敗けたって次はある。新しい“みんなで叶える物語”『イキヅライブ! LOVELIVE! BLUEBIRD』がスタートした。
全国にサテライト校を持つインターネット高校、Love学院高等学校、略してL高に通う生徒たちが、10人組のスクールアイドルグループ・いきづらい部!を結成した。メンバーは、浅草サテライトの高橋ポルカ(CV:綾咲穂音)、麻布麻衣(CV:遠藤璃菜)、五桐 玲(CV:宮野 芹)、駒形花火(CV:藤野こころ)、福井サテライトの金澤奇跡(CV:坂野愛羽)、調布のりこ(CV:瀬古梨愛)、梅田サテライトの春宮ゆくり(CV:奥村優季)、此花輝夜(CV:天沢朱音)、山田真緑(CV:小戸森穂花)、仙台サテライトの佐々木翔音(CV:涼ノ瀬葵音)。
リスアニ!では、いきづらい部!として活躍する10人のキャストへ、ソロシングルのリリースタイミングに合わせたリレーインタビューを敢行!それぞれが思う、コンテンツの魅力、そして担当するメンバーの魅力、いきづらい部!の1stシングル「What is my LIFE?」と自身が歌うソロ楽曲について、今回は金澤奇跡役の坂野愛羽に語ってもらった。
■【特集】『イキヅライブ! LOVELIVE! BLUEBIRD』始まりたい! いきづらい部!キャスト リレーインタビュー
INTERVIEW & TEXT by 塚越淳一
――8月14日に大阪・関西万博で行われたライブ“U-NEXT MUSIC FES LoveLive! Series EXPO 2025 STAGE ~Right now!~”でのオープニングアクト、翌15日に大阪・あべのキューズモールで開催されたリリースイベントはどうでしたか?
坂野愛羽 大阪でのリリイベは、野外ステージだったこともあって、熱気がすごかったです! 物理的に距離が近かったので、パフォーマンス中は「お客さんのパワーに負けないように頑張ろう!」と思っていました。それに、大きいステージを連続で経験させていただいて少し余裕が出てきたのか、来てくださった方と目を合わせたり、遠くにいる方に手を振ることもできたので、より一体感が感じられるようになってきたと思います。
――経験を活かすことができたのですね。
坂野 それでもまだまだ「もっとこういうパフォーマンスや歌を届けられたな」と思うことがあるので、そういう反省点は、今後の活動に活かしていきたいと思っています。
――万博はどうでしたか?
坂野 いきづらい部!が、『ラブライブ!シリーズ』の一員という実感がしっかり湧いたのが、実は万博だった気がします。“リスアニ!LIVE 2025 ナツヤスミ”や池袋サンシャインシティの噴水広場でのリリイベとはまた違う温かさがありました。正直、もっと厳しい目で見られると思っていたのですが、来てくださっている方が保護者みたいな感じで見守ってくださっているのが伝わってきて(笑)。きっと初めて私たちの曲を聴いたであろう方も、力いっぱい手を振ってくださっていて、すごく嬉しかったです。そんなに温かくしていただけたら、こちらも応えたくなって全力でパフォーマンスをしました!
――確かに、『イキヅライブ! LOVELIVE! BLUEBIRD』というタイトルも、『ラブライブ!』の表記が後ろに来ているから、一瞬『ラブライブ!シリーズ』なのかな?と思う人もいるでしょうね。
坂野 もちろん、私たちもシリーズの一員だとわかっているのですが、設定も攻めていますし、自分が知っている『ラブライブ!シリーズ』とのギャップがかなりあったので、「認めてもらえるのかな?」という不安がずっとあったんですよね。でも、皆さんのおかげでその不安は感じなくなりました。先輩たちが築いてきた歴史があるからこそ、こんなに温かく迎えてくれたんだなと、しみじみ思いました。
――ちなみに、どのあたりが攻めた設定だと思いましたか?
坂野 『イキヅライブ!』という名前の時点で攻めていますよね。初めは仮タイトルだと思っていたんですよ(笑)。でも、本当のタイトルだと知って、「『イキヅライブ!』?これは『ラブライブ!』なの?」と思いました。グループ名も、いきづらい部!ですし、すごく攻めていますよね(笑)。そもそも私は担当メンバーの名前から驚いていたんです。奇跡と書いて“みらくる”ですから。でも、タイトルはそれを上回るサプライズでした。
――世界観も攻め攻めですよね。
坂野 キャストの顔合わせがあった時に、世界観が共有されたのですが、スクールアイドルの文化が、いわゆる過去のものになっていたのはショックでした。いきづらい部!で“ラブライブ!”を目指すものだと思っていたので、ここからどう展開していくんだろう?と思いました。ただ、やっぱり芯の部分は、スクールアイドルの魂が宿っていると思うんです。誰に強要されるわけでもなく、スクールアイドルをやりたい人たちが集まって、学生の間にしかできない輝きを追い求めていくので、「やっぱり、これは『ラブライブ!』なんだ!」と思いました。それと、最初は「すごく暗いプロジェクトなのかな?」と思っていたのですが、そうではなかったので安心しました(笑)。
――高校受験に失敗した高橋ポルカも、最初のビジュアルでは泣いていたかもしれないですが、今は前向きで明るいですからね。
坂野 そうですね!佐々木翔音ちゃんのように、わかりやすく生きづらさを感じていそうな子もいますし、各々抱えているものはあるけど、その生きづらさも楽しんで生きていこう!という感じのグループだと思っています。私の担当する奇跡ちゃんも、セオリー通りの道を行くのではなく、己の道を突き進むタイプなので、世間一般だと生きづらい部類に属すると思うのですが、本人はきっと、そんなことは気にせず、突き進んでいますから!
――今、本当に生きづらい世の中になってきているので、共感する方は多いと思います。
坂野 そういう方には、その生きづらさも楽しんでもらいたいです。
――でも、メンバーは本当に個性的ですよね。
坂野 『ラブライブ!シリーズ』はどの作品も、みんな特別な女の子ばかりですが、その中でもいきづらい部!の子たちは、自分の将来の夢が決まっている子が多いところに新鮮さを感じました。奇跡はパティシエを目指していますし、着物の文化を世界に広めたい子(駒形花火)から地球を守りたい子(山田真緑)まで、バラバラな夢を持った子たちが集まって一緒にスクールアイドル活動を行うのが、面白いなと思います。
――また、ユーザー参加企画で未来を決めていくのも、このコンテンツの魅力です。「歌ってみた動画」で歌う曲のリクエストを募る企画では、福井サテライトの2人はピンク・レディーの「UFO」を歌うことになりました。
坂野 毎日、リクエストのコメント欄をチェックするのがすごく楽しかったです。実は私と調布のりこ役の瀬古梨愛の間で、一度「UFO」の話題が出たことがあったんです。昭和歌謡だし、同じ2人組の曲だし、採用されたら面白いよねと話をしていたら、本当に歌うことになったので、「噂をすればじゃん!」と思いました(笑)。
――福井サテライトは、昭和歌謡テイストなのですか?
坂野 調布のりこちゃんが昭和歌謡好きなので、今回はのりこのイメージに寄せて決まったんだと思います。奇跡とのりこは日常的にカラオケに行っているらしくて、そこでのりこが歌ったりしていたのかな?と勝手に妄想しています。
――Xのメンバー公式アカウントのポストを見ていると、2人はすごく仲が良さそうですよね。
坂野 しょっちゅう遊びに行っているのが見て取れて、相性も良さそうですよね(笑)。
――では、これまでのいきづらい部!の活動で、印象に残っていることは何ですか?
坂野 やっぱり“リスアニ!LIVE 2025 ナツヤスミ”はすごく覚えています。初めてのいきづらい部!としてのステージということもあって、ライブ中はすごくハイになりました。楽しくて仕方なかったのですが、終わった後に落ち着いて振り返ってみると、まず真っ先に思い浮かんだのは、キャストの顔だったんですよね。「私、みんなのことめっちゃ好きじゃん!」と改めて思いました。その日のために、半年以上毎週のように顔を合わせて、試行錯誤をしてきたので、この10人で、良いスタートを切れて本当に良かったなと、帰り道にひとりでしんみりしていました(笑)。改めて10人の結束を感じられた日です。それとライブのときに観客の皆さんの顔を見たらすごく落ち着いたんですよね。それまで緊張していたのに、ステージに出たら落ち着けたというのは、不思議な体験でした。
――坂野さんが思う、金澤奇跡の魅力を教えてください。
坂野 将来、スーパーパティシエになりたくて、小さい頃からずっと努力をしている熱い子です!髪の色がピンクでふわふわしているので、見た目的に子供っぽいと思われているかもしれませんが、面倒見のいい一面があったり、普段からネット限定でスイーツを販売していて。経営に関することになると急に現実的な考え方をするんですよね。
――見た目とのギャップはすごいですよね。
坂野 もちろん、見た目通りラブリーな物言いをすることはありますが、かわいこぶっているのではなく、ラブリーがにじみ出てしまうだけで、根本は熱い野心家だと思っています(笑)。
――スクールアイドルになったのも、有名になったら起業するのに有利になると考えたからというのもあるし、わりと打算的なところもありますよね(笑)。
坂野 そうなんです(笑)。ユーザー参加企画の「制服デザインアイディア募集」の動画で、予算の話になったとき、「動画の広告収入を使ってみたら?」と提案したのも奇跡ちゃんだったので。すごく現実を見ていますよね。
――しかも2年生ですし。通学に片道2時間かかる製菓コースのある高校に通っていたけど、先生とケンカして、L高に入ったというエピソードは強烈でした。
坂野 先生とは方針の違いがあったみたいで……。奇跡は意思が強い子なんですよね。私も専門学校に通っていたのですが、思っていることを言いたくても言えず、型にはまったことをやってみて、スランプに陥ったことがあるので、「わかるよ!」と共感しました。ただ、そこで行動に移せるのは勇気がいりますし、自分のやりたいことが決まっているからこそだと思いました。
――そういう奇跡に、ちょっと憧れる部分もあったり?
坂野 はっきり物を言える、自分の道を曲げないというのは、なかなかできることではないじゃないですか。ある程度、周りに流されたほうが楽なときもあるし、周囲の人の顔色をうかがってしまうこともあるし……。でも、それはせずに、多少向かい風でも、自分のやりたいことを貫き通せる強さは、ずっと憧れています!
――お菓子作りに関しては、どうですか?作ったりします?
坂野 学生時代、バレンタインに友達同士でお菓子を交換し合う話になって、そのときに作った経験はありますが、それ以降お菓子作りは止めておこう……と思いました(笑)。挑戦するとしたら、うちにはオーブンがないので、とりあえず、白玉とかを作りたいなと思っています。和風が好きなので。
あと私、辛いものが好きなんですけど、奇跡ちゃんも結構辛党っぽくて!あん肝やからすみが好きみたいで、そのあたりは一緒だなと思いましたし、辛党でもお菓子作りをしていいんだなと思いました。いつかお菓子作りする機会があるかもしれないので、こっそり練習しておきます!
――同じ福井サテライトの調布のりことは仲が良さそうですが、性格は真逆な気もして……。
坂野 テンション感や考え方は真逆に見えますよね。奇跡ちゃんは何事もポジティブに突き進むタイプで、のりこちゃんは実力はあるけど、自己評価が低そうなので。でも、のりこちゃんの秘めたる力を、奇跡の明るさで引っ張って、押し出していってほしいなと思っています。それに奇跡ちゃんも、突き進んでしまうときに、「ちょっと待って」と言ってくれる子がいると、安心感があると思うんです。だからお互い良い作用をし合えていたらいいなと思っています。それと、のりこちゃんはスイーツの試食をしてくれるんですよね! 美味しそうに食べてくれるので、そこからたくさんインスピレーションを受けていると思います。なので、相性は良いはずです!
――歌に関してはいかがですか?
坂野 歌声がちょっと似ているんですよ!2人で歌う機会はまだないのですが、合いの手や同じフレーズを歌ったときに、「声がマッチしてるね」と2人で話していたくらいで……。メンバーの相性もいいし、私と瀬古ちゃんもマッチしているので、良かったなと思っています。セリフの掛け合いも本当に楽しくて、初めて収録したときに「これこれこれ!」って思いました。
――アフレコは一緒に収録しているんですね。
坂野 マイクもなるべく隣同士になるようにして、お互いの顔を見ながらしゃべっています。瀬古ちゃんは思考がのりこにそっくりなので、本当にのりこがいる感覚でお芝居ができてありがたいです。しかもかわいい!
――坂野さん自身のことも聞きたいのですが、元々二次元コンテンツが好きだったのですか?
坂野 物心ついたときから、アニメとゲームと特撮が好きでした。両親の影響でアニメも特撮も気づいたら観ていましたし、小さいときから舞台にも連れて行ってくれて。幼少期からお芝居に関係するものに触れてきたので、好きの気持ちだけでここまで来ました(笑)。
――趣味・特技に「殺陣剣戟」とあるのは、そのためなんですね。
坂野 特撮が好きでアクションを習い始めたんです。それ以外のお芝居も、好きだからやり始めたら、ありがたいことにそれがお仕事になったんですよね。だから今まで見てきたものはすべて何かしらの役に立っています。楽しかったことも悲しかったことも、全部栄養にできるから、お芝居っていいなと思います。
――お芝居も習っていたのですか?
坂野 習い始めたのは高校生の頃からでした。声優になりたかったのですが、中学校の先生には「高校はいったん普通の学校に進学して、卒業してから専門学校に行けばいいんじゃない?」と言われていたんです。でも、その時点でやりたいことは決まっていたので、貴重な3年間を無駄にしたくないと思って、お芝居が学べる高校に進学したんです。そこも奇跡ちゃんに共感するところなんですけど(笑)、とにかく最短距離で声優になろうと思い、その後、色々あって今の事務所に所属することができて、昔から好きだった『ラブライブ!シリーズ』の一員になれたので、世の中、何があるかわからないなあと思っています。
――まんま奇跡ちゃんですね(笑)。
坂野 今思えば、少し無鉄砲な行動だったとは思いますが、でも、やっぱり叶えたい気持ちは止められないじゃないですか。奇跡ちゃんもそうだったのかなと思います。周りになんと言われても、「やりたい!」という気持ちで突き進んでいけると思うので。
――敗けたとしても、次がありますからね。
坂野 そうですね。実際、私も事務所を移らなくてはいけない経験をしてきたので、一生懸命やっていれば次のチャンスが来るんだなと、今のところは思っています。
――『ラブライブ!シリーズ』に対する想いを聞かせてください。
坂野 私はアニメからではなく、アプリゲームの「ラブライブ!スクールアイドルフェスティバル」から入りました。小学生だった当時、学校の周りの子の間ですごく流行っていて、私はスマホを持っていなかったので、家族のiPadを使って遊んでいました。校内放送で、μ’sさんの「輝夜の城で踊りたい」が流れるくらい学校でも浸透していて。その後、中学では成績がアレだったので勉強に集中するため二次元断ちをしたこともあり(苦笑)、アニメは観られなくなったのですが、ゲームは家族にバレずに遊ぶことが出来たので、「スクフェス」はずっとやっていました(笑)。それと中学時代、Aqoursさんの寝そべりぬいぐるみがほしくて、友達と秋葉原に行ったのも思い出です。それが初めての親なしでの電車移動でした(笑)。
――色んな思い出があるんですね。
坂野 最近だと、此花輝夜役の天沢朱音ちゃん、山田真緑役の小戸森穂花ちゃんと、『ラブライブ!サンシャイン!! The School Idol Movie Over the Rainbow』4DXのリバイバル上映を観に行ったのも思い出です。二次元断ちして、しょぼくれていたときの青春を、一気に取り戻した感じがしました(笑)。
――どのシリーズも、青春が詰まっていますからね!
坂野 Aqoursのメンバーが動いているのを観るたびに、「このメンバーは、友達のあの子が推していたなあ」とか「スクフェスでこの曲が難しかったなあ」というのを、一気に思い出しました。
――歌やダンスに興味は?
坂野 体を動かすのが好きですし、それこそ『ラブライブ!シリーズ』の振りコピもしていたので、ダンスは好きなのですが、歌には苦手意識がありました。でも、『ラブライブ!シリーズ』には思い入れがあったので、怯むことなく思い切ってオーディションを受けて良かったです。その後、たくさんレッスンの機会をいただけて、今は楽しんで歌えるようになったので、1年前の私がそれを知ったら驚くと思います。
――奇跡として歌うのは楽しそうですけどね。
坂野 最初は結構苦戦しました。「What is my LIFE?」のときは、「しっかり歌わなくてはいけない」という思い込みがすごくて、ガチガチに緊張していたんです。でも、歌の先生に言われて歌詞をセリフとして読んだあとにもう一度歌ったら、びっくりするくらい歌えたんです!なので奇跡として歌うときは、セリフに音を乗せるような感覚を意識しています。すべてセリフと捉えてから歌うようにしたら、自分の中の歌に対するハードルがグッと下がって、楽しんで取り組めるようになりました。ベクトルが歌からお芝居に変わり、苦手なものから楽しいものになったので、実質奇跡に助けられた感じです。
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