Liella!の2年ぶりのフルアルバム『Aspire』が5月28日にリリースされる。TVアニメ『ラブライブ!スーパースター!!』3期のOP・ED主題歌「Let’s be ONE」「DAISUKI FULL POWER」と表題曲の「Aspire」、そしてメンバー11人のソロ曲を収録した全14曲。今回は、伊達さゆり(澁谷かのん役)、鈴原希実(桜小路きな子役)、結那(ウィーン・マルガレーテ役)、坂倉 花(鬼塚冬毬役)の4人に、表題曲とそれぞれのソロ曲について、たっぷりと語ってもらった。
INTERVIEW & TEXT BY 塚越淳一
――まず、作品とも縁のある場所、国立代々木競技場第一体育館で行われた“ラブライブ!スーパースター!! Liella! 6th LoveLive! Tour ~Let’s be ONE~”(以下、“6thライブツアー”)初日の感想をお願いします。
伊達さゆり 「ラブライブ!シリーズ」としても初の会場だったらしいんですけど、何よりかのんたちにとって縁のある場所なので、そこでスタートを切れたことは良かったですし、すごく嬉しかったです。ステージに立った時も「かのんとして(ステージに)立たなければ」と思うより、各々がそのままメンバーになっていたような気がしました。準備という意味では正直結構バタバタでリハも詰め詰めだっんです。立ち位置や振付だけでなく曲間の演出も、TVアニメ3期のストーリーに沿った動きをもっと細かく表現できるように、みんなで話をしたりもして。どうなるんだろうと思いましたが、キャストのみんなの集中力がすごすぎて(笑)、当日を乗り越えることができたんですよね。
坂倉 花 みんなめっちゃ集中してました。
結那 (集中力が)満ち溢れていたよね(笑)。「変わっちゃう、わ~」って焦ることもなく、みんな逆に「もっと集中しなきゃ!」って同じ方向を向いていたからすごく楽しかったです。
伊達 とても良い経験になりました。
――「縁のある場所での開催だからこそ、初日に絶対に良いものにしたい!」という思いがそうさせたのかもしれないですね。
伊達 ライブツアーのスタートというだけでなく、かのんたちをより近くに感じたんですよね。今振り返ってみると、ここでなかったらできなかったかもしれないなって思います。今回の場合は、ライブ全体を通してのストーリーを見た時に「美しいよね!」っていう完成形に持っていきたいという目標があったんです。
――坂倉さんは、“6thライブツアー”はどうでしたか?
坂倉 縁ある土地でライブをすることができたのが本当に嬉しくて!しかもTVアニメ3期を背負ったライブでステージに立てたことも嬉しかったです。その後も“6thライブツアー”で色んなところに行き、それぞれの場所の良さ、皆さんのノリ方や雰囲気の違いを感じてきたんですけど、やっぱり代々木は特別で空気が違っていました。ツアー1回目だったということもあって良いプレッシャーを感じつつステージに立つことができたなと思います。
結那 私、代々木公園の野外ステージを通って行ったんです。そこはマルガレーテちゃんがTVアニメ3期の第1話で歌っていた場所で心がぐわ~~ってなりましたし、Liella!と直接対決をしたなぁとか、かのんちゃんと話したなぁとか、色んなことがフラッシュバックしたうえでライブをすることができました。きっと参加してくださった皆さんの中にも、そうやって思い出の場所を巡ってくれた方は多かったと思うんですよね。だからこそ、TVアニメ3期への思い入れみたいなものが、私たちだけでなく参加してくださったみんなも強くて、忘れられない2日間になりました。
鈴原希実 やっぱりここは、私たちにとってもLiella!にとっても大切な場所で、みんなが普段過ごしている場所に一番近いステージなんですよね。しかも初日だったので、ステージに立てた時は本当に感動して幸せでした。
――まだツアーは終わっていないのですが、その前にLiella!の3rdアルバム『Aspire』が5月28日に発売になるということで、楽曲について伺いたいと思います。まず表題曲「Aspire」は、かなり攻めた、かっこいい曲でした。
坂倉 曲を受け取った時、多分全員がびっくりしました(笑)。
伊達 文字で「びっくりしました」だけでは伝わらないくらい、めちゃめちゃびっくりしたんですよ(笑)。
坂倉 誰も予想していなかったテイストだったし、かなり新しいことに挑戦していくんだなという印象でした。
鈴原 出だしの“限界なんかないや”のインパクトが強過ぎて「これをみんなで歌うんだ!」という衝撃がありました。
結那 そこが私、全然言えなくて(笑)。“げんかんなんかないや”って毎回歌っちゃうんですよ……。かっこ良く歌いたいのに、かっこつければつけるほど言えなくて(笑)。歌詞で好きなのは、“そんなんじゃないでしょ 上を目指せ”というところで、言い方が良いんですよね。すでにある程度上にいるところから、さらに上にいこうと言っている表現の仕方が好きなんです。Liella!だったら、どこまでもいけちゃうんだろうなっていう楽曲だと思います。
坂倉 言葉遣いはマルガレーテちゃんっぽいよね(笑)。
鈴原 確かに!
坂倉 私、歌詞だと、“成長すんだ もっと We aspire”“ひとりじゃもう飛べやしないや”で韻を踏んでいるところが好きで、かっこいいなぁと思いながら歌っていました。
――結構強気な姿勢ですよね。
伊達 2ndアルバム(『Second Sparkle』)の表題曲「Second Sparkle」がかっこいい寄りの楽曲だったから、別の方向の楽曲と思っていたら、それよりさらに煽り成分多めな曲が届いたので、これはすごい!と思いました(笑)。でもストーリー的にLiella!はラブライブ!(「ラブライブ!シリーズ」で描かれるスクールアイドルの大会)2連覇しているから王者感があるんです。だからこの曲は今の彼女たちだからこそ歌えるのかなって、レコーディングをしていて思いました。
――曲的には難しかったですか?
坂倉 すごく難しかったです!滑舌も、リズムも縦ラインが難しかったり、ラップがあったり……。あとは英語が多いんですよ!
鈴原 わかるー!(笑)。英語がガッツリ入っている曲って、これまであまりなかったんです。でも、(若菜)四季を担当してる大熊和奏が「英語の発音は得意だ」と普段から言っているので、和奏の英語の発音を聴いてから歌いました。自分で豪語しているだけであって上手でした(笑)。
坂倉 私は(唐 可可を担当する)Liyuuちゃんと話す機会が多かったんですけど、「可可でかっこ良く歌うのが難しい」と話していたんです。「最初の“限界なんかないや”からできない!」と言っていたんですけど、レコーディング後は「可可で歌えた!」と自信を持って言っていたので、そういうところも聴いてほしいです。でも確かに、かわいい系のメンバーだとこういう曲を歌うのは意外と難しいのかもしれないですね。
鈴原 私もりーちゃん(Liyuu)から、「きな子はどう歌う?」って聞かれました。きな子と可可はこういう曲調は難しいよねっていう話もしていたんです。
坂倉 でも、鬼塚夏美ちゃんやきな子ちゃんは、ユニットの5yncri5e!で、かっこいいを習得しているところもあるから。
――そう考えると可可は誰よりも“かわいい”感じが多いかもしれないですね。逆にマルガレーテには得意な分野かもしれません。
結那 マルガレーテはずっとツンツンなので、こういう曲は逆にやりやすくて。ぶっきらぼうな感じでも彼女らしいので、滑舌以外は楽しくレコーディングしました。ラップパートは初めてだったので最初は難しかったんですけど、回数を重ねるごとに楽しくなっていった感じです。
伊達 私はレコーディングの順番が最後のほうで、ランダムにみんなが歌ったものを繋げたものを聴いてから歌ったんですけど、バランスはすごく考えました。可可ちゃんやきな子ちゃんのようにかっこいいに振っている子もいれば、小悪魔っぽい感じで歌っている子もいたので、かのんはどうしようかなって。かのんってどちらに寄ることもできるんですよね。ユニットのCatChu!ではかっこいい面を見せているし、キャピッとしている時もあるので。だからみんなの歌声を聴いて、どちらにも寄りすぎないようにテイクを重ねながら調整していきました。
――ダンスも激しそうですね。
鈴原 確かに!踊りそう。
結那 だって、サビの前とかね!
坂倉 ほぼ歌詞がないところがあったよね(笑)。
鈴原 歌詞がないと、絶対踊るな!って思ってドキドキしちゃう(笑)。
坂倉 でもこの曲調なら踊らないと!っていう感じなので、頑張ります!
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