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INTERVIEW

2018.04.25

くっすん1stシングル「ハッピーシンキング!」が完成!楠田亜衣奈インタビュー

くっすん1stシングル「ハッピーシンキング!」が完成!楠田亜衣奈インタビュー

柔らかな心地良さを湛えた愛らしい歌声で笑顔を生み出す声優の楠田亜衣奈が、ソロデビュー3年目にして初のシングル「ハッピーシンキング!」を完成させた。本人も声優として出演するイラストアニメーションムービー『レディスポ』の主題歌となる表題曲は、彼女のラブリーな魅力が全開となったダンサブルなポップチューン。カップリングには自身が歌詞を書いた2曲が用意され、彼女の少女マンガに対する愛や、ファンにずっと伝えたかった素直な気持ちが形になっている。くっすんの想いが溢れまくった本作について、たっぷりと話を聞いた。

――ソロ歌手としてデビューしてから約2年半が経ちますが、ついに初めてのシングルを出せることになった今のお気持ちは?

楠田亜衣奈 うれしいです! ずっとシングルを出したいと思ってましたし、やっぱりアルバムよりもシングルサイズの方が、ファンの方や私に興味を持ってる方にも手に取っていただきやすいと思いますし。

――今まで以上に幅広い人に自分の音楽を届けたいと。

楠田 これまでにアルバムを2枚とミニアルバムを1枚発表してますけど、その3枚は意外と「私ってこうかな?」と思いながら、手探り状態で作った部分もあるんです。それを経て今回は「楠田亜衣奈はこうです!」というのを出していきたいですし、私にとっても新たなスタートという気持ちがありまして。これをきっかけに楠田亜衣奈を知ってもらえる、名刺代わりの一枚になると思います。

――リリースが4月なので、季節的にも新しいスタートにはちょうどいいですし。

楠田 この春に新社会人になった方とか、学生さんと同じ気分ですね。ピッカピカの小学校1年生!というような気持ちでがんばりたいです(笑)。

――ずいぶん若返りましたね。

楠田 精神年齢的には(小学生と)あまり変わらないかも(笑)。

――いやいや(笑)。さて、ニューシングルの「ハッピーシンキング!」ですが、表題曲はどのようなイメージで作られたのですか?

楠田 この曲はイラストアニメーションムービー『レディスポ』の主題歌になることが決まっていたので、私から特別何かをリクエストしたわけではないんですけど、いくつか候補曲がある中から私が曲を選んで決めさせていただいたんです。リズムとかテンポが良くてダンスしやすそうでしたし、可愛かったんですよ! 聴いた時に可愛い衣装を着て踊ってる姿が思い浮かんだので、この曲にしました。

――たしかに聴いてて元気になれるリズムですし、メロディー自体もリズミカルなので、歌うと楽しそうな感じです。

楠田 すごく楽しくなれる曲だし、歌詞も自然と口ずさめる感じなんですよね。すごく良いリズムと言葉になっているので、何も考えないでも無意識に言葉が出てくるというか。歌詞を書いてくださったのは、1stミニアルバムの頃からずっとお願いしているこだま(さおり)さんなんです。あまりたくさんお話したことはないんですけど、いつも「私の気持ちを知ってるのかな?」と思うぐらいピッタリの歌詞を書いてくださるので、こだまさんはエスパーなのかなと思ってるぐらいで(笑)。なのでいつも安心してお任せできるんです。

――歌詞をご覧になった時の感想は?

楠田 可愛くて楽しい歌詞だなあと思いました。<笑顔で一花添えちゃおうよ>というところがすごく気に入ってて、その部分を見てパッとお花を出すマジシャンが思い浮かんだんですよ。いつも曲を聴きながらMVとかジャケットのイメージを考えることが多いんですけど、この曲にはサーカスのピエロとかマジシャン、大道芸の方みたいに、人を笑顔にする職業のイメージがあったんです。ピエロって子供でもおじいちゃんでも、言葉が通じない人でも笑顔にできるじゃないですか。

――なるほど。そういう意味でも〈くすサポ(=楠田のファンの呼称)〉以外の人にも届く作品と言えそうですね。

楠田 言葉が通じない人にも伝わったらいいですよね。

――楠田さんの歌声にもサウンドにもハッピーなフィーリングがあるので、きっと楽しい気持ちは伝わると思います。

楠田 今までのレコーディングの中でいちばん楽しく歌えた曲なんですよ。難しいことは考えず、リズムに乗って歌うことが出来たので、曲のメロディーとかリズムが自分にすごく合ってたのかなと思います。

――サウンド的にも昔のゲーム音楽っぽいチップチューン風の音がアクセントに使われていて、可愛らしいですよね。

楠田 そこもゲーム音楽すぎず、どちらかと言うとファンタジックな感じになってるところがすごく好きで。私、子供の頃はディズニーランドとかに行っても、ショウで笑顔で踊ってるお姉さんたちを見るのが恥ずかしくて……。

――どういう意味で恥ずかしかったんですか?

楠田 私も子供の頃からダンスを習ってたんですけど、そういうショウに対する憧れがなくて、なんかずっとつくられた笑顔が苦手だったんですよ。子供向け番組でお姉さんが「みんな~」みたいな感じにしてるのを見ると「恥ずかしい……!」と思ってしまって。今思うと別に恥ずかしいことでもなんでもないんですけどね。小学校高学年ぐらいの時は、そういうショウの人を見ても純粋に「楽しい!」とか「カッコイイ!」とか思うのではなく、「……えぇっ?」みたいな感じでちょっと引いてしまう子だったんです(笑)。

――きっと思春期的な恥じらいもあったんでしょうね。

楠田 そうだと思います。でも、大人になったらそういう気持ちがなくなって、ショウとかも純粋に楽しめるようになったんです。そこから最近はファンタジーなものも好きになって、この曲を聴いた時もショウとかサーカスみたいだなと思って……って何の話してたんでしたっけ?(笑)

――きっかけはゲームっぽい音のお話でした(笑)。

楠田 ああ、そうでした。音もすごく楽しいものになったと思うので、私も恥ずかしがらずに、ショウのお姉さんの気持ちでMVの撮影をしたんです(笑)。

――MVでは楠田さんがマジシャンの格好でダンスを披露されてますね。

楠田 「楠田亜衣奈のショウへようこそ!」という感じですね(笑)。私、この曲では絶対にシルクハットを被りたかったんですよ。しかもちょうどレコーディングの前に『怪盗セイント・テール』の漫画を読み直してたんです(笑)。それで「1、2、3、ハイッ!」で風船が出てくるマジックをやりたいと思ったので、「MVはシルクハットを被ったマジシャンっぽい感じにしたいです」とお伝えしまして。

――MVもジャケットもご自身のアイデアが反映されてるんですね。

楠田 はい。そういう世界観でいきたいことと、でもコスプレっぽくはしたくないことをお伝えしたら、バックを絵本っぽくしていただいたり、いいバランスで作っていただけました。この曲は2月のバースデーライブでアンコールの時に初披露したんですけど、MVの監督さんがそのライブを見に来てくださったんですよ。そこから構想やアイデアを出していただいたので、パフォーマンスを見ていただくのは早いなと思いました。

――ダンスの振り付けはいかがでしたか?

楠田 振り付けはいつもお願いしてる方につけていただいたんですけど、私はこの曲をレコーディングしてる時に、サビのところはチャールストンというステップがいいなあと思ってたんですよ。そしたら振り入れの時に私から何も言わなくてもそうなってて、「やっぱりそうだよね! わかってるなあ」と思ってすごくうれしかったです(笑)。

――お互い通じ合ってるところがあったんですね。

楠田 周りに信頼できる方がたくさんいるのはありがたいことだなあと思います。しかも信頼があってもお互いの思い描いてる世界観がまったく違うこともありますけど、私の周りには価値観が似てたり、思い描いてるものに接点のある人がたくさんいるので。かといって私がやりたいことだけをやるのではなくて、新しいことや「こういう風にした方がいいんじゃない?」という提案もたくさんしていただけるんです。やっぱり一人で作ってるわけではないので、そこが今回は上手く合致したなと感じてます。

――それこそこの曲の歌詞を書かれたこだまさんも、楠田さんにとってそういう信頼できる方のお一人なのでは?

楠田 はい。この曲の歌詞も私からは絶対に出てこない言葉なんですけど、歌ってて違和感がないんですよ。自分が普段使う言葉以外の表現もあるんだけど、それが嫌じゃないというか。例えば「マジ卍」という言葉が流行ってるじゃないですか。私はその言葉をいつ使っていいのかわからないし、苦手な感じなんですけど、そういう言葉がないというか。

――「マジ卍」はなかなか歌詞で使いにくいですから(笑)。それはともかく、楠田さんが使い慣れてなくても自分の世界観に合った言葉選びをしてくれると。

楠田 違和感がないし、自分の中の表現のボキャブラリーを広げてくれる感じはすごくあります。なので、今後もずっとこだまさんに歌詞をお願いしちゃうんじゃないかなと思います。

――1stミニアルバムの『First Sweet Wave』では1曲だけでしたけど、3rdアルバムの『カレンダーのコイビト』では14曲中11曲がこだまさんの作詞でしたからね。

楠田 途中からほとんどこだまさんになってるんですよね(笑)。「あれっ? 全部こだまさんになってる!?」みたいな感じで。

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