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INTERVIEW

2026.04.01

オリジナルTVアニメ『プリンセッション・オーケストラ』堂々完結!メインキャストの3人がたっぷりと振り返る。

オリジナルTVアニメ『プリンセッション・オーケストラ』堂々完結!メインキャストの3人がたっぷりと振り返る。

2025年4月6日の放送開始から、1年間を走り抜けた『プリンセッション・オーケストラ』(以下、『プリオケ』)。全48話という大ボリュームのアフレコを終えたばかりの、葵 あずさ(空野みなも/プリンセス・リップル役)、藤本侑里(識辺かがり/プリンセス・ジール役)、橘 杏咲(一条ながせ/プリンセス・ミーティア役)の3人に、涙の最終日、そしてこれまでの歩みとこれからを語り合ってもらった。

INTERVIEW & TEXT BY はるのおと

アフレコ最終日、それぞれの涙

──全話のアフレコを終えた今の率直な心境をお聞かせください。達成感なのか、それとも寂しさなのか、どのようなお気持ちですか?

葵 あずさ 私は、まず寂しいという気持ちが一番にありました。アフレコに向かっている最中から、すでにウルっとくるものがあって、「ここで泣くのは絶対に違うぞ」と思いながら必死に耐えて現場に向かったんです。アフレコ自体はいつも以上に集中できて、どこか不思議な感覚のまま最後まで終えられたんですけど、その後の花束をいただいたタイミングで、「本当に終わるのが嫌だ」という気持ちと、「本当に終わったんだ」という実感が一気に押し寄せてきて、すべてが崩壊しました(笑)。視界が涙で歪んで記憶も定かではないんですけど、自分の中で一生忘れない、特別な日になりました。

橘 杏咲 (私以外の)2人がボロ泣きしてて。

藤本侑里 いやいや、私は行きの電車で『プリオケ』の楽曲を聴きながら、「今、涙を流しておけばアフレコが終わった後に泣かなくて済むかな」と思いながらこっそりウルウルして(笑)。そのおかげか、寂しさはあったけど、「終わった感じがしない」「来週もまたあるんじゃないか」という感覚も強くて収録直後までは泣かなかったんですよ。

 ん?

藤本 ちゃんと最後まで話を聞いて(笑)。収録後に大沼 心監督が一言くださって。「最初に、プリンセスと一緒に成長してほしいと思ってそう伝えたけれど、言わなくても勝手に成長するものなんですね」というようなことを言ってくださった時に、自分自身、成長できているのかずっと不安だったのもあり、その言葉が深く刺さって。終わったことに泣いたというよりは、大沼さんの言葉に救われて泣いてしまった、という感じでした。

 私も藤本さんと近くて、「終わった感じがしない」というのが一番強かったです。終わった瞬間に「寂しい」とか「達成感」とか、言葉にできるような明確な感情が湧いてこなくて。「ああ、終わっちゃうんだ」と思いながら終わったというか。48話が全部終わってしまったという実感が、まだどこか他人事というか。これからも彼女たちは生き続けるんだなっていう感覚があったので。

──3人を含めオルケリアメンバー最後のセリフは、なっち(陽ノ下なつ)のセリフを受けての未来が見えるようなやり取りだったというのもあるかもしれませんね。物語全体を振り返って、ご自身のキャラクターが最も変化したと思う部分はどこでしょうか。

 (一条)ながせは4話から登場しましたが、最初はとにかく打たれ弱くて、「この子はすぐ闇落ちするんじゃないか」と視聴者にも言われていたくらいで。(空野)みなもと(識辺)かがりが強い子なぶん、弱さが際立って「このメンタルでプリンセスをやっていけるのかな?」という危うさもありました。でも第16話辺りから、自分で考えて解決したり、自分を鼓舞したり。一度負けて折れることもありましたけど、ちゃんと立ち直って、自分の力で進めるようになって。みなものように他人を応援できる力や、かがりの芯の強さを見て、彼女なりにすごく大人になったなと思います。ギャグシーンでは相変わらずで(笑)。

藤本 かがりは、収録が始まる前に「彼女はもう完成されている女の子なので、成長という感じではないかも」とスタッフの方から言われていたんです。それでも、変化した部分を挙げるとすれば「人との関わり方」だと思います。本来は自分から話しかける子じゃなくて、ずっと1人だった。でも、第17話で馳川さんの悩みを聞きに行ったり、2人と出会って自分を出せる場所ができたことで、本人も知らなかった自分が出るようになってきた。人との関わり方が変わったのは、彼女にとって大きな変化だったのかなと思います。

 みなもに関しては根本は変わっていないのかな、と。元々、ものすごく大きな強さを持っていた子で、色々なことに巻き込まれていくなかでその強さが開花していったというか。ただ、彼女は「その強さを自分に向けてあげること」が苦手な子だなと感じていて。みんなを応援することはできるけれど、自分にベクトルを向けるのは難しい。それが第18話のカリストとの戦いから変化していきました。同じような悩みを私自身も抱えていましたが、彼女と一緒に乗り越えていったという手応えがあります。

本当の戦友ができた

──葵さんと同じように、橘さんや藤本さんは、この1年間で、ご自身の中にあった「壁」を突き破ったような瞬間はありましたか?

 私は、後半のシフトチェンジですね。ながせのお芝居は最初から入り込みやすく、等身大で、力を抜いて楽しく演じられました。でも、逆にその「やり方」に慣れすぎてしまって、他の作品で別の役を演じる時に「あれ、これじゃながせみたいに自由にお芝居できてないな」と感じることもあり、等身大以外の演技が難しくなってしまいしばらく迷走していました。でも、30話台の後半くらいから「キャラクターを理解したうえで、自分の色をどう使いながら表現するか」というふうにシフトできるようになっていって。そこから本当にお芝居が楽しくなりました。

藤本 私は……正直、最初から最後までずっと難しかったです(笑)。かがりのイメージは自分の中で変わっていないですし、思った通りに演じれば彼女になるという感覚はあったんですけど、とにかく言い回しが独特で難しくて。演じやすいんだけれど、同時に難しくてもがき続けていました。最終話までずっともがいていたので、どこかで「パーン!」と吹っ切れたような瞬間があったのかと言われると、どうなんだろう……という感じです。

 いや、おこがましいですけど、私は2人の成長をずっと近くで見てきました。お芝居はもちろん、歌やパフォーマンスも、人間としてもみんなひと回り大きくなった気がします。2人のお芝居を見て「うわ、やられた!」と刺激を受けることもたくさんありましたし。藤本さんが「ずっと葛藤していた」と言っていましたけど、側で見ていると藤本さんは本当に自分に厳しいし、常に上を目指して止まらない。本人は苦しかったかもしれないけれど、私から見れば伸びる速度がすごくて、驚きの連続でした。

藤本 わかるよ。私も初めて2人の演技を見た時からすごいなと思っていたけど、最後まで見てきて「やっぱりすごいな」って。2人を見て「私も頑張らなきゃ」と思えてたし。それはアフレコ以外でも一緒で。

 だからこの3人で良かったんだよね。みんなそれぞれ悩み方のタイプが全然違い、形が被っていないというか。

 この間話した時にしっくりきたのが、この3人ってそれぞれ「炎の国」「水の国」「星の国」出身かというくらい、全然属性が違うんですよ(笑)。あまりに違うから、触れ合いすぎると火傷するかもしれないし、蒸発しちゃうかもしれない。そういうバラバラな3人が集まったからこそ、バランスが良かったんじゃないかなって。大きな喧嘩はなかったですけど、お互いの個性のぶつかり合いはありましたし、それがみんなを成長させたんだと思います。

 昔は「ライバルならわかるけど、戦友ってなんだよ」ってどこか恥ずかしく思っていたんですけど、今なら「ああ、こういうことか」と素直に思えます。共に戦う仲間だし、一緒に成長して高め合える。私にとっては本当の戦友ができた作品でした。遠くに行かない限り、一生この関係は崩れないだろうなって。

 遠くって、ブラジルとか?

藤本 なんでブラジル!?(笑)。

次ページ:1年前に宣言した全曲ライブの行方は……

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