西川貴教「Bright Burning Shout」レビュー

TVアニメ『Fate/EXTRA Last Encore』OP主題歌となる、「西川貴教」名義の1stシングルは、田淵智也が作詞、神前 暁が作曲を担当。作品の世界観を反映した熱く激しいロックを展開。

『Fate』シリーズのTVアニメ最新作となる『Fate/EXTRA Last Encore』。アニメーション制作はシャフトが手がけ、シリーズ構成には原作者の奈須きのこも参加。遥か未来の月を舞台に、「月の聖杯」をかけた魔術師と英霊による聖杯戦争を描いている。

OP主題歌を担当するのはT.M.Revolutionの西川貴教。「西川貴教」名義では初となる今回のシングルでは、作詞をUNISON SQUARE GARDENの田淵智也、作編曲をアニメの劇伴を手がける神前 暁MONACAが担当。作品世界とシンクロしながら自身のあらたな姿を描き出した魅力的な楽曲が完成した。

「Bright Burning Shout」

穿つように響くドラム、大胆にうねるベース、鋭く切り裂くギター。無情な世界を映し出すハードなサウンドが荒々しく突き上げる。疾風のごとく舞うストリングスには堂々とした趣があり、英霊たちの気高さを表すかのようだ。そして、一つひとつの言葉を束ね力強く吠えるボーカル、過酷な運命に抗う魂を鼓舞する歌が激しく熱い。己の道を切り開く意志を強く示した、“声に出したその希望を真実に変えようか”の確信に満ちた声の勢いに圧倒される。たぎる想いをストレートにぶつける、エネルギッシュなロック・ナンバーとなった。

ハイレゾは、乾いた音色のドラムやドライブするベースが弾力良く、たくましく引き締まった音像がスピード感を生んでいる。またストリングスも伸びやかでシャープなキレを感じられる。ボーカルは明瞭な輪郭で、声が前へ前へと飛び出してくるような存在感。ハイレゾの解像感が伝わってくるパンチのある音の仕上がりだ。

「awakening」

作詞は『Fate/Grand Order』へ楽曲参加、TVアニメ『少女終末旅行』OPテーマ「動く、動く」などを手がける毛蟹(LIVE LAB.)、作曲は「Bright Burning Shout」に続き神前 暁が担当。そして、編曲は帆足圭吾MONACAが務める。

寄せては返す波のように奏でる流麗なストリングスと遠い記憶を手繰るようなピアノの旋律が重なるイントロの静寂な雰囲気から、バンド演奏が加わりダイナミックなサウンドを繰り広げる雄大なサビまでドラマチックな展開を繰り広げる。こちらも『Fate/EXTRA Last Encore』の世界観を投影しており、「運命は望む者を導き、欲しない者を引きずる」を意味するラテン語の重厚なコーラスも印象的。歌の叙情性が引き立つ、エモーショナルなロック・バラードだ。

ハイレゾでは空間の奥行きや広がりが感じられ、作品世界に通ずる壮大なイメージを掻き立てる。低域もどっしりとしてた安定感で、次第に手数が多くなるドラムの躍動感もぐっと高まる。ボーカルはなめらかな口元や声の艶が感じられる濃厚さ。アクセントを強調した節回しなど、西川らしい歌のニュアンスが鮮やかに伝わってくる。

西川貴教
Bright Burning Shout

Sony Music Labels Inc.
2018.03.07

FLAC 96kHz/24bit
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e-onkyo music
mora

 収録曲

 1.Bright Burning Shout
   作詞:田淵智也 作曲・編曲:神前 暁 (MONACA)

 2.awakening
   作詞:毛蟹(LIVE LAB.) 作曲:神前 暁 (MONACA) 編曲:帆足圭吾 (MONACA)

 3.Bright Burning Shout (Instrumental)

 4.awakening (Instrumental)

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