「学園アイドルマスター」(以下、「学マス」)が2026年5月でゲームサービス開始から2周年を迎え、この1月からは親愛度コミュ「HR #STEP3」で登場した新ソロ曲が3rdシングルとして順次リリースされている。リスアニ!では「学マス」2周年と3rdシングルリリースを記念したキャストインタビューを実施。新たな楽曲を中心にキャスト自身の成長も深掘りしていく。今回は、「自己肯定感爆上げ↑↑しゅきしゅきソング」でみんなを巻き込んで楽しませる、藤田ことね役の飯田ヒカルに話を聞いた。
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INTERVIEW & TEXT BY 千葉研一
――「学マス」がゲームのサービス開始からまもなく2周年を迎えます。まずは、2年間を振り返って率直な感想をお聞かせください。
飯田ヒカル 本当にたくさんのプロデューサーさんに応援していただいているのを日々実感しています。この2年間でライブもたくさん経験し、“学園アイドルマスター クラス対抗初星大運動会”(以下、“初星大運動会”)のような新たな試みもありました。最近では謎解きとのコラボもあり、そのたびに新たな楽曲が登場しています。キャストのみんなとも、もっともっと仲良くなりました。無限大に「学マス」の未来が増えていくのを想像できる、とても楽しい2年間だったなと思います。
――コラボは「アイドルマスター」(以下、「アイマス」)全体としての企画もありますからね。
飯田 「旅マス」(JR東海とのコラボ企画「TR@VEL MEDLEY!!!!!!~あなたの旅をプロデュースしちゃいマス♪~」)とかありましたよね。Re;IRISの3人(長月あおい、小鹿なお、飯田ヒカル)で新幹線のチケットを自分たちで取って、“いちプロデューサー”として参加しました。プロデューサー視点に立って、アイドルを応援しにいく気持ちで旅行できたのが楽しかったです。
――身近なところでは、カードが封入されたお菓子とか。
飯田 毎回ちゃんと買っています(笑)。ありがたいことに、ことねはすぐ出てくれるんですよ。
――では、この2年間で、飯田さんにとってターニングポイントになった楽曲や出来事を挙げるならどれでしょうか?
飯田 ことねの誕生日曲「The Cute!!!」が、私にとってターニングポイントとなりました。それまでは「世界一可愛い私」や「Yellow Big Bang!」のように、ことねといえば“かわいい×元気”。みんなに元気を届けるのがことねの武器であり、そういうアイドルだと思っていたんです。でも、この曲は“人間・藤田ことね”としての視点が描かれていて、アイドルへの熱い想いや普段のステージでは見せないような真剣な表情、表には出さない言葉がたくさん詰まっています。コミュなどの収録では、そういった内面も演じてきました。ただ、歌としてことねの泥臭い部分を見つめ直したことで、これまでのかわいい楽曲に込める想いもより深まり、私の中で引き出しが増えた感覚があります。
――誕生日曲として「The Cute!!!」のような楽曲がきたことも驚きでした。
飯田 誕生日曲はそのアイドルらしい楽曲が多かったので、ことねにはどんなかわいい曲がきて、どんなかわいい一面を見せてくれるんだろう?と思っていたら……まさかのめちゃくちゃかっこいい曲。しかも、ことね自身の内面を歌った曲でした。私はことねの素の人間味もすごく好きなんです。パフォーマンスが上手じゃないとしても、ステージに立たせてもらっているからには逃げない。そういう気持ちや姿勢が大好きで。この曲で改めて素のことねと向き合えた気がします。
――曲の後半にある、“私 悔しい”の叫びも心に響きました。そこも含め、レコーディングはいかがでしたか?
飯田 “アイドルじゃない素のことね”を歌うのは初めてでしたし、この曲でプロデューサーさんたちのことねへの印象も大きく変わるだろうなと思ったので、すごく慎重に気持ちを作り上げてレコーディングに臨みました。ことねはコール曲が多いので、基本的にレコーディングでは極力目を閉じて、広い会場でライブをしているイメージで歌うんです。でも、「The Cute!!!」はステージに立っている姿を思い浮かべながらも、モノローグというか心の声を出す感じでした。ポイントはやっぱり「悔しい」という気持ちですね。アイドルが大好きで、自分もたくさんのプロデューサーに応援してもらっているのに、実力がそれに追いついていない――そういうことねの気持ちを歌に込めています。私自身、昔から自己肯定感が低く、自分に自信がないのはことねと一緒で。レコーディングは“初 TOUR”(“学園アイドルマスター DEBUT LIVE 初 TOUR -初声公演-”)より後だったので、“初 TOUR”で上手くできなかった悔しさも思い出したんです。それを思い浮かべて歌ったら、本当に魂の叫びになったというか。最初に「いったん(ことねじゃなくて)飯田さんでやってみてください」と言われてやってみたら、今までの悔しい気持ちがたくさん溜まっていたのか、涙が出てきたんですよ。本収録でも、この部分は比較的すんなりOKをいただけました。
――自分自身の悔しさもぶつけたのが、逆に良かったのかもしれないですね。
飯田 そうですね。曲全体として見れば、「The Cute!!!」はかわいさ全開の曲ではないと思うんです。でも、ラストで“それが私だ そう 可愛いんだ!”と自信を取り戻し、“全力で走って どんどんすり減って 転んでも 無様までも 可愛い私が好き”と言うんです。この“可愛い私が好き”は「全力のアイドルでやりましょう」とディレクションをいただいたので、他の曲が全編かわいいに全振りしているのに対して、「The Cute!!!」はこの一言にかわいいを込めています。
――ラストに向かってメロディが転調していくところにも、心情の変化を感じました。
飯田 実は、この曲を収録するにあたって、(月村)手毬の「Luna say maybe」や仲間のアイドルの楽曲も参考にしたんです。「Luna say maybe」は、荒削りだけど心からの悔しさやもどかしさを、魂の叫びとして歌っていますよね。全力疾走しているという意味でもテーマが似ている気がして。「The Cute!!!」を作り上げている時は、そういった曲を聴きながら、どう表現しようか考えることもありました。それから、“届くような気がしてた 遠くの輝きは 歩むほど 駆けるほど アコガレに変わってゆく”のところは、(十王)星南をイメージして歌っています。実際に1stライブ(“学園アイドルマスター The 1st Period Spotlight Star”/“学園アイドルマスター The 1st Period Harmony Star”)のリハーサルで十王星南役の陽高真白さんのステージを見た時に、号泣したんですよ。やっぱりこの人はすごいな、私のスターだなって。1stライブで初披露した時は、この部分に更に想いを込めることができました。
――「The Cute!!!」は現状だと1stライブで一度披露しただけですが、改めてその時の心境をお聞かせください。
飯田 とにかく緊張しました。“初 TOUR”ではツアーを通して1回だけ披露する曲はなかったので、どこかで成功できればいいと前向きにとらえることができたのですが、「The Cute!!!」は本当に1回きり。それも緊張に拍車をかけましたね。だからこそ、「The Cute!!!」は自分でスタジオに通って何十回、何百回と練習しました。なのに、ライブでテンションが上がると歌詞を飛ばしがちで有名な私は、ステージ上で一瞬頭が真っ白になってしまい、歌詞をちょっと飛ばしちゃったんですよ。やっちゃった……と思いましたが、今の気持ちを「悔しい!」に全振りしようとリアルタイムで切り替えました。
――まさに、いまこの瞬間の悔しさを込めて。
飯田 だって、歌詞がうろ覚えだったわけではなく、本当に何百回と練習して、むしろ本番以外では一度も飛ばしていなかったんですよ。今までで一番の「悔しい!!」って感情をすべて込めました。そういうことがあり、ステージが終わって舞台裏に降りたら号泣してしまったんです。パフォーマンス中は堪えていましたが、ステージを降りた瞬間にもうダメで……。上手くいかないことだらけだなと、改めて実感しました。きっとことねもこういう気持ちをたくさん経験してきたんだろうなって。でも、上手くできなかったからこそ、そこで出た「悔しい!」が、プロデューサーさんはすごく良かったと言ってくださったので、今はポジティブに受け止めています。いつかまたどこかで、完璧な形で歌いたいですね。
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