斉藤朱夏、自身最大規模となる東京ガーデンシアターでアルバムリリースとツアー開催を発表!ファンと“1年半ぶりの再会”を果たしたレコ発ワンマン“セカイノハテ”速報レポート!

斉藤朱夏が6月3日(木)に自身最大規模となる東京ガーデンシアターでレコ発ワンマンライブ“セカイノハテ”を開催した。

2019年8月にソロアーティストとしてデビューした斉藤朱夏は、同年10月13日(日)に予定されていたTUTAYA O-EASTでの初のワンマンライブ“朱演2019~くつひもの結び方~”が、大型台風の接近の影響で延期となったが、1ヵ月後の11月7日に無事に開催。同ライブでは東名阪Zeppツアー“朱演2020~手つかずの明日~”の開催を発表したが、新型コロナウイルス感染拡大防止に伴い、全公演の中止が決定。つまり、この日は、初のワンマンライブ以来、実に1年半ぶりという長いタームを挟んでいた。自身二度目ではあるが、ほぼ初ワンマンに近いライブであり、少しの緊張を孕んでいた斉藤は、ステージ上から観客をじっくりと見渡し、会いたくても会えなかった、約束を交わしてもなかなか実現できなかった「1年半ぶりの再会」への喜びを噛み締めるように、何度も口にしていたが、会場に集まった大勢の観客も同じ気持ちだっただろう。

開演の予定時間を少しだけ過ぎた頃に、まず、全員が真っ白の衣装で統一したバンドのメンバーが姿を見せ、バンマスの西野恵未(key)から今村 舞(ds)、伊藤千明(b)、ひぐちけい(g)と一人ずつ音を重ねていった。オーディエンスが早くも場内を真っ赤なサイリウム一色で埋め尽くすなか、ステージ中央の幕が開き、眩いライトを背にした斉藤が登場。「今日は最高の思い出作ろうね」と呼びかけた彼女は、“もっと近づきたいよ”という想いを込めた「くつひも」、“君を照らしたい”という明確な歌う理由が記された「リフレクライト」でライブをスタートさせた。冒頭の2曲は、ファンのみんなにただただ会いたかったという彼女からオーディエンスに向けたメッセージだろう。

最初のMCでは一人一人の観客と目を合わせるようにアリーナやバルコニーを見回し、「みんな久しぶり、1年半ぶりの再会です。こんなにも会えることが嬉しいだなんて思ってなかったです。今、私、すごく感動してます。すでにもう、最高に楽しいです」と笑顔で語り、「この赤い光景を1年半ぶりに見れて、すごく幸せです。ありがとう」と感謝の気持ちを伝えた。

続くブロックでは、斉藤朱夏の“表現者”としての魅力に再確認させられた。「あと1メートル」は好きな人がいるからこそ感じる不安や寂しさ、言いたくても言えない想いを描いたラブソングだが、彼女は歌いながら、ちょっとした動きで歌詞の世界を体現。まるで1メートル離れた場所に音盤の中の“君”が見えるようで、その一挙手一投足から目が離せなかった。「シャボン」は告白する前に失恋してしまったかのような失恋ソングだが、手を伸ばしても届かない恋心を見事に表現。また、彼女の動きは、ベースとドラムによるビートや、ピアノやギターが鳴らすフレーズともシンクロしており、ひぐちけいがギターソロで涙を誘うシーンもあった。そして、最新シングル「セカイノハテ」のカップリングに収録された楽曲で、“ファンに会いたい”“君のことをもっと知りたい”という気持ちを込めた小さな夢の歌「秘密道具」は音盤と同じくアコースティック編成で届けた。バンドメンバーは楽器をアコースティックギター、カホン、タンバリン、ピアニカに持ち換え、斉藤は座ってハーモニカも披露。彼女が「ゆっくりとのんびりと君との再会を味わうことができた。今、心が潤ってます!」と語ると会場からは同意を示すような温かな拍手が沸き起こった。

ライブの後半に入ってからは、「やっぱりみんな、ライブだし、騒ぎたいよね」と観客に呼びかけ、パンクナンバー「Your Way My Way」では観客を2つのチームに分けて、斉藤のフラッグに合わせて、赤と青のペンライトを掲げるゲームを繰り広げた。そして、バンドメンバー紹介から一瞬の早着替えを経て、「しゅしゅしゅ」ではタオル回しで熱気を上昇させ、ダンスビートが特徴的な「パパパ」ではみんなで踊りながらフリを楽しみ、会場が一体となるほどの大きな盛り上がりをみせた。

ここで彼女は、「嬉しい3つのお知らせ」をアナウンス。まず、この日の模様が7月11日(日)の23:00~24:00にフジテレビTWOで放送決定したことを告げると、初の東名阪ツアー“朱演2021 LIVE HOUSE TOUR『真夏のハイウェイ』”の開催に加え、8月18日(水)には自身初のフルアルバム『パッチワーク』をリリースすることを発表した。声には出せない歓喜を込めた長い拍手が起きるなか、彼女はこの日のライブに向けた心境を語り始めた。

「本当はね、みんなともっと楽しいことがしたくて、色んなことをみんなに伝えたかったけど、実は伝えられなかったものが結構たくさんあって。でも、今、こうして嬉しいお知らせができていることに、すごくホッとしてます。みんながいてくれたから、私は突っ走ってこれました。正直、本当に壁ばかりあって。辛いな、悔しいなっていう瞬間がめちゃめちゃあって。うわ、ムカつく、怒りたい、とか。いろんな負の感情が湧き上がってきたけど、それを誰かにぶつけることもできなくて。この壁はどうぶち壊して、切り拓いていけばいいのか。いろんな方法を考えたけど、躓いて、転んで、壁の目の前で立ち尽くして。ほんとに壁しかなかったけど、みんなもこの1年半、そうだったと思います。人生にはいろんな壁があるけど、この1年半は特に分厚い壁でした。でも、今は焦らなくてもいいかなって。無理な時は無理だから、1回、休憩しようって。それでいいいんじゃないかなって思いました。この先の未来に、どんな壁が待っているのか。正直、怖くて、足がガクガク震えるけど、今日、安心しました。ここにいるみんな、今日来たかったけど来れなかったみんながいるから、どんなに分厚い壁があっても、絶対にぶち壊して、またみんなに会いにいこうって思いました。私のハートを強くさせるのはみんなです! 本当にありがとう!!」

最後の言葉には熱と力がこもっており、場内からはこの日、一番の大きな拍手が起こった。そして、壁をぶち破るかのようなハイキックから始まった「セカイノハテ」では、観客のクラップに後押しされるかのように前に前にと進み続ける力強い歌声を響かせ、メロディックパンク「止まらないで」ではタイトル通りの勢いを見せた。この2曲は本来は“Oh Oh Oh”と一緒に声を上げることができるパートも用意されているが、それはいつかの楽しみとして待っておこう。最後に斉藤は「まだまだ止まらないで走っていくから、私の背中、ちゃんと見つめててよ!」と叫び、「1年半ぶりの再会」を果たしたライブは、笑顔で締め括られた。

PHOTOGRAPHY BY Viola Kam(V’z Twinkle)
TEXT BY 永堀アツオ

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