REPORT
2025.06.08
総勢13万人を超える参加者が集った2次元アイドルオーディションプロジェクト「VS AMBIVALENZ」。そのオーディションで“二者択一” の末に選ばれた7名によって結成され、2023年にデビューを果たしたボーイズアイドルグループ・XlamVが、 “XlamV 2nd LIVE -DUH-”を開催した。デビュー以来、アイドルとしてバラエティに富んだ仕事を経験し、進化・成長した彼らの“今”を見せるステージ。今回は全4公演あったうちのA公演をレポートする。
TEXT BY えびさわなち
PHOTOGRAPHY BY 塚越淳一
スクリーンに光が明滅し、XlamVの7人、SUBARU、ISSEI、JINTARO、NAGOMU、39YEAH↗、AUGURI、LIONの名前が浮かぶ。フロアは彼らの名を呼ぶ声が響き、色とりどりのペンライトが灯る。そして拍手が沸くと、ステージにXlamVの姿が。幕開けは「Groovy Night」だ。2023年6月に3rdデジタルシングルとしてリリースされ、アーバンなフロアミュージックのトラックの上で彼らの“始まり”を軽やかかつ高らかに歌い上げた1曲。ステージを所狭しと動きながら、時に触れ合い、時に笑みを交わし合う彼らの一挙手一投足にフロアから悲鳴にも似た歓声が上がる。7色の歌声が軽快に響けば、ペンライトが大きく揺れ、ライブを楽しみにしていた7人は歌いながら笑みをこぼしていた。
「XlariS!(※XlamVのファンネーム)、盛り上がる準備はできているかー?」とJINTAROが問いかけると、フロアから「イェー!」と熱のこもった返答が。「まずはみんな、一緒に声を上げていこう!」とSUBARUもステージの中央から投げかけ、ライブはLIONが歌い出しを担う「From Me」へ。序盤からAUGURI、SUBARUと歌声を繋ぎ響かせ、煌めきあるサウンドと鼓動を逸らせるようなビートがフロアを浸食すると、39YEAH↗とNAGOMU、ISSEIと歌い紡いでいく。JINTAROの快活で広がりある声も加わり7人のユニゾンの力強さをまざまざと見せつけ、会場は早くもクライマックス並みの盛り上がりを見せた。
息が上がるなか、MCを始める7人。「“XlamV 2nd LIVE -DUH-”へようこそ!」とSUBARUが笑みを浮かべる、口々に「楽しんでいるか」とXlariSに語り掛けるメンバーたち。自己紹介はISSEIから。AUGURI、39YEAH↗、NAGOMU、JINTARO、SUBARU、LIONと続いていく。各々のファンサに悲鳴にも似た歓声が上がるフロアに向け、「あなたに選ばれた、あなたのためのアイドル、XlamVです」の名乗りも響いた。ライブ会場となった砦アリーナこと豊洲PITで1年ぶりにXlariSに会えたことを互いに喜び合い、7人の仲の良さも相まって実にアットホームな空気に包まれた会場は、オーディエンスの笑顔でいっぱいに。ライブのタイトルである「DUH」は、XlamVと彼らのファンであるXlariSとの再会を当たり前のものにしてみせる、という決意の意味を込めたという。英語のスラングで“当たり前”や“わかりきっている”という意味を持つ「DUH」だが、この先の未来で“当たり前のように会いたい”という気持ちも入れているのだと言う。ここでメンバー1人ずつがコールをし、フロアからの「大好き」のレスポンスを受け取り、「大好き」という真っ直ぐな想いで会場を1つにしていった。
そしてライブは「Spark」へ。NAGOMUの囁くようなウィスパーボイスから始まるこの曲は、1人1人の吐息のようなボーカルで妖艶に紡ぎながら、哀愁をも滲ませるエモーショナルなナンバー。ダンスで魅せるパートもあり、それぞれのキャラクター性が出たソロパートと、花が開くような“煌めき”がスパークするなか、彼らはダンスでも視線を奪った。続いたのは、「This is my way」。透明感と華やかさのあるエレクトロサウンドをバックに軽やかに歌う7人に向け、オーディエンスは7色の光を揺らした。軽快なギターのリフと跳ねるベースとで紡がれる「アワソラ」はXlariSの中でも人気の高い1曲。花々が彼らと共に満開になっていくようなポップチューンで、AUGURIのかわいらしい歌声や幼馴染であるISSEIとLIONの絡む振付にフロアからは大きな歓声が。
曲が終わると、再度ファンサタイムに。笑顔で手を振るXlamVのメンバーたち。「盛り上がってくれてありがとな!」とJINTAROも笑顔を見せる。「XlariSの“好き”って気持ち、ペンライトのキラキラと一緒にギュンギュン届いているよ」とAUGURI。「リングライトも全部見えてるよ」とISSEI。「自分で飾りつけしたのか?」とLIONも客席を見渡す。「Tシャツも着てくれているよね」と39YEAH↗は声が弾む。「コーディネートもすごくかわいい。みんなお洒落だね!」というNAGOMUの言葉にはフロアから黄色い歓声が上がった。自分のグッズを見つけたとはしゃぐ面々。「ありがとう」と口々に告げれば、オーディエンスもステージの彼らへ手を振り応えた。ちなみに今回は自由にMCをやることにしたのだとか。前回は台本を覚えるので必死だったが、前回のライブから成長をしたからこそ自由度の高いMCができるようになった、と話すと、JINTAROの合図と共にステージ、フロアのみんなで一緒に水を飲むことに。そして、「これからのライブの中でXlariSとどんな“DUH”をしたいか」という話題に。「ライブの中の“DUH”なら音楽にまつわることがいいかな」とSUBARU。ここでダンスブレイクに注目してほしいという話になり、NAGOMUが「一生懸命練習したから、みんなの名前を呼んでほしい」と言うと、メンバーもXlariSも、そのかわいいリクエストに撃ち抜かれてしまう場面も!この後のダンスブレイクへの期待が高まるなか、ステージは「A.S.A.P」へ。軽快かつメロディックでエッジの効いたヒップッホップナンバーに乗せ、スクリーンにはグラフィック調の文字でリリックが刻まれていく。ユニゾンでのダンスでも魅せた1曲からダンスブレイクへ。XlariSのクラップから軽やかかつドラマあるNAGOMUのダンスからダイナミックに大きな動きで魅せたSUBARU、軽快かつ跳躍力あるJINTAROに続き、シンクロダンスで妖艶に魅せたAUGURI。39YEAH↗は西海岸的な軽やかながら畳みかけるビートでステップを踏み、その流れから、ビートの速度をグッと落としてISSEIはワッキングで魅せ、それらをすべて受け取ったLIONがラストにクランプダンスでパワフルにダンスブレイクを締め括る。それに続いたのは、ゴージャスながら哀愁のあるメロディックなナンバー「Invitation」。軽快なステップとリズミックな動きと共に7人は想いを込め歌い上げた。
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