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2023.04.03

5年半のゴールは、輝ける未来への最初の一歩!“Run Girls, Run!FINAL LIVE ~新しい道の先へ~”レポート

5年半のゴールは、輝ける未来への最初の一歩!“Run Girls, Run!FINAL LIVE ~新しい道の先へ~”レポート

ランナーの声が生んだ、最高の“ゴール”と“スタート”

3人がステージを降り、暗転したところで、もちろん起こるのはアンコールを求める声。久々の、そして最後の「Run Girls, Run!」という、この世界中でこの3人にだけ向けられた声がしばしの間響き渡る。ランナーから発せられた、最後の最後まで全力で駆け抜けようという想いの結晶だ。

その声を受け止めた3人は、ライブTシャツに着替えてステージに舞い戻る。その1曲目に選んだ曲のタイトルは、「never-ending!!」だ。タイトルもさることながら、サウンドにも未来へと繋がるきらめきを感じるような曲をここに置いてくれたことが、“FINAL LIVE”だからこそ余計に嬉しい。3人も歌声やパフォーマンスを通じて希望や前向きな想いを発信。2-Aメロで森嶋が微笑みかけながら歌うような姿も、ランナーへのメッセージとして非常に胸に刺さるものだったのではないか。

披露後にアンコールへの感謝を述べた3人は、続いて今の想いを記した手紙を読み上げ自分たちの気持ちを、ランナーへの感謝の想いを伝えていく。ソロ曲のタイトル同様、「拝啓」や時候の挨拶から始まるところにまず“らしさ”の出た厚木は、引っ込み思案で緊張しいだった自分が、ランナーの支えがあって変わり、走り続けることができたと改めて感謝。そして「この活動を通してこんなに変われたからこそ、4月以降も私はどんなふうにでもなれると思うし、まだまだ変わっていけるなという自信があります」など未来を見据えた言葉で締め括る。続く林も、率直に寂しさも言葉にしつつ、1stツアー東京公演での「みんなの一等星になる」という言葉を軸に「途方もない願い事だと思うけど、諦めずに立ち向かっていたいです。がむしゃらに走ることしかできないけど、これからも見守っていただけたら」と語り、最後に森嶋・厚木へ向けても「2人とだから走ってくることができました。10年経っても20年経っても、きっとこの想いは変わらないと思います!」と言葉を送り挨拶を締める。そしてリーダー・森嶋は「みんなへ」と題し、感謝に続いて「声優として歌って踊って輝きたかった私にとってRun Girls, Run!で過ごす時間は本当に眩しくて、夢がたくさん詰まった場所でした」と述懐。そして「私たちとの思い出も、ランナーさん同士でいっぱい笑いあったことも、忘れないでね。きっとここで出会ってきた仲間は、一生の宝物になるから」とエール。それは3人とランナーにとっても互いが互いの“一生の宝物”であることも意味しているかのようだった。

こうして言葉で想いを伝え、「このあとは、歌でみんなに気持ちを伝えたいと思います」との厚木の言葉や、林の「これからも一緒に走ってくれますかー!?」との煽りに続いて、ラストナンバー「ランガリング・シンガソング」へ。これが本当に最後と、ランナーと視線を交わしながら歌う3人。終わりを惜しむようであり、同時に彼女たちを称えるかのような力強いDメロの「Run Girls, Run!」のコールなどで声を振り絞るランナー。会場一体となってのラストスパートで最後まで駆け抜け、「以上!私たち!(林)」「Run Girls, Run!でした!ありがとうございました!(3人)」の挨拶とともに深々と一礼。彼女たちのステージは幕を下ろす……かと思いきや。

3人を包む、ランナーから自然発生する「Run Girls, Run!」コール。その声に涙しながら3人がステージ中央で抱き合うと、その声はさらに大きなものに。そこで厚木が「こんなに熱い声援をもらったら、このままじゃ私たち帰れませーん!!」と絶叫し、「スタッフさんいいですかー?」と訊く。そして数秒ののち、林の「なんかおっけーみたいです……(涙)」の声に、山野ホールは沸きに沸く。

その声のなか行なわれた即興の“作戦会議”を経て歌われた本当の本当にラスト曲は、始まりの歌「カケル×カケル」だ。イントロ中、各々の言葉を発するタイミングが整理されきっていなかったことが、予定外の1曲であったことを伺わせる。直前まで涙していた3人だが、歌い始めれば視線の先にいるランナーを目にしてか表情は笑顔へと変わり、歌を届けていく。しかも、感情を爆発させて。2サビ後、2階ステージから3人揃って階段を降りる場面で「Run Girls, Run!最高ー!」とシャウトする厚木の姿は、偶然だろうか先輩ユニット・Wake Up, Girls!のオマージュのようで胸を熱くするし、落ちサビ前のフレーズをシャウト気味に歌い上げ、後奏の煽りでは全身を使って拳を降り出すなどしていた林の姿もさらに場内をヒートアップさせる。そして最後の最後のフレーズ、1回目のときとは違って森嶋が上ハモを歌ったところには、「5年半の培ったものを最後まで見て!」との想いが込められていたのかもしれない……と考えるのは、少々前のめりすぎだろうか。だが、自然とそう感じさせるほどの完全燃焼の1曲だったのだ。ここばかりは、仕方のないことと御容赦いただければ幸いだ。

歌唱後、改めてステージ上を往復して会場中のランナーへの感謝を届けていく3人。最後は手を繋いで声を揃えて「ありがとうございましたー!」と改めて一礼し、Run Girls, Run!はランナーと一緒に、ゴールテープを切ったのだった。

約5年半の集大成が詰め込まれた、熱くて濃い公演となった“FINAL LIVE”。それはきっと、この舞台をただの“記念”に終わらせないという意志があってのものだったのだろう。実は手紙の中で、森嶋は「Run Girls, Run!としては1つのゴールの日になるのかもしれませんが、私たちそれぞれの道がまだまだ続きます」とも綴っていた。「『位置について、よーい、どん!』なのです」とも。おそらくその想いも、3人一緒なはずだ。

約5年半培ってきた様々な力をもった3人なら、もうダッシュする準備はOKだろう。葛藤にも負けず、立ち向かってくれるはずだ。ランナーもファンとして関わり方は少し変わってしまうかもしれないが、どんなに距離が空いても大丈夫。新しい道の先に向かって進む彼女たちは、それぞれの輝きを放ってくれるはずだ。
3つの一等星となるべく無限大の未来に向かって、位置について、よーい、どん!

“Run Girls, Run!FINAL LIVE ~新しい道の先へ~”夜公演
2023.03.25@山野ホール
【SET LIST】
M01. カケル×カケル
M02. スライドライド
M03. キラッとスタート
M04. プリマ☆ドンナ?メモリアル!
M05. Go! Up! スターダム!
M06. キラリスト・ジュエリスト
M07. サクラジェラート
M08. 水着とスイカ
M09. 秋いろツイード
M10. スノウ・グライダー
M11. 蒼穹のBlue Grandia
M12. Break the Blue!!
M13. Share the light
M14. Darling Darling
M15. 感情にダッシュ!
M16. 逆さまのガウディ
M17. 拝啓ディアナイト
M18. りんごの木
M19. 点とミライ
M20. RADIANT
M21. Believer Switch
M22. 無限大ランナー
EN1. never-ending!!
EN2. ランガリング・シンガソング
W-EN. カケル×カケル


●グッズ情報
Run Girls, Run!オフショット写真や動画などを収録したUSBメモリが発売決定!
過去の貴重なオフショット写真や動画を収録したUSBメモリを全4品番リリース。
これまで Run Girls, Run!の3人が駆け抜けた約5年を振り返られるグッズです。
https://rungirlsrun.jp/news/detail.php?id=1107198

舞台裏やインタビュー映像などが加わった「完全版」の放送がCSテレ朝チャンネルにて、5/21(日)に放送決定。
https://www.tv-asahi.co.jp/ch/recommend/run_girls_run/

関連リンク

Run Girls, Run! 公式サイト
https://rungirlsrun.jp/

Run Girls, Run! 公式Twitter
https://twitter.com/rgr_official_

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