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INTERVIEW

2021.09.06

【スペシャル対談:第4弾】変化を重ねた2年間と、その結晶に迫る! DIALOGUE+、1stアルバム『DIALOGUE+1』リリース記念、鷹村彩花・宮原颯希×田淵智也スペシャルインタビュー

【スペシャル対談:第4弾】変化を重ねた2年間と、その結晶に迫る! DIALOGUE+、1stアルバム『DIALOGUE+1』リリース記念、鷹村彩花・宮原颯希×田淵智也スペシャルインタビュー

鷹村の本作中のお気に入りは、自身とのリンクも感じるあの曲!

――その“成長”というものが1個形になったのが、今回収録される「はじめてのかくめい!2021」だと思います。お二人はこの曲を歌い直されて、いかがでしたか?

鷹村 「はじめてのかくめい!」が自分にとっての初レコーディングだったので、どんどん成長していくなかで「あー、ここはこう歌いたかったな」という部分はやっぱりあって。それをライブなどで出していたんですけど、今回は「成長した姿を見てください!」という感じで、自分の中にあった「もっとこうしたい」「ああしたい」というイメージをたくさん出せて、すごく楽しかったです。

――この2年間で、そういう想いが積もっていたんですね。

鷹村 はい。積もっていたものを出せました。

宮原 私も「成長した姿を見せる」というのはもちろんわかっていたんですけど、私自身ライブしているなかで表現がどんどん変わっていったのも感じていたので、「改めてこの曲について考える」というよりも、今のライブでみせる私の表現をそのままできればいいのかなぁ……という気持ちで臨んだんです。そうしたら、レコーディングがすごく早く終わったというか。

鷹村 うん、そうだね。

宮原 だから「ライブでやりたかったり、やってきたことを、ここで録る」という案は、間違ってなかったのかな?とは思っています。

田淵 この二人は割とMVのときの表情通りの歌になったなぁと思っていて。「最初不安でしょうがなかった人が明らかに上手くなった」というタイプとはまた違うんですが、ちゃんと表情が見える歌い方になってきている。歌ったときに、MVが見えたような感覚はすごくありました。

宮原 わー……。

田淵 それはきっと、ステージやMVで試してきたことをそのままやれたからのような気がして。だからきっと、時間もかからなかったんだと思います。

――その直前の12曲目にはリード曲「透明できれい」が収録されています。鷹村さんと宮原さんに、まず楽曲の印象をお聞きしたいのですが。

鷹村 最初は「ぼくらは素敵だ」、少し表現したいものが似てるのかな?という印象でした。そのうえで私は、「この曲には今の私たちの、ログっ子(※DIALOGUE+ファンの総称)や周りの皆さん、あとメンバー同士がお互いに伝えたいことを出そう!」と思ったんですよ。歌詞にも私がログっ子の皆さんに対して思っているようなところが本当に多くて、感情移入もすごくしやすかったので、自然に感謝の気持ちとかをばーっと出せました。あと、サビは少し明るくて強めなイメージがあったんですけど、私の歌って声質もあってなのかもしれないですけど、歌うときに強くなりがちじゃないですか?

田淵 うんうん。

鷹村 そこには気をつけながら、芯はあっても強くなりすぎずに、優しく包み込むようなイメージで……というところに特に気をつけて歌いました。

田淵 これも最初の話と少し繋がるんですけど、この曲は「鷹村さんが今目指してるのってここだよね?」という意識の共有の仕方がとても楽になり、意見のキャッチボールがしやすくなった段階でのレコーディングだったので、すごくやりやすかったですね。だからそういう意味では、求めるゴールに二人で一緒に「いえーい」って走っていっている感じが、すごく記憶に残っている曲かも(笑)。

鷹村 それに今まで私、あまり普通の考えではないというか、割と独創的なのか、ちょっと変な考えをもっていたのかもしれなくて。それがやっと「あ、一緒だ!このレール、ですよね!?」みたいに変なところに脱線していたものが、ちゃんとレールに乗れたような感じはありました。

田淵 いやいや、全然変じゃない(笑)。脱線もしてないよ。

宮原 私も「ぼくらは素敵だ」を少し連想したんですけど、どちらかというと未来への願いみたいな印象が強かった「ぼくらは素敵だ」に対して、この曲はまさに今の私たちを歌っている曲というか。未来を見ているところももちろんあるんですけど、それよりも今の自分たちのことを見つめ直すきっかけになった曲でした。

――そのなかで見つかったものを、どのように歌で表現したいと臨まれましたか?

宮原 メンバーのことを「大切にしたいな」という気持ちを込めて歌おうと思っていました。ただ、この曲のレコーディングのときって、自分の方向性にすごく迷っていた時期で……。クラシックをしっかり学んできた人たちが歌っているような曲を、新たに好きになったタイミングだったんです。今までのレコーディングとかライブでは結構パーン!と「声を張って歌いまーす!」みたいな歌い方をしていたし、田淵さんもそれに合うようにパートを振ってくださっていたんですけど……ちょうどこの曲を録るときに「私、その歌い方じゃない歌い方がしたい」みたいな気持ちが出てきてしまって(笑)。だから、「メンバーのこと大事!」という気持ちでは歌っていたんですけど、技術に関してはすごく模索しながら歌った思い出があります。

田淵 模索、してましたね……いつものことなんですけど(笑)。

宮原 そうなんです(笑)。

――そのなかでも、割と大きなチェンジがありそうだった?

田淵 うん。でも宮原さんは、正しくトライ&エラーしながら悩んでいる子なので。しかもこの曲は歌割りをあとから決めたので、どんな表現を持ってきたとしてもそれに合うところを振ろうと思っていたんですよ。ただ宮原さんは、そのときに目指していた歌い方を自分でやったとき、仕上がりが理想に届いているわけではないというのは……。

宮原 はい。全然届いてなかったって、自分でもわかっていました。

田淵 ただ、僕は「トライすることは悪いことじゃない」と思っているので、迷走した感じではなく現時点で正しいトライになんとか着地させたかったんです。なのでまず、宮原さんの現状と理想を整理することから始めて、彼女の持ち札の中で一番良いところを合わせるためのチューニングみたいなことをしながら、録っていった覚えがあります。ただ、たまたま1~2週間後に歌割りを決めたあと、全員に「ソロで悔しいところがあるなら録り直していいよー」と言いまして。そしたら宮原さんは、そのときにはまたトライ&エラーのモードだったんです。

宮原 そうなんです……(笑)。

田淵 でも僕は、どちらかというとあとに持ってきたプランのほうがしっくりきていたので、「僕、そっちのほうが良いと思うよ」と伝えました。

――そしてそのほかにも今回は、新曲やライブで披露されていた曲の初音源化など、非常に盛りだくさんな1枚になっています。その中から、あえて1曲だけお気に入りを挙げるとするなら?

鷹村 私は「プライベイト」です。今までDIALOGUE+があまり歌ってこなかった少し大人な曲なんですけど、私は割と大人なものとは無縁なタイプなので、この曲には「新鮮だな」「でもすごく楽しそうだな」みたいな新しいものを見つけたワクワクがあったんです。なので自分の中の大人とか、「私が大人な感じになったら、こんなふうに歌うかな?」みたいなことを想像しながら、楽しくレコーディングさせていただきました。

――特に好きな部分はありますか?

鷹村 2-Aメロに、特にお気に入りの部分があります!私の“面白いんだよって おすすめしたくなっちゃう”っていうソロパートがあるんですけど、その前に内山さんが“お気に入り小説片手に 頭の中へダイブして”という歌詞を歌っていて。そこがすごく、自分とリンクするように思えたんです。私も友達と喋るのも好きだけど、一人の時間も結構好きで。特に小説とかを読むのがすごく好きなので「そうなのー!」ってなったんですよ(笑)。

田淵 いい歌詞だよねぇ。

鷹村 それを受けてからのソロなので、割と大人っぽく歌ったほかの部分と違って、ここは等身大の自分で歌っているんです。遊び心ではないですけれども、そこが面白いなぁと思っています。

宮原 私は「ドラマティックピース!!」が、この2年間レコーディングやライブを重ねて、みんなが少しずつ歌の実力がついてきた今だからこそ歌える曲なんだろうなぁ……と思ってすごく印象深かったです。細かい遊びも入れやすい曲ですし、でもリズムを取るのがちょっと難しそうな、勢いだけではいけない曲なんですよ。でもいざ録ってみると、やっぱり楽しい曲だしすごくノッて歌えて。結構強気な歌詞というのも相まって、DIALOGUE+が元々持っていた勢いはそのままにブラッシュアップした歌声でお届けできる曲のように感じられて、私は好きです。

田淵 「ドラマティックピース!!」は「私たちイケてるわ!」ってワンパンかますような曲を、まさに「人生イージー?」の次に置きたいと最初から狙って作っていたので、本人たちがそこをちゃんと理解して歌ってくれた感じがあったのも良かったなと思っています。しかもこの曲、まさに宮原さんが言ったように、成長した今だから歌えるような歌になったんですよ。アルバムの中でも最後のほうに録った曲なので、本人たちの歌も上手くなっているというのも大きいんですけど、感情がちゃんと見える感じだったのがすごく嬉しかったな。

次ページ:活動のなかで宮原が感じた、良い意味での“想定外”さ

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