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REPORT

2026.02.26

デビュー9周年を迎える夏川椎菜の現在地――4th Live Tour 2025-2026“CRACK and FLAP”ファイナル公演レポート

デビュー9周年を迎える夏川椎菜の現在地――4th Live Tour 2025-2026“CRACK and FLAP”ファイナル公演レポート

夏川椎菜のライブツアー「LAWSON presents 夏川椎菜 4th Live Tour 2025-2026“CRACK and FLAP”」が1月25日の東京公演でファイナルを迎えた。夏川が“殻を破る”というコンセプトを前面に出し、激しい楽曲の連続で“セトリハラスメント”という文化も生まれた今回のツアー。2月には4thアルバム『CRACK and FLAP』もリリースされ、大きな目標へと向かって羽ばたこうとする夏川の現在地を確認するような印象深いツアーとなった。

TEXT BY 金子光晴
PHOTOGRAPHY BY 江藤はんな[SHERPA+]

卵の殻をぶち破って登場!

今回のツアーは2025年12月21日に夏川椎菜の出身地である千葉、しかも2025年4月リリースのEP『Ep04』に収録された「テノヒラ」のMVのロケ地でもある市原市市民会館大ホールからスタート。27日に大阪、年明けの1月12日に埼玉、17日に唯一のスタンディング公演の愛知を巡り、24日、25日の東京・立川ステージガーデンでファイナルを迎えた。今回の記事は25日のファイナル公演を中心に、24日のセミファイナルの模様にも随時触れていくことにする。

ステージ上の卵のようなオブジェを卵の殻を割るように蹴破って登場した夏川は、ヒヨコのような黄色いふわふわの衣装で登場。まずは「passable :(」でヒヨコ群(※夏川のファンの呼称)のクラップを煽ると、2曲目に2021年リリースの「クラクトリトルプライド」で一気に会場のボルテージを上げる。この曲の1つの山場ともいえるヒヨコ群の歌声も今でははっきりと聴こえるようになり、声出しができなかった時代から思うと感慨深いものがある。

3曲目は「君たちの本気はそんなもんですか!? 羽上げろ!声上げろ!そして“スキ”って叫べ!!」というMCから「スキ!!!!!」を披露するという完璧な流れ。夏川の楽曲としては珍しく素直に“スキ”をヒヨコ群と伝え合う楽曲だ。続く「ロジックルーパー」はサビでペンライトを左右に振る一体感が気持ち良くて癖になる。そして「I Can Bleah」はやや異質な縦ノリの楽曲で、リフレインされるサビでオーディエンスがずっと跳んでいる姿が相変わらず壮観だった。

そしてMCでは夏川のサポートバンド“ヒヨコ労働組合”、通称“ヒ労組”のメンバーを紹介。挨拶代わりに公演ごとに異なるトークテーマをメンバーに振るのだが、土曜の公演では「自分へのご褒美」、日曜は「買おうとしているもの」というお題だった。ちなみに夏川本人の答えは「自分へのご褒美は、前日の生配信で食べた高価な生クッキー」、「買おうとしているものは、靴」とのこと。オシャレで知られる夏川だが靴はあまり持っていないらしく、普段は2足の靴を履き回しているという意外な一面が明らかになったのだった。

夏川のライブは撮影に向いていない説

6曲目は観客によるスマートフォンでの動画撮影が可能な楽曲となっていて、土曜の公演では「メイビーベイビー」、日曜は「コバンザメの憂鬱」が披露された。ただ、ファイナル公演では自分のライブにはこの企画はあまり向いていなかったかもしれないと話す一幕も。観客席からの熱を映像によって伝えて拡散するという試みなのだが、みんなが撮るのに集中してしまってノリが今一つになってしまうという弱点はある。色々模索しながら今回のツアーも作り上げられてきたということなのだろう。ただ、SNSでヒヨコ群の皆さんがアップしている映像を観てもらえばわかるように、多様な角度から臨場感のある映像を楽しめるという点でありがたい企画だった。

そして『Ep04』に収録された楽曲「つよがりマイペース」、「かなわない」と続く。その後の『「later 」』ではステージの上部から客席を見渡しながら歌唱。ライブならではのアレンジで、オーディエンスの心に染み入るような歌声に魅了された。

ここで長めのMCへ。ファイナルでは思い立ってAIに「夏川椎菜がもっと色んな人に知ってもらうためにはどうしたらいいと思う?」と聞いてみたというエピソードが語られた。すると「夏川椎菜はどういう歌を歌っていく人なのかを尖らせろ」「やりたい音楽を自分で選べ」「声優アーティストだからではなく、夏川椎菜だから歌える歌を研究しろ(ここで客席から拍手)」「CDよりもライブで評価されるタイプだからライブを大事に(歓声起こる)」「弱さを隠すな、でも消費させるな(拍手)」などと強火オタクのような答えが返ってきたという。やってはいけないこととして「無理な企画はするな」「テンション高めのバラエティはするな」「トレンドダンスを踊るな」が挙げられて、客性からは「そんなことないよ!」と励ましの声が飛んでいた。なお、24日のセミファイナルのMCでは“ナン天てぇてぇエピソード(※夏川と同じユニットの雨宮天の間で起こった尊いエピソード)”が披露されていた。

“セトハラ”の文化が生まれたツアー

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