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REPORT

2020.11.05

新たな仲間と描く、23人の光空記録。“THE IDOLM@STER SHINY COLORS MUSIC DAWN”DAY1レポート

「アイドルマスター シャイニーカラーズ」の有料無観客配信イベント“THE IDOLM@STER SHINY COLORS MUSIC DAWN”が2020年10月31日(土)・11月1日(日)に開催された。今回は31日に開催されたDAY1をレポートする。

DAY1にはイルミネーションスターズより櫻木真乃役の関根 瞳、風野灯織役の近藤玲奈、八宮めぐる役の峯田茉優、アンティーカより月岡恋鐘役の礒部花凜、田中摩美々役の菅沼千紗、白瀬咲耶役の八巻アンナ、三峰結華役の成海瑠奈、幽谷霧子役の結名美月、放課後クライマックスガールズより小宮果穂役の河野ひより、園田智代子役の白石晴香、西城樹里役の永井真里子、杜野凛世役の丸岡和佳奈、有栖川夏葉役の涼本あきほ、アルストロメリアより大崎甘奈役の黒木ほの香、大崎甜花役の前川涼子、桑山千雪役の芝崎典子、ストレイライトより芹沢あさひ役の田中有紀、黛 冬優子役の幸村恵理、和泉愛依役の北原沙弥香、ノクチルより浅倉 透役の和久井 優、樋口円香役の土屋李央、福丸小糸役の田嶌紗蘭、市川雛菜役の岡咲美保が出演。「シャイニーカラーズ」に登場する6ユニット23人のキャストが初めて全員揃った。DAY1の司会進行は283プロダクション天井社長役の津田健次郎と「シャイニーカラーズ」高山祐介プロデューサーが担当した。

無観客配信ライブならではの斬新な演出

「MUSIC DAWN」は音楽の夜明けをテーマにした音楽番組というコンセプトで告知された。前半戦だけでも各ユニット2曲ずつの歌唱を行い、両日で内容を変える構成はフルライブと言っていい充実した内容だ。それを“音楽番組”たらしめていたのは、ユニット間、曲間に司会の2人が進行するトークパートがあったこと。初日は「シャイニーカラーズ」のアイドルたちが所属する283プロダクションの社長、天井 努役の津田健次郎がMCとして登場し、高山Pとともにトークを繰り広げた。

「アイドルマスター」シリーズには各作品のプロダクションごとに社長が存在するが、社長役の声優キャストがステージに登場するのは極めてまれなことだ(事務員やプロデューサー役キャストの出演例はあり)。そして初日、番組の絶妙なアクセントになっていたのが津田の存在。聴き惚れてしまうような低音の美声によるコメントは軽妙でありながら本質をついていて、アイドルたちへの深い愛情を感じさせた。高山Pのトークは各ユニットのコンセプトを紹介する内容が中心で、作品のクリエイティブに深く関わるプロデューサーならではの掘り下げをしてくれた。各ユニットのパフォーマンスと高山Pのユニット紹介、そして現場でステージを見た津田の感性に基づいた言葉の組み合わせは、「シャイニーカラーズ」という作品の音楽の入口としてぴったりだった。配信イベントという形態もあり、「シャニマス」の魅力に新たに触れたプロデューサーも多いのではないだろうか。

番組が始まって驚いたのは、現実のライブ会場に、通常のライブを行うのとまったく同じクオリティのステージが設営されていたことだ。大型スクリーンを据えつけたメインステージは両翼に大きく張り出し、花道の先には四角いセンターステージが設定されている。会場内には通常のライブと同様、数千人クラスの座席が用意されている。会場名は公表されていないが、「シャニマス」単独では過去最大の会場サイズに見える。ちなみに、今年5月には幕張メッセ イベントホールで“THE IDOLM@STER SHINY COLORS 2ndLIVE STEP INTO THE SUNSET SKY”2DAYSの開催が予定されていた。

空の客席には一席一席に遠隔発光制御のサイリウムが設置されており、楽曲や演出に合わせて色を変えながら光る。アイマスのライブには欠かせない客席の光を、最新技術で無人の会場に用意してみせた。全体演出も本格的なライブに準ずるもので、なかでも最大の注目ポイントは小型ドローンカメラの投入だろう。ライブ中は演者の周囲を小型ドローンカメラが飛び回っており、花道を疾走するようにメインステージにぐいぐいと迫ったり、演者の周囲を円を描きながら撮影したりしていた。通常のカメラ複数台や大型クレーンカメラ以外に、機動力のあるドローンカメラを投入することで、これまでのライブでは不可能だった映像演出が可能になった。ライブをただオンラインで代替するのではなく、無観客でなければできない映像作品を作り上げるという強い意志を感じる構成だ。

番組冒頭には、出演する6ユニット全員が登場。津田が朗々とユニット名を呼び上げると、アイドルたちはユニット基本衣装を着てステージに現れ、個性溢れるキメポーズを見せていく。最後に呼び込まれたのは最新ユニットのノクチル。開催発表時点では出演予定がなかった河野ひよりが急遽参加できたこともあり、現在「シャイニーカラーズ」に登場する6ユニット23名のアイドルたち全員がステージに並ぶ夢の光景が初めて現実となった。

ライブのトップバッターを務めたのはストレイライトの「Wandering Dream Chaser」。この夏彼女たちはTIF(TOKYO IDOL FESTIVAL オンライン 2020)にも出演しており、切り込み隊長としてのストレイに対する絶大な信頼を感じさせる。引きのカメラやステージサイドからのカメラでユニット全体のダンスを見せた後で、歌い出しのセンター田中を正面、下手アップ、上手アップの三方向から切り取るカメラワークは、この映像ライブに対する期待を嫌が応にも高めてくれる。それぞれのソロパートのあとに遠景にカメラを引くと、会場の照明とライトがシンクロして赤、緑、紫のイメージカラーに染まる。3人のダンスのキレの仕上がりが素晴らしいなかで、北原の生き生きとした表情が特に印象に残る。ドローンカメラが3人の周囲をくるくると回りながら360度からダンスの躍動感を見せる演出には驚かされた。間奏、明滅する照明の中の激しいダンスタイムを全周から映し出すと、落ちサビでは一転白い光の中、正面のカメラに向けて真っ直ぐに歌いかけるソロパートに繋ぐコントラストが美しかった。

最後はアウトロのリズムに合わせた3連のキレのいい動きでフィニッシュ。余韻のなか、田中がすっと後ろに引くと、3人が手を差しのべ合うトライアングルへと自然にポジションチェンジ。初披露の「Destined Rival」だ。

イントロのたゆたうようなリズムに合わせて躍動するダンスが、曲調からイメージするよりずっと激しいステージになることを予感させる。顔に陰影ができる暗めの照明のなか、3人の楽曲の世界に入り込んだ表情がとても印象的だ。間奏、彷徨うようなゆったりとした足取りから激しいダンスソロパートに切り替わると、トランスしたまま舞い踊るような新境地の表現を見せた。スクリーンにそれぞれのイメージカラーの光の粒子の柱が吹き上がる演出があったのだが、正面にカメラを固定することで、まるで3人が背後に爆発するオーラをまとっているように見えたのは、観客全員の視点をコントロールできる映像ライブならではだった。

歌い終えた3人はトップバッターとしての緊張と、ソロを含めたダンス面での挑戦について、充実した表情で語っていた。

アンティーカは、ライブ前に三峰(成海)がごにょごにょ、とライブでの見せ方を提案し、メンバーたちが同意する寸劇からスタート。普段の和やかで仲のいい5人の姿と、ステージ上での圧倒的な世界観を持った姿の両方を見せる意図だろうか。ビジュアル再現度が高いユニットだが、なかでも菅沼の「田中摩美々がそこにいる」感は素晴らしい。ライブモードにスイッチが入ったとたんに5人の雰囲気がガラリと変わり、「NEO THEORY FANTASY」のイントロのリズムに合わせたそれぞれのキメポーズで一気にアンティーカの世界が生まれる。ソロパートの歌い継ぎでは、5人が驚くほど多様な歌い方、ボーカル、表情を含めた表現を個々に持っていて、それが合わさってアンティーカという世界を形作っていることを改めて感じた。

今回のステージでは、妖艶さと柔らかさを併せ持った八巻の表情とキラキラした目力の強さが印象に残ったのだが、これも王道のカメラワークで5人の表情の繊細な芝居をきっちりと追ってくれたからこそだろう。間奏明け、菅沼演じる摩美々が「まだまだ行けますよね!」と高らかに朗々と宣言したのが、普段の彼女にはあまりない表現でドキッとさせられた。

「幻惑SILHOUETTE」はファーストライブで礒部が見せた、この世ならざると表現したくなるような表情、楽曲への没入感が印象的な楽曲だ。慟哭のコーラスが響くなか、ステージにスモークが満たされる。歌い出し、結名のソロパートの歌声に吸い込まれそうになると、続く成海の情念に満ちたパワーボイスにはっとなる。それぞれの魅力を見せながら、磯部は「壊せBias!」のシャウトの存在感で一気に世界を引き寄せてみせた。スモークに包まれた世界をドローンカメラの一人称視点が切り裂いていく視界は抜群に面白い。サイドカメラを流し見る磯部の黒髪が流れ落ちる様子があまりに美しく、ライブ中の「会場中に無限に目がほしい」という欲求に応えてくれた感じがした。アウトロで成海が小首をことんと落とす様子を茫洋と映し出したりと、メンバーそれぞれの見せ場を事前に綿密に確認して追いこんでいたことを感じるステージだった。

トークでは、磯部が「配信で表情を良く見てもらえる機会なので、相談しながら細かな表現ができたと思います」と語っており、メンバーそれぞれの表現をすり合わせながらアンティーカの世界を作ってきたことが伝わってきた。結名が「アンティーカの日頃のレッスンの成果を社長に見せられて嬉しいです」と語ると、津田が「僕は(天井社長ではなく)津田健次郎ですけどね」と返すやりとりにほのぼのとした空気が漂った。

アルストロメリアは「Bloomy!」から。冒頭のソロパートから、前川の甘くちょっと幼い甜花そのものの歌声、黒木の華やかな微笑み、芝崎の包みこむような優しい空気感と、それぞれの魅力が伝わってくる。歌声はもちろん、衣装も、立ち姿も、スカートをちょっとつまむ仕草も、何もかもがお花のようにかわいらしい。

クレーンカメラが上空から3人を映し出すと、足元のセンターステージにピンクの花々が映る。花はやがてクレヨンで描いたような一輪の花に変化。センターステージに大型LEDを仕込んだ新しい演出だ。センターポジションを自然に入れ替えていくマルチセンター曲だが、この曲では前川のキャラクター性の強いボーカルが特に効いているように感じた。芝崎の「だーいーじょーぶ」のコーラスに込められた、お姉さんらしい柔らかに膨らむニュアンスがとても印象的だった。

「ハピリリ」の冒頭で三様の愛らしさを見せる3人の足元には、アルストロメリアのユニットロゴが。歌声や表現に魅了されている間に、すたすたと歩きながらいつの間にかものすごく自然にポジションチェンジを繰り返しているのが印象的だ。おだやかなカメラワークで、3人のかわいらしさと表情の煌めきをしっかりと伝えていく。ラスト、3人がセンターステージに並んでポーズを取る姿がびっくりするほど決まっていた。

トークでは、一番緊張していたという黒木が「すごく楽しかったです!」と笑顔で言い切った。芝崎が「笑顔を届けたい、幸せな気持ちになってほしい」と語っていたが、津田の「春が来ました」という一言があまりにも端的にこのステージを表わしていた。

放課後クライマックスガールズは「ビーチブレイバー」から。登場した5人を見ると、お団子に結った白石の(智代子の)髪型再現度の高さが目立つ。スクリーンのヤシの木が踊る南国の海岸に「LADIES,READY? GO!」の文字が浮かぶと、ステージは一気に真夏のラテンの世界へ。放クラの5人が放つエネルギーの総量はピカイチで、リアルの会場には観客がいないことをまったく感じさせなかった。前述の通り河野ひよりは最初は初日出演できない予定だったのだが、センターで躍動する太陽のような存在感を見ていると彼女がいないステージは想像もできない。ラストの「バーン!」に合わせて口をぱかーっと開けてキメる感じが、とても果穂らしかった。

「太陽キッス」は永井と丸岡のおだやかで優しい歌い出しから、ギアを変えて一気に駆け出していくような爆発力がある。初日は夏の熱さで満たされた最強の2曲を持ってくる構成だ。灼熱のリズムの中で、凛世のソロパートには不意に涼風が通り抜けたような心地良さがある。タオルをぶん回し、最強の笑顔で駆け抜けるようなステージだった。

トークでは歌詞に合わせてビーチフラッグをする振付に関して、涼本が「誰が勝つかはじゃんけんで決めました」と語っていたのがすごく放クラらしく感じた(今日の勝者は永井)。実は放課後クライマックスは曲間をあけずに2曲を歌ったのは初めてだそうで、白石は「今日に向けて体力を作ってきました」とやりきった表情で語っていた。

イルミネーションスターズはユニット順のトリ前に登場。シャニマスを牽引するイメージの強いユニットとしてファーストライブではトップバッターを務めた彼女たちだが、ユニット数が増えたことで構成の自由度が増したように思う。

「We can go now!」は明るくポップなナンバー。ゲームやCDの音源では生真面目な灯織が弾けた楽曲に挑戦するギャップが楽しい印象だったのだが、今回のステージでの近藤の表情の自然な柔らかさとはじけるような笑顔は、楽曲にぴったり合っていた。2年以上アイドルと物語を過ごすなかで、彼女たちの表現も変化し成長しているのかもしれない。この曲で最高だったのが“HEY HEY! It’s like like Popcorn!”と英語で畳みかける中盤で、3人の歌声から楽しさとハッピーさが溢れ出すようなライブ感! 配信ライブでここまでライブ感、会場の参加感を出せるのかと驚いたほどで、コール&レスポンスの向こうに観客の姿がはっきり見えた気がした。あるいはライブでもっとも化けた楽曲かもしれない。

「虹になれ」はイルミネーションスターズを象徴する初期楽曲であると同時に、「シャイニーカラーズ」という作品のカラーを体現する楽曲でもあるように感じる。一番変化を感じるのは表情で、一緒に歌うことが楽しい、幸せという気持ちがダイレクトに伝わってきた。キャラクターを乗せたボーカルでは抜群の安定感がある峯田だが、髪のハネを再現したビジュアルや表情もあいまって、めぐるらしさを強く放っていた。落ちサビの関根のソロでは、表情だけでなく歌声ごとはにかんで微笑んでいるような繊細な表現がとても印象的だった。

トークで近藤が「私的にはステージ上で3人で心を通わせられたと思います」と語ると、峯田も「れいれい(近藤)だけじゃないよ!」と返し、嬉しそうな3人の様子が印象に残った。

ユニットラストの登場は、今回が初ステージとなる最新ユニット・ノクチルだ。海のような、ラムネのような清涼な映像を背景に登場した4人は、「いつだって僕らは」を披露。衣装のデザインはそれぞれに違っていて、和久井だけ衣装の左側にロングの飾りスカートがついた特徴的な意匠がまずぱっと目を引く。

和久井の透明感に溢れたボーカルと、土屋の落ち着いたトーンのややビターな歌声。田嶌の小糸らしさを凝縮した声質と、アイドルらしいキラキラ感に溢れた岡咲の歌。2対の歌のバランスがとてもいい。ぱーっと風景が変わったのが間奏で、ステージから花道を全力で駆け出していく4人の姿は「青春」という言葉をそのまま形にしたようだった。

シャボン玉が舞うセンターステージで、向かい合って歌う4人の中をドローンカメラがぐるぐると泳ぐ。客席に背を向けてお互いを見つめることで、今はお互いのために歌うノクチルの関係性を描写しながら、表情もしっかりと見せる演出は映像配信ライブならでは。ソロパート歌い継ぎの張りつめたボーカルに、4人それぞれの魅力が照らし出されていた。

「あの花のように」は爽やかな楽曲で、振付ものびやかで優雅な手の動きのシンクロが気持ちいい。とても印象的だったのは土屋のあえて笑顔を感じさせないクールな表情で、樋口円香というアイドルの在り方をしっかりと伝えてくるのはノクチルとしての初ステージとは思えないほどだ。“隣で笑う君と”の歌詞で並ぶ仲間を見つめる岡咲と田嶌が魅力的な笑顔を浮かべたそのとき、土屋が(樋口が)どんな顔をしているのかを見せないのが心憎かった。

ゲーム「シャイニーカラーズ」におけるノクチルの初のイベント「天塵」では、アイドルとして決して順調ではないスタートを切った幼なじみ4人の関係性が、とても繊細に描かれた。作中での彼女たちの初ライブは、誰もステージを見ていない環境の海辺の小さな舞台で行われた。ステージを見る観客はいないけれど、全力で、充実したライブを見せる4人の姿を、プロデューサーだけはその瞳に焼きつけている。その物語を無観客配信という環境を通して疑似体験しているような、不思議な感覚を覚えた。もしあなたがまだこの配信映像を見ていないなら、4人のたった一度の初めてをできれば、見届けてほしい。雛菜に「もったいないことしちゃったね~?」と言われないで済むように。

トークでびっくりしたのは「いやぁ、楽しかったです!!」とあっけらかんと陽気に語った土屋の姿で、逆説的に彼女がパフォーマンス中はどれほど深く樋口円香という少女に潜っていたのかが伝わってきた。一番緊張したという田嶌がプロデューサーの支えを語る姿や、岡咲がこの日のために仲間たちと努力した日々を万感の想いを込めて語り、和久井がもらい泣きしそうになっている様子がとても印象的だった。

番組後半は、今回のライブのためのスペシャルシャッフルメドレーが行われた。メドレーといっても、フルサイズで歌い継ぐ構成だ。

シャッフルメドレーコーナーの衣装は背中に“MUSIC DAWN”のロゴが入ったジャケットで、ややミリタリーっぽいデザインだ。グッズとして販売されているものだが、アンティーカは肩を出すデザインになっていたり、放課後クライマックスガールズはジャージのようなラインが入っていたりとユニットごとにアレンジがされている。同じアレンジでも、菅沼のちょっと気崩した感じから「摩美々! おしゃれ!」と伝わってくるのが流石だ。

メドレーコーナーのシャッフルユニットは、「SWEET♡STEP」が近藤、礒部、八巻、白石、幸村、田嶌。「Let’s get a chance」が峯田、成海、黒木、涼本、岡咲。「SNOW FLAKES MEMORIES」が菅沼、芝崎、永井、田中、和久井。「FUTURITY SMILE」が関根、結名、前川、丸岡、北原、土屋という編成。各ユニットをなるべくバランスよく散らし、特にノクチルは全員が別ユニットになっていた。このコーナーについて付記しておきたいのは、映像演出をあえてせずに常時アイドルのイラストを演者の立ち位置に合わせて表示していたこと。ライブやキャストを見慣れると気づきにくいことだが、普段のユニットと違う組み合わせで共通衣装を着ていると、見る側が必ずしも23人の個別認識ができるとは限らない。スクリーンをアイドルとキャストを紐づける用途に徹したのは、「シャイニーカラーズ」というコンテンツの入り口になる番組を意識しているように感じた。

津田によるメッセージの読み上げや、当日ほやほやのライブ風景を編集した映像がアンコールがわりに流された。映像明けには「シャニマス」2周年を記念したサンセットスカイパッセージ衣装に着替えた23人が登場して「Spread the Wings!!」を披露した。

「Spread the Wings!!」は「シャニマス」最初の全体曲である始まりの楽曲だ。その曲を今いるアイドル全員が揃って歌えたことには、とても大きな意味がある。各ユニットが2曲ずつ持ち歌を披露していく構成は昨年3月の“THE IDOLM@STER SHINY COLORS 1stLIVE FLY TO THE SHINY SKY”と同じだが、ある意味今回の番組は16人から23人になった「シャイニーカラーズ」のもう1つのファーストライブだと言えるのではないだろうか。

ラストナンバーは「シャイノグラフィ」。23色のカラーで描く光空記録で、DAY1のステージは締め括られた。

TEXT BY 中里キリ

THE IDOLM@STER SHINY COLORS MUSIC DAWN
2020.10.31.(ONLINE) セットリスト

M01. Wandering Dream Chaser/ストレイライト(田中有紀、幸村恵理、北原沙弥香)
M02. Destined Rival/ストレイライト(田中有紀、幸村恵理、北原沙弥香)
M03. NEO THEORY FANTASY/アンティ―カ(礒部花凜、菅沼千紗、成海瑠奈、八巻アンナ、結名美月)
M04. 幻惑SILHOUETTE/アンティ―カ(礒部花凜、菅沼千紗、成海瑠奈、八巻アンナ、結名美月)
M05. Bloomy!/アルストロメリア(黒木ほの香、前川涼子、芝崎典子)
M06. ハピリリ/アルストロメリア(黒木ほの香、前川涼子、芝崎典子)
M07. ビーチブレイバー/放課後クライマックスガールズ(河野ひより、白石晴香、永井真里子、丸岡和佳奈、涼本あきほ)
M08. 太陽キッス/放課後クライマックスガールズ(河野ひより、白石晴香、永井真里子、丸岡和佳奈、涼本あきほ)
M09. We can go now!/イルミネーションスターズ(関根 瞳、近藤玲奈、峯田茉優)
M10. 虹になれ/イルミネーションスターズ(関根 瞳、近藤玲奈、峯田茉優)
M11. いつだって僕らは/ノクチル(和久井 優、土屋李央、田嶌紗蘭、岡咲美保)
M12. あの花のように/ノクチル(和久井 優、土屋李央、田嶌紗蘭、岡咲美保)
M13. SWEET♡STEP/近藤玲奈、礒部花凜、八巻アンナ、白石晴香、幸村恵理、田嶌紗蘭
M14. Let’s get a chance/峯田茉優、成海瑠奈、黒木ほの香、涼本あきほ、岡咲美保
M15. SNOW FLAKES MEMORIES/菅沼千紗、芝崎典子、永井真里子、田中有紀、和久井 優
M16. FUTURITY SMILE/関根 瞳、結名美月、前川涼子、丸岡和佳奈、北原沙弥香、土屋李央
M17. Spread the Wings!!/SHINYCOLORS
M18. シャイノグラフィ/SHINYCOLORS

©BANDAI NAMCO Entertainment Inc.

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