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INTERVIEW

2026.05.18

【連載】「学園アイドルマスター」初星学園3rd Singleリリース記念キャスト連続インタビュー:第11回目 松田彩音(花海佑芽役)

【連載】「学園アイドルマスター」初星学園3rd Singleリリース記念キャスト連続インタビュー:第11回目 松田彩音(花海佑芽役)

初のソロ曲は、歌ではなく“詩”として読むところからスタート

――佑芽役に決まり、最初にレコーディングしたのがソロ1曲目「The Rolling Riceball」。楽曲は合格してすぐに受け取ったのでしょうか?

松田 いえ、佑芽は追加で受けたこともあり、本来の佑芽のオーディション時期よりも先に決まったみたいで。レコーディングしたのは合格してから半年後くらいでした。

――曲を聴いた印象や、初めて臨んだレコーディングのことを教えてください。

松田 これが佑芽の曲、私が初めて歌う曲なんだ……と曲を聴いてワクワクしましたが、レコーディング前はとにかく緊張しました。オーディションから半年経っていましたし、佑芽としての収録自体が初めてだったので、どういうキャラ感で歌えばいいのかも掴めていなくて。音を外したらダメだとか細かいところに神経がいってしまい、ビクビクしながらレコーディングに向かったんです。でも、レコーディングが始まったら、もっと佑芽が楽しんでいる感じや思いのままに歌う感じを意識するようにディレクションいただいて。最初は歌うのではなく、歌詞を“詩”として「音程を気にせず音読してみてください」と言われたんです。そうやって佑芽の気持ちになって音読をしてから、その音読に少しずつリズムや音を当てはめていったんですね。不思議な感覚でしたが、それによって佑芽がどういうキャラクターなのかを少しずつ掴んでいきました。その後の楽曲も、ここで意識したことを踏まえながらレコーディングしています。

――先日の“初星音楽祭”では生バンドで披露しましたね。

松田 まさか「The Rolling Riceball」を生バンドで歌えるなんて思っていなかったですが、元々この曲はオケ自体もかっこ良くて大好きなんですよ。それを生バンドで味わえたので、ボルテージがバーンと上がりましたし、この曲は1人の楽曲じゃないと思えました。みんなの思いや、佑芽のみんなへの愛が爆発した曲なんだなって。バンドメンバーやプロデューサーさんたち、みんなで1つの曲を作り上げた感覚は本当に楽しかったです。

――そういった多くの経験をしてきた2年間ですが、特に大きかった出来事、ターニングポイントになったことを挙げるなら何でしょうか?

松田 やはり1stライブ(“学園アイドルマスター The 1st Period Spotlight Star”“学園アイドルマスター The 1st Period Harmony Star”)ですね。私が佑芽として初めてライブのステージに立つこともあって、ライブ前はすごく緊張していて。楽しみな気持ちはもちろんありましたが、「歌詞を間違えずにいけるかな?」「みんなにどう思われるのかな?」と不安だったんです。佑芽はステージが大好きですし、ライブ前はやる気に満ち溢れているから私もそうなりたいと思っても、どうしても不安が勝ってしまって……私は佑芽になりきれていないなと感じていました。でも、スタッフさんやキャストの優しさに助けられながらDAY1で初めて佑芽としてステージに立ち、ライトの光を浴び、プロデューサーさんたちの笑顔を見て、コールの声を聴いたら、不安や緊張が嘘のように吹き飛んだんです。その瞬間、「あ、佑芽ってこういう気持ちだったんだ」と心から佑芽になれた感覚がありました。あとは細かいことを覚えていないくらい楽しさ一色で。それ以降のライブやレコーディングも1stライブの感覚を思い出しながら臨めるようになったので、1stライブが自分にとってのターニングポイントであり成長点だったと思います。

――ステージでの松田さんを見ていると、全身から楽しんでいるのが伝わってきます。それも含め、自分自身で成長を感じられるところを教えてください。

松田 以前はキャラクターのライブ映像を観て、それを真似するのにいっぱいいっぱいでしたが、最近は佑芽がもっともっと上にいくためにどうすればいいのか、自分を客観視することができるようになりました。レッスンでも「ここをこういう表情にすればもっとかっこいいんじゃないか」「こうしたらプロデューサーさんに喜んでもらえるんじゃないか」など細かいところまで目が向くようになって。私はステージに立つと吹っ飛んでしまうタイプなので、まだ全然ではありますけど、そういう考えが生まれるようにはなりました。

――ちなみに過去の発言によると、運動は得意でなかったけど、クラシックバレエやジャズダンスなどを習っていたそうで。ダンスはできる人だったのですか?

松田 うわ~!恥ずかしい~!親が習わせてくれて、幼い頃に6~7年やっていたんですが……誰にもそのことを言えないくらい何も身につかなくて、隠しています(笑)。「学マス」のみんなにも、ほぼほぼ言っていないです。

――そうだったのですね(笑)。早口はいかがですか?というのも、佑芽の早口パートをライブで聴くたびに、上手いなと感じるんですよ。

松田 嬉しいです。得意ではないですが、元々興奮したり、家族や仲の良い人と喋ったりする時にすごく早口になる癖があるので、それが活きているのかなと思います。

これからは佑芽自身が主人公(ヒーロー)になってみんなを導く番

――ここからは、「#STEP3」で登場した新たなソロ曲「真っ白いページと水彩の主人公」についてお聞きします。まずは楽曲の第一印象から教えてください。

松田 最初は、まだ歌詞がついていないメロディだけの状態を聴かせていただいたのですが、なんて強くて、壮大で、感動する曲なんだろうと思いました。佑芽が成長してお姉さんになったような感覚といいますか、今までとはちょっと違う曲調で、すぐ大好きになりましたね。メロディにずっと浸っていたくて、(この状態でいいので)早くデータをくださいとお願いしたくらいで(笑)。

――「The Rolling Riceball」でもオケの話をしていましたし、劇伴も好きとのことですから、やはりメロディは気になってしまうのですね。

松田 そうなんです。クラシック曲やオーケストラの音色もすごく好きなので、それも相まってバックの演奏が気に入ったら何度も聴いてしまいます。

――曲の後半は、まさにクラシックな感じの壮大さですからね。そして、メロディに続いて歌詞を受け取ったわけですが、この時点で「#STEP3」のコミュ内容についてはどの程度聞いていたのでしょうか?

松田 まったく聞いていませんでした(笑)。「#STEP3」の内容も、佑芽がどう成長していくのかも何も聞いていなくて、この曲は佑芽の成長を描いていることだけを知った状態で。ただ、N.I.A編で佑芽はブレイクスルーを果たして大きく成長しましたし、佑芽への信頼感もすごくあるので、成長した部分に思いを膨らませながら歌おうと思いました。

――歌詞には成長を感じられるフレーズも数多くあります。印象はいかがでしたか?

松田 佑芽の曲は今までも物語がモチーフになっていたじゃないですか。でも今回は、物語は物語でも“自分で作っていく”ことにすごく衝撃を覚えました。例えば、“私は君の主人公(ヒーロー)さ”とか“君は私の主人公(ヒーロー)さ”とか、“主人公(ヒーロー)”という言葉はやはり印象的でしたね。今までの佑芽は誰かについていくというか、物語を辿って猛スピードで走っていく感覚があったんです。それがこの曲では「これからは自分が主人公(ヒーロー)になってみんなを導く番だ!」となるんですよ。成長しすぎじゃないかな、とも思いましたが、やはり佑芽はかっこいいです。

――“大丈夫、私がいるよ”と自分から言うわけですからね。

松田 すごいですよね。それに、レコーディングは1stライブの直後だったので、より成長を感じました。1stライブでは、佑芽の楽しい気持ちにならって私もぶちかますぞ!という気持ちでしたが、その直後に“今度は導く番”になったので、私も次のステップはそこかなと思って挑みました。

――そのレコーディングで意識したことやディレクションのことも教えてください。

松田 生配信(学園アイドルマスター「初星学園HR #STEP3 花海 佑芽」)でも話したように、ソロ曲は最初にキーをどうするか話し合うんですね。私は基本的に高音のほうが得意なので、今回も「(仮歌よりも)キーを上げてもらえますか?」と相談したのですが、「この曲は今までとは違う佑芽の成長した部分をみせたいので、できればキーはこのままでお願いします」と言われて。魅力的な部分は残しつつも、大きく成長した佑芽を表現しなきゃいけないんだと強く感じました。その後のディレクションでも、今までのように「思いのままに楽しい気持ちをぶつけてください」ではなく、「ヒーローになってみんなを導いて」とか「優しく語りかけるように」といった“優しさ”や“柔らかさ”のことを言われることが多くて。お姉ちゃん(花海咲季)の人を魅了する感じや(十王)星南先輩のみんなを導く王者みたいなところも参考にしながら、成長した佑芽をイメージして歌いました。それこそ最後の壮大になる部分は、星南先輩の「小さな野望」の壮大さをイメージして作られたと貴文さん(「学マス」音楽プロデューサーの佐藤貴文)がおっしゃっていたので、それを意識しています。

――優しさや柔らかさでいえば、冒頭の第一声から声の雰囲気が違うと感じたのですが、声の出し方も意識したのでしょうか?

松田 声の出し方は特別意識したわけではないです。みんなの背中を押してあげる、励ましてあげる、といったお姉さんになった佑芽を意識して歌ったら、自然とそうなったのかなと思います。

――では、苦戦した部分などはありましたか?

松田 それがこの曲はあまり苦戦しなかったんです。仮歌を聴いた時から佑芽の成長した姿を感じて、レコーディングに至るまでもそれを強く意識して過ごしていたら、すんなり入れたというか。私は佑芽と考え方も似ているところが多いので、きっと佑芽だったらこうだよなと思ったことを信じて歌いました。

――この曲はゲームのライブシーンもすごいですが、ご覧になった感想をお聞かせください。

松田 バトンがすごすぎますよね(笑)。レコーディングした時点ではバトンをやるとは聞いていなかったので驚きましたし、足を上げる動きもきれいになっていて。人としてこんなに成長しているのに、パフォーマンス的な部分でも改めてすごいな、魅力的なアイドルになったなと感じました。

驚きや遊び心、中毒性など、たくさんの要素が詰まった佑芽の楽曲たち

――その他のソロ曲についてもお聞きします。「The Rolling Riceball」の次に登場したのが、誕生日曲の「つよつよ最強エクササイズ」です。

松田 タイトルを見て、「なんじゃこの曲は!?」って思いました(笑)。仮歌を聴いた時も理解が追いつかなくて、ものすごく衝撃的な曲でしたね。でも、それが佑芽らしいというか、みんなの理解が追いつかないところでめちゃくちゃ弾けている佑芽の感じが伝わってきました。「歌うのは難しかったのでは?」とよく言われるんですけど、この曲は一度自分の中に入ってしまえば、楽しむだけで歌い切れるんですよ。初めてライブで披露したのは“学園アイドルマスター クラス対抗初星大運動会”でしたが、佑芽の遊んでいるワールドにみんなも入って一緒に楽しんでくれている感覚になれました。やればやるほど楽しくて、いい意味で佑芽のヤバさが感じられる曲だなと思います。

――続いては「グースーピー」。こちらも大好きな曲だと話していましたね。

松田 「グースーピー」は仮歌を聴いてすぐに大好きになりました。いつも大騒ぎしているように見えても、どこか胸にくる部分もあるような、色んな思いが詰まった楽曲で。貴文さんに教えてもらったのですが、この曲は“AIのカメ”と“佑芽のウサギ”が、競争ではなく一緒に上を目指していくお話なんですよ。

――後ろで流れているロボット的な音声がAIのカメなのですね。

松田 そうです。AIは人より進んでいるけど、そんなAIとも一緒に進んでいけるのが佑芽で。それに、AIって過去のことは情報整理とかできますけど、確実な未来のことはわからないですよね。未来は佑芽が1人で進んでいくことになったとしても、佑芽だったら絶対に大丈夫。そんな強さを感じながら歌いました。そういう佑芽の潜在的なすごさや実力が詰まっていますし、じゃんけんなどの遊び心も満載で、ライブでも弾けられるので何回でもやりたいです。

――サビはキーが結構高いですが、先ほど話していたように高いキーは平気だと?

松田 はい。高いとは思いますが、私としては歌いやすいキーなので楽しいです。

――そして、「金の斧、銀の斧、エメラルドの斧」はまさに物語を体現した楽曲です。

松田 すごく不思議で中毒性のある楽曲ですよね。レコーディングで「この曲は佑芽がアイドルとして成長、大成する前のお話」と説明を受けて、アイドルに出会う前の、ちょっとぽ~っとしながらも楽しいことには全力で突っ込んでいく“プライベート佑芽”を意識して歌いました。今までより曲を自分の中に染み込ませるのにちょっと苦戦はしましたが、いつもとは違う一面を表現できるのが楽しかったです。あっち向いてホイとかみんなを巻き込んで遊べる曲でもありますし、1回聴くと病みつきになります。

――サビがマイナー調になっていて、楽しさや明るさだけでなく胸に来る感じなのも印象的ですよね。

松田 そうなんです。ハツラツとした明るさとはまた違った雰囲気の音楽だったので、そこも新たな佑芽を感じられました。

――“初星音楽祭”で披露した、ダンサーさんとのミュージカルチックなステージはいかがでしたか?

松田 すごく楽しかったです!この曲は登場人物がたくさん出てくるのですが、初めて披露した“初陣追加公演”(学園アイドルマスター DEBUT LIVE 初 TOUR -初陣公演- 東京追加公演)では、誰もいないところに「こんにちは」って話しかけるのがものすごく悲しくて(笑)。(曲中に登場する)女神様やサンショウウオたちが実際にいたらいいのになぁ……と思っていたから、“初星音楽祭”ではそれをダンサーさんが演じてくださって、本当に物語の中に入り込めた気分になれました。

――また見たいですね。毎回ダンサーがいるとは限らないですが。

松田 また無の状態に戻るかもしれないですね(笑)。でも、皆さんがいた感覚を忘れないようにして、これからも歌う際はあの楽しさを意識したいと思っています。

――3rdシングルには「標」と「ENDLESS DANCE」のソロバージョンも収録されます。まずは「標」についてお聞かせください。

松田 校歌なのにこんなに弾けていいんだと思える、素敵な曲ですよね。私が学生時代に歌ってきた校歌とは全然違っていて胸に染みますし、1つ1つの歌詞がすごく感動的で。曲は同じなのに、歌う人(アイドル)によって全然色が違って聴こえるのも面白いなって思います。

――フェイクはいかがでしたか?

松田 仮歌の時からすごく難しいなと思っていたのに加えて、レコーディング現場でも少しアレンジが入ったので、もう大変でした。しかも、佑芽のフェイクはリズムに乗るというよりも、楽しくて仕方がないとかうわ~って吠える感じだから、その気持ちのままにやったものを再現することができなくて。佑芽がフェイクを担当した“初星音楽祭”では、再現できないと思って大澤めいさん(バンダイナムコスタジオ所属のサウンドクリエイター)や貴文さんに相談したんです。そうしたら、フェイクは決まったものではないから、その時の感情の高ぶりのままに表現したらいいとおっしゃってくださって。音を正確にやるよりも、興奮した気持ちのままにやったら、楽しくできました。

――佑芽のフェイクは本当に自由な感じですからね。「ENDLESS DANCE」についても教えてください。

松田 「ENDLESS DANCE」はすごくかっこ良くて大好きな曲ではありますが、実は今までのレコーディングで一番苦戦した曲です。かっこ良さに佑芽の元気いっぱいさを組み合わせる塩梅が難しくて、楽しい感じにやりすぎるとかっこ良さが消えてしまいますし、逆にかっこ良さに振り切ると一気に楽しさが消えてしまうんです。リズムに乗ったほうがいい曲でもあるんですが、興奮のまま自由に歌ってしまうとズレてしまう……ここまで悩んだり、先が見えなくて不安になったりした曲は初めてでした。

――他にもたくさん歌ってきましたが、やはり「Star-mine」は重要な楽曲の1つです。改めて楽曲やユニット・Begraziaについてお聞かせください。

松田 「Star-mine」をレコーディングしたのはすごく前で、「The Rolling Riceball」「初」「Campus mode!!」などで佑芽のキャラ感を掴み始め、佑芽の歌に対する向き合い方や楽しんで歌っている様子がわかり始めた段階でした。でも、この曲はお姉ちゃんのようなかっこ良さや星南先輩のようなすごさ、Begraziaとしての色を意識して歌ってくださいと言われて、どうしようと思ったんです。ただ、佑芽は明るさや楽しさだけじゃない、クールさや格好良い部分もできる子だと思っているので、そういう2人をイメージして歌ってみました。

――そうだったのですね。

松田 内容としてはBegraziaの絆が強まっていくところが描かれているので、1番から2番、2番からラストに向けて自分の気持ちもどんどん高まっていきます。最初は落ち着いて格好良さを意識していたところも、結局は「今この瞬間が幸せだ!」と気持ちが変化していくんですね。ライブでも結構披露させていただきましたが、3人でこの曲をもっともっと成長させていきたいと話し合っていて。プロデューサーさんたちをアッと驚かせたいですし、Re;IRISにも絶対に負けたくないですし、自分を一番成長させてくれる曲でもあるなと思っています。

次のページ:今井麻美さんの姿に感銘!夢はいつかあの2人で歌うこと

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