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INTERVIEW

2023.11.22

ClariSがラップに挑戦!TVアニメ『カノジョも彼女』Season 2のEDテーマ「ふぉりら」で見せる“新しいClariS”の舞台裏に迫る!

ClariSがラップに挑戦!TVアニメ『カノジョも彼女』Season 2のEDテーマ「ふぉりら」で見せる“新しいClariS”の舞台裏に迫る!

TVアニメ『カノジョも彼女』Season 2のEDテーマとなっているClariSの27thシングル曲「ふぉりら」は、ラップにも挑戦して“新しいClariS”を表現したかわいらしい楽曲。新たな挑戦となるこの新曲への想いや、自然な表情が魅力的なMVの撮影秘話をクララとカレンが語る。11月24、25日には“ClariS AUTUMN LIVE 2023 ~Arcanum~”の開催も控えるClariS、大躍進の2023年はまだまだ終わらない!

INTERVIEW BY 冨田明宏
TEXT BY 金子光晴
PHOTOGRAPHY BY 梁瀬玉実

あえて感じるままに女の子の気持ちを表現

――「ふぉりら」は今までで最も“新しいClariS”を表現しているんじゃないかと思います。お二人にとってどういう曲になりましたか?

クララ タイトルの「ふぉりら」は、歌詞に“fall in love”という言葉が入っているところからきていて、ひらがなもすごくキャッチーでかわいい印象になっているなと思います。中身も「かわいすぎてどうしよう!」というくらいかわいい歌詞と、キャッチーなメロディでラップにも挑戦しています。ラップというとかっこいい感じをイメージするかもしれませんが、今回のラップは背伸びした大人の部分も感じていただけるような、色んな要素が詰まった私たちらしい1曲に仕上がったんじゃないかなと思います。

カレン Aメロ・Bメロ・サビでリズムやメロディが変わるので、聴いていて遊びがあって楽しい曲ですね。アニメの内容も1人1人の子たちが「好き」という純粋な感情で想い合って一緒にいるという物語なので、自分の中でうごめく感情が歌詞にすごく表現されているなと思います。全員がすごく素直な子だからこそ、好きな気持ちにウソがつけない感じが歌詞からも伝わってきて、「若いなぁ……」っていう気持ちになりながら歌いました(笑)。

――若さとか幼さがあるからこそ背伸びした表現になるので、そういったかわいらしさ、純粋さがすごく詰まっていると思いますよね。

クララ アニメも高校生をテーマにした作品なので、その時期にしか感じられないような、嫉妬しちゃったり、それに対してモヤモヤしちゃう気持ちがわかりやすく描かれているのがこの曲の良さだと思います。私たちも歌を入れる段階でもあまり考えすぎずに言葉通りの表現をしようと心がけて歌ったので、「女の子ってこんなふうにドキドキして、モヤモヤして過ごしてるんだよ」という気持ちが皆さんに伝わればいいなと思って歌いました。

カレン あえて口に出さない感情こそ、伝えたいじゃないですか。それを全面に感じていただけるんじゃないかと思います。それと、いつもみたいにユニゾンで歌を合わせるのではなく、あえてお互いの感じたままに歌うことで、色んなキャラクターが登場するこの作品らしさを出しているんですね。だからクララとカレン、それぞれの女の子としての一面も出たのかなと思います。

――この作品って、言ってしまえば超非日常を日常として描いた作品じゃないですか(笑)。でもラブコメとしては王道で純粋な恋心が詰まっていて、「ふぉりら」もそれが表現されているなって。

カレン ホントに、(主人公の向井)直也はズルい男だ!(笑)。

クララ 最初にアニメの概要を見るじゃないですか。「どういうこと!?」って(笑)。

カレン 「信じられない!」って2人で話していました。

クララ でも観始めると、みんなが真っ直ぐすぎて「この形もアリなのかな……」って(笑)。最初は「えーっ!?」みたいな部分もあったんですけど、どんどん引き込まれて、1人1人のことがすごく好きになってキャラクターが大事になっていく作品だと思います。女の子が4人登場しますけど、「ふぉりら」にはそれぞれの感情に当てはまる部分があると思うんですよ。「ここの部分はこの子かな」という楽しみ方を、聴く皆さんにもしていただけるんじゃないかと思います。

カレン 現実では「二股」って、絶対にダメじゃないですか(笑)。この作品では二股、三股を全部クリーンに正当化するんじゃなくて、「ちょっとちょっと~、そこは違うんじゃない!?」って思わせるところがあるので、観ていて飽きないですね。ちゃんと許せない面もあるからこそ人間味もあって、自分も1人の女の子としてキャラクタ1人1人に感情移入することもできますし、そこが魅力の1つなのかなと思いました。

今までのClariSでは考えられなかった

――今までもClariSはダンスポップナンバーを歌ってきましたが、今回は明らかにトレンドの取り入れ方がこれまでとは違いますよね。これまではレトロポップなサウンドや、シンプルな四つ打ちのダンスナンバーが多かったように思いますが、この曲に辿り着いたのはどういう経緯なのかも気になるところです。

クララ このタイアップのお話をいただいて、いつものように何曲かデモを録って声を当てていくなかで、どの曲もかわいくてアニメの良さが伝わるような楽曲だと思ったんですけど、この「ふぉりら」は1曲だけ異質な存在で、ラップの部分が入っているというのも私たちとしても今までになかった部分ですし、すごくキャッチーで聴いていて色んな要素があるので、すごく印象的だったんですね。それで、やったことのないことに挑戦したいし、今回のアニメならぴったりマッチするんじゃないかなということで、「私たちはこの曲がいいです」とリクエストしたんです。

カレン 受け取り手によって解釈が変わる歌詞ってあると思うんですけど、この曲は“そのまんま”すぎて、「絶対これでしょ」と思いました。感情を綴るというよりは、声に出してそのまま言っているかのようなストレートな歌詞で、それも今までにない感じがして、歌っていてもいい意味で違和感があったんですね。この違和感を完成形にしたいと思って、絶対この「ふぉりら」がいいと思いました。

――この1~2年くらいのClariSのテーマとして、新しいことに挑戦してClariS色に染めていくというのがありましたけど、その一番斬新な形という気がしていて。

カレン 最初、ファンの方にタイトルだけ発表した時に、「タイトルを聞いただけでは結びつかないテイストの楽曲だと思います」というのはお伝えしていたんですけど、いざ配信になってみると「いい意味でClariSっぽくない」という感想をいただいて、「そうそう」って(笑)。

クララ 私たちもそれを求めていました(笑)。

――メロディとラップの中間的な表現に挑戦している楽曲はこれが初めてだと思いますけど、今までのClariSと違う表現ができる予感はあった?

クララ そうですね。「好き」という言葉がすごく出てくるんですけど、今までは「読み取れるけど、きっと好きなんだな」という歌詞で終わるみたいな。

カレン 溜めて溜めて……みたいなね。

クララ でもこんなにストレートに、しかも「好きじゃない」「でもやっぱり好き」というのは、今までのClariSだったら考えられなかった表現ですけど、今の私たちだからこそここまで振り切って歌えたのかなと思います。ClariSらしいファンタジックな世界観というよりは、クララ・カレンの日常の一コマが詰め込まれているんじゃないかなという要素もあるので、皆さんが知らなかった部分をこの曲から1つ知ってもらえたら嬉しいです。

カレン FCでお届けしている私たちみたいなわちゃわちゃした感じが出ていますね。でも、重永(亮介)さんが作ってくださったということもあって、歌ってみるとそれもClariSらしさになるっていう。本当に重永さんは私たちの幅を違和感なく広げてくださるので、どんどんどんどん歌える幅が広がっているのは重永さんのおかげと言っても過言ではないと思います。

次ページ:MVのドッキリシーンにカレンは……!?

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