INTERVIEW
2025.08.27
バイオリンをフィーチャーしたシンフォニックかつ幻想的なバンドサウンドで、次世代ガールズバンドプロジェクト『BanG Dream!(バンドリ!)』発のリアルバンドにおいても独自の世界観を構築する5人組、Morfonica。デビュー5周年を迎えた今年3月に2nd Album『Polyphony』をリリースし、4月にはワンマンライブ“Morfonica LIVE「Rubato」”を成功させるなど、精力的に活動を展開するなか、早くも届けられた新作が、今回の8th Single「Feathered Dreams」だ。
TVアニメ『カードファイト!! ヴァンガード Divinez デラックス決勝編』OPテーマとして書き下ろされた表題曲、同アニメの週替わりEDテーマでもある「Color of Us」、スマートフォン向けゲーム「バンドリ! ガールズバンドパーティ!」のシナリオに紐づく軽やかなナンバー「Portray Empathy」。三者三様の収録曲が描き出すのは、時に悩みながらもバンドの夢を真っ直ぐに追いかけるキャラクターたちの成長の姿であり、その気持ちに寄り添いながら5年を共に歩んできたキャストたちのMorfonicaというバンドに対する想いの強さである。
今回はメンバーより、ギターの直田姫奈(桐ヶ谷透子役)とバイオリンのAyasa(八潮瑠唯役)にインタビュー。5周年イヤーの最中にあるバンドの現在地とさらに高まる熱について、新作の話題を通して大いに語ってもらった。
INTERVIEW & TEXT BY 北野 創
PHOTOGRAPHY BY 三橋優美子
――2025年の上半期は、2nd Album『Polyphony』のリリースやワンマンライブ“Morfonica LIVE「Rubato」”がありましたが、改めてバンドにとってどんな時間になりましたか?
直田姫奈 ライブは遙か昔のことのように感じますけど、まだ4ヶ月くらいしか経ってないんですよね。2nd Albumのリリースも今年だったのかあ。もはやすごく懐かしい気持ちです(笑)。
Ayasa 2nd Albumは既存の楽曲が多めで、新曲は「Polyphonyscape」を含め数曲だったからね。
直田 私、「Polyphonyscape」すごく好き。あと、ジャケットイラストのみんなが初期衣装のリバイバル衣装を着ていたんですけど、表情がとても凛々しくなっていたので、キャラクターたちも精神面がすごく成長しているのが伝わりました。私たちキャストもデビュー曲の「Daylight -デイライト- 」を思い返す時間になったと感じていて。「Rubato」に関しては、その前の河口湖ステラシアターで開催した“Morfonica Concept LIVE「ff(フォルテシモ)」”の頃から、キャラクターたちの成長に焦点を置いていて、「Rubato」はそれを乗り越えたMorfonicaたちを表現したんです。5年目の私たちだからできたライブだったと、すごく感じています。
Ayasa 「ff」で、ダークな世界観に寄っていたMorfonicaのコンセプトライブが一旦幕を閉じて、それを経たうえで、本来のもっとキラキラしたイメージのライブを見せるのが「Rubato」だったので、セットリストも華やかでかわいらしい曲が多かったですし、演出面でも紗幕を使ったり、「ブルームブルーム」では桜の花びらを降らせたりして。今までで一番豪華なステージになりました。
直田 そうそう。「ティリカモニカリラ」ではギターも光ったし。結構やりたい放題させてもらえて、めっちゃ楽しかった。
――自分はそのライブを拝見できてないのですが、そんなに光ったんですか?
直田 めちゃくちゃ光りました!ライトセーバーみたいな感じとか。
Ayasa そう、私の弓はそんな感じで光ってました(笑)。
直田 楽器をどれだけ光らせられるかにこだわったので(笑)。ギターもベースも光りましたし、ドラムスティックもカラフルに光って。ましろ(倉田ましろ役の進藤あまね)は星のステッキを手にしていたんですけど、それを振る動きに連動して魔法の印が紗幕に浮かぶ演出もあって、とってもアゲアゲな感じになりました。個人的にずっと言っていた「Rubato」のテーマが“ハッピー&アゲ&エモニカ”だったので(笑)。特にライブ本編ラストの「Daylight -デイライト- 」から「Polyphonyscape」の流れは、自分でも映像チェックで観た時に感動しました。
Ayasa ね。「Daylight -デイライト- 」から5年経った今の「Polyphonyscape」っていう。
直田 しかも、あまねちゃんが『forte』(2023年12月リリースのミニAlbum)の楽曲をオマージュした振付を、歌詞に合わせて全部入れてくれたんですよ。“夢は木馬に跨って”のところには「きょうもMerry go rounD」とか。そのうえで最後に「私たちは乗り越えていくよ」という振りを入れていて、「この子はなんて子なんだ!」って泣きそうになりました。
Ayasa 「Polyphonyscape」のMVでも間奏で『forte』の楽曲の映像が流れてくるので、それを思うとさらにエモいよね。
直田 それと今回、「Daylight -デイライト- 」の私が弾くソロパートの弾き方を初めて変えたんです。事前に「こういう弾き方はできますか?」と言われたので、やってみたら意外とすんなりできたので、じゃあ本番でもやってみよう、ということになって。デビュー当時の私なら無理だったと思うので、5年間頑張って続けてきて良かったなと思いました。ぜひ探してよく聴いてみてね!
――「Rubato」の映像は今回の8th SingleのBlu-ray付生産限定盤に収録されますからね。ちなみに、Ayasaさんから見ても、直田さんのギターに成長を感じますか?
Ayasa それはもう。モニカの楽曲自体、初期の頃はバイオリンがイントロやアウトロのリードやソロを担うことが多かったのですが、そこからギターがリードを弾く曲がどんどん増えていったのは、姫ちゃん(直田)がライブでも弾いてくれるようになったからこそだと思っていて。それはギターだけでなくベースもそうで、姫ちゃんとおゆちゃん(西尾夕香)の頑張りのおかげで、楽曲の振れ幅も圧倒的に広がりましたし、私も毎回、ライブで一緒に演奏するたびに嬉しさを感じています。
――お二人は個人でもアーティスト活動を行っていますが、そのなかでMorfonicaでの経験はご自身にどんなものをもたらしていますか?Morfonicaの現場で感じることをお伺いしたいです。
直田 Morfonicaの楽曲は、とにかく難しい!(笑)。歌もそうですけど、演奏面でもけた違いに難しいことをよく痛感します。ギターひとつとってもここまで細かく再現性を求められることは、私も色んな作品のお仕事をしているなかで経験がないですし、「バンドリ!」は2次元と3次元の境界線をどこまで一体にできるかをめちゃくちゃ突き詰めるコンテンツだということを身に染みて感じていて。でも、だからこそギターのスキルはすごく向上しましたし、私自身として色んなステージに立つ際も全然動じなくなったので、今でもたくさんのことを勉強させてもらっている場所です。
Ayasa 私も右に同じく、楽曲がすごく難しいなと感じています。Elements Gardenの皆さまが作る楽曲だからこそ、ストリングスのラインがとても綺麗で、すごくかっこいいアレンジにしてくださっているのですが、私の場合、音源のレコーディングも担当させていただいているので、「これをライブでも弾くのか……」と思うことがよくあって(笑)。でも、色んな現場でバイオリンを弾かせていただいているなかで、Morfonicaの活動に戻った時に、こんなにもバイオリンのことを大事にしてくれるバンドは他にないと思うくらい、常にバイオリンありきで楽曲制作を進めてくださるし、バンドの中にバイオリンがいることの存在意義を追求してくださっているので、1人のバイオリン弾きとして本当にありがたい場所だと毎回思います。
――確かにバイオリンの音の入っていないMorfonicaは想像できないですからね。
直田 うん、無理ですね。アイデンティティがなくなっちゃう(笑)。
――その一方で お二人が担当するキャラクター、桐ヶ谷透子と八潮瑠唯も、作品のストーリー内では高校1年生から2年生になり、バンドメンバーとの関係値もより深くなっています。透子と瑠唯にとってのMorfonicaはどんな存在になっていると感じますか?
直田 これは透子ちゃん自身も言ってますけど、彼女が初めて出会った本気になれるものがMorfonicaであり、ギターなんですよね。そのうえで、これは私の勝手な想像ですけど、透子ちゃんは顔が広くて人気者だからこそ、ここまでぶつかり合いながら人と接してきたことはなかったんじゃないかと思っていて。Morfonicaに出会ったからこそ、人間関係の良さだけでなく悪さも知って、それでも壊したくないものがあること、メンバーと一緒にバンドをやりたいという気持ちを知った。きっと彼女の今後の未来にとても有意義のある経験になっているんじゃないかなと思います。瑠唯にはよく怒られてますし、ましろちゃんにもよく「透子ちゃんにはわからないよ」と言われていますけど(笑)、そんなぶつかり合いも学生時代だからこそできることだと思うんですよね。
――確かにそうかもしれません。
直田 透子ちゃんは他にも居場所がたくさんあった分、そういう衝突をのらりくらりかわしてきたけど、Morfonicaは例えケンカをしたとしても、結局この5人に戻らなくてはいけない。だから透子の人間性を形成するにあたって、とても重要な存在だと思うし、透子と瑠唯の水と油のような関係性も、なくてはならないものなんだと思います。透子は瑠唯に対しての思いがやけに熱くて、「瑠唯に認めてほしい」と思っているのは、きっと透子にそういうことを言う人が今までいなかったからなんだろうなって。まあ最近は瑠唯さんが寄ってきてくれてますけど、私としてはまだまだやりあってほしい。この2人はぶつかり合っている時が輝いていると思うので(笑)。
Ayasa 瑠唯も透子ちゃんとは別の意味で、色々なものに対して距離を取ってきた子と言いますか、クールで何でもできる子なので、周りから遠巻きに見られて、結構距離を取られることが多かったと思うんです。だからこそ、そういう見えない壁を壊して距離を詰めてきてくれたMorfonicaのメンバーは特別だと思うんですよね。感情を閉ざして現実的なものだけを見ていた瑠唯にとって、「この子たちとなら自分の感情を信じた先を見てもいいんじゃないか?」と思わせてくれたのが、メンバーたちだった。それまでは誰とも距離を取って1人で生きていたのが、今はメンバー以外の人たちとも話すようになったし、瑠唯としても、Morfonicaによって自分の人生がすごく開かれた感覚があるんじゃないかなって、すごく思います。みんな素敵な大人になってほしいですよね。
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