ファンからの祝福の大歓声が、感謝のパフォーマンスとして即座に反響したステージ。 羽多野 渉「運命のCoda」発売記念イベントレポート

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3月13日、羽多野 渉がシングル「運命のCoda」の発売を記念したバースデーフリーライブを、ヴィーナスフォート教会広場にて開催。そのイベントタイトルの通り羽多野の誕生日当日に行われた本イベントは、彼の人柄とエンターテイメントに向かい合う姿勢とが生み出した、実に濃いイベントとなった。

この日、彼の誕生日を祝おうと詰めかけたファンは、なんと1,000人。優先観覧スペースの後方のフリー観覧スペースは教会広場の門に収まらず延々と伸びており、さらに上階のバルコニーにまでファンが詰めかけるほどだった。

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教会の入口の門と庭を模したこの広場。開演前、その神々しさをさらに増させるかのごとく、天井には青空が広がる。しかし開演直前に、空の色は赤く染まる。教会風の会場と相まって『Dance with Devils』の世界を連想させるこの演出に、観客からも歓声が上がった。

その赤はやがて教会自体を照らし出す。と思った刹那、なんとステージ奥の教会扉が開き、奥から羽多野が登場!最新シングル「運命のCoda」を歌い出す。そのかっこよすぎるお出ましに、ファンも「ウソ!?ウソ!?」と声を上げながら完全に射抜かれた様子。となればファンも自然と赤のペンライトを取り出し、今度は広場全体が赤く染まっていった。リズム感もメロディラインの高低もなかなかに難しいこの曲を、羽多野は歌声にスタイリッシュさを保ちながらも徹頭徹尾楽しそうに歌っていった。

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その理由は、やはりここに詰めかけた大勢のファンの姿。曲明け「すげー人いるなぁ!」と、その言葉からうれしさがにじみ出る。さらに後方のファンも気づかい、手を振りトークでも感謝の言葉をかける。しかも、序盤のみならずたびたび話題として彼女たちに触れていた。

もちろんトークでは先ほどの登場についても触れ、改めて背景としてそびえ立つ教会を目にし「めっちゃかっこいいじゃんこれ!」と感激する羽多野。実はこの日会場入りするまでは、彼は普通に舞台袖から登場する予定だったのだが、実際に会場を目にし「せっかくなので」使ったとのこと。扉が開いた瞬間の最大級にキマっていた彼の姿を目にした者のすべてが、「大正解!」と言いたくなったことだろう。

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さて、『Dance with Devils』のゲーム版の主題歌を歌ったあとは、続いてはTVアニメ版のOPテーマ「覚醒のAir」の披露へ。再び教会広場は赤く染まる。最初はやはり笑顔が残っていた羽多野だったが、曲が進むにつれてその疾走感やシリアスさが彼の心にも浸透していったのか、表情にシリアスさがどんどん増していく。身体表現も曲のテンションやリズムの勘所はバッチリ抑えてステージング全体でファンを魅了したかと思えば、間奏での投げキッスではこの日も黄色い大歓声が沸き起こる。かと思えば、後奏では大勢のファンに感謝するかのように、再び人懐っこい笑顔を見せてくれた羽多野。5分足らずの間に観られたこの二面性、ファンにはもうたまらないはず。

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とはいえパフォーマンス自体は全力で駆け抜けた羽多野。水を手にひと息……と、ここで場内に流れ出す「ハッピーバースデー」。これは完全に予想外だったらしく、「腰抜けそう!」と思わず叫ぶ羽多野。そして、自称“羽多野 渉 専属司会者”である声優・大橋隆昌が、羽多野の顔がプリントされたバースデーケーキとともに入場!そしてそれを目にすると、さらに混乱する羽多野。大橋から手渡された大きな白い花のストラップ(?)を腰に留め、少々冷静さを取り戻す。舞台上でケーキと2ショット撮影を行ったところで、会場の関係で灯せなかった実際のロウソクの代わりに、ファンのペンライトをロウソクに見立てて、大橋からの「キス顔で」との指示のもと吹き消す。ペンライトの明かりは一旦消えたものの、ひと通り吹き終わったところで歓声とともに復活。「消えない!」と冗談交じりの言葉を、笑顔とともに口にしていた。

サプライズはこれだけでは終わらない。ステージ上部のメインモニターに、親しい男性声優たちからのメッセージが次々と映し出される。祝福のメッセージとともに、最後にはちゃっかり飲みの誘いまでしていたゆーたくII(小野友樹・江口拓也)から始まり、花江夏樹・斉藤壮馬のコンビは最後になぜかモノマネを披露。さらに、先日ラジオの生放送で誕生日を祝ってくれていたはずの寺島拓篤からもあらためて祝福のメッセージが。ズバリこの日のセットリストに沿った祝福コメントを述べていた寺島だったが、実は一切セットリストの情報無しでのコメントであったことが終盤に判明。教会広場は、再度驚きに包まれた。そして、コメント主が切り替わるたびに、それぞれに対してまた笑顔で手を振る羽多野の姿もまた印象的なパートだった。

VTR明けに羽多野がそれぞれへのコメントを述べていると、「もうひとりコメントがある」と言い残し、大橋がステージを降りる。それを受けて羽多野が自らVTR振りを行うと、モニターにはなんと小野大輔からのコメントVTRが!実は羽多野、小野と10年ほど前に共演した『恋ギグ -Let It Bleed-』のイベントで初ライブを経験。ステージ上で涙した羽多野は、そのイベントからの帰りに「いつか本人名義でやってみたいです」と話していたという。そのエピソードが小野の口から語られると、「そのときの記憶を覚えていてくれて、本当にうれしいです」と穏やかに感謝の言葉を述べ、万感の想いに浸っていた。

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そして話題は、3月13日のために作られた、この日にしか歌えない曲へ。自分自身が演じてきたキャラへも感謝しつつ、この日のラストを飾るその曲へと進んでいく。

イントロで「羽多野 渉、34歳になりました!まだまだ頑張りますよー!」と宣言してから始まったのは、ちょうど3年前に彼の誕生日にリリースされたシングルに収録された、この日にしか歌えない曲「My birthday song」。ファンの手にしたペンライトの輝きはブルーへと変わり、ラスト1曲を精一杯届ける羽多野を後押しする。

間奏では、2016年の3月13日にしか語れない感謝の想いの詰まった言葉をファンに贈り、Dメロ明けの「おめでとう!」の大歓声には堂々と、やはり笑顔で「ありがとう!」と返す。

最後に改めてデビュー当時を振り返り、「歌うことだけで精一杯だった」という自分を支えてくれたスタッフにも改めて礼の言葉を述べる。そしてファンをバックに記念撮影を行ったあと、「無事に『My birthday song』が歌えてよかった……今日が日曜でよかった(笑)」と場を和ませたあと、ファンへのメッセージ。

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今年の12月にデビュー5周年を迎える羽多野。だが「人知れずここ数ヵ月不安と戦っていた」と語る。というのも、新曲タイトルに含まれる“Coda”という言葉は、終わりを意味する言葉。なので「自分のソロ活動ラストの曲なのか?」と深読みしてしまっていたらしい(担当のプロデューサーから真顔で否定され、その誤解は解けたのだが)。「それぐらい毎回背水の陣でやってきたけど、まだまだ続くよー!」とのアーティスト活動の継続宣言に、そして「この熱量、受け取ってくれますかー!?」との呼びかけに、またまた教会広場を歓声が包む。

それを受けながら、ありがとうをステージ前方から後方、果ては序盤のMCにて触れた上階部分まで改めて届けて、最高のバースデーライブは幕を下ろした。

その後、同じく教会広場にてメッセージカードのお渡し会を開催。やはりここでも笑顔でファンを魅了しつつ、その心のやり取りを楽しんでいる彼の姿があった。

この日、とりわけ「My birthday song」で改めて感じたのは、羽多野の持つ天性の愛らしさと、「まわりを楽しませたい」という変えられないであろう心根。だからこそ、1,000人ものファンから浴びせられた祝福の想いを、こうしてすぐに笑顔で倍以上にしてお返しできてしまうのだろう。明確に「まだまだ続く」と宣言された、羽多野 渉の音楽活動。表題曲こそスタイリッシュなナンバーが続いているものの、カップリング曲にも目を向けると実に多彩な、充実した活動を送れていることが感じられる。果たして、羽多野は次の一手として何を繰り出してくるのだろう?それがどのような方向性のものでも、ファンを、そして自分自身をも笑顔にするものを届けてくれるのは、間違いなさそうだ。

Text by 須永兼次

“羽多野 渉 「運命のCoda」発売記念バースデーフリーライブ”
2016.03.12@ヴィーナスフォート協会広場
【SET LIST】
M1.覚醒のAir
M2.運命のCoda
<MC:ケーキ&VTRによる羽多野へのサプライズ>
M3.My birthday song


●リリース情報
羽多野渉6thシングル
「運命のCoda」
発売中

【CD+DVD】
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品番:EYCA-10786/B 価格:¥2,100+税

【CD】
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品番:EYCA-10787 価格:¥1,500+税

<CD>
01 運命のCoda (PSVita®「Dance with Devils」オープニング)
02 Rolling life (劇場版「Fw:ハマトラ」主題歌)
03 わすれもの
04 運命のCoda Instrumental
05 Rolling life Instrumental
06 わすれもの Instrumental

<DVD>
01 運命のCoda Music Clip

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