REPORT
2025.07.01
2025年5月26日(月)、日本武道館にて“Poppin’Party 10th Anniversary LIVE「ホシノコドウ」”が開催された。キャラクターとリアルライブがリンクする次世代ガールズバンドプロジェクト「BanG Dream!」のスタートを支え、10年という年月をプロジェクトと共に歩んできたPoppin’Party(以下、ポピパ)。メンバーである愛美(Gt.&Vo./戸山 香澄役)、大塚紗英(Gt./花園 たえ役)、西本りみ(Ba./牛込 りみ役)、大橋彩香(Dr./山吹 沙綾役)、伊藤彩沙(Key./市ヶ谷 有咲役)は3度目となる武道館公演で何を見せたのか。成長し、前に進み続けながら、音楽の感動をいつまでも忘れずにいたポピパが、10年間を共有してきたファンと原点に回帰し、そして未来への一歩を踏み出した感動の一夜をレポートする。
TEXT BY 清水耕司
PHOTOGRAPHY BY 福岡諒祠(GEKKO)、Lin Okuno(GEKKO)、池上夢貢
スマートフォン向けゲーム「バンドリ! ガールズバンドパーティ!」(以下、「ガルパ」)において、メンバーそれぞれの思い出の場所を巡るイベント「Star Trajectory」が開催されているタイミングで開催された今回の公演。会場には「Yes! BanG_Dream!」のインストゥルメンタルが流れ、スクリーンに映る「ホシノコドウ」の文字に向かってバンドリーマー(「BanG Dream!」のファンネーム)がコールを合わせてペンライトを振る。スクリーンには星空の中で、ランダムスターを抱えてバンドを見ながら瞳を輝かせる香澄。「私、小さい頃、星の鼓動を聞いたことがあって」「キラキラドキドキしたいです!」という彼女の声がインストゥルメンタルに重なる。記憶の中でいつだって輝きを失わなかった香澄の音楽の原風景。その出発点を改めて見つめる時間が流れ、そこに「きらきら星」のフレーズが響き、星で紡がれた「BanG Dream!」の文字がスクリーンに現れる。続いて10年分のライブ映像が瞬く間に駆け抜け、ポピパのメンバーをキャラクターと演者両サイドから紹介するムービーが始まる。
有咲&伊藤、沙綾&大橋、りみ&西本、たえ&大塚、香澄&愛美、そして最後に煌めく「ホシノコドウ」の文字。するとステージ中央に愛美の姿が。唇から漏れ出したのは、ポピパの楽曲で作詞を手がける中村 航が著した小説「BanG Dream! バンドリ」に登場する歌詞。10年の想いが会場に集ったあらゆる人たちに広がっていく。愛美は階段に飾られた☆を1つ1つ指差し、辿り、降りた先でランダムスター(香澄が愛用しているギター)と出会い、抱きしめる。弾き始めたストロークに合わせて他メンバーにもスポットライトが当たり、愛美が叫ぶ。「“10th Anniversary LIVE「ホシノコドウ」”、いくよー!」。
スタートの楽曲「ときめきエクスペリエンス!」が始まり、最初にこの地に立った時と同じように愛美は「武道館―!」と声を上げる。ポピパメンバーの衣装は白を基調に☆を多くあしらったデザイン。メンバーによって細部やカラーが少しずつ異なるが、統一感あるいでたち。伊藤がいつものように踊りながらクラップし、ステージ後ろのスクリーンにはアニメーションMVが映る中、楽曲が走り行く。“進め! ポピパ!”の歌詞は、初期も、結成から10年経った今も、彼女たちを輝かせるのに相応しい言葉だ。変わらずにずっと走り続けてきた5人に気付かせた後は「ぽっぴん’どりーむ!」へ。2022年に公開された劇場版『BanG Dream! ぽっぴん’どりーむ!』のオープニングで、結成から時を経て成長した5人に対して作詞の中村 航と作曲の上松 範康がポピパの不変の音楽性を表現した1曲。「ホシノコドウへようこそ、楽しんでいきましょう」という愛美の言葉通り、「みんなで跳ぶよ」からのジャンプし、“POPIPAN! PIPOPAN! POPIPAPIPOPAN!”と声を合わせる。ドラムのチェンジオブペースからのベースによるメロディ、そしてラスサビ。「ドラム、沙綾」「ベース、りみりん」と愛美の指名で次々とメンバーがソロを披露していく。上手の大塚がサイドの客に視線を飛ばしながらギターをかき鳴らし、下手の西本も小刻みに跳ねながらベースを打ち鳴らす。ポピパらしいキュートさと高いパフォーマンス力でライブを盛り上げた。
ここで愛美が、キラキラのリボンがあしらわれた真紅の拡声器を手に登場。「武道館のみんなー、今日のライブ、楽しみにしててくれたー?」と声をかけ、会場から得た返答に対して再度煽る。「だけどまだまだこんなんじゃTARINAI!」との声に応じて西本の強烈なベースで引っ張るイントロへ。骨太な楽曲の中で西本のベースを弾く姿勢は低く低く沈んでいき、サウンドは待ち望んでいたハード系なものに。間奏でヘッドバンキングする様子にはたぎりを感じる。伊藤とのピアノのデュエットを挟み、CD音源よりも重厚な「TARINAI」でポピパは会場のボルテージを一気に上げて見せると、MCで各自の自己紹介に。
「今日はね、なんかね、朝からずっとキラキラドキドキしてたんです」「武道館という場所が嬉しすぎて……。今日は1日最高に楽しみましょう」とテンション高めの西本の後、隣で一緒にメイクされながら「いつもの1.5倍速でずっとしゃべり続けるりみりんを見て微笑ましく思ってました」と大塚も楽しげな様子を見せていた。愛美が「皆さんの鼓動が聞こえます」(それを聞いて大塚がドクンドクンと鼓動の音を代弁)」「ポピパの鼓動も感じてもらいたいと思っているので楽しみにしててください」からメンバー4人を呼び寄せ、5人が横一列に並ぶ。伊藤は「過去と合わせて3回、どのライブも違ったステージの形で、どの公演でも違った私たちをお見せできているんじゃないかと思うんですけど」とポピパによる武道館公演の歴史を振り返る。大橋からは、今回のライブが「ガルパ」のイベント「Star Trajectory」と連動していると紹介される。イベント内で5人はポピパの活動を集めたフォトアルバムを作るため、結成場所や初ライブステージなど、ポピパにゆかりのある思い出の場所を回り、自分たちの歩みを振り返る。5人で演奏できていることが奇跡であると気付く一方、この瞬間が当たり前になるくらいに同じ時間を過ごし、数々のキラキラドキドキが今に繋がっているとも感じる。フォトアルバムをきっかけに香澄が「星の鼓動」を聴いた場所へみんなと行きたいと話すと、4人も行ってみたいと気持ちが通じ合う……。「(そんなイベント内容が)このライブに散りばめられていると思うので楽しんでいってくださーい!」と告げる大橋。愛美もゲームやアニメから小説まで、ポピパの10年分を詰め込んだライブであることを話すと、10周年仕様の衣装を紹介し全員が1回転してみせる。そして大塚が「おっかしいーなー、あんなところに楽器があるぞ」と口にすると5人は花道を突き進み、センターステージで5人が選んだ“スター”ソングを演奏していく。
「一番星はりみりん、お願い」との振りから西本が紹介するのは「私とお姉ちゃん、ポピパのみんなと作った」という楽曲。「ドキドキさせます、してくださったら嬉しいです」との曲振りから「私の心はチョココロネ」へ。2番ではフルに西本がソロボーカルを取るスペシャルバージョン。続いては伊藤が「みんなと踊ったあの曲」「一緒に三三七拍子、やってくれよな」と会場に振る。歌ったのは「夏空 SUN! SUN! SEVEN!」だ。大塚が視線をすぐ下に送りセンターステージでの観客との距離の近さを堪能し、伊藤はサビになるとステージ先端に躍り出て振付を軽やかに披露。伊藤と大橋がセンターステージに残り「さあさあさあ、ここからは三三七拍子とクラップを」と会場を促すと“POPIPA! PIPOPA! POPIPA! PA! PIPOPA!”とのコールが巻き起こる。この日の落ちサビは、大塚がギターソロを見せた後でメインステージに戻ってきた伊藤がソロ歌唱。大橋と西本が楽しく踊り跳ねる横で愛美がラスサビを引き受け、会場全体からのワイパーと“TALALALALALALALA♪”コールが起こると、さらにクラップと“POPIPA! PIPOPA! POPIPA! PA! PIPOPA!”コールによる大団円へと展開され本楽曲は締め括られた。
次は立ち上がった大橋が、「私はポピパに出会ってなかったらこんなにたくさんの思い出を作れなかった」と話す。「みんなと出会ったあの季節の思い出、みんなにも届けます」という言葉から愛美と大塚のギターリフが響く。キックを交えたタム回しを見せながら満面の笑みで、グルーヴ感に満ちたリズムを叩き出す大橋。続いて披露した「夢みるSunflower」の2番Aメロでは大橋がボーカルを取る。満面の笑顔で大橋がフィニッシュを決めた後は、大塚がステージ上でスポットライトを浴び花道を1人進んでいく。センターステージに到達した大塚を迎える蒼いペンライト。間近から照らす光に向かって流れ出す哀愁の旋律。大塚がギターで弾き語るのは「Returns」。「私、ポピパが好き」「香澄とりみと沙綾と有咲と」そのタイミングでハイハットが刻まれ、4人の演奏が入ってくる。花道を戻り、メインステージでメンバーに背を向けるようにギターを弾く大塚。愛美のボーカルとコーラスを得ると大塚がギターをうならせ、愛美を見る。大塚に笑みを送る愛美と、それに対して微笑みがこぼれる大塚。アコースティックライブツアー“香澄とたえの放課後居残りツアー”では2人だけで奏でたこともあるこの曲によって、激しくもポピパらしい柔らかな空気が流れた。
最後のスターソングは愛美のギターとボーカルで始まる「Live Beyond!!」。「昨日までも今日からもポピパの全部が宝物です」と語り、会場からのクラップ、メンバーのコーラスの中でボーカルを進める愛美。“届ける 近くのあなたへ”“届ける 遠くの誰かへ”と歌うその姿に大塚は背中を預け、音楽で心を繋ぐ2人。Bメロになって離れながら大塚は愛美に目をやる。愛美と顔を見合わせた後、大塚は破顔でギタープレイを見せる。そこから西本、大塚、伊藤、大橋がワンフレーズずつキズナを繋いでいく。武道館が揺れるほどに会場には「オイ!オイ!」との声が挙がる。これからも進み続けるポピパではあるが、それでもこの瞬間がラストかと思わせるほどの集大成的頂点がそこにあった。
自身が選んだ曲に、歌で、演奏でそれぞれに思い入れを乗せるというスペシャルな時間の後、MCではそれぞれが曲を選んだ理由を話していく。西本は選曲理由を「武道館で演奏させていただいた思い出が強く」「牛込ちゃんが歌ってることってあまりなかった」という理由から「1回歌ってみたいなという思いが(あった)」と語る。伊藤は「ライブでどんどん楽曲が育つ」「思い出深い曲になった」ことから「ライブでみんなと盛り上がれた思い出は10周年の中でも絶対外せない」という理由から、「今回は沙綾と、いつもはうしろで見守っている私たちが大暴れさせていただいた」と話す。そして「コーレスもピッタリですごい嬉しかったです」とも。伊藤とコンビを組んだ大橋からは、「武道館で演奏した思い出」があり、「練習の時もみんなで、本当に良い曲だね、ってしみじみなるくらい大好きな楽曲」という理由が。大塚は、たえとポピパメンバーの間ですれ違いがあったアニメ「BanG Dream! 2nd Season」内でのエピソードから、「いつかライブで、おたえがメンバーのことを大切に思ってるんだよ、って生で伝えたいなって思ってた」と感極まりながら話す。そして最後に愛美は、「あの時泣き崩れてボロボロだったんですよ」と話し始める。会場にいた人々の頭の中には“BanG Dream! Special☆LIVE Girls Band Party! 2020→2022”が頭に浮んだだろう。「ここらでいっちょ武道館で笑顔の「Live Beyond!!」をやりたいな」と選ぶきっかけを伝えた後、「みんなにありがとうを伝えたい」という選曲に至った気持ちを語り、そして「やりきりましたー」と今の心境を教えてくれた。
「声出す準備はできてますか?盛り上がる準備はできてますか?まだまだいけますかー?」という煽りから告げられた曲名は「イニシャル」。始まりのBメロでグリッサンドを聴かせる大塚、間奏で右手のスティックを掲げて左手でハイハットを刻む大橋、キーボードで美メロを奏でる伊藤に、激走する楽曲を楽しみながら演奏&コーラスを続ける西本。そして、ストロークする手を艶やかに動かしながらハードなロックチューンを歌い上げる愛美。2番に入ると大塚は笑顔でAメロを弾きながら膝を折り、後ろに倒れ込んで会場を盛り上げる。Dメロでは西本、大塚と次々にソロパートを歌う。大橋が歌い、伊藤が声を重ねていくのを聴き、キュートさを残しつつもクールとセンチメンタルが同居させたポピパの成長を感じる。10周年を迎え、洗練した演奏で観客たちに想いを届け続ける5人は演奏後、間を置かずにカウントされる大橋のハイハットから「ティアドロップス」になだれ込む。ここでも大塚はステージ中央の愛美に歩み寄り、背中を預ける。初期・中期のロックチューンを並び立たせることで会場を熱く熱く燃やしてみせた。
激しい時間の後にはMCを挟み、「10年間の思い出を振り返ってまいりましょうか」の時間に。会場に対して、我こそは一番遠くから参戦しているという自信がある者を問うと、手を上げたバンドリーマーを大塚が指名。「上海」との答えに大塚は中国語でありがとうを伝える。そこから海外でまたライブをしたいという話を挟み、ポピパのスタートが愛美1人だったこと、そして西本と伊藤が加わっての最初のライブが行われたことなど、これまでに想いを馳せていく。西本が「愛ちゃんと2人っきりでリハ」の話で、当時は横ステップでリズムをとりながら演奏していたと話すと、「今や、りみりんなんかこう」と低い姿勢でヘッドバンキングしながらベースを弾く様子を模倣する愛美。西本はまだ3度目の武道館のステージに対し興奮が冷めておらず、「最初に立った時と似てたかも」「緊張100%、楽しみ100%」という話に。愛美も「確かに。不思議な気持ちだった」「武道館には魔物がいるんですかね」と同意を示すなど、ゆるい会話が流れる。
そして大塚からは、アコギを理由に受けたオーディションで合格したら声優によるバンドと聞いて不安に思いながらも「前のめりで」「なんでもやろう」と思ったことを語り、「あっという間だなって思いました、10年間って」と続ける。大橋は加入が最後のメンバーということもあり、「コツコツコツコツ、1人でレッスン」する中、“BanG_Dream! 4th Live「ようこそ!ぽっぴん☆PARTY!!!!!」”(以下、“4th Live”)の直前にようやく「音を合わせられて」「有明(=“4th Live”)でサプライズで加入させていただいて嬉しかったです」と、本ライブ開催記念ストアのメッセージボードで、10年間で一番印象的な出来事として選んだ加入時のライブの話をした。
愛美からは「10年経ったら終わるんだと思ってたよね」「10年いけたら……みたいな感じだったから」「10年経ったら野に放たれるのかと思ってたら、ステージに放たれました」という言葉が。その後、ステージを離れていた伊藤が戻ったのを見て声をかける愛美。ところが伊藤は感極まって涙が溢れ出す。すぐ近くにいた大橋、続いて愛美、西本、大塚が伊藤のそばに駆け寄る。ライブタオルで涙を拭く伊藤に対して、かわいくて仕方がないという感じで笑顔を見せるメンバー4人。そして伊藤に耳打ちされた愛美から、「大丈夫だそうです。なので次の曲に行きます」との言葉が出て、ライブに戻る。
「10年間、楽しいこともたくさんあった、嬉しいこともたくさんあったけど、苦しいこともあったりしました。それをみんなで乗り越えてきました」「ポピパにはいつも側に音楽がありました。仲間がいて、ここまで歩いてこれました。いつか、雨が上がる日を信じて」。そんな愛美の言葉を聞いて盛り上がる会場。そして送り出されたのは「二重の虹(ダブル レインボウ)」。曲は進み、ストリングス3人がステージ中央に集まった後、大塚と西本が左右に広がり、愛美だけがセンターステージに。愛美は耳に手を当て、メンバーと会場の“double Rainbow”の声を聞いた。続いたのは秀逸なリズムとメロディによって、ポピパ曲の中でも屈指のラストを生み出す「キラキラだとか夢だとか ~Sing Girls~」。「武道館のみんな、キラキラドキドキしてるー?」と会場に声をかける愛美の後を継ぎ、ショルダーキーボードを抱えた伊藤がボーカルを担う。間奏に入るとこの時を待っていたかのように愛美が大塚に近づき、2人でギターを向かい合わせる。一足先に西本が花道を進み、伊藤が駆け寄り、ゆっくり愛美と大塚も加わり、正方形を作る4人。讃えるように手を挙げる会場。大橋が朗らかなソロを聴かせ、ステージに戻った愛美のボーカルでラスサビを迎える。この世界はポピパが生み出すキラキラで満ちていると確信させてくれる瞬間が到来する。そして、愛美が「みんなで心を繋いで武道館に大きな輪を作りましょう」と会場に呼びかけ、5人全員がスタンディングでの演奏で「CiRCLING」に。涙が乾くことのない伊藤が両手で輪を作り、透き通るように響く大橋のソロを聴いた。
曲が終わると、香澄が「星の鼓動」を聴いた場所をポピパメンバーで訪れる「ガルパ」の限定ストーリーがスクリーンに流れる。香澄のキラキラドキドキの原点に向かう途中、5人はその場所で野外ライブをやってみたい気持ちが盛り上がる。「ライブのタイトルは……『ホシノコドウ』、か?」と案を出す有咲に会場からも歓声が。有咲のアイデアをほめそやす5人に照れる有咲を見て、今度は「かわいい」と声を上げるバンドリーマーたち。香澄が「私がずっとみんなに見せたかった星空……聴いてほしかった、星の鼓動」のある場所にポピパ全員が到着すると、武道館の天井には満点の星空が映し出される。「嬉しい……。みんなでここに来られて、みんなと星の鼓動を感じて、Poppin’Partyになれて本当に良かった」と香澄が万感の思いを伝え、それを聞いたメンバーも次々と香澄に感謝の言葉をかける。改めて、この気持ちでライブがしたいと心が1つになった5人。そして香澄が叫ぶ、「できるよ!このビートに合わせれば、私たちの星の鼓動!」と。
その瞬間、「STAR BEAT!~ホシノコドウ~」が鳴り響く。武道館を埋め尽くしたファンの前には、制服姿の5人が。今まで何度も歌い演奏してきた楽曲に、同じく何度も聴いてきたバンドリーマーたちが今まで以上の声と拍手を送り、ペンライトの光で会場を埋め尽くしていく。2016年にリリースされたSingleが今、実を結ぶ。2番を終え、4人のコーラスに愛美が高音域でボーカルを合わせる。「有咲!」との声でキーボードソロが始まると、愛美が伊藤に体を寄せ、2人は体を揺らしながら何度も目線を相手に向け合う。そんな2人を見て大塚は嬉しそうにギターを爪弾いた。
“昨日までの日々にサヨナラする”という歌詞を限りなく前向きな言葉に変換させるポピパ。そして「STAR BEAT!~ホシノコドウ~」はステージ中央での落ちサビを経て感動のラスサビへ。“Lalalala”とのフレーズで「みんな歌ってー!」と楽器を止める5人。すると声だけで武道館は埋め尽くされ、曲は最後を迎えた。そして愛美が言う、「今日までの全部、ホシノコドウを胸に、ポピパは明日への新しいドアを開きます!最後の曲、聴いてください」と。
流れてきた伊藤のキーボード、そこに乗せられた5人の声で始まる「Tomorrow’s Door」。ライブでは初披露となり、結成10周年で送り出したアルバム『POPIGENIC』のリード曲。「Yes! BanG_Dream!」「きらきら星」のフレーズが埋め込まれ、10年前の始まりを、10年間という日々を、いかに大切にしているかが伝わってくる。曲中、武道館の空を埋め尽くすほどに金色のテープが舞う。大塚はかわいくクラップしながら前に進み出て、集まったファンの顔を確かめる。幸せな時間の終着点である静寂が訪れ、「ありがとうございました。Poppin’Partyでした」と愛美が言う。
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