INTERVIEW
2021.06.30
TVアニメ『けものフレンズ2』のEDテーマ「星をつなげて」などで知られる、声優の八木ましろと菅まどかによるユニット、Gothic×Luck。彼女たちが待望の2nd EP『おやすみ おはよ』を完成させた。UNISON SQUARE GARDENの田淵智也やボカロPの瀬名航らが楽曲提供、さらにはマンガ家の森下suuがジャケットイラストを描き下ろしたほか初の作詞提供を行うなど、作家陣も非常に豪華だが、何より素晴らしいのが彼女たちの繊細かつ表現豊かな歌声。“夢の中の物語”をコンセプトに制作された本作にかけた想いについて、二人に話を聞いた。
――Gothic×Luckとして新作をリリースするのは久々になります。その間、世の中的にも大きな変化がありましたが、お二人はどんな時間を過ごしていましたか?
菅 まどか 思うように活動できなかったこともありましたけど、今回のCDを出すまでに自分たちを磨く時間をもらえたと思っています。私は今後もずっと音楽に携わっていきたいので、今は大学で音楽の勉強をしていて。そこで学んだことによって、今までとは違う視点でゴクラクの新曲にも向き合うことができましたし、個人的にも成長できたと思います。
――大学ではどんなことを学んでいるのですか?
菅 歌をやっていきたいので、歌を中心に勉強しています。周りに上手な方がたくさんいるので、新しい刺激をたくさんもらえて、すごく楽しいです! 作詞作曲の授業もあるので頑張っているんですけど、全然できなくて(笑)。最近ようやくDTMでギターの音を打ち込めるようになったんですけど……。
――充分本格的じゃないですか。八木さんはいかがですか?
八木ましろ 今回の新作は去年の秋にリリース予定だったのが、色々な事情が重なって延期になってしまって。コロナの影響でGothic×Luckの活動が思うようにできない状況だったんですけど、そのなかでも、去年の12月には初めての無観客ライブ(“Gothic×Luck online LIVE ~オリオンの輝き~”)を開催したり、Gothic×Luckとして新しい挑戦ができました。個人としては、私はゲームが好きなので実況配信をやっているんですけど、そこでファンの方とコミュニケーションをとったり、トーク力を磨くことができて。他にも、自分の歌唱力や表現力を高めるために、今まであまり聴いたことのない音楽も聴いたり、個人でボイストレーニングを受けたり、この新作に向けて力を蓄えてきました。
――どんな音楽を新しく聴くようになったのですか?
八木 私は好きなボカロの曲ばかり聴いていたんです。でも、やっぱり人間にしかできない表現もあるので、それを勉強しようと思って、ボカロを一旦封印して、人間の曲……っていう言い方も変ですけど(笑)、人が歌っている流行りの曲をかたっぱしから聴いてみて。そのなかで、YOASOBIさんや、ずっと真夜中でいいのに。さん、ヨルシカさんといった、女性の方が歌っている楽曲をよく聴くようになりました。あとは母の影響で、中森明菜さんや山口百恵さんの曲もよく聴いています。
――YOASOBIのAyaseさんやヨルシカのn-bunaさんはボカロPでもありますものね。お二人で音楽談義をすることもあるのでは?
菅 たまにおすすめの曲を教えあったりはします。こないだは、二人ともyamaさんにハマっているので、「yamaさんのこの曲いいよね」っていう話をして。
八木 菅ちゃんがyamaさんの「クリーム」をすすめてくれて、私は「a.m.3:21」という曲をおすすめして。
菅 でも、基本的に二人とも聴いている音楽が違っていて、私は逆にボカロにあまり触れたことがなかったので、最近はボカロ曲も聴くようになりました。
――お互いに教えあったらちょうど良さそうですね。また、Gothic×Luckとしては、この4月よりラジオの冠番組「Gothic×LuckのGothic×Radio」が、文化放送の超!A&G+でスタートしました。
八木 私たちは今まで映像ありきで何かしらをお届けすることが多かったので、今回の番組も一応簡易映像がついてはいますが、初のラジオ番組ということでできるだけ音だけを聴いている方にも状況が把握できるよう、ちゃんと言語化することを目標に二人で頑張っていて。
菅 なので勉強になることがたくさんあります! 毎回、その日の収録を踏まえて、「次はもっと面白くしたいよね」とか、「こういうことしたいよね」っていうのを二人で話し合って。自分たちの成長に繋がる感覚があるし、毎回楽しくなっていってるので、ぜひたくさんの方に聴いていただいて、ゴクラクのことをもっと知っていただきたいです。
――これまでの放送で印象に残っていることは?
菅 第1回の放送で、初めてビリビリペンを経験したんですよ。私的にはそれがすごく憧れで。
――ビリビリペンが憧れだったんですか?(笑)。
菅 そういうのはテレビで見る世界のものだったから、「これを私ができるんだ……!」ってすごく嬉しくて(笑)。ドキドキワクワクしながらやりました。
八木 企画でペンが7本ぐらい用意されていて、そのうちの一本だけがビリビリしないペン、残りは全部ビリビリするペンだったんです。それでどっちがビリビリしないペンを引けるか、という競争をして。
菅 楽しかったね。
八木 私も楽しかったけど、菅ちゃんはすごく楽しそうだった(笑)。
菅 めちゃめちゃ叫びまくってたよね。
八木 (菅のことを見て)すごくうるさいんですよ(笑)。私が押すときにも、そのタイミングに合わせて「ワーッ!」って叫ぶんです。「ちょっと待って、反応するのは私だから」っていう(笑)。
菅 見てるだけで「ワーッ!」って声が出ちゃうんですよね(笑)。恥ずかしい。
――たしかに今お話している感じからも、菅さんは反応が大きいであろう雰囲気が伝わってきます。
八木 彼女はGothic×Luckのリアクション担当です(笑)。
――そうなると、八木さんはお姉さん担当ですかね。
菅 そうなんです。しっかりしてるんですよ、本当に。
八木 年上だからね。
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