フレッシュさは武器だ!“あに☆ぱら~anime paradise~”レポート

int-141017-001-c001

8月16日、国立代々木競技場 第二体育館にてあに☆ぱら~anime paradise~が初開催。デビュー直前・間近のアーティストが数多く出演した、まさにニュー・カマーの祭典とでも呼ぶのにふさわしいステージだった。

 

ワクワク感はまさに“オープニング・アクト”ドンピシャ!

int-141017-001-c002

まずオープニング・アクトを飾るのはデビューを1ヵ月後に控えた新田恵海。MV通りの制服姿で登場した彼女は、ほぼ初となるソロステージにもまったく物怖じしていない。黄色に染まる客席に向かって、それを上回るほどの眩しい輝きを持った笑顔を届ける。曲と彼女の内面両方からにじみ出てくるワクワク感も、この“オープニング・アクト”という役割に実にふさわしかった。

 

ツアーを経て、ひと回り大きくなった姿がそこに。

int-141017-001-c003

続いて登場したのは佐藤聡美。自身のワンマン・ライブツアーが完結してからちょうど2週間後のステージである。
思えばこの日のバンドセットは彼女のためのものだったのだろうか。開演ブザーが鳴り、いよいよショータイムのスタートだ。BGMに合わせて客席から「S・U・G・A・R!」のコールで彼女を呼び込めば、ステージ上に登場した彼女は「もっと呼んで?」とキュートにおねがい。
しかし一転パフォーマンスは実にパワフル。ライブハウスツアーから一転大ホールでのアクトとなったこの公演、まずは挨拶代わりに「sweet! sweet!! sweet!!!」をぶちかます。ここでもツアー中に見られた彼女のロック・スピリットは健在で、モニタースピーカーに片足を乗せながら力強く歌ったり、飛び跳ねたりと実に楽しそう。その一方で、カメラに向かってのキュートなアピールも忘れない。このさじ加減が彼女の魅力でもある。そのままバンドを率いながら「さよならギャラクシー」を披露すれば、さらにはタオル曲「Starlight Fortune」へとなだれ込む。奇しくも彼女のツアーと同じくノー・ペンライトとなった会場。彼女自身にとっても不意に見ることのできた、うれしい光景に違いない。
実はこれが彼女にとって初フェス出演。のちのMCでも「フェスってすごい!」と感動の面持ちを見せていた彼女、歌唱中はもちろんのことMC中もとにかく楽しそう。その笑顔のままでおどけてみたかと思えば、曲前では一気に「“あに☆ぱら”行くぜー!」「こんなもんかー!?」とスイッチを切り替える。これこそが、役者でありアーティストである“佐藤聡美”という存在の最大の強みだ。その勢いに乗せて「♡’s☆cReaM」に突入すると、2サビ直前の「聴かせてよね」の得も言われぬかわいさとコール・アンド・レスポンスの乗せ方とで、彼女のテクニックが光る。そして十分に会場を乗らせたところで「ミライナイト」を披露するわけだから、セットリストの組み方もさすが。この曲で夢を掴んだ彼女がまた“フェス出演”という別の夢を掴み、うれしそうに歌っている。その光景は、本人もさることながら観ているものすべてを幸せにしてくれる。この曲最後の、会場全体での「オーライ!」の大合唱がそれをはっきりと証明していた。
最後に「この夏にいい思い出ができました、ありがとう!」と楽曲を締め、「佐藤聡美と“しゅがぁず”でした!」とこのメンバーで夢を掴んだことを改めて言い表しつつ、彼女はステージをあとにした。

 

“可憐さ”を絵に描くと、長妻樹里になる。

int-141017-001-c004

そんな雰囲気から一転、ステージ上に一輪の可憐な花が咲いた。こちらもソロ・デビューを目前に控えた、長妻樹里その人である。どこか緊張の面持ちも漂わせつつ披露したデビュー曲「言えないアイスクリーム」は、まさに“可憐さ”の具現化。派手なダンスがあるわけではないが、その分表現のパラメーターは歌声に振った彼女。この曲で描かれているいじらしさは、十二分に伝わってきた。
MCに移ると、やはり自身初の大舞台らしい緊張感が伝わってくる。人前での歌唱もまだ稀な彼女は、逆に(大きな舞台に関しては)むしろ皆さんの方が先輩なんです!」と言い切ることで、観客との距離を縮めていた。
続いて披露したのはデビュー・シングルのカップリング曲「嫌いになれるかな」。実は彼女、1イベントで2曲以上披露するのはこの日が初めてであり、この曲も初披露と“初”づくし。直前のMCでも語っていたように楽曲はノリやすい反面、歌詞はちょっぴり切ないこの曲。楽曲のテンションを殺さず、歌詞の表情を表現できる長妻の表現力は初披露とは思えないもので、これからのさらなる深化が楽しみでならない。まだまだキャリアを登り始めたばかりの彼女。現状の初々しさも、これからの発展も、ともに魅力的なアーティスト。今後も要チェックだ。

 

楽しさとド真ん中のキュートさ、ここにあり。

int-141017-001-c005

長妻が“可憐”なら、直球の“キュート”を打ち出してきたのが、TVアニメ『六畳間の侵略者!?』から飛び出したユニット・ハート♡インベーダー。まずはそのOPテーマ「好感Win-Win無条件」を披露する。メンバーの歌声の瑞々しさもさることながら、前後列で分けられた振付のバランスも見事。楽曲自体がハイテンポかつポップなこともあり、場内には「楽しい!」が充満していた。
2対2の振付区分は、続いて披露された「明日天気にな~れ☆」でより明確になる。要所要所に組み込まれるその振付が、彼女たちのパフォーマンスのキュートさを際立たせるポイントとして、バッチリ機能していた。続く「砂浜TEMPTATION」はなんとこの日初披露。うって変わってクールなEDMだが、長縄まりあの(腕を振って)ぜひ汗を撒き散らせてください」との言葉に呼応するかのように、ペンライトの輝きが飛び交うステージに。鈴木絵理を囲んで奉るような振付が、実に個性的で強く印象に残った。
曲明けのMCで、4人がニコ生で行っているメンバーそれぞれの自己紹介で会場を沸かせ、最後の曲「大切リスト。」へ。「ハイ!ハイ!」となりがちなコールは、この曲のみ「チャン!チャン!」で統一され、最後にまとまりを持って再度ひと盛り上がり。最後にステージを去る際に、鈴木がしっかりちゃっかり「おつかれベーダー!」と締めていたのには、メインヒロインならではの勘どころの良さがうかがえた。

この記事を書いた人