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INTERVIEW

2026.02.06

SennaRinが語る、『機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ』と共鳴する音楽――コンセプトEP『LOSTandFOUND』に込めた“喪失とめぐりあい”の美学

SennaRinが語る、『機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ』と共鳴する音楽――コンセプトEP『LOSTandFOUND』に込めた“喪失とめぐりあい”の美学

“ギギの屈折した愛”と“ハサウェイの抱える闇”を投影した新曲

――『閃光のハサウェイ』のコンセプトEP『LOSTandFOUND』には、他にも作品をモチーフにした新曲が3曲収められています。「LAST」は悲壮感に満ちたエモーショナルなバラード。

SennaRin 「LAST」はギギの視点で「今、世界が終わるとしたら、誰の手を握りたいですか?」ということを書いた曲で、正直、私がすごく書きたいテーマだったんです。地球滅亡する映画とか大好きなので。『閃光のハサウェイ』という作品にもピッタリなテーマだと思って、ここで書かせていただきました。きっとギギはハサウェイに対して、そう問いかけると思うんですよね。ハサウェイが自分に別の女性を重ねていることに気づいているからこそ、思わせぶりの一種として「私は握りたいけど君はどう?」みたいな感じで。

――確かに“世界の終わり”というモチーフを含め、そういったスケール感を感じさせる曲かもしれないです。

SennaRin やっぱりガンダムシリーズは宇宙という広い場所を舞台にした作品が多いので。それとこの楽曲自体は壮大なテーマではあるんですけど、「世界が終わるとしたらどうする?」という疑問は、日常にもあることだと思うんです。大きなテーマではありますけど、普遍的に聴ける曲なのかなと思います。

――「DELUSION」はダークかつ圧迫感のあるサウンドメイクがインパクトのある1曲。作品のどんな部分をイメージして制作したのでしょうか。

SennaRin この楽曲はハサウェイの心の中にある暗い部分、黒い部分を曲に閉じ込めたくて表現しました。ハサウェイには暗い過去がありますし、ギギにクェスを重ねてしまうところを含めて、いろんなトラウマを抱えていると思うんです。海を恐れているようなシーンもありますし。でも別にハサウェイの暗い部分は特別なものではなくて、誰にでも落ち込んでしまう時や眠れない夜があると思うんです。自分の中にもそういうところはあるので、その部分にフォーカスを当てて歌詞を書きました。

――歌のアプローチも重々しいですよね。

SennaRin 楽曲の雰囲気に引っ張られて自然とそうなった部分もありますし、歌詞が妄想に落ちてしまって幻想に溺れてしまっているような内容なので、精神的に落ちている状態というか、ちょっと錯乱している感じを表現したくて、私も息苦しいような気持ちで歌唱しました。

――特に2番のラップパートは鬱屈感が出ているように感じました。

SennaRin 嬉しいです。実はラップのところは一度録り直したんです。澤野さんが「もっとテンションを低くした方がかっこいいかもしれない」とディレクションしてくださって。歌う時は低い音の方が息の量がたくさん必要になるので、それが余計に息苦しく聴こえるところに繋がったのかもしれないです。

――あのラップ部分の声、かなりの低音ですが、加工しているんですか?

SennaRin ところどころはかかってると思いますけど、基本は地声です。私、結構低音が出るタイプなんです。そういえば、澤野さんの曲をレコーディングする時に、よくオクターブ下のハモを入れるんですけど、前に「このデュエットしている男性が誰なのかを知りたい」というコメントを見かけて。「いや、それ私、私!」みたいな(笑)。自分でも調べたことがあるんですけど、平均的な人の音域よりも割と下が出るみたいです。

――もう1曲の「LOSTandFOUND」は、チャントが神秘的な雰囲気を生み出している壮大なナンバー。

SennaRin 「LOSTandFOUND」は直訳すると「忘れ物」や「紛失物預かり所」という意味なんですけど、そうではなく、「失ってはまた出会う」みたいな意味合いで付けました。誰か特定のキャラクターの視点というよりも、『閃光のハサウェイ』やガンダムシリーズ全体をイメージして作詞した楽曲なので、皆さんがそれぞれ印象に残ったシーンを思い返しながら、思いにふけれるような楽曲になっていたら嬉しいです。

――「失うこと・見つけること」がガンダム作品の根幹にあるものだと感じているわけですか?

SennaRin そうですね。ガンダムシリーズ全体に言えることで、失っては、また新たなキャラと出会って、それを繰り返していく歴史だと思うんです。サビで“Again, again”と繰り返し歌っているんですけど、それは同じ過ちを繰り返して、まためぐりめぐって続いていく、みたいなところを意識しています。起承転結するのではなく、ずっと続いていく。そういうイメージの楽曲かもしれないです。

――まさに「めぐりあい宇宙」じゃないですか。『閃光のハサウェイ』の物語自体、宇宙世紀の長い歴史の中では閃光のように一瞬の出来事かもしれないですものね。この曲からはそういった物語を俯瞰して見ているような視点を感じました。

SennaRin 確かに。この曲は私がこれまで作詞した楽曲の中でも、今までになく俯瞰した楽曲になっているかもしれないです。それは澤野さんが最初に、サビのフレーズを“Again, again”みたいな感じにしたい、と言ってくださったことがキーになったと思っていて。「Again」には「また」とか「もう一度」という意味があって、それがサビの頭に繰り返しくること、この楽曲のクライマックス感、ガンダムシリーズというテーマが繋がって、こういう楽曲になったと思います。

――歌う時も俯瞰的なイメージで歌ったのですか?

SennaRin 言葉のひとつひとつは人がつぶやいているようなワードなので、そこは俯瞰という意識はなかったです。ただ、“Again, again”や“Cry, cry”と歌うところは、楽曲の雰囲気も相まって、今までを思い返して泣きながら歌っているイメージが結構ありました。私、この曲を聴く度に泣きそうになるんですよ。もし、この曲をライブで歌った時に、皆さんが歌っていたら泣いちゃうかもしれない。ぜひ歌っていただきたいです。

――チャント風のコーラスもたくさん入っていますしね。

SennaRin そういえば、このコーラス部分、澤野さんもガッツリ歌ってます!みんなでマイクを囲ってレコーディングしたんですけど、「澤野さんの声が大きすぎるので、ちょっと下がってもらっていいですか?」って言われていました(笑)。

――ということは、もしかしたら澤野さんの歌声も聞き取れるかもしれないですね。

SennaRin 聞き取れるかな?ぜひ探してください(笑)。

――改めて、SennaRinさんにとって『閃光のハサウェイ』との出会いはどんなものになったか、今の思いをお聞かせください。

SennaRin 『閃光のハサウェイ』と出会えたからこそこのEPが生まれたのは間違いないことで、この一曲一曲が私にとって本当に大切な曲になったので、出会えたことがすごく光栄だし感謝しています。これで終わりというわけではなく、ずっと歌っていく楽曲、ずっと聴いてもらえるEPになればいいなと思います。

――ガンダムシリーズは世界中にファンがいる作品なので、きっとさらに広い場所にRinさんの歌声が届くことになるでしょうね。

SennaRin ブラジルまで届いて欲しいです(笑)。私、ブラジルで開催されたイベントでライブをしたことがあるんですけど、ブラジルの方たちの熱量とパワー、声量がすごかったので、皆さんに歌ってもらえたらすごく感動するんだろうなあ。もちろんあらゆるガンダムファンの方にも、ガンダムが好きな方だけが気づくワードとかも込めて歌詞を書いたので、楽しんでもらえると思いますし、ガンダムを今まで見たことがない方は、このEPをきっかけに『閃光のハサウェイ』に興味を持ってもらえたら嬉しいです。ぜひたくさん聴いてください。


●リリース情報
SennaRin
『機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ キルケーの魔女』CONCEPT EP
『LOSTandFOUND』
2026年2月4日発売

【通常盤(CD)】

🄫創通・サンライズ

品番:VVCL-2843
価格:¥2,200(税込)

01. CIRCE ※『機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ キルケーの魔女』挿入歌
02. LAST
03. DELUSION
04. ENDROLL by 川上洋平 [Alexandros] × SennaRin ※『機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ キルケーの魔女』挿入歌
05. LOSTandFOUND
06. BEYOND THE TIME (メビウスの宇宙を越えて) by 澤野弘之 feat. SennaRin
07. ENDROLL -HaThA-

関連リンク

SennaRin オフィシャルサイト
https://www.sennarin.com/

SennaRin X
https://twitter.com/senna_rin

SennaRin 公式YouTube
https://www.youtube.com/channel/UCF3GFSms-WSRmJKvOgLC7mw

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