敗けたって次はある。新しい「みんなで叶える物語」『イキヅライブ! LOVELIVE! BLUEBIRD』がスタートした。
全国にサテライト校を持つインターネット高校、Love学院高等学校、略してL高に通う生徒たちが、10人組のスクールアイドルグループ・いきづらい部!を結成した。メンバーは、浅草サテライトの高橋ポルカ(CV:綾咲穂音)、麻布麻衣(CV:遠藤璃菜)、五桐 玲(CV:宮野 芹)、駒形花火(CV:藤野こころ)、福井サテライトの金澤奇跡(CV:坂野愛羽)、調布のりこ(CV:瀬古梨愛)、梅田サテライトの春宮ゆくり(CV:奥村優季)、此花輝夜(CV:天沢朱音)、山田真緑(CV:小戸森穂花)、仙台サテライトの佐々木翔音(CV:涼ノ瀬葵音)。
リスアニ!では、いきづらい部!として活躍する10人のキャストへ、ソロシングルのリリースタイミングに合わせたリレーインタビューを敢行!それぞれが思う、コンテンツの魅力、そして担当するメンバーの魅力、いきづらい部!の1stシングル「What is my LIFE?」と自身が歌うソロ楽曲について、今回は山田真緑役の小戸森穂花に語ってもらった。
■【特集】『イキヅライブ! LOVELIVE! BLUEBIRD』始まりたい! いきづらい部!キャスト リレーインタビュー
INTERVIEW & TEXT by 塚越淳一
――“いきづらい部! 1st LIVE ~ What is my L ? ~”の開催が決定しましたが、今の率直な気持ちをお聞かせください。
小戸森穂花 生放送の時もそうだったのですが、言葉がまったく出てこなくて……。嬉しさはもちろんあるのですが、今はまだ「自信を持って楽しむぞ!」という気持ちよりは、「気を引き締めないと……!」という気持ちのほうが強いので、これからもっと練習を重ねて、本番では自信を持って立てるようにしたいです。
――まだそんなにステージを経験しているわけではないですしね。ただ、これまでのステージで見えてきたものもあったのではないですか?
小戸森 レッスン段階から、どうしたらファンの方に真緑ちゃんらしく見ていただけるかを研究していて、それは今もしています。毎回ステージに立った後、本番の映像を観返すのですが、まだ真緑ちゃんらしさを出し切れていない気がしているので、そこをもっと伸ばしていけたらいいなと考えています。
――まだ始まったばかりで、描かれていない部分も多いですから、真緑らしさを追求するのも難しそうです。
小戸森 私の中では小動物的なイメージがあるので、「ちょこちょこ動く感じなのかな?」とか、「でも意外と大胆にジャンプしたりするかも?」とか……今も試行錯誤を続けています。
――自分がイメージする真緑を表現しているのですね。お客さんの前でパフォーマンスをするのには慣れてきましたか?
小戸森 それこそ私たちの最初のステージになった“リスアニ!LIVE 2025 ナツヤスミ”の1日目は、楽しい感情はありましたけど、気持ちに少し余裕がなくて、見に来てくださった方々をあまりよく見れていなかったと思うんです。でも今は、ちょっとずつ余裕が出てきたのかなと感じています。みんなが手を振ってくれるので、私もたくさん返そう!という気持ちでステージに立てています。
――ファンサですね(笑)。ライブ後やレッスン時に、反省会みたいなことはするのですか?
小戸森 毎回ではないですが、やっています。レッスン前に自然とみんなで輪になって、「この前はこの部分で腕と手の角度を揃えることを意識したから、今週も忘れずにやっていこうね!」という話をしたりとか。そういうことは自然とできていると思います。
――それは、天沢朱音さん(此花輝夜役)が中心となって?
小戸森 そうです!
――天沢さんがインタビューで、歌詞にダンスのメモを書いたPDFをみんなに送っていたというエピソードを話されていたので。
小戸森 あのPDFはすごく助かりました!本人は、「お節介すぎるかも……」と気にしていましたけど、まったくそんなことはなくて、本当にみんな心から「ありがとう!」と言いながら見ていました。めちゃめちゃ助かっています!
――そうやって各自、自分の立ち位置とか役割ができてくるのかもしれないですね。ちなみに小戸森さんはどんな立ち位置なのですか?
小戸森 えー!何だろう……私、メンバーともすごく目が合うんです。私が見つめすぎなのかな?と思うんですけど(笑)、誰かと目が合うといつも笑ってしまうので、みんなを見守っているタイプなのかもしれないです。
――それはきっと現場の空気を良くしてくれている人なのかもしれないですね。
小戸森 であれば嬉しいです!
――これまでのいきづらい部!の活動で、特に印象に残っていることは何ですか?
小戸森 一番記憶に残っているのは、やっぱり“リスアニ!LIVE 2025 ナツヤスミ”です。本番の直前にメンバーと円陣を組んだのですが、それが初めての円陣だったので、それだけでうるっときてしまって……。その後、舞台袖で待機しているとき、私の立ち位置的に、一番後ろに並んでいたのですが、そこで9人の後ろ姿を見て、「あぁエモいな、感動的だな、忘れたくないな、この後ろ姿……」と思いながら、みんなについて行ってステージに出たことも忘れられなくて。それは本当に良い思い出です。
――一番後ろになる機会が多いんですかね?
小戸森 今は後ろが多いかもしれないです。だから特権なんです!大阪・関西万博のステージ(“U-NEXT MUSIC FES LoveLive! Series EXPO 2025 STAGE ~Right now!~”)に立たせていただいた時も、私が一番後ろだったので、これからもみんなの後ろ姿を見ていたいなと思いました。すごく頼もしい背中です。
――では、『イキヅライブ! LOVELIVE! BLUEBIRD』の魅力についても聞いていきたいと思います。
小戸森 SNSをたくさん活用しているプロジェクトなのですが、私は、Xでのメンバー10人のポストを見るのが大好きで、彼女たちの息吹を感じるんですよね。リアリティがあると言いますか。この日、この子はこんなことをしていたんだ、と思いながら見ているのですが、ポストされていない日があったとしても、「真緑ちゃんはこんなことをしているんじゃないかな?」と想像をしながら楽しんでいます。
――真緑は、ポストの最初に口上があるのがいいですよね。
小戸森 なんか戦隊ものみたいですよね(笑)。あのポストを見ながら、いつもニヤニヤしています。
――サテライトごとのやり取りも面白いです。
小戸森 メンバーによって生活習慣も違っていて、真緑ちゃんはすごく早起きだし、佐々木翔音ちゃんは夜中まで起きているんですよね。メンバーごとにポストする時間帯が違うのも生きている感じがして面白いです。
――梅田サテライトの3人は、どう見ていますか?
小戸森 三姉妹みたいでかわいいなと思っていて、天沢朱音ちゃんと奥村優季ちゃん(春宮ゆくり役)も同じことを言っていました。私たち3人も一緒にいる時間が長いのですが、だんだんキャスト3人も姉妹っぽいと言われるようになってきて、演じるメンバーに少し似てきたかもしれないのが嬉しいです。
――自分では似ていないと思っていても、周りから見ると似ているというのもありますよね。
小戸森 そうですよね。朱音ちゃんも、いつも引っ張ってくれるから、私から見たらローラ(此花輝夜)っぽいけど、本人は「私はネガティブだから」と言うんですよ。
――小戸森さんに関しては、妹気質があると天沢さんが言っていました。
小戸森 それはその通りです(笑)。最初にキャスト10人の顔合わせをした後、少しずつ交流する機会が増えていくなかで、自分のポジションが分かってきました。最初から妹っぽかったわけではなくて「みんなにに甘えていいのかな?」みたいなことも考えていたので……。
――そうなったのは、天沢さんがお姉さん気質だったからかもしれないですね。
小戸森 それもあると思います!(笑)。
――今のいきづらい部!の活動で、楽しみにしていることはありますか?
小戸森 制服がどうなるのかすごく楽しみです!しかも「制服デザインアイディア募集」は、イラストではなくテキストでの募集だったんですよね。それが逆に想像力を掻き立てられるみたいなところがあったので、すごく楽しみにしています。歴代の『ラブライブ!シリーズ』の制服もすべてかわいいので、いきづらい部!の制服がどんなデザインになるのか楽しみです。
――小戸森さんは、『ラブライブ!シリーズ』が好きなんですよね?
小戸森 大好きです!というかオタクです(笑)。
――ラジオ番組「いきづらい部!知らんらんらじお!」も始まったので楽しみです。
小戸森 私もすごく楽しみで、キャストのことをメインで掘り下げてもらっているので、色んなことを知ってもらえるのではないかなと思っています!
――次に、山田真緑の魅力について語ってもらいたいと思います。環境保護活動をしながら学校に通うために、L高に入学したとのことですが。
小戸森 はい。かなり特徴のある子だと思うのですが、私的に魅力をまとめると、みんなの未来や地球を守るために活動している、健気な小動物っぽい女の子です。
――なかなかこの年齢で環境に意識が向いている子も少ないですよね。
小戸森 しゃべり方とかも含めて小動物っぽさがあるのですが、意外と精神年齢は高いのではないかと勝手に思っています。こんなにも早く環境について考えて、そこから行動に移せているというのは、周りが見えているからだと思うんですよね。だから周りから見ると、かわいい女の子という印象が強いですけど、本人は意外と大人な面もあるのかもしれません。そのギャップも魅力だと思います。
――環境問題は難しい題材ですけど、できる範囲でやっていこう、というスタンスなのが素敵ですよね。
小戸森 主張はするけど無理強いをする子ではないので、純粋に地球を守りたい、みんなの未来を守りたいという思いが強い子なんだと思います。
――ビジュアルに関してはどうでしたか?
小戸森 見た目はわりと幼い感じで、髪型は小学生の子がやっていそうなハーフツインなんです。だから初めてビジュアルを見たとき、「ヘアースタイルは小学校くらいの頃から習慣化しているのかな?」と勝手に想像してしまいました。その髪型自体はすごくかわいいのですが、いざ自分がその髪型になるとなったときに、子供に戻った気持ちになるので少しだけ恥ずかしくて(笑)。だからその髪型をする生配信やライブの時は、自分の精神年齢が少し下がっているかもしれないです。
――ハーフツインは結ぶ位置がかなり大事だったりしますよね。その人のベストポジションを見つけるのが大事というか。
小戸森 でも、最近コツを掴んできたんです!「ここだ!」という場所を見つけたので。
――では今度、注目して見てみますね(笑)。次に小戸森さん自身のお話ですが、声優を目指したきっかけを教えてください。
小戸森 それこそ『ラブライブ!シリーズ』がきっかけでした。つい最近までオタクとして過ごしていたので、今ここにいることが夢のようで、まだふわふわしています(笑)。
――アニメが好きになったのも『ラブライブ!シリーズ』からなのですか?
小戸森 はい。幼い頃に『ラブライブ!』が再放送されていて、姉がたまたま録画していたので面白そうだなと思って観てみたら、私のほうがドハマリしました(笑)。ただ、ハマったのはμ’sさんがファイナルライブ(2016年3月31日・4月1日に行われた“ラブライブ!μ’s Final LoveLive!〜μ’sic Forever♪♪♪♪♪♪♪♪♪〜”)を迎える直前で、「せっかく好きになったのにファイナルなんてどうしよう……」と思っていたときに、『ラブライブ!サンシャイン!!』のプロジェクトが始動したので、Aqoursさんは始動からずっと追いかけていました。
――となると、思い入れも強そうですね。
小戸森 めちゃめちゃ強いです!
――シリーズのどのあたりに惹かれたのですか?
小戸森 やっぱり物語だと思います。9人の女の子が学校を救うために頑張る姿にグッときてしまって。結局『ラブライブ!サンシャイン!!』では、学校を救えなかったですけど、μ’sとは違う展開になっていくところもまた熱くて!それでまた心を掴まれてしまって、「これは一生離れられないコンテンツだ!」と思っていたら、本当に離れられない関係になることができたので、本当に夢のようです。
――μ’sやAqoursの活動を見て、声優になろうと思ったのですか?
小戸森 はい。アニメを観て、興味を持ってネットで調べたら、声優さんが実際にライブをしていることを知って、そこで声優というお仕事を認識し、興味を持ったんです。そこから本格的に声優を目指し始めたのが、中学校1年生の時でした。
――天沢さんも同じような流れで声優を目指すようになったとお話していたので、お二人で『ラブライブ!シリーズ』について会話することも多そうですね。
小戸森 普通に4〜5時間くらい一緒に語ったことはあります(笑)。お互い考え方も結構似ているかなと思います。
――ちなみに声優になるまでに、お芝居や歌、ダンスの経験はありましたか?
小戸森 ダンスは幼少期から大好きで、習った経験はないのですが、独学で好きなように踊っていました。それこそ『ラブライブ!シリーズ』のアニメMVや声優さんのライブ映像を見て、見よう見真似で踊っていたので、振りコピはすごくしていました。
――お芝居と歌は?
小戸森 特に経験はなく、実際に声優の専門学校に通うようになってから、演技や歌を学び始めました。でも、歌に関しては苦手意識が強くて、在学中も発表会などで思うように歌えた記憶がないんです……。なので歌に関しては、いきづらい部!のキャストになってから、改めてレッスンを受けながら取り組んでいます。
――『ラブライブ!シリーズ』ファンなのに、歌っていなかったのは意外ですね。
小戸森 人生で歌ったことがあまりなくて……。『ラブライブ!シリーズ』の楽曲も好きで聴いていたのですが、自分で歌おうという発想があまりなかったんですよね。何でだかわからないんですけど。
――今、歌をやり始めての課題は、どんなところなのですか?
小戸森 もう全部が課題ですが、やっぱり一番は真緑らしさです。小戸森として歌っているわけではなく、真緑ちゃんの歌声を届けなければいけないというのが難しくて。歌の経験もないうえに、プラス真緑らしさを表現することを同時にやっているので、今は悩んでいます。
――音源を聴く限りでは、真緑が歌っているなと思いましたよ。
小戸森 本当ですか?ちょっと初々し過ぎるかなと自分では思っているんですけど……でも、少し安心しました(笑)。
――演技に関してはいかがですか?
小戸森 専門学校では「声質が良いね」と褒めてもらうことが多かったので、そこにプラスして演技力が付けられるように頑張りたいと思っていますが、演技も難しいなと感じています……。
――それもいきづらい部!で、掛け合いをしながら学んでいるところですか?
小戸森 そうですね。アフレコの機会もだんだん増えてきたので。難しい部分はありますけど、芸歴の長い遠藤璃菜ちゃん(麻布麻衣役)をはじめ頼れるキャストが周りにたくさんいるので、みんなの背中を見ながら吸収している最中です。
――確認させていただくと、専門学校を卒業して、今の事務所に入ったという流れなんですよね?
小戸森 はい。卒業してすぐに事務所に入ったのですが、その1カ月後くらいに、いきづらい部!のオーディションのお話をいただいたんです。人生で初めてのオーディションだったのですが、「このチャンスは絶対に掴まないと!」と思って頑張りました。
――そのタイミングでオーディションがあるというのは、めぐり合わせがいいというか、持っていますね。
小戸森 運は良いほうだと思っています!
――運が良いと思っている人は、たぶん、嫌なことがあっても運が悪いと思わないタイプだと勝手に思っているんですけど、どうですか?
小戸森 そうかもしれないです。客観的に見たら運が悪いことかもしれないけど、私的にはポジティブに捉えられるからいいか、と思うタイプなので(笑)。結構何でも明るく捉えています。
――もちろん、これから大変なことはあると思いますが、歌やダンスや演技のレッスンは楽しいですか?
小戸森 はい!今は経験することのすべてが面白いです。ダンスは元々好きだったこともあって、真緑らしさを出すことに対する課題も増えてきて、すごくやりがいを感じています!
――ちなみに、『ラブライブ!シリーズ』で推している子はいますか?
小戸森 μ’sさんの中では東條 希ちゃん、Aqoursさんだと国木田花丸ちゃんが大好きです。2人とも優しく見守る縁の下の力持ちタイプで、方言を使うという共通点もあって。初めて買ったCDも、国木田花丸ちゃんのセンター曲「未体験HORIZON」だったので、思い入れは強いです。
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