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INTERVIEW

2025.11.26

「リスパレ!チョイス」選出アーティスト・seizaインタビュー!

「リスパレ!チョイス」選出アーティスト・seizaインタビュー!

seizaの奥深い魅力を知るために、まず聴いておきたい3曲

――ここからは、この記事でseizaさんに興味を持った方に向けて、自分を知ってもらうためにまず聴いてほしい楽曲を3曲選んで、そのレコメンドをしていただければと思います。

seiza 自分で自分の曲をレコメンドするとしたら、絶対に外せないのが「プラネテス」という楽曲です。元々は初音ミクに歌ってもらった曲だったのですが、それが反響をいただけて、色んな人に自分のことを知ってもらうきっかけになった、この曲なくして今日までのseizaはないと言えるターニングポイントになった楽曲で。色んな歌い手の方に歌ってもらったり、自分の力だけじゃ届かなかったところに届いていった楽曲なので、seizaらしさの輪郭を作ってくれたのかなとも感じています。なので自分の声で歌う活動を始める時も、最初はこの楽曲を歌いました。

――歌詞の中に“星座”というワードも入っていますし、お名前の由来や先ほどお話しいただいたご自身の人生観にも繋がる、全てがリンクするような楽曲ですよね。seizaさんは“天体”をモチーフにした作品が多いですが、その先駆けのような曲でもありますし。

seiza そういえばそうなんですよね。最初に発表した楽曲が「シーラカンス」で、その次が「クリームソーダ」。その次がこの「プラネテス」になるので、がっつり宇宙をモチーフに曲を書いたのはこの楽曲が初めてになります。1曲目、2曲目も、動画のサムネイルに宇宙服が登場していたりするので、宇宙要素は当時から好きで入れたかったものではあるんですけど。でも、この曲以降、「プラネテス」みたいな曲を書いて欲しい、みたいなお話を、僕だけでなく周りのアーティストからも聞いたりするので、1個のマイルストーンというか、刻んできた足跡として意味のあるものになったと思っています。

――ササノマリイさんのアレンジもかっこいいですよね。ダンスミュージック寄りのエレクトロニックなサウンドになっていて。

seiza 元々2ステップというジャンルで作っていたデモを、ササノさん流にリアレンジしていただきました。ギターのフレーズやソロは僕のデモのものをそのまま使いたいと言ってくださって。ギターソロは自分でも気に入っています。バンドをやっていたのが活きたなと思った瞬間でした(笑)。

――あのギターソロ、最高ですよね。続いて2曲目のレコメンドをお願いします。

seiza 2曲目は「真昼の月」です。この曲はTVアニメ『最強の王様、二度目の人生は何をする?』のEDテーマとして書き下ろさせていただいたもので、海外の方もこの楽曲で知ってくださったみたいで、外国語のコメントも増えたりしました。元々僕自身がアニメがすごく好きで、オープニングやエンディングアニメも飛ばさずしっかりと観るタイプなので、自分の中の好きなアニメのイメージだとか思い出を詰め込んで、「ここでこの音が鳴っていたらかっこいいよな」とか「このタイミングでこういうセクションになったら見どころになるよな」というのをすごく意識して作った楽曲になります。

――落ち着いた雰囲気から始まって、サビで一気に開放感が溢れる構成などに、アニメソングらしいドラマチックさを感じました。

seiza タイアップのお話をいただいた時に、今回の作品は少し重たいシーンや切ないシーンからEDテーマに入ることが多くなると伺っていて、その雰囲気を崩さないように、最初はしっとりと入りつつ、でも最後は次の冒険に希望が持てるような構成にして欲しい、というお話でした。なので、Aメロは静かな雰囲気で裏にピアノのアルペジオを入れて、リズムもあまりガチャガチャさせず、そこからBメロで紆余曲折を表現しつつ、サビで全音転調してバーンと開ける構成を意識しました。

――この曲も天体がモチーフですよね。タイトルにもなっている「真昼の月」を印象的に用いていて。

seiza 僕がEDテーマを担当したアニメのSeason1は、転生して新しい両親のもとに生まれた主人公のアーサーが、両親とはぐれてしまってから再会するまでが大きなストーリーラインだったので、歌詞は旅立つ人と見送る人をテーマにしました。そこで離れた後でも繋がっていることを表現するために、普段生活している時は意識しないけれど、ふと目に入った瞬間に思い出す「真昼の月」のイメージを重ねました。それに月は一つしかないので、「私は今月を見ています。あなたももし見ていたら、そこで繋がりますよね」というところから広げて歌詞を書いていきました。

――天体モチーフだとロマンチックにもなりますし、seizaさんの個性として活きていますよね。

seiza 作詞や作曲は自分の心が動いたものから表現されていくと思うので、そう考えると、自分の心が動かされる根本を辿っていくとやっぱり宇宙に通じるものになるんですよね。どんな人間でも生き物でも、地球上に存在している限りは、宇宙内に存在しているわけですし、そう考えると宇宙と関わりのない人はいないわけで、その意味ですごく普遍性のあるものだと思うんです。なので自分としても、意識的に天体モチーフで曲を書くというよりも、自然と引っ張られていく感覚の方が強いですね。

――なるほど。ちなみに「真昼の月」を用いたエンディングアニメをご覧になった感想はいかがでしたか?

seiza 主人公が走っている映像がメインになっていて、「これこれ!」って思いました(笑)。それこそ僕が好きで観ていた『ポケモン(ポケットモンスター)』や『デジモン』シリーズ、あとは『NARUTO -ナルト-』とかの週刊少年ジャンプ系のアニメでもそういうのがあって、「やっぱりエンディングは走ってなんぼでしょ!」と思っていたので。

――ちょっと横道に逸れますが、seizaさんが好きなアニメやアニメ音楽についても聞いていいですか?

seiza やっぱりジャンプ系は外せないですし、『ポケモン』も子供の頃からずっと観ていて、歴代の主題歌とかもパッと口ずさめるくらいには聴いてきました。特に思い出深いのは『ポケットモンスター アドバンスジェネレーション』のOPテーマ「アドバンス・アドベンチャー~Advanced Adventure~」(GARDEN)。めちゃくちゃいい曲で、今でも定期的に聴いて元気をもらっています。あとは『BLEACH』『NARUTO-ナルト-』『家庭教師ヒットマンREBORN!』の楽曲もよく聴いていたので、自分の中のアニソン然とした要素は、そういう作品に繋がっているのかなと思います。最近だと『ヒロアカ(僕のヒーローアカデミア)』や『呪術廻戦』の主題歌も、聴いていて胸がグッと熱くなるみたいな感覚はありますね。

――それこそ現在放送中の『僕のヒーローアカデミア FINAL SEASON』のEDテーマは、BUMP OF CHICKENの新曲「I」ですしね。では、ご自身の楽曲からもう1曲レコメンドをお願いします。

seiza 3曲目は最新曲の「金木犀」です。今までの2曲と違って、割とリアリスティックな歌詞が並んでいる楽曲で、これまでは抽象的なフレーズやファンタジー性が好きで書いていたんですが、この楽曲に関しては写実性や固有名詞を使って、より文学的に表現するとしたらどうなるんだろう?という探求欲が如実に現れています。

――「金木犀」というモチーフ自体が身近なものですものね。

seiza 実は金木犀をテーマに楽曲を書きたい気持ちは昔からずっとあって。なので、世の中では擦られ続けてるであろうテーマではあるんですけど、金木犀とプルースト現象(香りで記憶が蘇る現象)を元に作詞をしました。僕は、小さい頃にお葬式で嗅いだ花の香りの記憶がずっと残っていて、花やお線香の匂いが少し苦手だったんです。それもあって、恥ずかしながら大人になるまで金木犀の香りがどれなのか認識していなかったのですが、ある時、金木犀の香りを商品化したフレグランスをお試しで嗅いでみたら「ああ、小学生の頃の通学路の香りってこれだったんだ」「毎年この時期になると切なくなるのはこれが原因だったんだ」と思ったんですよね。頭の中に点在していた記憶が急にパチンと線で繋がる感覚があって。その感覚を元に、Dメロの“季節外れに香る金木犀”というフレーズから書き始めました。

――打ち込みとストリングスを交えたトオミヨウさんアレンジを含め、繊細で心がキュッと締め付けられるような名バラードだと思います。最後に、今後の活動の展望についてお聞かせください。「真昼の月」で初アニメタイアップも経験したわけですが、今後チャレンジしてみたいことはありますか?

seiza アニメタイアップもたくさんやりたいですし、普段から自分の好きなアニメや漫画に勝手に曲を書き下ろすみたいなことも好んでやっているので、ドラマや映画など、何かの作品の一端を担うことができたら嬉しいですね。「真昼の月」で作品に対して曲を書き下ろす経験がすごく楽しかったので、もっとやっていきたいです。あとは、本当にたくさんの人に支えられているので、いつか直接お会いして、目を見て歌声を届けられたらなと思っています。

――seiza名義では、配信を除いてライブをされていないようですが、ライブ活動に対しても興味があるということでしょうか?

seiza そうですね。「ライブ」と「音源」のどちらかを選ぶなら「音源」を選んでいた自分ですけど、今はライブをやりたいなという気持ちに傾いています。温かいコメントを送ってくれている文字の先にいるのはどんな人なんだろうと考えると、どうしようもなく愛おしく思えるんですよね。自分の音楽は自分だけのものじゃないんだなとすごく感じるので、それを確かめに行きたい感覚はあります。


●seiza Profile
2022年1月にボカロPとしてデビュー。
楽曲「プラネテス」はニコニコ動画での殿堂入りも果たし、YouTube登録者数100万人を超えるアーティストからもカバーされるなど彼の代表曲に。
2023年からは自身の歌唱も開始。2024年にはメジャーデビューを果たした。メロディセンス溢れる楽曲、情景描写力に優れた歌詞は、“誰かの孤独に寄り添い、肯定する”力に溢れ、ネットミュージックとPOPSを横断していく可能性に満ちている。

●「リスパレ!」とは
アニメ音楽メディアである「リスアニ!」と、大阪のラジオ局・FM802で、カラフルな音楽との出会いを描く番組「802 Palette」がタッグを組んだ音楽メディア。
アニメ・ゲームカルチャー・ネットミュージック、そしてその枠を越えた様々なアーティストの魅力を発信します。

●関連リンク
seiza
公式X
https://x.com/seiza_official

YouTubeチャンネル
https://www.youtube.com/@seiza3860

リスアニ! × 802 Palette「リスパレ!」
公式サイト
https://funky802.com/lispale/

公式X
https://x.com/lis_pale

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