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2026.01.29

ReoNaが辿り着いた“痛くて愛おしい場所”――ライブツアー「ReoNa ONE-MAN Concert Tour 2025 “HEART”」初日公演レポート

ReoNaが辿り着いた“痛くて愛おしい場所”――ライブツアー「ReoNa ONE-MAN Concert Tour 2025 “HEART”」初日公演レポート

「こんなに痛くて、こんなにも愛おしい場所。ライブという“HEART”」

バンドメンバーと楽しく語らったMCパートを挿み、続いて届けられたのは「かたっぽの靴下」。シンガーソングライターの映秀。作詞・作曲による『HEART』収録の新曲だ。ReoNaの楽曲の中でも明るく朗らかな曲調で、オルガンの音色やシャッフル系の弾むリズム、ReoNaの優しい表情と歌声が心に寄り添ってくれる。そんな温かな時間から一転、厳かで神秘的な世界に誘ったのが「End of Days」。クワイアの声とエレクトロニックな質感のサウンドが壮大な景色を描くなか、ReoNaは強く祈るように美しいハイトーンボイスを響き渡らせる。この緩急の効いたセットリストを綻びなく聴かせる構成にも、アーティスト・ReoNaの進化が感じられた。

そしてサプライズ好きのReoNaから、この日が初披露となる楽曲のプレゼント。ReoNaの活動を支えるクリエイターのひとり、傘村トータが2019年に発表したボカロ曲「敗走」のカバーだ。「死んでしまいたいと思うくらいなら、いっそ逃げたっていいと思うんです」とReoNaは前置きすると、傘村が託してくれたという本楽曲を歌い始める。傘村の楽曲はここまでにも「生命換装」「オムライス」があったが、そのどちらとも違う、“絶望”よりも“希望”の色が濃く感じられるお歌。何度だって敗走してもいい、その繰り返しで人は強くなる。そんなメッセージが「逃げて逢おうね」という言葉を掲げて活動してきたReoNaの軌跡と重なり、美しく昇華されていく。ReoNaの“Heart”と傘村トータの“Heart”がひとつになった瞬間だ。

「暗い夜空を見上げれば、無数に広がる星屑たち。数ある中に、たったひとつの星で生まれた、たったひとつの、小さな、小さな命。たったひとり。みんなひとり。We are all alone。だから、たったひとりの僕に、僕らに寄り添うお歌を」。そんな言葉に続けて歌われたのが、傘村トータ提供の「芥」。深いブルーの中で一番星のように光るライトの下、ゆっくりと、言葉のひとつひとつにしっかりと重心を乗せて、お歌を届けるReoNa。無限に広がる宇宙の中で感じる孤独、その芥のような存在のそれぞれがかけがえのないものであることを、確かに感じさせてくれた。

ReoNaはアコースティックギターを手にすると「たったひとつの体で、たったひとつの心で、ゴミクズみたいな命を燃やして、燻ぶったままでも、生きていこう」と語り、次曲「Debris」へ。かつての絶望でしおれていたハートは、ここにはもう存在しない。あるのはどんな道を歩むにせよ“生きていこう”という覚悟。吠えるように、あがくように、自らの命を証明するように。今のReoNaの歌声には、心を奮い立たせるような力が宿っている。そのデブリの輝きに呼応して声を上げる観客。あまりにも美しい光景が、会場に広がった。

ライブは演者のみで成立するものではない。「今日、ここにいるあなたの“HEART”も、象るうちのひとつになってもらえたら」。ReoNaはそう呼びかけると、アルバム『HEART』より荒幡が作編曲を手掛けたナンバー「コ・コ・ロ」を届ける。軽やかなタッチのピアノ、ソウルフルなバンドサウンドに合わせてクラップする観客、ReoNaのライブではついぞ見られなかった景色だ。終盤の“ラララ”と歌うパートでは、バンドメンバーも演奏の手を止めてクラップと歌唱に参加。会場中の心がひとつになったなか、最後はReoNaが“不器用なあなたと ともに生き延びよう”と優しく歌って万雷の拍手と共に締め括られた。

「こんなに痛くて、こんなにも愛おしい場所。ライブという“HEART”。コンサートという“HEART”。あなたにとっての愛おしい場所になれていたかな。またどこかで、何度だって、巡っていく未来の約束で、この場所で、逃げて、逃げて逢おうね」と再会の約束を交わすと、この日のライブの最後の楽曲として歌われたのは「HEART」。最新アルバムのリード曲であり、ReoNaの活動を最初期から見守ってきたハヤシケイ(LIVE LAB.)が書き下ろしたナンバーだ。オレンジを基調としたライトの光射す光景とバンドのエバーグリーンな演奏。本楽曲の歌詞には“柔らかな熱が灯る場所”というフレーズがあるが、ReoNaの歌声にもまた柔らかな熱が感じられる。アニマもカルマも歌ってきた先で、彼女が見つけた今の居場所。『HEART』を通じて手にしたのは、ハートフルなものであることがしっかりと伝わるライブだった。

なお、12月27日に行われた本ツアーのファイナル公演の終演に合わせて、「ReoNa 動脈・静脈プロジェクト」の始動が発表。7月から8月にかけて全国6都市を巡るオールスタンディングライブハウスツアー「ReoNa Live Tour 2026 “De:TOUR -動脈-”」の開催が決定した。アルバムとツアーを経てたくさんの“HEART”を受け取ったReoNaが、次はどんなお歌を届けてくれるのか。再会の約束を果たす日が楽しみでならない。


「ReoNa ONE-MAN Concert Tour 2025 “HEART”」
11月21日(金)@埼玉・戸田市文化会館 セットリスト
01. 命という病
02. オルタナティブ
03. GG
04. R.I.P.
05. forget-me-not
06. ガジュマル ~Heaven in the Rain~
07. 生命換装
08. 虹の彼方に
09. オムライス
10. SWEET HURT -Naked-
11. かたっぽの靴下
12. End of Days
13. 敗走
14. 芥
15. Debris
16. コ・コ・ロ
17. HEART

関連リンク

ReoNa オフィシャルサイト
https://www.reona-reona.com/

ReoNaオフィシャルX
https://x.com/xoxleoxox

ReoNaオフィシャルX(スタッフ)
https://x.com/ReoNaStaff

ReoNaオフィシャルYouTube
https://www.youtube.com/channel/UCyUhtF50BuUjr2jOhxF3IjQ

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