INTERVIEW
2025.08.08
この夏、自身2度目となるZEPP TOUR“MyGO!!!!! ZEPP TOUR 2025「心のはしを辿って」”で4都市を巡り快進撃を続ける、「BanG Dream!(バンドリ!)」発の“現実(リアル)”と“仮想(キャラクター)”が同期するバンド、MyGO!!!!!。早くも届けられた7th Single「往欄印(おうらい)」は、同ツアーのタイトルを象徴する楽曲にして、燈のポエトリーリーディングと演奏陣が熱量高く奏でるサウンドが我々の“心のはし”を繋ぐ、MyGO!!!!!だからこそ歌い鳴らせるハードコアな1曲だ。カップリング曲を含め、ライブデビューから3周年を迎えたバンドの成長と進化を刻んだ本作について、MyGO!!!!!が誇るギターコンビ・千早愛音役の立石凛と要楽奈役の青木陽菜に話を聞いた。
INTERVIEW & TEXT BY 北野 創
――まずはZEPP TOURについてお聞きします。この取材時点では東京と大阪公演を終えた段階ですが、手応えはいかがですか?
青木陽菜 めちゃくちゃ盛り上がってます!
立石凛 すごいよね。
――自分も東京公演を現地で拝見しましたが、バンド力がさらに向上しているように感じました。ツアーは2024年に続いて2度目ですが、それを踏まえて変わった部分はありますか?
青木 盛り上がりという面では、去年も今年もすごいなという感覚はありつつ、去年のツアー4公演を経て、短いスパンでライブを続けてやることが、私たちのスキルアップにすごく繋がることを実感しています。1公演終わるごとに改善点を見つけて、それをすぐ次の公演に活かすことができるので、回数を重ねるごとに良くなっている気がします。東京公演も良かったですけど、大阪公演もすごくいいライブになったなと思っていて。これが次の愛知、北海道と、どんどんパワーアップしていくのが私自身楽しみです。
立石 私も陽菜ちゃんが言うようにスキルアップをすごく感じていて。最近は大きい会場でライブをやらせてもらうことも多かったのですが、Zeppというお客さんとの距離が近い会場でのライブの見せ方は、去年のツアーを経てだいぶ上手くなったのかなと思います。普段はやらないような予定外の動き、例えば曲中にいきなりベースの方を向いてみたりしても、その場の空気感でみんな合わせられるようになってきているので、ライブハウスならではの熱さは出せるようになった気がします。
――確かに東京公演を観た限り、メンバー間のコンタクトが増えた印象でした。
立石 もちろん私と陽菜ちゃんがポジションを左右入れ替えたり、ある程度大きく移動する場合は、あらかじめ動きを決めているんですけど、そういう時じゃなくても、気持ち的に楽しくなって、思わずメンバーの方を向いてしまったりするんですよね。
青木 私も大阪公演はいつもよりさらに動きまくってしまいました(笑)。東京公演は配信カメラが入っていましたけど、大阪公演はカメラがなかった分、フリーダムさがさらに増したなと思います。
――大阪出身の立石さんにとっては、大阪は凱旋公演でもありました。東京公演のアンコールMCで“ANON TOKYO”ならぬ“ANON OSAKA”もしくは“TATEISHI OSAKA”にしたい、という話も出ていましたが……。
立石 結局、それは言葉にしなかったんですけど(笑)。でも、去年のツアーもそうだったんですけど、大阪もやっぱりすごく盛り上がってくれて、歓声も大きかった気がします。アンコールのMCも東京公演よりさらに自由になって、ケータリングの話題とか、楽しい話をいっぱいしました。
――それもまたツアーならではの楽しみですよね。ちなみに今回のツアーは、TVアニメ『BanG Dream! Ave Mujica』の完結とAve Mujicaとの合同ライブ「わかれ道の、その先へ」を経た後の初ワンマンでもありますが、その意味でライブへの向き合い方や意識に変化はありますか?
立石 個人的にはあまり変わらず、1つの通過点として捉えています。でも、アニメのストーリーの中でもやもやしていた部分が、合同ライブで解消した感じはあったので、「またここから私たちは私たちのライブをするぞ」みたいな、一個のケジメを経てすっきりした気持ちはありました。
青木 MyGO!!!!!とAve Mujicaの間にはCRYCHICというバンドが大きく存在するなかで、私たちは2人ともCRYCHICのメンバーではないので、その意味で心境の変化というのはあまりないかもしれないです。私たちは最初からMyGO!!!!!という居場所で活動しているので。でも、他のメンバーはアニメの物語を経て、バンドとしても成長してきたし、そういう通過儀礼を超えて絆は今までよりギュッと深まったかなと思います。ファンの方たちもアニメ後の私たちとしてフィルターを通して見てくれるので、メンバー同士の絡みとか関係性も、新たに楽しめるポイントが増えたのかなと感じます。愛音ちゃんとそよちゃんが仲良くしているところとか。
――アニメの話に絡めると、TVアニメ『BanG Dream! Ave Mujica』最終話の挿入歌「聿日箋秋」では愛音と楽奈が背中合わせでツインギターソロを弾く場面がありますが、ライブでも再現されていますよね。
青木 そうですね。でも、前回の合同ライブではアニメの再現をしようと意識していたんですけど、今回のツアーではそれをライブパフォーマンスとして昇華させるようになったというか。「ギタリストとして2人で目立つぞ!」という気持ちでやっているので、すごくバンドらしいなと思うし、あの時間はすごく好きです。
――お二人で背中合わせになって弾く練習も?
立石 いや、そんなにがっつりはしないです(笑)。「今日は下手で集まろう」「今日はセンターで」みたいな打ち合わせは事前にしますけど、ちゃんと合わせるのは当日の会場リハくらいですね。
青木 東京公演では真ん中でやったんですけど、大阪公演では愛音ちゃんが楽奈ちゃん側に来てくれて。ステージの上手側まで遊びに行って、一緒に帰ってきました(笑)。
――そして今回のツアーでは、久々にカバー曲を披露しているのもトピックです。東京・大阪公演では、“1st LIVE「僕たちはここで叫ぶ」”の頃からのレパートリー「猛独が襲う」「swim」の2曲が演奏されました。
青木 ツアー初日の東京公演が7月1日で、1st LIVEは3年前の7月3日だったんですよ。ちょうど3周年ということで、セットリストを組むにあたって、その頃からずっと応援してくださる方もいますし、私たちの成長した姿も見せられたら、という意味合いを込めて、久しぶりにカバー曲をやってみることにしました。結構初期のライブでしかやっていなかったにも関わらず、タイトルコールをした瞬間、皆さん「うおー!」と喜んでくださったので、長く愛されていることを実感しました。
立石 今回のツアーみたいに、アニメの文脈から離れて割と自由にセトリを組めるライブじゃないと、カバー曲はなかなか入れにくいですし、その中でも夏っぽい曲でみんなと盛り上がることができて、すごく楽しかったです。特に大阪公演は本当にみんなの熱気がすごくて、自分もテンションが上がって、心の中で「うわ、楽しい!」と思いながら弾いてました。
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