“音楽で世界を救うアーティストヒーロー”SI-VISの活躍を描いた現在放送中のTVアニメ『SI-VIS: The Sound of Heroes』。物語もいよいよクライマックスというなかで、本作の魅力である魅力的なキャラクターたちが織りなす重厚なストーリー、そして音楽について改めて振り返っていくスペシャルインタビューをお届けする。今回は地球に迫る脅威に音楽と共に立ち向かうSI-VISチームからJUNE役の斉藤壮馬、そして地球に侵攻してきた謎の存在・XENOSチームからはクリオス役の潘めぐみという2人に話を聞いた。SI-VISの世界観からJUNEとクリオスという関係性、そして作品を彩る音楽についてまでたっぷりと語ってもらった。
INTERVIEW & TEXT BY 澄川龍一
――クライマックスに向けて目まぐるしい展開を見せている最中のTVアニメ『SI-VIS: The Sound of Heroes』ですが、現在までの展開についてお二人の感想はいかがですか?
斉藤壮馬 ここから終盤に向けて物語がどういうところに着地していくのか、ご覧の皆さんはまだまだ読み切れない部分があるんじゃないかな?と思います。我々もいち視聴者として「最後はどうなるのか?」というのをワクワクしながら観ています。
潘めぐみ 希望的な光を見せながらもどこかで漂う不穏さというのをずっと拭いきれないままここまで来ているものの、一度挫折を味わった主人公たちが、理屈じゃない「ここからならもうきっと大丈夫」という、信じられる希望を感じていますよね。きっと大丈夫なんだろうけど、どう着地するかは本当にわからないところはありますよね。
――斉藤さんが演じるJUNEと潘さんが演じるクリオスはそれぞれSI-VISとXENOSと対立する立場ですが、どう決着するかも見ものですよね。さて、改めてお二人が演じるキャラクターについてお伺いします。まずは斉藤さんが演じるJUNEについての印象はいかがですか?
斉藤 収録がスタートする前の段階では、今のようなシナリオになるということは聞いていませんでした。なので彼に抱いた最初の印象は、SI-VISというチームの中で一歩引いてみんなを見守るバランサーのような人なのかなというものでした。
――確かに第5話での合宿においても、新人のキョウヤを支えるようなシーンもあり、個性的なメンバーを整えるイメージもありますよね。
斉藤 そうですね。事前に各キャラクターの資料はいただいていたのですが、第1話の収録時に監督やスタッフの皆さんから、各キャラクターをより深掘りする説明していただいて。そこでJUNEについては割と早い段階で大変なエピソードがあります、ということは伺っていました。
――第7話辺りから弟である樹音の存在など、JUNEの過去が明らかになっていくわけですよね。
斉藤 なので第7話が来るまではJUNEの描かれ方についても、彼が人間としてどういう部分に軸を置いているのかとか、本音がどこにあるのかっていうのはわからないように描かれていたのかなと感じていたんです。言い方が難しいのですが、お芝居的にもある種テンプレートに近いというか。彼が人間として喋っているというよりは、“バランサーという役割のキャラクター”が喋っているような認識を僕は持っていました。
――彼の過去がわかったところで斉藤さんの演技も変わっていったと。潘さんはクリオスについてどう感じていますか?
潘 一貫して変わらないのが、ピュアであるところですね。彼って本当にまだ無知なんです。XENOSの中でもまだ子供ですしね。なのに星の運命を背負わされて。彼自身はJUNEとの出会いもそうですが、人間のことをちゃんと知ろうと思っていて、かつ思いやりがあるんですよ。生まれ持った優しい子だというのは重々わかっていたんですが。でもJUNEと出会ってしまったのが樹音のお墓の前だったり、なぜ人がそこに眠っているのかというところを知るところだったりからのスタートだったので。だから演じていても、そこにあまり寄り添いすぎてしまうと成り立たないのがちょっと難しいところでしたね。XENOSとして人間の文化に触れるというのが初めてだったから。
――人間に対する無知さと彼本来の無垢さをどう捉えるかといいますか。
潘 はい。人間に理解はあってもいいけれど、理解しきれなくてもいいと思っていて。じゃあ人間への理解をどこまでお芝居で出していくかというのは、初めは悩みました。JUNEを知りたい、人間を知りたい、かつ思いやりのある存在だったからこそ運命に翻弄されるわけで。
――そうした運命の1つとしては、クリオスの双子であるリュコスとの関係も悲しいものがありますよね。
潘 2人って双子で同じ家族、しかも唯一無二の家族であるのに星での扱われ方が違うというか。クリオスはこの星の運命を担う申し子であり、リュコスはそれを守らなければいけない彼の騎士である。リュコス的にはやっぱりクリオスが大切なんですよね。騎士として物理的にクリオスを守るだけじゃなくて、彼の思いを守りたい。
――リュコスのクリオスを思う気持ちも切ないものがありますよね。
潘 (内田)真礼ちゃんも辛かっただろうなと思います。XENOSサイドは結構先の展開までを知ってからアフレコに臨んでいるんですよ。だから我々はリュコスに対しては、アフレコで初めましての時にもうすでに死の宣告があったんですよね。それでもリュコスはクリオスをただ守ってというところで、クリオスよりも悩ましい存在だったんじゃないかなって思います。
――リュコスはクリオスの人間を理解したい気持ちに寄り添うけれど、アポロンたち上司がそれを許さないわけですよね。
潘 そこはやっぱり星の担う宿命もあるし、価値観の違いですよね。XENOSとしてはもう存亡の危機ですからね。そのなかでも自分で選択しなきゃいけないというのがリュコスにとっての辛さだなと思いました。
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