REPORT
2025.07.30
こうして2曲をじっくり聴かせたところで岡咲は、「夜ふかしした後は、盛り上がりますよー!」と観客を立たせると、マフラータオルを手にして「ALRIGHT!」からラストスパートをスタート。イントロからタオルをぶんぶん回して楽しみながら、そのタオルを使って観客をジャンプさせたりもしてフロアの熱気を高める。1サビの「見逃さないでね」のフレーズは若干セリフ調にキュートさも込めて歌うことで、ファンへと今後の意気込みの表明に変えていたようでもあった。こうして疾走感のあるナンバーでエネルギーあふれるステージを見せると、ライブは続く「Starting Bell」でさらに加速。未来へと向かい続ける想いを力一杯に歌い、場内のボルテージを高めてゆく。終盤、落ちサビから大サビにかけての力強い歌声が、ここでもさらに駆け抜け続ける姿を確信させてもくれた。これに続けたのが、同じく“鐘”がキーになる最新曲「月の季節」。序盤から力強く凛とした姿を見せると、高まる観客を前にサビではパワフルかつシャープな歌声を響かせ、ラストのハイトーンでは美しく楽曲を彩っていく。大サビではその力強さは一段と増し、最後まで抜かりのないボーカルワークで“パワフルであり美しい”という1曲を完成させてみせた。
「ジェットコースターみたいでしたね」とこの3曲を振り返ったところで、次がラストナンバーであることを告げる岡咲。さらに「最後の1曲でみんなの体も心も揺らしたい!」と意気込み、「今ここが、世界の中心!一緒にもっともっときらめかせていきましょう!」と呼びかけて「ペタルズ」がスタート。イントロからキラッキラの笑顔を輝かせながらダンスを見せれば、またも会場中とコミュニケーションを取りながら歌唱。サビでは晴れやかな表情とともにきらめかせた歌声を披露。キュートさと愛嬌を持たせながら、曲に乗せてぱあっと世界を明るくしてみせる。こういった巻き込み方と、締める部分での魅せる力の匙加減は最後まで非常に巧みで、またもハッピーにみほちゃんずの心を揺らしてジャンプエンドとともに本編を締め括った。
「最高に楽しかったです!」の言葉を残しステージを降りると、場内からはすかさず「おーみーほ!」のアンコールを求める声が。その声がしばし響き渡ると、「魔法の言葉」のイントロとともにキュートな衣装に着替えた岡咲が再登場。カントリー調のナンバーを清らかに歌いながら、サビでは腕振りも巻き起こして一体感も持たせていく。さらに2サビ明けにはサイン入りのハート形のボールを、ラケットで打ち入れていく岡咲。最後はビーチボール大の大きさのハートを客席へ投げ入れて喜びでもまたハートを揺らしてみせ、そのまま「Dream In Wonderland」へ。またも先へと駆け出していくような疾走感を持った曲を披露し、美しさも伴わせ進化した歌唱をもって、未来へのわくわくを感じさせてくれた。
歌唱後にはファンをバックに記念撮影を行い、そのうち1枚はこの日ロビーでファンが書いたメッセージの貼られた幕とともに撮影。思い出も刻んだところで、岡咲から様々な告知が。その中で特に注目すべきなのは、ファンクラブの開設だろう。自身の出身地・岡山になぞらえ「桃」を用い、さらに「私との時間はハッピーで終わってほしい」との願いから「みほちゃんず桃源郷」と名付けられたことも明かすと、ラストの1曲の歌唱を前に3rdワンマンを迎えた心境を語る。約1年ぶりのワンマンを「“楽しい”だけじゃなくて、色んな曲でみんなと鼓動を合わせて盛り上がれて、すごく幸せな3rdライブになったと思えています」と振り返ると、「これからもライブ当日だけじゃなくて、みんなの日常に寄り添えるように、そして私の日常にもみんながいてくれると嬉しいです」と続けた岡咲。最後に改めて「武道館、行こうね!」と呼びかけ、意気を上げていた。
そして「みんなの幸せを重ねて、未来繋ぐ花を私たちで咲かせましょう!」と呼びかけ、歌い始めたのは「スターフラワー」。イントロからクラップと白のペンライトが場内を彩るなか、サウンドに乗りつつも柔らかさも持った歌い出しは、まるで希望の芽吹きのよう。そうしてこの場の先頭に立った岡咲の歌声は、そうして芽吹いた希望が光となって突き抜けていくかのような印象を与える。中盤からはコールの掛け合いが始まり、大サビではみほちゃんずとの大合唱に発展。これは互いが心を震わせ合っているからこそ、生まれた光景だ。最後までそのコールは響き渡り、エモーショナルな空気が場内を包むなかジャンプエンド。“支え隊”とともに「ありがとうございました!」と肉声で感謝を伝え、ひとり残った岡咲はステージを練り歩いた後「最後みんなぎゅーしとこ!」とこの場全員のハートを抱くようにエアハグし、ライブを締め括ったのだった。
この日ステージでみせた豊かな表現力と懐の深さ、美しさは非常に魅力的なものであり、それはMCで口にした「日常に寄り添える存在でいたい」との言葉に沿うように日常の様々なシーンにフィットしうるものとなっている。それでいてステージ上の岡咲は、心の底から楽しそう。ファンと一緒に楽しむ姿は、「これからも一緒に歩きたい」と自然と思わせてくれるものだった。そうして歩む道の先は、きっと目指す武道館の舞台に繋がっていることだろう――そんな期待をさらに強くさせてくれる、大充実のライブだった。
岡咲美保“Miho Okasaki 3rd LIVE 2025 ~ハートシェイキング~ supported by animelo”2025年7月13日(日)KT Zepp Yokohama
<セットリスト>
M01. アンビリバボーアンセム
M02. イエロー♡ビート
M03. インフィニット
M04. JOY!!
M05. 少女のすゝめ
M06. ときめきこれくしょん!
M07. キボウノレシピ
M08. ブリキノダンス
M09. マボロシマジック
M10. ミラー
M11. 絆創膏
M12. Rainy Smiley
M13. ココロトラベル
M14. カナタボシ
M15. 夜ふかしダンス
M16. ALRIGHT!
M17. Starting Bell
M18. 月の季節
M19. ペタルズ
EN1. 魔法の言葉
EN2. Dream In Wonderland
EN3. スターフラワー
岡咲美保 オフィシャルサイト
https://okasakimiho.com/
岡咲美保 オフィシャルX
https://x.com/okasakimiho_PR
岡咲美保 オフィシャルYouTube
https://www.youtube.com/c/okasakimiho
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