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REPORT

2026.07.20

現在“LiVE is Smile Always~15~(iCHiNiTSUiTE GO)”のアジアツアー真っ最中のLiSA。これまで共に歩んできた大切なファンの笑顔と声援で15周年のお祝いをするツアーになったが、LiSAのキャリアと想いが凝縮した濃密なセットリストで魅了した国内ツアーの集大成、名古屋で行われたファイナル公演を振り返る!

現在“LiVE is Smile Always~15~(iCHiNiTSUiTE GO)”のアジアツアー真っ最中のLiSA。これまで共に歩んできた大切なファンの笑顔と声援で15周年のお祝いをするツアーになったが、LiSAのキャリアと想いが凝縮した濃密なセットリストで魅了した国内ツアーの集大成、名古屋で行われたファイナル公演を振り返る!

「岐阜県関市出身、LiSAです!」――2026年5月20日、LiSAデビュー15周年記念アリーナツアー“LiVE is Smile Always~15~(iCHiNiTSUiTE GO)”国内最終日。本人がMCでも日本武道館と並ぶ“ホーム”になったと語った名古屋・クロコくんホール(日本ガイシホール)を埋め尽くした満員のオーディエンスに向けて、LiSAは言った。自身の出発点を改めて宣言し、15年間の歩みと思い出をギュッと濃縮したセットリストとサプライズゲストとの共演を届けたアニバーサリーなツアーファイナル。LiSAッ子との強い信頼と絆を再確認し、さらに輝く未来を指し示した、感動的な一夜を振り返る。

TEXT BY 阿部美香

去年、LiSAにインタビューするなかで何度か、デビュー15周年という記念すべき年をどう迎えたいか?アニバーサリーなツアーをどんな演出をしたいか?について話す機会があった。そこで彼女がいくつかのキーワードとして挙げていたことがあった。1つは、生のストリングスをフィーチャーした武道館公演“LiVE is Smile Always〜RiP SERViCE〜”から続く“生のバンドサウンド”にこだわった、ロックなステージを届けたいこと。そしてもう1つが、せっかくの15周年ツアーだからこそ、ファンとずっと紡いできた歴史を感じられる選曲を届けることだった。そう話しながらLiSAは、茶目っ気たっぷりな表情で「15年間で、ものすごい曲数を歌わせてもらってきたし、私の曲はライブでみんなが育ててくれてきた曲ばかり。だからやりたい曲が多すぎるんです。でもステージ時間には限りがあるから、めちゃめちゃ悩む!嬉しすぎる悩みです!」と笑っていた。
そして、こうも言っていた。今まで、デビュー日を記念する周年ライブは、そのほとんどを東京で行ってきたが、大きな節目である15周年ツアーだからこそ、「最後は絶対に、地元でみんなとお祝いしたかったんです!だからファイナルは名古屋にしました」。大きなツアー前はいつも、キラキラした瞳で意気込みを話してくれるLiSAだが、今回はいつも以上の想いの熱さが、彼女の語り口にも漂っていたように思う。
そして4月の日本武道館、神戸ワールド記念ホール公演を走り抜けてきた“LiVE is Smile Always~15~”ツアーは彼女の言葉通り、LiSAヒストリーをしっかりと辿りながら、15年のキャリアを経た“今のLiSAの音楽”の両方をゴージャスなコントラストで映し出し、懐かしさも新しさも含めたすべてがLiSAなのだ!という説得力に満ちていた。

今年の4月1日にクロコくんホールという新しい愛称へと変わった旧ガイシホール。JR駅から伸びたデッキ通路を通り抜けると、グッズをたくさん身につけた多くのLiSAッ子が集っていた。ファンクラブ「リサラボっ。」の特設ブースでは、ツアー会場限定の抽選会の景品引き換えが行われ、2階デッキのスタンド席入口前に設けられたフォトスポットには長い列。思い思いのポーズで写真を撮り終えた人たちが、はしゃぎながら会場に吸い込まれていく。LiSAのライブでは見慣れた風景ではあるが、アニバーサリーツアーのファイナルとなると、ファンの熱量もまた違って見える。
会場に入ると、さらにその感覚は確信に変わる。LiSAッ子たちが着ているTシャツ、背負っているリュックサック、そこから取り出されるペンライト……もちろん、本ツアー用にデザインされた新作グッズを身に着けている人も多いが、5年前、10年前、それ以上前まで遡った過去のライブグッズを、この日のために準備してきている人も想像していた以上に多い。15年間の長きに渡るアーティスト活動。毎年けっして休むことなく、LiSAを愛するファンの気持ちに寄り添いながら、精力的にライブを続けてきたからこその光景が、ここにある。
開場中のBGMも、このツアーは一味違った。客席に流れてくるのは、チルアウト自然の音だ。さわさわと鳴る木々の音、リリリと囁く虫の声、熱帯のジャングルに迷い込んだように風を切って聴こえる様々な鳥たちの鳴き声。まるで、これからみんなで大騒ぎするんだから、ちょっとチルアウトして心の準備をしていてね!と、LiSAが言ってくれているようだ。

開演の18時半。薄暗くなったステージに、下手からお馴染みの“にゅーメンズ”――ゆーこー(柳野裕孝/Ba.)、PABLO(Gt.)、いくちゃん(生本直毅/Gt.)、ゆーやん(石井悠也/Dr.)、あっきー(白井アキト/Key.)が顔を揃えると、歓声が巻き起こる。センターステージを取り囲むアリーナ席からスタンド席まで一斉に焚かれるピンクのペンライトが本当に美しい。暗転の中、静かに始まったオープニングのバンドの演奏。そのBGMをバックに、ステージ頭上にあった巨大なイチゴ型のセットがゆっくりと下りてくる。先程まで会場を包んでいた森のような風景に陽が差し込んでくるかのごとく、“にゅーメンズ”のチルなサウンドが徐々に明るさを増す。透き通った笛の音が響くと、まるで私たちの目が、鬱蒼とした森を飛ぶドローンカメラに乗り移ったかのように、ぐいぐいとステージに近づいていく感覚になる。大きなイチゴに飾られた電飾がピカピカと光り、再び上昇すると、中央に立っていたのは、ふわっと真っ赤なミニドレスと緑のイヤーマフで“イチゴ姿”になったLiSAだ!
間髪入れずに始まるドラムカウント。それを会場が明転し、LiSAが “走り出した心 もう止まれないんだよ”を、歌い出す。「行くよ♪」とキュートに煽ってイントロが始まった瞬間、シュパーンという音とともにキャノン砲から無数の銀テープが放たれる!それはまるで、私たちがアーティスト・LiSAのお祝いに用意したクラッカーのよう。さぁ、15周年パーティーの始まりだ!一面のピンクの床にキラキラとテープが降り注ぐ中、LiSAがセンターステージへと駆けていく。伸び伸びと声を響かせる「best day, best way」。15年間変わらず“今日もいい日だっ!”を掲げて走ってきたLiSAとLiSAッ子が合言葉にしてきた大切な楽曲からのオープニングに、観客も大興奮だ。しかも、昨年から今年頭にかけて行われた“~PATCH WALK~”ツアー、アンコール最後のナンバーも「best day, best way」だった。LiSAとファンが紡ぐストーリーは、こうしてちゃんと繋がっている。

そしてこの“~15~”ツアーは、ステージセットもこれまでにない凝ったものだった。メインステージからランウェイで繋がるセンターステージ、そしてメインステージから後方に延びる2本と、上手・下手へと延びる合計4本の坂道状のランウェイの床にはLEDスクリーンが仕込まれ、メインステージを取り囲むようにバンド後方に配置された横長のLEDスクリーンと映像が連動。「best day, best way」では草花の映像の上で歌うLiSAという、美しい姿も見せてくれた。このLEDムービー演出は、楽曲ごとに様々に映像を変え、ドリーミーな空間を作り上げていたのが印象的だ。
アウトロのオーディエンスの大合唱と掛け声に、サムアップして応えるLiSA。「ようこそ、LiVE is Smile Always~15~(iCHiNiTSUiTE GO)、2日目―!最高に楽しんでいきましょう、ピース!!」と、いつものようにファンと挨拶を交わして、15(イチゴ)ツアーだからこそ聴きたかった1曲「Merry Hurry Berry」へ。LiSAがスタンドマイクを前にかわいい振り付けで“イチゴ、イチゴ、ゴロゴロイチゴ!”のコールを先導すると、すぐにオーディエンスが、大声を出して一緒に踊りだす。ステージを取り囲むLEDスクリーンやランウェイでは、このツアーでも活躍しているピンク色イチゴのキャラクターたちが、ゴロゴロ転がりながらアニメーション。LiSAが腕を回してかわいくお辞儀をすると、客席からも笑顔が飛ぶ。キュートなボーカルを聴かせる元気でポップな2曲が、華やかなお祝いの幕開けを大いに盛り上げる。

次ページ:彼女の歴史を振り返る怒涛のセットリスト“今”のLiSAバンドが鳴らすサウンドで魅了

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