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2014.07.09

蒼き艦隊、舞浜に帰港!『蒼き鋼のアルペジオ ‐アルス・ノヴァ‐』Return of “BLUE STEEL”~“蒼き鋼”帰港記念式典~ レポート!

『蒼き鋼のアルペジオ ‐アルス・ノヴァ‐』のイベント「Return of “BLUE STEEL”~“蒼き鋼”帰港記念式典~」が、2014年6月29日(日)、舞浜アンフィシアターにて開催された。2013年12月にZepp Tokyoで開催された“Blue Field”以来のイベントとなった本公演には、ライブパートをTridentの3人、渕上 舞、沼倉愛美、山村 響が担当。そして後半のトークパートには、興津和幸、宮下栄治、松本 忍、東山奈央、津田美波、原 紗友里、内山夕実、藤田 咲、山本希望も出演。『アルペジオ』の魅力がギュッと詰まった、密度の濃いイベントを展開した。

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イベントはライブパートで幕を開けた。舞浜アンフィシアター名物、ステージ中央の巨大奈落が開き、舞台の下からゆっくりとTridentの3人が登場。もはや3人の挨拶代わりとなったTVアニメEDテーマの「ブルー・フィールド」を歌い、いきなり『アルペジオ』の世界に会場を巻き込んでいく。透明感のあるシンセの音が心地よいミドルテンポのEDMナンバーに、声質の異なる3人の歌声が重なりあう、Tridentならではのライブステージ。聴けばたちまち身体が動き出してしまうサウンドと歌声に背中を押されるようにして、客席が一体となりサビ前の「All I see」をコールしていたのが印象的だ。続いて披露したのは、バラードの「Innocent Blue」。しっとりとした曲調に合わせて、客席では青のペンライトが、いわゆる“捧げ”の動きでゆっくりと縦に揺れ続けていた。静かに波打つ水面のような雰囲気をたっぷり演出してからのラスサビでは、渕上のソロに続き、沼倉・山村のデュオが重なる瞬間が何とも幻想的だった。

MCは「皆さん、あるぺじわ~!」といつもの挨拶から始まり、客席と一緒になって「Tridentです!」と自己紹介。6月25日に発売されたばかりの1stアルバム『Purest Blue』や、この日の前日にニコニコ生放送で配信された特番『Trident密着ドキュメント~ 航海の先に、見えたモノ ~』に触れつつ、今回のイベントが開催できたうれしさと感謝を語っていた。

ソロ曲パートの先頭を飾ったのは山村「キラキラした世界に連れてきてくれたハルナに感謝です」と語って披露したのは、「Sweet Error」。ステージ後方のスクリーンには『アルペジオ』本編のアニメ映像をダイジェスト編集したものが流れ、刑部蒔絵との出会いを通じて友情を知ってしまったハルナの苦悩が、この曲の歌詞と重なるかのように映しだされていた。続いて登場した沼倉は、タカオのソロ曲「My Admiral」を披露。アップテンポな曲調に呼応するかのように一面が真っ赤なペンライトの光で染まり、千早群像に恋してしまったタカオの激情を演出する。歌やダンスを得意とする沼倉ならではの、激しくも色っぽいパフォーマンスで会場を魅了した。そしてソロ曲の最後は、渕上によるイオナの曲「Starry Night」。浮遊感のあるミドル・ナンバーと、スクリーンに流れるアニメ終盤のイオナの姿、そしてどこか儚げに歌う渕上の姿の対比が、切なくも美しい空間を演出していた。

三叉に分かれた鉾(トライデント)の先は、やがてまた1つに交わり始める。アルバム『Purest Blue』に新録されたユニット曲「Blue Sky」では、サビの「You」というフレーズに合わせた指差しの振付けで会場を魅了。そしてライブの最後を飾ったのは、アルバム表題曲の「Purest Blue」。Tridentにとって現時点での集大成となるこの曲を、アルバム特典映像のMVと同じダンスを交えて披露した。先述のニコ生特番では、センターの渕上がこの曲のダンスに苦戦する模様が描かれていたが、同時に「不安を消さなきゃ、楽しめない」と前向きに練習を重ねる姿が視聴者の胸を打った。ライブ本番でもその成果が実り、堂々たるダンスパフォーマンスを見せながら、全7曲のライブパートが終演を迎えた。

Tridentによるライブパートが終わり、イベントはトークパートへ移行。場内が暗転し、スクリーンにアニメ本編のダイジェスト映像が流される。そして再び場内がライトアップされるとともに、Blue Steelsの3人、興津和幸、宮下栄治、松本 忍が登場。客席に持ち込まれたヨタロウ(クマのぬいぐるみ)の数に、驚きを隠せない様子だった。しばらく3人でオープニング・トークを展開したあと、興津が「皆さん、超重力砲、撃ちたいですか?」と客席に振り、みんなで「超重力砲、(撃)てぇー!」と叫ぶ。その声に合わせて、ほかの女性キャスト陣が入場。東山奈央、津田美波、原 紗友里、内山夕実、藤田 咲、山本希望がそれぞれ挨拶を終えたところに、さらにTridentの3人もやってきて、ステージ上には計12名が所狭しと並ぶ。「2,000人の侵食魚雷」こと、この舞浜に集った『アルペジオ』ファンにとってはたまらない、豪華なイベントステージになっていた。

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昼の部のキャストが書き下ろし台本を生アフレコするドラマコーナーでは、「タカオ、愛のプロポーズ大作戦」が演じられた。群像と結ばれる妄想で頭がいっぱいのタカオに、イオナと群像を引き剥がしたくて仕方がないヒュウガがプロポーズをけしかけるという内容だ。終始コミカルながら、タカオのかわいらしさが最大限に引き出された物語の展開に、客席はおろか出演者すらもニヤニヤを抑えきれない様子。このドラマは7月19日より順次発売予定の「一番くじ 蒼き鋼のアルペジオ ‐アルス・ノヴァ‐」にも収録されているとのことなので、ぜひそちらもチェックしてみてほしい。

続いてのゲームコーナーは「アニメ振り返り! ガチクイズ!」という、TVアニメ本編の映像を用いてのカルトクイズ。人間チーム(宮下、松本、東山、津田、原)とメンタルモデルチーム(渕上、沼倉、山村、藤田、内山、山本)に分かれ、MC興津のもとでクイズ対決。正解数を競い合う……はずなのだが、クイズの内容があまりに難しすぎたため、ほとんど大喜利大会のようになっていた。回答に応じて興津が各チームに点数を与えていき、最終的な点数を競い合う……と企画の趣旨がいつしか変わり、最終的には人間チームが勝利。景品として大量の「海上自衛隊カレー」が送られた。

気づけばあっという間に終演の時間に。出演者一同が本公演の感想と挨拶を順に述べていったあと、最後にアルバム『Purest Blue』のボーナストラック「蒼き空の下で」が披露された。Blue Steelsこと男性キャスト陣3人のラップに合わせて、女性キャスト陣がうしろでライブタオルを思い思いに振る、賑やかなステージ。客席からも、青いペンライトを左右に振ったり手拍子をしたりと思い思いの反応があり、2時間にわたる公演の最後は大団円で幕を下ろした。

出演者がステージを去るとき、最後に興津が「必ず戻ってくる! また会おう!」と言い残したのが印象的だった。劇場版2作品が2015年に公開されることも発表され、まだまだ人気が続いていく『蒼き鋼のアルペジオ ‐アルス・ノヴァ‐』。また“帰港”する機会が楽しみだ。

Text by 山中貴幸

『蒼き鋼のアルペジオ −アルス・ノヴァ−』
Return Of “BLUE STEEL” 〜”蒼き鋼“ 帰港記念式典〜 昼の部
2014.06.29 舞浜アンフィシアター

(C)Ark Performance/少年画報社・アルペジオパートナーズ

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