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2022.10.20

【ライブレポート】1stライブの“最高”さを、さらに更新するライブに! “UCHIDA MAAYA Hello,1st contact! [Revival]”ライブレポート

【ライブレポート】1stライブの“最高”さを、さらに更新するライブに! “UCHIDA MAAYA Hello,1st contact! [Revival]”ライブレポート

9月24日、カルッツかわさきにて“UCHIDA MAAYA Hello,1st contact! [Revival]”が開催。声優・内田真礼が、2016年2月に行なった1stワンマンライブをリバイバルする形となったこの日のライブは、ただ過去をなぞるだけではなく新たな面も取り入れて構成。内田のアーティストとしての成長を感じるのと同時に、未来への期待もさらに募る一夜となった。

ただ1stをなぞるだけじゃない! 新たな面も取り入れつつみせる成長

客入れBGMにDaft Punkの「One More Time」が用いられるなど、開演前から“リバイバル感”が演出されるなか、まずはバンドメンバーとダンサーがステージに登場しinterludeを演奏。

場内のテンションがさらに高まるなか、1stライブ同様に内田の「始めます!」の声とともにステージ中央の幕が落ち、ジャングルジムの一番上に立った内田が「Hello, 1st contact!」を歌い始めてライブスタート。曲のラストの「おまちどうさま!」のシャウトからそのままキラーチューン「ギミー!レボリューション」へと突入していく。足場をひょいっと飛び移ったりしつつ、少しずつメインステージへと降りながら、3階席まで存在するこの会場中のファンと目を合わせて巻き込みながら歌唱。1stアルバム『PENKI』の流れをそのままなぞった1stライブ通りの曲順ではあるものの、“いつも今が最高でしょ”の歌詞はリバイバル序盤のロケットスタートにも実にふさわしいものだ。

さらに「からっぽカプセル」ではイントロ中に、ボールの入ったバズーカを炸裂させて華々しく開幕。Dメロ明けにエアギターを織り交ぜる姿など自らステージを心から楽しむ姿も見せつつ、キュートさ成分多めに振った歌声も含めて、のっけからのブチ上げゾーンでファンのハートを巻き込んでいく。

曲明けのMCでは、「いやぁ、この日を待っていた!」と感慨深そうにしながら、まずはいっぱいに埋まった客席に感動する内田。1stライブ同様にステージセットとして据えられたジャングルジムを、今回はただ降りるだけではなく飛び移るなど“魅せる”意識がついたことなど、経験値を生かしたステージにした点もアピールしてみせる。

MC明け、「クラフト スイート ハート」のイントロ中には早替えを披露し、早くも2着目の衣装に。歌声には直前までのキュートさも残しながら、息遣いの塩梅やパフォーマンスのしなやかさを通じてオトナ感も発揮。リバイバルという場だからこそ、表現面での成長をより明確に感じたファンも多かったのではないだろうか。続く「Winter has come」は、初めて1stライブとは異なる曲順に置かれた曲。ステージ上に季節外れの雪が舞い始めるなか、甘くキュートなポップナンバーを、時折跳ねながら天真爛漫さも感じさせながらしっかり魅せていった。歌唱後には、2着目の衣装が1stライブのドレスを用いて制作されたものだと明かす内田。続けて客席のファンのTシャツが、1stライブのものと今日のものが混然一体となっていることに触れ、これも「『PENKI』っぽいなぁ。良い感じですね!」と満足気だった。

MC後にはバンド&ダンサータイムがスタート。その2曲目、ダンサーが客席通路に降りると、そこに黒い衣装を身にまとった内田が登場!ここも1stワンマンを思い出すような演出だ。そしてここからは、しばし強めのロックナンバーゾーンがスタート。その幕開けを飾る「Distorted World」では、頭サビを歌ってから「いくぞ川崎ー!」とシャウトし力強く歌声をぶつけていく。Dメロではかがんで髪も振り乱すなど荒々しいステージをみせれば、「North Child」では特に落ちサビから大サビにかけての歌声のクレッシェンド具合からす凄まじい気迫を感じさせていく。

そして再びジャングルジムに登ると、告げたタイトルは「Never ending symphony」。最新アルバム『HIKARI』収録の、1stライブの際には生まれていなかったナンバーをここに投入してくる。この曲でも身体を折ったりしながら力いっぱい・精一杯に歌う一方で、間奏で観客を煽る姿はとにかく楽しそう。多くの観客と視線を交わしながら歌唱していく。それに続けた「創傷イノセンス」は、ジャングルジムにぶら下げられた、この曲のMVになぞらえたマイクを用いての歌唱。ロックナンバーゾーンのクライマックスとなったこの曲では、間奏も含めて凛とした表情を貫き通し、鋭く力強く歌唱していった。

ここで再び内田が降壇すると、バンドメンバーの生演奏をBGMに内田自身のナレーションによる1stライブ当時の映像が映し出されると、アカペラで「わたしのステージ」を歌い始め、次第にピアノが重なりゆくなか1つ1つの言葉に情感をたっぷり乗せていく。2番からはバンドの演奏が加わると、スクリーンにスライドショーのように映し出される過去のライブ写真を背負いながらの歌唱。さらに落ちサビからはスクリーンの片側半分には1stライブの「わたしのステージ」の映像が、逆側には今の内田の姿が同時に映し出される。こうして過去と今を融合させることで、今までを背負いながらこれからを向いた、“わたしのステージ”というメッセージの込められた1曲となっていたように感じた。

その演出に引っ張られた部分もあってか、歌唱後には1stライブの思い出を口にすると、それに続けて歌われたのは、彼女の“始まりの曲”「高鳴りのソルフェージュ」。スクリーンに背負った青空の映像がよく似合う爽快感のある楽曲に歌声もスカッと高らかに乗せ、同時に心の中から楽しさが溢れて止まらないような様も見せると、衣装替えを挟みマフラータオルを手にして登場し「世界が形失くしても」へ。攻め攻めなロックナンバーに乗せて、サビではそのタオルを回して観客を煽り、終盤の盛り上がりへと繋げていく。

ライブも終盤。ここでこの日のライブについて「今の私が“Hello,1st contact!”というライブを作ったら、どんなライブになるんだろう?」というコンセプトで作られた、と改めて語る内田。そのなかに加えた新しい要素として「Never ending symphony」などの話題も挙げたところで、いよいよラストスパートへ。ダンサーを従えての「金色の勇気」は、比較的キー高めの最高音も地声で出すことで、より想いを精一杯に込めていく様を表現。実際にその歌声からは、強いエモーショナルさを感じられたように思う。

そして本編ラストナンバーはもちろん、1曲目に対応する形で「Hello, future contact!」。イントロ中に「みんなの好きな色を振ってねー!」と内田の呼びかけに応え、カラフルな輝きに染まる客席。その光景を前にこの日一番の笑顔でパフォーマンスを続ける内田。最後のかき回しまで「楽しい!」を溢れさせて、ジャンプエンドで本編を締め括ったのだった。

次ページ:声は出せなくても届いた想いが、さらなる“最高”へと到達させたアンコール

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