INTERVIEW
2025.07.11
「THE IDOLM@STER SideM 10th ANNIVERSARY P@SSION」シリーズと題し、10周年を彩る様々な楽曲をリリース中の「アイドルマスター SideM」(以下、「SideM」)。7月12日・13日にはKアリーナ横浜にて“THE IDOLM@STER SideM 10th ANNIVERSARY ST@GE ~P@SSION-ING!!!~”の開催も決定している彼らの楽曲を軸に、「SideM」楽曲を手掛けるクリエイター陣にメールインタビューを実施!「SideM」の音楽の魅力、そして「SideM」への想いを聞いた。
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■「SideM」が歩んできた10年の道のりを振り返って、「SideM」の「進化した」と感じる部分をお聞かせください。
この10年で「SideM」のすべてが進化していると思いますが、特にライブのクオリティが最も進化したなと感じています。
ライブ演出は10年間をかけて、よりユニットや1人1人に寄り添ったものへ洗練されました。そして、それはキャラクターコンテンツの枠を超え、プロデューサーの熱量が掛け合わさることで、「SideM」に関わるすべての人々が同じ方向を見て、輝かしい未来を共に作り上げてきたのではないかと思っています。
ライブに行くたびに感じるのですが、ステージ上のアイドルたちのパフォーマンス、プロデューサーの熱い声援、そしてそれを支えるスタッフの情熱すべてが1つになり、ここでしか得られない感動的な空間を生み出しているように思います。
■ここまで共に歩んできた「SideM」との思い出として最も印象的だった楽曲制作時のことを教えてください。
すべての曲に深い思い出がありますが、やはり一番印象的だったのはアニメOP主題歌の「Reason!!」でしょうか?この曲は、10年間「SideM」で作った曲の中で、おそらく最も試行錯誤させていただいた曲です。デモを何度も何度も作り直させていただき、なんとかメロディがまとまり、後日、作詞の松井洋平さんから初めて歌詞が届いた時に、あまりに衝撃的すぎて、その時が深夜だったにも関わらず、すぐにメロディのハマりを確認してまた感動したのを覚えています。作品に寄り添う言葉選びと世界観に作曲家として大変刺激を受けました。
そして何より、キャストの皆さんの歌声がオケに乗った瞬間、それまでの試行錯誤が報われるような、なんとも言えない安心感に包まれた感覚は言葉では言い表せません。あの瞬間の作って本当に良かったという達成感と喜びは、今の私の活動に間違いなく繋がっています。
■ライブでの忘れられないシーンをお聞かせください。
「SideM」のライブで忘れられないシーンは数多くあります。もし1つだけ挙げるとすれば、“THE IDOLM@STER SideM 7th STAGE ~GROW & GLOW~ SUNLIGHT SIGN@L”の横浜アリーナ公演)Day2で披露された「その場所へ行くために-KEEP ON FIGHTING- × RULE ~牙ヲ穿テヨ~ BATTLE MIX」に尽きます。こちらは、なんと大河タケルのソロ曲「その場所へ行くために-KEEP ON FIGHTING-」と牙崎 漣のソロ曲「RULE ~牙ヲ穿テヨ~」の2曲を組み合わせたこの日限りの特別ライブバージョンなのですが、嬉しいことにこのBATTLE MIXのアレンジを担当させていただきまして、当日ライブを観に行くのを本当に楽しみにしていました。実際に目の当たりにしたステージは期待を大きく上回るものでした。楽曲の持つ力強さを最大限に引き出す素晴らしい映像や照明の演出、そして何よりキャストの寺島惇太さんと小松昌平さんの魂のこもった熱バトルは、深く心に突き刺さりました。現地でその感動を体験できたことは、まさに感無量の一言です。
またいつかライブでやってくれないかな……。
■EFFYさんは全体曲である「Reason!!」「Beyond The Dream」「NEXT STAGE!」と作曲、編曲とされてきました。歌う人数が増えていくなか、楽曲はどのように進化したと感じますか?またライブでも愛されるこれらの曲は10年でどんな変化があったと感じますか?制作当時の思い出と合わせてお聞かせください。
その3曲の中ですと、「Beyond The Dream」は、特にライブで歌っていただいていて、よく現場でも拝見させていただいています。最初に“THE IDOLM@STER SideM 2nd STAGE ~ORIGIN@L STARS~”で同曲が初披露されるときは、まだ見ぬ未来への期待にドキドキするような、それもどこか緊張も混ざりながら、ステージを見ていたかと思います。しかし、あれから約8年たった今、同じ「Beyond The Dream」のパフォーマンスから見える景色や、そこから溢れる感情はまったく違うものになりました。今の私にとってですが、「Beyond The Dream」は、315プロダクション初の全体曲という意味合い以上に深い「安心感」というか「実家感」といいますか……そんな曲です。もちろん盛り上がれるアッパーナンバーなんですけどね。
この曲と共にアイドルたちがたくさんのステージを乗り越え、成長してきた軌跡は、曲の持つ意味合いをより深く、そして温かいものへと進化させてくれたのだと思います。
この曲の制作当時の思い出としては、完成した時になかなか納得がいかず、一度一定期間寝かせて、改めてメロディをブラッシュアップさせて、リリースさせていただいたことが、特に記憶に残っています。
■「SideM」の全体曲を制作する際に、意識しているメロディラインや使用する音色はありますか?あればそのセレクトのポイントをお聞かせください。
こんなにたくさん作らせてもらってるのにも関わらず、「こういうメロディが『SideM』っぽい」みたいなのは、具体的には実はあまりよくわかっていないのです(笑)。感覚的には「これが『SideM』だ!」と感じる瞬間はあるのですが……。
ただ、意識している点が1つあるとすれば、それは「日本語が乗りやすいメロディ」であることです。アクセントがはっきりとしたメロディラインは、日本語で伝えたい言葉がより素直にストレートに、そして感情豊かに、聴いている方へ届くと信じています。
音色に関しては、「毎回この音色を必ず使う」といった明確なルールは設けていません。しかし、やはり「『アイドルマスター』らしさ」というものが楽曲に宿るよう、意識して音を選んでいます。それは、「アイドルマスター」シリーズが長年培ってきた輝きや、見せたい景色を未来へと繋ぎ続けてきた道そのものだと感じています。
「伝統」と聞くとなんだか重く感じるかもしれませんが、私自身が考える楽曲制作の大切な指針の1つであることは間違いありません。
■EFFYさんといえば数多くのアーティストへの楽曲提供やプロデューサーとしても知られます。SideM」で培った手法がご自身の制作に“活きている“と感じるのはどんなことですか?
「SideM」で培った「手法」かどうかはわかりませんが、私がこの10年間で、「SideM」を肌で感じて心に刻まれたのは、「ライブを通して楽曲をみんなで育てていただく」という経験でした。楽曲は作って終わりではなく、プロデューサーの皆さんに愛され、様々なステージで歌われ、育まれていくことで初めて本当の完成を迎えるということを身をもって知ることができました。
まさか自分が作った曲がここまで長い期間、そしてこれだけ多くの方々に愛していただけるとは思っても見ませんでした。このかけがえのない感覚は、他のアーティストやコンテンツに提供する時も変わりません。
作って完成ではなく、「ライブでみんなで共に育てていく」という前提で曲を作るという意識へ大きく変わりました。楽曲がステージで輝き、聴く人の中で成長していく過程こそが、音楽の最も尊い瞬間であると考えています。
■そんなEFFYさんが作曲、編曲をされた「THE IDOLM@STER SideM 10th ANNIVERSARY P@SSION 17 SUPREME STARS !!!」。制作する際のオーダーはどんなものだったのでしょうか。
「SUPREME STARS !!!」の制作テーマは「原点回帰と同時に共存する新しさ、10年間の集大成、そして未来へ希望」でした。この壮大なテーマに加え、個人的には、10年間も「SideM」を支え、応援し続けてくださったプロデューサーの皆さんへの感謝の想いも、楽曲に込めたいと考えていました。
制作は、私が最初に提案させていただいた初稿の状態で、ほぼスムーズに進んでいきました。
特に印象深いのは、サビのメロディです。まったく異なる別案も試作したのですが、最終的には初稿の方向性を少し微調整した形が採用されました。
■「SUPREME STARS !!!」を作曲した際に最も意識したこと、大変だったこと、また「これぞ10thだ」とご自身が感じる会心の部分を教えてください。
最初に考えたのは、やはり10年間の集大成ということで、今までの全体曲で一番スケールが大きく感じられるような壮大な曲にしたいということでした。そして「SideM」が持つ温かいエネルギーで包み込まれるような懐かしさ、まだ先の未来を感じられるような光に満ちるような輝かしさを共存させようという部分を特に意識しました。
ただ、曲調はしっとりするのではなく、ライブ現場でプロデューサーの皆さんと一緒に盛り上がれるようなコールアンドレスポンスも随所に入れ、みんなで10周年のフィナーレを華々しくお祝いしたい、さらに、ゆくゆくはこの曲もライブの定番曲へしていきたいというのが理想としてありました。
なんといっても「SUPREME STARS !!!」の醍醐味は、2番からやはり今までの全体曲の要素が散りばめられているところではないでしょうか。こちらは長年応援してくださったプロデューサーの皆さんに10年間の歴史を思う存分感じていただけると思っています。
個人的に最も気に入っているのは、最後のサビ中でのセリフパートです。これまで共に歩んできた10年の感謝と、「SideM」はまだまだ未来へ歩んでいくという希望が凝縮されていますよね。
■「SUPREME STARS !!!」の歌詞は柿埜嘉奈子さんが担当されました。これまでの全体曲の世界観が散りばめられた歌詞を受け取った際の印象を教えてください。
柿埜さんの歌詞、10年間の温かい想いが本当に詰まってますよね。「SideM」とは何かというのをずっと問い続けてきたんですけど、この曲の歌詞にその答えが隠されていました。ぜひ、歌詞カードを見ながら聴いて、それを感じてもらえたら嬉しいです。
これまで数々の全体曲を手掛けてこられた柿埜さんにしか表現できない……涙なしでは語れない世界観です。ずっと「SideM」を応援してきてこんな気持ちになれて本当に良かったなと思いました。
柿埜さん、いつも素晴らしい、そして温かい歌詞を本当にありがとうございます。
■実際に49人の歌声が入ったものを聴いた感想をお聞かせください。
率直な感想で恐縮なのですが、なんといいますか……とても歌いやすそうだなと感じました(笑)。もちろん今までの全体曲が歌いにくいわけではないと思うのですが、聴いていてこれほど心地良いと思った全体曲は初めてかもしれません。まさにこれこそが10年間の集大成です。
さすがに10年も「SideM」に関わらせてもらって、今さら「こんな歌録れたんですね!すごい!」みたいな驚きは、良い意味でもうないですよ(笑)。
あとは、歌い分けがCDのリリース順だったのも、それぞれのユニットが繋げてきた物語や彼らが見せてくれた景色を彷彿とさせてくれて、この演出1つとっても、10年間の想いがひしひしと伝わってきました。
■315プロダクションのアイドルたちへ、メッセージをお願いします。
この10年間、本当に色んなことがあったけど、どんな時も315の景色を見せてくれてありがとう!これからもずっとずっとその先へこの輝かしい道のりを、歩んでいこうね!
■この記事を読んでいるプロデューサーの皆さんにメッセージをお願いします。
これまでずっとずっと一緒に歩んでくれたプロデューサーさんも今年から新しくプロデューサーになった方も、心からの応援を本当にありがとうございます。
この10年間で一言では語れないたくさんの物語がありました。しかし、それは決して終わりではなく、まだこれからも続いていく未来のための一歩です。
どうかこれからも変わらぬプロデュースのほど、よろしくお願いします。
皆さんでまだ見ぬ315な景色を一緒に作っていきましょう!
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