TVアニメ『バチカン奇跡調査官』OPテーマ「MYSTERIUM」リリース記念SCREEN modeインタビュー

SCREEN modeのニューシングル「MYSTERIUM」。7月に開催された野外フェス“おれサマー(Original Entertainment Paradise -おれパラ- 10th Anniversary 〜ORE!!SUMMER〜)”で1万3千人を熱狂させたこの荘厳なナンバーが7月26日にリリース。アニメ『バチカン奇跡調査官』のOP曲でもある本作について、ふたりに話を聞いた。

――先日開催の“おれサマー”で一曲目に披露されていた「MYSTERIUM」がいよいよ発売。本作はアニメ『バチカン奇跡調査官』のOPテーマですが、野外でインパクトがありましたね。

勇-YOU- そうですね。SCREEN modeとしても今までにないテイストの楽曲ですし、改めてあれだけの大勢のお客さんの前で演奏することも初めてだったので、どういう反応が返って来るんだろうと思っていたところもあったんですけど、予想以上の反応が返って来たので、めちゃくちゃ楽しかったですね。

――そんな「スクモとして今までになかったテイスト」の一曲は、作品のお話があってスクモに、ということだったわけですが、依頼が来たときにはどのような印象がありましたか?

雅友 最初にお話をいただいて、作品のタイトルを伺ったら『バチカン奇跡調査官』ということで。実は僕は、3年くらい前ですが実際にバチカンに行ったことがあるんですね。イタリアにたくさんの観光地があるなかでも、バチカンに行く、というのはまたちょっと限定的ではありますよね。そのバチカンに導かれるように話が決まったのかなと思ったりもしましたね。

――その渡航経験があったことで、楽曲を作るのにあたってイメージはしやすかったんでしょうか。

雅友 もちろん。でもそれだけじゃないというか。プロデューサーから「ゴシック・メタル風なものがいいんじゃないか」という提案があったんですけど、ゴシック・メタルというフォーマットを超えてもっと作品の世界観を表現したいというのがあったんです。そこは結構、考えた点ですね。

――だからこそ今の情熱を宿す荘厳な「MYSTERIUM」になっていった。

雅友 ゴシック・メタルだけになるのは嫌で、どんどんアレンジで変化をつけていきましたね。

――雅友さんはタイアップでの楽曲制作に於いて原作とはどのように向き合われるのでしょうか。

雅友 今回はちょっと特殊なんですよね。僕の中では原作とゴシック・メタルが結びつかなくて。通常だと原作を読み込んで、さらにその原作者の方の過去の作品も遡って、その人がどんなふうに物を考える人なのかなというのをイメージしながら楽曲制作に向かうことが多いんです。でも今回は、原作を読んでみて、ゴシック・メタルと言うよりも、もうちょっと教会音楽っぽい、荘厳な何かが必要だな、と感じたんですね。だからどうやって荘厳な教会音楽的な要素を入れ込んでいくか、みんなが納得する形にしていくか、というのはありました。僕の音楽づくりは初めから完成形をイメージして作っていく事が多いのですが、今回はいつも一緒に(編曲を)やっているEFFYとデータを行ったり来たりさせて、やりとりをしていくなかでどんどん違う方向に行って、まったく想定外のところに着地をしたんですね。だからこの曲は奇跡的に出来たように思いますし、その作業過程も不思議な感覚だったな、と感じています。

勇-YOU- まさに「MYSTERIUM」だ!

雅友 うん。それもある。作品が呼んでいるものに近づけていくみたいでした。最初はゴシック・メタル調だったところから変化してく途中も。ゴシック・メタルって基本的にはストリングスには頼らずに、ギターのリフでそういった雰囲気を出していくんですよ。だからやっぱりゴシック・メタルからはどんどん離れていきましたね。勇もアレンジが変わるたびに、いちいちレコーディングしにスタジオに来てましたからね。

勇-YOU- いちばん「MYSTERIUM」でしたよ。行くたびにアレンジも変わっているし、「このプロジェクトはどうなっていくんだろう……」って。もしかしたらいちばん「MYSTERIUM」を感じていたのは俺かもしれない(笑)。

――でもこの曲で新たにまたスクモのカラーやふり幅が増えましたね。

勇-YOU- 今までやってきたからこそ出来たチャレンジかもしれないと思いますよね。

――勇さんは今回の曲をどのような意識で歌われたんでしょうか。

勇-YOU- 今回は歌詞を畑 亜貴さんが書いて下さったんですけど、歌詞を拝見して自分なりの解釈を持つことが大事だと思っていて、今回もそこから始めていきました。歌い方に特に気をつけた点は、変拍子ですね。今回、疾走感が非常にあって。曲の印象としてはダークだけど、速さとしてはいつものSCREEN modeの良さでもある、疾走感のある楽曲。速い曲は歌い慣れてきた感覚はあるんですけど、今回は2番のBメロで変拍子になるんです。そこの歌い方に苦労しましたね。まっすぐに歌うと全然しっくりこなくて。曲調やリズムに合わなかったので、何回も何回もレコーディングのときにはああだこうだと試してみたんです。でも結局、歌のワードごとにグリスダウンしていく歌い方をしたときに、すごくハマった気がして。「こういう歌い方でやってみよう」ってトライしたんです。ワードとワードのあいだの間が狭いので、その中で音を落としていく、という技術的な問題が難しかったというのはありますね。あとはこういう曲調なので、特にサビでは疾走感を保ちつつも硬めに歌おうという意識は自分の中に持って臨んだ感じですね。

――そういった歌い方のビジョンは楽曲を聴いたときにイメージできるんですか?

勇-YOU- 今回の楽曲に関しては、SCREEN modeでも歌ったことのないテイストだったし、人生の中でも出会ってこなかったタイプだったので、「こういうふうに歌おう」というイメージは多少湧かすことができたけど明確ではなかったので、本当にブースに入って歌ってみて、雅友さんやスタッフと相談しながら向き合っていく時間がいつも以上に長かった気がします。こういう曲調を歌うこと自体が新たな挑戦だったし、だからこそ刺激的な制作になりましたね。

――畑さんの歌詞はいかがでしたか?

勇-YOU- わりとダーク寄りですよね。ネガティブなイメージもありますし、「MYSTERIUM」のタイトルのとおりマイナスな想いをフィーチャーして歌っている部分もあるんです。それと人間の闇や深いところを断定的に言わずとも歌っていて、不安な想いも散りばめられているな、と感じます。でも自分としてはマイナス面があったとしてもプラスな何かを生み出したい、と常に思っているんですね。この曲は謎めいた範疇の中に入るんだけど、何かしらかの光を求めている、というのも感じるんです。それがスクモっぽいし、俺自身っぽいなとも思ったんです。3年半、SCREEN modeとして過ごしてきて、声優としてもひとりの人間「林 勇」としても過ごしてきて、なかなか開かない扉もたくさんあって。でも頑張ってこじあけられたこともあった。だから畑さんから今回の歌詞をいただいたときに、僕へのメッセージなのかな、とも感じて、より大切に歌おうとも思った曲で。共鳴もしましたし、自分の秘めた感情も表に引っ張りだしてくれるような、そんな気がしました。

雅友 手紙のような気がしますよね。畑さんからの。畑さんは歌詞に、アーティストや作曲家に対してのメッセージを入れ込んでくることがあるので。

――そしてもう一曲は「無限と零」です。こちらも畑さんとのタッグになります。

雅友 今回、シングルが2曲入りなので、この曲は表題曲と対になるような曲がいいんじゃないか、という話をしていて、畑さんに相談したら「表題曲がダークだから、カップリングは聖なる勇くんがいいと思う」と言ってくださって、それで勇がベースになる歌詞を書いて、それを畑さんに広げてもらったんですね。そうしたらよりこちらの曲の方が手紙感が強くて。今の僕たちの状況に向けられたようにも取れる内容で、本当の意味で「等身大」の歌詞だなと思うんです。嘘がないと言うか。そしてこれは作詞家という、第三者からの視線だからこそ説得力を持って表現できることでもあるんです。畑さんがこれまで僕たちのことをずっと見てくれていて、考えてくれたからこそ生まれた歌詞ですね。

勇-YOU- 神聖なものがいいんじゃないか、と言われたときに、自分の中で「聖なるものとは何だろう」って考えたんですが、言葉自体がちょっと現実離れしているところがあるので、非常に引き出すのに苦労したんです。そのときに自分が導き出した答えは、無条件に誰かを愛し続けることじゃないかと思ったんです。でも自分が歌ったらきれいごとになっちゃいそうだなとも思った。それで畑さんに相談したら「自分のことを認め受け入れつつ誰かを想うこと、というのがいいんじゃないか」と言われたんですね。そのときに、自分の中にストンと何か落ちたような気がして。そういうやりとりを重ねながらこの「無限と零」が出来上がりました。本当に人間っぽい曲だなと感じますし、自分の今置かれている状況も描かれて、胸にビシビシと来る内容で。自分も歩みを止めることなくもっと上へと行きたい、もっとたくさんの人の前で歌いたい、という願いや貪欲に突っ走っていきたいという気持ちも代弁してもらえていると思うと、歌っていても気持ちが入ります。

――そんなニューシングルを引っ提げた状態でおふたりは“アニサマ(Animelo Summer Live 2017 -THE CARD-)”へも出演。3年連続ですね。

雅友 今年はこの3年分のピークに持って行きたいと思うくらい、楽しみなんです。僕らが出る日はLiSAさんや水樹奈々さんといった方々が出演されますから、負けないパフォーマンスをしたいです。

勇-YOU- 自分自身へのチャレンジという意味も含めて、非常に楽しみですね。精一杯頑張ります!

Interview&Text By えびさわなち


●リリース情報
TVアニメ『バチカン奇跡調査官』OP主題歌
「MYSTERIUM(ミステリウム)」
7月26日発売
品番:LACM-14618
価格:¥1,200+税

<CD>
1.MYSTERIUM
作詞:畑 亜貴 作曲:太田雅友 編曲:太田雅友、EFFY
2.無限と零
作詞:畑 亜貴、林 勇 作曲・編曲:太田雅友
3.MYSTERIUM(off vocal)

●ライブ情報
SCREEN mode Live 2018 Winter
2018年1月21日(日)16:30開場/17:00開演
会場:東京・下北沢GARDEN
チケット料金:スタンディング ¥5,400(税込)
※3歳以上有料 ※ドリンク代別途必要 ※整理番号順入場
※営利目的の転売禁止 ※転売チケット入場不可 ※オークションへの出品禁止

HP先行受付:7月30日(日)23:59まで受付中
チケット先行受付はこちら
※枚数制限:お一人様4枚まで
※事前にイープラスの会員登録(無料)が必要です。

©2017 藤木稟・THORES 柴本/KADOKAWA/「バチカン奇跡調査官」製作委員会

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