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INTERVIEW

2026.07.15

羊宮妃那・立石凛・小日向美香が語る、MyGO!!!!!の新たな“地平線”――3rd Album『致並跡』が示すバンドの現在地に迫るロングインタビュー!

羊宮妃那・立石凛・小日向美香が語る、MyGO!!!!!の新たな“地平線”――3rd Album『致並跡』が示すバンドの現在地に迫るロングインタビュー!

BanG Dream!(バンドリ!)』発の“現実(リアル)”と“仮想(キャラクター)”が同期するバンド、MyGO!!!!!が、通算3作目となるニューアルバム『致並跡(チヘイセン)』を完成させた。5人のメンバーがそれぞれに迷いながら、それでも音楽とバンドの結びつきを頼りに歩んできたこれまでの道のり。そのすべてがかけがえのないものであり、何ひとつこぼすことなく大切にしてきたからこそ、今のMyGO!!!!!はある種の頼もしさを感じさせるほどの存在、すべての迷子にとっての“目印のうた”を届けられるバンドになったことを示すのが、本作である。どこまでも広がる地平線を臨みながら“永く遠くへ”と永遠を誓うような新曲「羅永線」を含む全10曲。そこから浮かんでくるバンドの現在地について、高松燈役の羊宮妃那(Vo)、千早愛音役の立石凛(Gt)、長崎そよ役の小日向美香(Ba)に語ってもらった。

INTERVIEW & TEXT BY 北野 創
PHOTOGRAPHY BY 三橋優美子

『致並跡(チヘイセン)』という言葉から連想される、それぞれの想い

――まずは、先日に開催されたライブイベント“リスアニ!LIVE on TOKYO ANIME MUSIC HIGHLIGHTS”の感想をお伺いしたいです。皆さんTOYOTA ARENA TOKYOでライブを行うのは初めてでしたが、いかがでしたか?

立石凛 すごく楽しかったです。客席がステージから近くて囲まれている感じだったので、みんなで円になってライブをしているような感覚があって。

小日向美香 そう!お客さんの顔がすごく見えやすかったです。「MUSIC AWARDS JAPAN」という国際音楽賞の大きな催しに、私たちMyGO!!!!!がアニソン代表のような形で出演させていただけたこともすごく嬉しくて。きっと初めて私たちのライブを観るお客さんも多かったと思うのですが、「MyGO!!!!!良かった」「演奏もすごかった」というお声をたくさんいただけたので、MyGO!!!!!のことを好きになってくれていたら嬉しいです!

立石 セットリストも「迷星叫」から始まって、「壱雫空」やライブで欠かせない「影色舞」とMyGO!!!!!の自己紹介的な楽曲をやりつつ、「聿日箋秋」でギターソロを見せつけたり、「往欄印」で熱いMyGO!!!!!を見せたりと、熱い並びにしていたので、MyGO!!!!!を好きな人はもちろん、知らない人にも「かましてやろう!」という気持ちで頑張りました(笑)。

――「聿日箋秋」で楽奈役の青木陽菜さんと一緒に前に出てきて弾くギターソロ、すごくかっこよかったです。

立石 ありがとうございます!ライブで披露するのは結構久しぶりだったんですよ。

羊宮妃那 「聿日箋秋」のギターソロの魅せ方は、すごくMyGO!!!!!らしいなと思っていて。あそこのパートはロングトーンで伸ばして歌うので、普通ならボーカルの見せ場になると思うのですが、燈ちゃんは声を伸ばす瞬間に後ろに下がって、ギターの2人にスポットがあたるんですよね。燈ちゃんは好きでステージの真ん中に立っているわけではないですし、愛音ちゃんも端にいるのが好きというわけでもないので。

立石 むしろ愛音ちゃんは真ん中に立ちたいからね。いつもお邪魔しています(笑)。

羊宮 いえいえ。なおかつ楽奈ちゃんはとにかくギターを楽しく弾きたいっていう。そういうキャラクターの魅力がステージの魅せ方やパフォーマンスにも表れていると思うので、リアルバンドではありますが、本当にキャラクターと一体のバンドだなと思います。

――まさに“現実(リアル)”と“仮想(キャラクター)”が同期するバンドならではのライブでした。それでは本題の3rd Albumについてのお話を。今回のアルバムタイトルは『致並跡(チヘイセン)』。資料によると1st Album『迷跡波』が“海”、2nd Album『跡暖空』が“空”の流れに続き、今作は“大地”をイメージしたというお話ですが、皆さんはこのタイトルからどんなことを思い浮かべましたか?

羊宮 私が感じたのは「途方もない……」ということでした。“地平線”というのは、見る人によっては、この先も続いていくことへの喜びとして映るかもしれませんし、逆に、続いていかなければならないことへの悲しみとして映るかもしれません。いろいろな受け取り方ができる景色なのではないかと思います。

MyGO!!!!!も浮き沈みがすごく大きくて、前向きに進んでいく瞬間もあれば、頭がぐちゃぐちゃになって立ち止まってしまう瞬間もあります。だからこそMyGO!!!!!の楽曲は聴く人によって景色が変わるのかなと。見ている“地平線”はみんな一緒でも、見え方がきっと違う。それでもみんなちゃんと一生懸命生きている証拠なのかな、と感じました。

立石 私もまずは「広大だな」と思いました(笑)。それが成長なのかはわからないですけど、今までと比べて単純に見られるものが大きくなっている感じがして。ずっと目の前のことに対して必死に生きてきた5人が、そこを目指しているかはわからないにしても、視野が広がっているのかなと思います。私は“地平線”と言われると“日の出”が真っ先に思い浮かぶので、新しく何かが始まる兆しでもあったらいいなって。これからのことが楽しみになるタイトルだと思います。

小日向 1st Albumのタイトルが『迷跡波』だったように、MyGO!!!!!はこれまでも今も迷いながら進んでいると思うのですが、だんだんみんなの足並みが揃ってきて、またひとつ強いバンド、塊となって進んでいるのを『致並跡』というタイトルから感じました。『迷跡波』は海の波に漂いながら進むイメージ、『跡暖空』も風で雲が漂うイメージがありましたけど、今回は“大地”をイメージしていると聞いたからこそ、しっかりと地に足をつけて進んでいる感じがして、結束してより強く進んでいく姿を想像させるなと思いました。

――これも資料からの引用になりますが、「バラバラのベクトルで進んでいた一つ一つの線(=メンバー)たちが、今や少しずつ同じ歩幅と方向になりつつある」ことから「“並”ぶに“致”る“跡”」で『致並跡』になったということですものね。実際、皆さんバンド活動を行うなかで結束力は固まったと感じますか?

立石 いい意味で黙って過ごせるようになったかなと思います。

羊宮 うんうん。お互いのことがよくわかるようになったよね。最初はわからないことが多くて手探りだったけど、相手が「多分こういう風に考えているんだろうな」とか、発言する・しないに関わらずその意図を感じ取れるようになってきて。

小日向 私はまだライブ前にめっちゃ緊張しちゃうんですよ。この間の“リスアニ!LIVE”の時も、緊張して楽屋でずっとベースを弾いていて。

羊宮 そういえば緊張していたね。

小日向 でも、メンバーのみんなの頼もしさが数倍にも上がっていて。初期の頃はみんなも緊張するって言っていた気がするんですけど、最近は私がソワソワしていると、みんなが「大丈夫だよ、いけるよ」って声をかけてくれるんです(笑)。

立石 それはこの4年間、ずっと変わってないかも。ライブの直前になって(小日向が)緊張して口数が増えるのが、私たちの中ではルーティーンになっています(笑)。でも、ちゃんとステージに立ってかっこよく演奏してくれるのはわかっているので、「どうせあなたは立ったらできるんだから」って。

小日向 優しい!ステージで目が合うとみんながニコっとしてくれるから、そのおかげで緊張が解けることもあって。頼もしいみんなに支えられながら活動しています。

――収録曲や作品全体の印象としては、前2作と比べてどんな作品になったと感じますか。

羊宮 これはレコーディングをしていて感じたことですが、歌詞がどんどん変わっている感じがしています。これまでは明るいなら明るい、力強いなら力強いで振り切っていた気がするのですが、今回は、1曲目の「羅永線」もそうですけど、この1曲で完結しないように感じることが多くて。最後も“永く遠く 広がってく”という歌詞で終わりますし、まさに『致並跡』というアルバムに相応しい1曲ですよね……。

――それは「見る人によって変わる」という、先ほどお話していた“地平線”のイメージと重なりますね。

羊宮 比喩表現が多くて、1サビの“今日に叶えきれなくても 夜を跨いでいく”も、それが悲しいのか、あるいはまだこの先頑張れるのか、聴く人によってどっちとも取れると思うんです。“青と青を 縫い合わせて”も、夏の綺麗な青空を思い浮かべる人もいれば、夜を連想する人もいるでしょうし。眠れない夜を繋ぎ合わせていくのか、清々しい青空が広がっていくのか。そして「羅永線」には、これまで燈ちゃんたちがいろんな苦しさや痛みを味わってきたからこその「大人になっていく感じ」がすごくあって。

――というのは?

羊宮 迷いながら歩いてきたからこその安定感みたいなものを、この曲に限らず今回の新曲には感じることが多いんです。やっぱりこれまでの作品とはちょっと違っていて。『跡暖空』はいろんな楽曲にチャレンジした作品でしたけど、今回の『致並跡』は数年間活動してきたからこその安定感があるように感じます。

小日向 私的には『迷跡波』がMyGO!!!!!にとっての名刺のような作品、『跡暖空』は振り幅を見せられるアルバムで、今回の『致並跡』はその二つが合わさった感じがすごくしています。「へー、こういう楽曲も歌えるんだ」みたいな曲も詰まっているけど、「MyGO!!!!!の音楽はこうです!」って改めて確立した、『迷跡波』と『跡暖空』のいいとこどりをしたアルバムなのかなって。

―音楽性の確立という意味でも、地に足のついたMyGO!!!!!を見せられる作品になったと。

小日向 それです!さっきの私の発言を伏線みたいにまとめていただいてありがとうございます(笑)。

立石 私は全体的に爽やかな印象がありました。「羅永線」の最後に“La la la”と繰り返し歌うパートがあったり、「騒混出」には“らったった”というフレーズもあって。それで言うと今回はコーラスをたくさん入れた印象があって、ライブでやるのが楽しみです。「静降想」を初めて聴いたときも新鮮さを感じましたし、すごく良いアルバムになったと思います。

羊宮 私、「静降想」めっちゃ好きなの!仮歌を聴いたときから感じていて……。入りからもう素敵だよね……。

小日向 わかる!

立石 ライブではまだ8th LIVEの1回しかやってないからね。

次ページ:新曲「羅永線」「素寄曲」「騒混出」が示す、MyGO!!!!!の現在地

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