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REPORT

2025.09.04

8月30日、さいたまスーパーアリーナは間違いなく世界で一番アツい場所だった――「Animelo Summer Live 2025 “ThanXX!”」 DAY2・速報レポート

8月30日、さいたまスーパーアリーナは間違いなく世界で一番アツい場所だった――「Animelo Summer Live 2025 “ThanXX!”」 DAY2・速報レポート

8月30日、さいたまスーパーアリーナにて「Animelo Summer Live 2025 “ThanXX!”」(以下、アニサマ)のDAY2が開催。毎年夏恒例の世界最大級のアニソンフェスの2日には、様々な意味での“熱狂”をもたらすアーティストが続々登場!常連組から久々出演のレジェンドまで、SSAを満員に埋め尽くしたアニソンファンの心に次々と火をつけていった。

TEXT BY 須永兼次

いきなりレジェンド級のコラボが実現!燃え上がるアニソンファンのハート

本編前にはオープニングアクトとして、“REALITY × アニサマ ~スターVシンガーオーディション~”にて選ばれた2人が出演。まずZENONNはギター1本で奏でる楽曲「透明な約束」を歌唱。特にサビでは伸びやかに、この大会場にふわっと広がりゆくボーカルを響かせていく。観客も次第にグリーンのペンライトを灯し、歓迎の意を示しながら聴き入っていた。そして続くこまいぬは、リスナーへの感謝を込めた「春夏秋冬にお願い♡」を披露。自身が好む和のエッセンスを楽器などを通じて取り入れたキュートなデジタルダンスポップで、歌唱前にレクチャーのあった合いの手を発する観客はサビを迎えるたびに増加。本編前に場内の一体感と熱量を高め、見事にオープニングアクトとしての役割を果たしてみせた。

そしてOP映像と出演アーティスト紹介を経て、メインスクリーンにドンと『ドラゴンボールZ』のロゴが映されると、ステージにはFLOWが、さらには影山ヒロノブが登場!「CHA-LA HEAD-CHA-LA」でのコラボが、DAY2の幕開けを飾る。いきなり投入された伝説級のナンバーに、観客からは早速コールが上がって沸きまくり!熱量の塊のような影山の歌声は、やはりいつ聴いても否応なしに心を高めてくれる。この日のさいたまは酷暑に見舞われていたのだが、このときばかりはそれを上回る“アツさ”がこのSSAを覆っていたのではないだろうか。

そんなアツいコラボを経て、KEIGOによる「伝説作ろうぜー!」のシャウトに続いて歌われたのは、こちらもアニサマ同様20周年を迎えた『交響詩篇エウレカセブン』のOPテーマ「DAYS」。客席のペンライトは再び緑へと染まり、楽曲のリズムに乗って心地よさそうに縦に揺れれば、ラップ部分では「So!」と大きな声も上がり高まりも感じさせる。それがダイレクトに発露されたのが、続く「GO!!!」だ。いつものように冒頭でボーカル2人がお立ち台から高々とジャンプをみせれば、観客も大きなコールとジャンプでさらなる盛り上がりをもたらす。またこちらも恒例・Bメロでのステージ端から反対側への全力ダッシュをみせたにもかかわらず、息切れは一切なく、直後のサビでも飛び上がってから歌うというタフすぎるステージングをみせSSAのボルテージをグイグイ上げていく。

さらに曲明けには、「今日はこの“7人”が揃っちゃってるんですよ!(KEIGO)」の声に呼び込まれてGRANRODEOが登場し、「7 -seven-」がスタート。冒頭からステージ上のボーカル3人に合わせて観客もジャンプし早速SSAを大きく揺らして始まったこの曲、互いのバンドメンバーに絡んだりしながら、テンポ速いこの曲で“爆走”感あるステージングを展開。“この仲間達 ”ならではのアツくて楽しすぎる1曲を通じてスタートダッシュを決めてくれた。

続いては、センターステージに『ラブライブ!サンシャイン!!』からSaint Snowが登場。まずは「SELF CONTROL!!」から、アニメーションの2人とピタリシンクロさせたダンスで沸かせると、ハードなサウンドのクールなダンスナンバー「Believe again」ではスタイリッシュさも伴ったパフォーマンスとともにそのサウンドの強度に負けない力強くも澄んだ歌声を2人響かせていく。そして「Dazzling White Town」でも引き続きハイクオリティなダンスを展開しながら、メインステージへ移動。花道では観客とも視線を交わしてコミュニケーションを取れば、間奏ではアニメ同様光の剣を用いたパフォーマンスまでも披露。アニメーションとのシンクロを大事にしつつ、レベルの高いステージングで確かな爪痕を残していった。
そして同じく『ラブライブ!サンシャイン!!』から出演のGuilty Kissは、「Strawberry Trapper」に乗って3DCGの映像と同じくスタンドマイクとともに登場。彼女たちもメリハリつけたパフォーマンスを画面の中のメンバーとしっかり揃えながら、ダークかつハードなナンバーを歌っていく。加えて、2サビ前には⼩原鞠莉役・鈴木愛奈がウインクを決めれば、2サビ明け間奏の“ヨハネ召喚”では津島善子役・小林愛香の表情の没入ぶりなど、メンバーに紐づいた魅せ方まで一分の隙もない。さらに、ダンスポップ「Guilty Night, Guilty Kiss!」を通じて、異なるアングルからの3人の魅力を提示。イントロから腕振りで心を掴むと、一転して小悪魔的なキュートさでも大観衆を魅了。Dメロでソロを歌い継いでいくポイントでは、表情も駆使して愛らしさも発揮してみせる。
歌唱後には「Guilty Kiss!」コールを巻き起こすと、再びSaint Snowをステージに呼び込み、5人でAqoursの「未来の僕らは知ってるよ」を歌唱。楽曲が始まった瞬間から場内を包む大歓声響くなか、5人はトロッコに乗って光の海へと出航。観客の笑顔を間近に見やりながら、わちゃわちゃと仲睦まじく歌唱しながらSSAをぐるりと航海していった。

そしてアニメ映像を導入に、ステージに現れたのはAve Mujica。「KiLLKiSS」の長いイントロが徐々に雰囲気を高め、ハードな演奏が始まった瞬間観客はその“溜め”を開放して熱狂。あっという間に真紅に染まったSSAを、ドロリス役・佐々木李子(Gt.&Vo.)が厚みと迫力をもったボーカルで先導していく。また、アモーリス役・米澤茜(Dr.)による荒ぶるプレイを筆頭に演奏面でもオーディエンスの心をたぎらせていき、サビでは無数のオレンジの輝きを生んだ。続くさらにハードでヘヴィなナンバー「Crucifix X」でも、オブリビオニス役・高尾奏音(Key.)がまるで振付であるかのように麗しく演奏したりDメロでは佐々木がアニメ内のドロリスの身振りに揃えたパフォーマンスをみせたりと、キャラクターに紐づいたステージングもこなしていくと、「八芒星ダンス」ではイントロからマリオネットのような動きをみせてSSAを完全に“Ave Mujicaの世界”に。モーティス役・渡瀬結月(Gt.)が見事に決めたギター回しも観客を一段と沸かせると、「顔」ではイントロでの佐々木による生の舌打ちにも歓声が。2サビでは佐々木がティモリス役・岡田夢以(Ba.)とともにセンターステージへと向かい、当日の自身の「みんなの近く行きたい(※原文ママ)」のポストも回収。さらなる熱狂を呼び起こす。こうして堂々たるパフォーマンスで場内の温度を確実に引き上げたAve Mujicaは、ラストに佐々木が発した狂気的な笑いとともに、最後まで強い印象を残してステージを終えた。

“国歌”やまさかの初共演――次々と訪れる夢のような光景

その余韻がSSAに漂うなか、“あの”ピアノの旋律が空気をガラリと変え、大観衆を歓喜させる。それは、「鳥の詩」のイントロのフレーズ。その音色が響くなか、センターステージにLiaが登場し“国歌”の歌唱が始まる。青空のような客席のペンライトの輝きに包まれながら、透明感と深みを持ち合わせたボーカルを響かせていくLia。ぐるり場内を見回したり、メインステージへの花道を歩きつつ手を振ったりしながら、この名曲に聴き入り味わう人たちにそっと歌声を届けていく。そしてもう1曲披露したのは、「My Soul, Your Beats!」。アニメ『Angel Beats!』のOP映像を背負いながら歌われたこのポップでアッパーなナンバーも、引き続き澄み切った歌声で彩っていき、ここでもオーディエンスを聴き惚れさせていく。ラストは大サビの歌詞に合わせて腕を振り、一体感までももたらしてみせた。

続くZAQはトロッコに乗って登場し、デビュー曲「Sparkling Daydream」を歌いながらステージへと向かって発進。エネルギッシュな歌声を放ちながら、サビでは会場中で回るペンライトの輝きに合わせて自身も歌いながら大閃光をぐるぐる回してみせる。しかもそれをサビ明けに客席へとプレゼントするなど、観客と一緒にこの時間を楽しんでいった。そして後奏から続いたリズムに乗せてfreestyleを披露すれば、“DJざくお”として自身が歌ってきた数々のアニソンでDJに初挑戦!まずは「Dance In The Game」に「マイナーピース」と『ようこそ実力至上主義の教室へ』のOPテーマを立て続けにかけて沸かせると、さらにアッパーな「Serendipity」へと繋ぎ、「Seven Doors」と「Last Proof」からなる『トリニティセブン』ゾーンへ。この2曲ではそれぞれ生での歌唱も行い、その力強い歌声がまたもオーディエンスを熱狂の渦に巻き込んでいった。

そしてZAQはここでDJに続き、もうひとつの初挑戦・セルフカバーを行うことを宣言。選んだ楽曲は、彼女が手掛けたアニサマ2017のテーマソング「Playing The World」だ。その年までのアニサマのテーマを歌詞に組み込んだ曲は、そんな挑戦と節目のアニサマ、どちらにもふさわしい。従えたダンサーとともに笑顔で跳ねながら楽しさ・ハッピーさを歌声に乗せて放っていくと、終盤にはミルキィホームズがステージに登場!さらに賑やかにステージを彩っていき、ZAQも大サビの歌詞を「次はミルキィの出番だよ」と変えて歌唱してバトンを渡す。

それを受け取ったミルキィホームズは、おなじみの名乗りとともに7年ぶりのアニサマの舞台を、初出演時に歌った「雨上がりのミライ」からスタート。周回するフォーメーションやきっちり揃えたダンスなど、変わらぬチームワークを感じさせるステージをみせると、「ミルキィ A GO GO」では短いソロフレーズを次々に歌い継ぐBメロにて各々の個性も感じさせていく。と、1サビラスト「最後の最後まで じっくりご覧あれ♪」のフレーズとともに楽曲がカットアウト。そして客席後方に、トロッコに乗ったフェザーズ(常盤カズミ役・愛美、明神川アリス役・伊藤彩沙)がサプライズ登場し「セイシュンビギナー!」を歌唱!まさしく直前の歌詞どおりの展開に沸き返る場内へ、笑顔を満開に振りまきつつ歌いながらメインステージへと向かい、6人が合流する。
そして最後は、アニサマを幾度も彩ってきた人気ナンバー「正解はひとつ!じゃない!!」を、“ミルキィホームズ シスターズ”として披露。随所に存在する定番のコール部でオーディエンスがとんでもない熱狂を湧き起こすなか、アニサマでは初となる“6人のステージ”をみせていった。

そんな熱狂を「High Free Spirits」で受け継ぎ、前半のラストを飾ったのがTrySail。様々な経験を経てパワー感を増してきた各メンバーの歌声が、楽曲から放たれる熱量を増幅。力強さと鋭さを兼ね備えたダンスとともに、あっという間にすさまじいエネルギーでSSAを満たしてしまう。するとここで、爆上げ曲の続いた場内に、青春感の強い最新ナンバー「アストライド」が爽やかな風をもたらす。麻倉ももと雨宮天の腕が作ったアーチを夏川椎菜がくぐるというようにチームワークも生かしながら、サビではダンスもピタリ揃え、歌声とともに楽曲の持つみずみずしさを届けていく。
歌唱後、3人がMCにてTrySailも10周年イヤーを迎えた話題などについて語っていると、サイレンが響き渡って赤のライトにステージが染まり、“スフィアザウルス”がステージを乗っ取りに乱入!高垣彩陽が抜群の歌唱力を発揮し、超絶ハイトーンボイスで「adrenaline!!!!!!!」をコールし、楽曲がスタートする。いつもは観客のエネルギーを根こそぎ引き出す必殺ナンバーなこの曲だが、ここでは3人にスフィアザウルスが好き放題絡んで思うように歌えない場面も。一方TrySailも時折尻尾を掴んだりして反撃に出るなどして、ステージには普段とはまた違ったハチャメチャさを生む。そして落ちサビでは“先輩”らしく大閃光を手にして3人を立てる怪獣たちとともに、“お祭りマッスルユニット”としてまた新たなアングルから楽しい空間を作り上げ、前半戦を締めくくったのだった。

次ページ:熱さのみにあらず!後半戦はさらに多彩な顔ぶれが次々登場

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