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REPORT

2026.09.04

ここまでの経験のすべてが詰まった、今の5人だからこその“イイ味”詰まったツアー千秋楽!“i☆Ris 11th Live Tour 2026~VINTAGEイイ味出てます~”東京公演 夜の部レポート

ここまでの経験のすべてが詰まった、今の5人だからこその“イイ味”詰まったツアー千秋楽!“i☆Ris 11th Live Tour 2026~VINTAGEイイ味出てます~”東京公演 夜の部レポート

本当に、この5人の成長期はいつまでも終わらないのだな――そう感じさせてくれる充実のステージを繰り広げてくれたのが、7月19日に立川ステージガーデンにて開催された、“i☆Ris 11th Live Tour 2026~VINTAGEイイ味出てます~”東京公演のツアーファイナル・夜の部。声優とアイドルの活動を両立するハイブリットユニットとして結成され早14年。その間に取り組んできた様々な挑戦により培われた地力が、このツアーを通じて披露されてきた楽曲のパフォーマンスクオリティをさらに引き上げ、ツアーの千秋楽に相応しいステージとして結実。ツアーテーマ曲「Sweet(×5) Vintage!」でも歌われたように、“まだまだ成長期”であることを感じさせてくれた。

PHOTOGRAPHY BY 青木早霞(PROGRESS-M)
TEXT BY 須永兼次

時にアツく楽しく時にエモく、要素大凝縮な充実のツアーファイナル

開演時間を迎え、まずは場内にデビュー曲「Color」のイントロが流れ始めると、それが次第に早回しとなりドラムのリズムにスイッチ。さらにウエスタンを思わせるオープニングSEへと変化して、ステージ前方の紗幕を虹色のサーチライトが彩ると、ステージセットの屋根に設置されたグループ名やライブタイトル型のLEDが点灯。徐々にメンバーがステージに現れ、最後にステージ中央に登場した芹澤 優が天へ向けてピストルを放つと同時に紗幕が落ち、「DIVE TO LIVE」からライブがスタート。場内を埋め尽くしたファンはいきなりアクセル全開でジャンプにコールに大盛り上がりしていくと、i☆Risも次々フォーメーションを入れ替えながら、歌声や表情に多彩な表現を盛り込み楽しみつつパフォーマンス。この日2公演目とは思えないエネルギッシュなステージを展開し、2サビ明け間奏では山北早紀の主導によるコールアンドレスポンスでもさらなる一体感を醸成。理屈抜きで気持ちを高めていくと、それをさらに加速させる人気曲「アルティメット☆MAGIC」へ。冒頭、若井友希がソロパートで「広がる“リスオタ”」と満員の会場に合わせて歌詞をアレンジすると、続く久保田未夢・茜屋日海夏もそれに乗っかり、この場だけのバージョンとしての披露に。それも相まってファンのテンションはまたもぐいぐいUPしていき、さらなる盛り上がりがもたらされていく。
そしてそれに続いた「Dream☆Land」は、様々な面からチームワークの良好さもみせる1曲に。歌唱面では美しく重ねたハモや追っかけでそれを感じさせ、5人が縦になって隊列を組んで魅せるなどのパフォーマンス面でもそれを発揮。どのメンバーも適度に力を抜きながら歌声を響かせた落ちサビでの歌声も含め、リリースから年月を経た今だからこそのパフォーマンスを味わわせてくれた。
こうしてまずは冒頭3曲で会場の温度をぐぐっと上げたi☆Ris。リーダー・山北からの「昼公演、『もう出し切ったんじゃない?』っていうぐらい良かったけど、みんなまだ復活できますかー!?」の呼びかけに賛同の歓声を返したファンへ、ツアー全公演のチケットが完売したことへの喜びと感謝を伝え、「完売に恥じないように、今日も完全体力を放出するということで!」と改めて意気込みも届ける。と、ここで昨年開催のデビュー13周年ライブ“i☆Ris 13th Anniversary Live -TITLE MATCH-”内でのメンバー同士の競い合いに続く形でツアーで行われてきた<“TITLE MATCH”延長戦>が開催。千秋楽では全員参加で「次の曲中、万歩計の歩数をどれだけ稼げるか」対決が、早速「ハチャメチャ×ストライク」にのせて繰り広げられる。客席では推しへのエールのようにタオルがぐるぐる回るなか、全員が楽しく盛り上げながらも負けず嫌いさも発揮。珍しく5人ともバテバテな姿をみせるほど全力で腕を振り、結果ツアー中も勝率の高かった久保田が、ここでも見事優勝。最後はステージで上下くまなくタオルを振り回し、一体となって盛り上がっていった。

そのハチャメチャな盛り上がりを引継ぎ、さらには更新せんとシームレスに爆上げナンバー「ぷいしか勝たん!」を始めた山北から、ソロコーナーがスタート。直前に暴れまくったとは思えないほどステージ上を軽快に跳ねながら、徹頭徹尾安定のクオリティの歌とダンスをみせていく山北。そのうえでダンスパフォーマンスの端々にかわいげをしっかり込め、さらには振付の随所に盛り込んだ“ぷい!”のポーズを上手・下手の両サイドへと発信。非常に楽しい時間を通じて、客席のボルテージを高めてみせた。そこに「わん!わん!わんだふぉー」に乗せて、犬耳をつけて登場した久保田が登場し、「また、勝ったぜー!」と勝ち鬨を上げて楽曲披露へ。序盤から凄まじいコールを巻き起こすファンを、久保田は引っ張っていくというよりも、コールや交わす視線を通じて一緒に遊んでいるような楽しさいっぱいのステージを展開。しかもぴょんと跳ねた後には内股気味に着地して細部にかわいげも滲ませるなど、まさに“わんわんおーこくのお姫様”としてこのうえないパフォーマンスをみせてくれた。
そんな盛り上がりのなかシンガー・ソングライターの“友希”として登場した若井は、「“わん!”のあとは『WA!』って言ってほしいんですけど!」と盛り上がりを引継ぎ「WA!」を歌唱。序盤からクラップやコールで観客と心を繋げれば、1サビ明け間奏では客席を「Dr.」「Ba.」「Gt.」「Pf.」に4パートに分割。2-Aメロで歌詞に登場するのに合わせてそれぞれをジャンプさせて美しい光景を生み出す。そのまま最後まで、ここまで3曲のような疾走感とはまた違った、心を自然と弾ませるポップでグルーヴィーなナンバーに乗せて、随所でクラップやコールで観客と心を繋ぎ盛り上げていった。

ここで一旦ソロ曲ゾーンは終了となり、「鉄腕ガール」から5人でのパフォーマンスが再開。この曲では歌声にはキュートさも乗せながら、跳ねるようなリズムを生かしたパフォーマンスを展開。5人でのフォーメーションはもちろん、ユニゾンを形成するペア間のダンスコンビネーションも良好に見せるなど、技術も生きるナンバーに。それに続く「夢へのヒトカケラ」でも、引き続きステップも軽快に揃えてみせていくi☆Ris。一方、それぞれの歌声にはツアーを通じた変化が。芹澤は音源と比べてややストレートになっており、逆に山北や久保田の歌声はファニーさがさらに上乗せされていたりと、リリース以降多数の披露機会を経て、自然体でこの曲を表現できる歌声に着地できるよう成長していたことを伺わせるものに。そしてこの曲では後奏を延長して、各メンバーが1人ずつ「ツアーで生まれるよくわからないコールとかダンスも、好きやでお前ら!いつも楽しませてくれてありがとう!」(芹澤)などとファンへのメッセージを順に届けて、ライブ前半を締め括った。

曲が終わり暗転すると、場内にはジャジーで軽快なサウンドが流れ始め、そこにトレンチコートを身にまとった芹澤が登場。1人スポットライトを浴びながら、まるでミュージカルのヒロインのように愛らしくステージを彩っていくと、彼女の合図に合わせてステージ下手側の扉が回転。過去のツアーでi☆Risが着用してきた衣装のかかったワードローブが登場し、じらすように次々と衣装を手に取ると、最後に昨年のツアー“i☆Ris 10th Live Tour 2025 ~ViVa i☆Ris~”(以下、“ViVa i☆Ris”)の衣装をチョイス。芹澤は幕の向こうへと歩を進めると、フューチャーベース調のインタールードを挟み、その衣装を着用した5人の「ビバ☆アイドル!」から後半戦がスタート。キュートかつポップな振付と共に、歌声も含めてかわいさを前面に出して魅了していく。要所要所でそれを立たせてファンへと届け、後半の幕開けからいきなり盛り上がりをもたらす好スタートを切ってみせれば、そのままキュートなナンバーをもう1曲「ハートビート急上昇」へ。1つ1つのパフォーマンス自体は非常に精度高く決めながら、この曲でも振付中のぱたぱたとしたかわいらしい要素を十二分に生かしつつ、歌やサビ前のセリフでも甘く聴かせてさらにとりこに。加えてDメロ後の間奏では、順番にライトを浴びてフィーチャーされるなか、それぞれの魅力を凝縮したダンスでも魅せていく。

曲明けのMC中に「実は『ビバ☆アイドル!』で泣きそうになった」と茜屋が明かすと、山北の「i☆Risには良い曲がいっぱいある」との前振りからバトンを受け取った若井が、次に歌うナンバーを紹介。「i☆Risちゃんって本当に良い意味で全員バラバラで、でもライブになるとマジで絆が固い。それはすごく素敵なことだと思うし、『1個1個のピースが1つになった時にすごい力になる』というのを曲にできないかな?と思って作った」の言葉に続いて歌われたのは、彼女が作詞・作曲を手掛けた「パズル」だ。

5人がステージ中央の階段に集まって歌い始められたこの曲、それぞれがソロを歌う時にはライトに照らされ1つのピースとして、しかしユニゾンやハーモニーで声を重ねる際には美しい響きを聴かせ、まさに“今あるきれいなパズル”が組み上がったイメージを与えてくれるもの。サビでの身振りも揃えて、1つになった姿で大切な1曲を届けゆくi☆Ris。それを会場中の観客もしっかりと受け止め、曲が終わると温かく大きな拍手を送っていた。そんなこの曲に、メンバー5人で歌詞を紡いだ「愛 for you!」を続けられたら、ファンはもうたまらない。メンバーカラー5色のライトに照らされてから始まったこの曲で、再び笑顔で煌めき溢れるステージを展開されたら、胸が熱くなるのは至極当然だ。またステージ上でも芹澤が、最初のソロパートから終始若干声を詰まらせ気味。彼女もまたこの流れの、しかもこのツアー最後の披露という点に感極まるものがあったのだろうか。それを堪えながらのパフォーマンスもまた、胸を打つ。だが同時に、ここが終着点ではないことも感じさせてくれるのがi☆Ris。この瞬間を楽しみながら未来を期待するような明るい歌声を久保田がソロで響かせれば、Dメロでの“普通を蹴った”のフレーズでの山北の歌声や蹴りの力強さからは、横浜アリーナでの14周年ライブへの決意も感じられるもの。そうして過去と未来の煌めきの双方を感じさせて、5人はこの2曲を締め括ったのだった。

……が。それをただ単に感動的にも終わらせないのがi☆Ris。ソロ曲未披露の2人がステージを降りると、残った3人が「発掘!VINTAGEタイム」と題した“黒歴史”紹介のコーナーへ。今回は芹澤が、デビュー4周年を飾った日本武道館でのワンマンライブの開催後に最初にi☆Ris公式ブログに書いた「君と武道館。」のエントリーを、3人が分担して朗読していく。今からおよそ10年前の、当時でなければ出てこないであろう言い回しや武道館後の感情がありありと込められたそのエントリーを、舞台袖をチラチラ見やりながら朗読。最後に山北が「まだまだ未来の思い出も、一緒に作っていきましょうね!」とまとめ、ソロコーナーへとバトンタッチする。

次ページ:いざ横浜アリーナへ!新曲含め充実のパフォーマンスが期待を高めた終盤戦

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