞬間からまたも一気に湧き返った大観衆を前に、愛美はギターを弾きつつステージ前方へ移動して披露。嬉しいサプライズ的な選曲も絡め、最後まで盛り上げきった。
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