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2025.07.11

豊崎愛生にとっての青春――カバーコンサート“LAWSON presents 豊崎愛生カバーコンサート2025 AT living Ⅱ ~sing of youth~”をレポート!

豊崎愛生にとっての青春――カバーコンサート“LAWSON presents 豊崎愛生カバーコンサート2025 AT living Ⅱ ~sing of youth~”をレポート!

現在の豊崎が、出会いと別れを経て歌う「ただいま、おかえり」

第二部まで約10分の休憩の後、再開を告げるアナウンスが流れる。すると場内は再びうっすらと暗くなり、今度は雨音のようなSEが聴こえ始める。そしてステージ上の照明は、今度は青く光り始めた。黄昏時に始まったこのコンサート、第二部の開始は夜を告げるようであった。そんななか第一部と同じくバンドメンバー、そしてライブTシャツに身を包んだ豊崎がステージに登場し、「CHEEKY」の冒頭を歌い始める。その瞬間第一部までの雰囲気とは一変し、ここからは豊崎本来の世界観が広がっていく。これまでのロック的というか、バンドサウンドが直線的に耳に飛び込んでくるものとは異なり、豊崎のボーカルとフォーキーな風合いのバンドサウンドが合わさったドリーミーな音像がフロアを包み込むような感触だ。

その後のMCでも「ここからは誰がなんと言おうとオリジナル曲をやります」と第二部のコンセプトを説明し、「夜の部は夜の部だけのスペシャルなセットリストになっております」と語る。そしてこの日の会場であるヒューリックホール東京でのコンサートが決まった時に、「一番最初にこの歌をここでやりたい」と思った曲という、「タワーライト」を披露。パーカッシブなリズムにアコースティカルな音色が混ざり合うしっとりとした雰囲気の楽曲で、豊崎の吐息も混じった歌声が素晴らしかったのだが、先ほどの「CHEEKY」同様に音の聴こえ方が前方からだけではなく回り込んで耳に飛び込むような、実に立体的な音場が形成されていく。まるで音の空間に包み込まれ、そこに漂うようなうっとりとした時間が流れていく。続く「フリップフロップ」でもおもちゃ箱的な緻密な音と共に夢見心地な世界が広がっていく。

そんな芳醇で贅沢な空間を味わった後、次の曲に行く前に「春は別れと出会いの季節というんですけど、別れの比率な多かった春だったんですよ」と語り始める。20年も仕事をしていた人との別れ、そして2010年から15年続いたラジオ番組「豊崎愛生のおかえりらじお」の終了について触れた。「リスナーの皆さんとお喋りできたこの15年が本当に幸せで」と感謝の弁を述べて、同番組のEDテーマ「ただいま、おかえり」が鳴らされた。最終回を迎えるにあたって寂しさは感じながら「ずっと温かい気持ちが残っていて」と語っていた豊崎。それは「みんなと積み重ねてきた15年の言葉とか思いとかもらったものが絶対に消えないからだろうな」ということなのだが、それを受けてこの場で聴かれる「ただいま、おかえり」は、まさにそんな消えることのない温かいものを豊崎がストレートに伝えるような歌唱にしている、と感じさせた。これもまた、第一部とは別の意味での彼女にとっての“sing of youth”なのだろう。そしてそれはこの場にいるオーディエンスも同じで、最後には豊崎と同じメロディを観客が歌い、その思いを1つにするような感動的な光景が見られた。

歌い終えて「最高です……!ありがとうござます!」とさらに笑顔を見せた豊崎。そして最後には「最後の曲は大好きな皆さんの毎日が、笑顔で溢れる素敵な日々でありますように」と告げて、「love your life」を披露。この日生まれた、そして豊崎がこれまで作り続けてきた幸せな空間を表現するようなソフトロックが観客のクラップと共に鳴らされ、ハッピーな雰囲気のなかで“sing of youth”は幕を閉じたのだった。

豊崎愛生が声優になる前にあったロックミュージックが歌われた第一部、そして彼女が声優になってからの音楽たちが歌われた第二部という二部構成で行われた“sing of youth”。そのどちらもが彼女にとっての青春であり、どこか懐かしいノスタルジーを感じさせるものであった。ちなみにこの日の模様はライブ音源としてパッケージされ、後日リリースを予定しているとのこと。先日のスフィアでのライブも含めて、今年も様々な形で豊崎愛生の音楽が聴かれているし、声優としても色々な場所で彼女の声を聞くことができる。その先に何が待っているかはまだわからないけど、いずれにせよそれはとても幸せな、素敵な日々に違いないだろう。

LAWSON presents 豊崎愛生カバーコンサート2025 AT living Ⅱ ~sing of youth~
2025年6月29日(日)
<夜公演セットリスト>
1部(※カバー元アーティスト)
M1.トワイライト(GOING UNDER GROUND)
M2. Funny Bunny(the pillows)
M3. 若者のすべて(フジファブリック)
M4. 銀河鉄道の夜(GOING STEADY)
M5. スパイダー(スピッツ)
M6. コーヒーと恋愛(サニーデイサービス)
M7. カルアミルク(岡村靖幸)
M8. 愛し愛されて生きるのさ(小沢健二)

2部
M9.CHEEKY
M10.タワーライト
M11.フリップフロップ
M12.ただいま、おかえり
M13.love your life

バンドメンバー
Guiter:平井武士
Dr:杉野寿之
Key:籠島裕昌
Bass:平本陽一郎


関連リンク

豊崎愛生オフィシャルサイト
https://www.toyosakiaki.com/

スフィアポータルサイト
https://sphere.m-rayn.jp/

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