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INTERVIEW

2017.02.22

花澤香菜 4thアルバム『Opportunity』トータルサウンドプロデューサー・北川勝利 インタビュー

いろいろな意味で乙女度が高すぎるし、すごくややこしいんです(笑)

───アルバムを聴いていただくと北川さんのおっしゃられていることが充分に伝わってくるかと思います。では次の曲です。宮川 弾さんの「滞空時間」。

北川 うん!

───宮川さんのヒューマン・リーグ的サウンドというか、80’sテクノポップ感を出された曲はとても新鮮でした。

北川 ほかの人はわりとストレートにイギリスらしさを聴かせてくれるんだけど、弾くんは不思議で、“宮川 弾フィルター”を通したものを提出してくれましたね。お願いするときに「こういうバンドで、こんなサウンドで」っていろいろとイメージを伝えて、「うーん、わかったー」と言ってくれて。そして、出来上がってきたものはストレートにそれじゃなくて、でもいろんなものが詰まっているし、アレンジも天才的ですごくいいんですよ。あと弾くんの歌詞の〈乙女さ〉って、もうこれ以上ないなぁって。素晴らしいなぁって毎回思っちゃう。ただ今回もなんだけど、歌詞の中にわからない言葉がいくつか出てきて、それについてはあんまり説明してくれないんだよね。それで、歌録りが終わってご飯食べに行ったりすると、ボソボソとちょっとだけ謎解きみたいに言ってくれて。毎回、香菜ちゃんと僕が「それ歌録る前に言ってよ!」って(一同笑)。

歌詞の文字校をチェックしているとき、そういえば間奏でもメッセージがどうのこうの言ってたのを思い出して。あれなんのことだろうと思っていて。聴き返してみたら、間奏に入っている音が何かのメッセージだったのかと初めてわかって。モールス信号表みたいのをネットで調べて「ああ、そうなんだ!」て。言えばいいのにね。そういうの言わないんですよ。でもまったく言わないんじゃなくて、ちょっと匂わして、気づいてほしいけど「気づいた?気づいた?」みたいのは絶対言ってこないという……いろいろな意味で乙女度が高すぎるし、すごくややこしいんです(笑)。

───面白いですね(笑)。歌詞の世界観はかなり独特ですよね。

北川 すごく面白いんです(笑)。

すごくうれしそうでしたよ、沖井くん。「サイケだねー」って(笑)

───“同心円”とか“サテライト”とか、言葉のチョイスも宮川 弾による過去の花澤ワールドが繋がっていると言いますか。さすがだなあと思いました。さてUKサウンドと言ったら、ということで沖井礼二さんの「カレイドスコープ」です。60年代から90年代ごろまでのUKロックへの愛が、歌詞も含めて前面に押し出されていますね。

北川 沖井くんも最初、好きすぎて迷いすぎて「何から手をつけていいかわからない」みたいな状態になっていましたね。それでいろいろチャレンジしていて。そこで僕は「いちばん好きでいちばん得意なものでやればいいと思うよ」って話をして、出来上がってきたのが60年代サイケ・ポップみたいな雰囲気があって。ベースラインはビートルズの「Taxman」とか、ああいう流れのサイケ・ポップの有名どころの上に、マンチェスターを通過したものが合体したみたいな。

───ネオサイケのさらにネオ、みたいな感じですね。

北川 アレンジもタイトルの「カレイドスコープ」そのものなんですけど、場面場面によって出てくる楽器もどんどん変わっていくので、エンジニアの人もすごく困ってました(笑)。

───たしかにこれは把握するのが大変だと思いました。

北川 いろいろと目まぐるしすぎて、把握するのにまず困るみたいな(笑)。最終的にはそこの部分がキモだから。おかげさまで、ああいうポップなサウンドになりました。

───「Taxman」的なベースラインといえば、ザ・ジャムにも似たようなものがあったなあって思って。「Start!」とか。

北川 そうそうそう!!

───このベースラインにしろ、残響がかかったトランペットやコーラスの雰囲気とか、とても正統派なイギリスのサイケ・ロックな感じで。

北川 トランペットもディスティネーションズで吹いているFIRE HORNSの湯本淳希くんを呼んで録って。録ったあとに「やっぱり逆回転だよね」っていろいろ試していて。すごくうれしそうでしたよ、沖井くん。「サイケだねー」って(笑)。

───この歌詞にも“ダイアモンドを持ったルーシー”(ビートルズ「Lucy in the Sky with Diamonds」)や“石のようなバラ”(=ストーン・ローゼズ)というのがあったり、“産声”(=プライマル・スクリーム)や“太陽よりも高く”(プライマル・スクリーム「Higher Than the Sun」)ですとか、探せばまだまだありますが、沖井さんのUKロックへの愛がたっぷりと感じられます。

北川 みんなそういう愛情を曲に込めたいですよね、やっぱり。

花澤香菜Opportunity_通常盤JK花澤香菜『Opportunity』【通常盤・配信版】ジャケット

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