――ソロ曲について聴いていきたいと思いますが、澁谷かのんの「Over Over」は、背中を押してくれる歌声が良いなぁと思いました。
伊達 かのんのソロ楽曲だと、明るい楽曲を求めてくださる方が本当に多いなと感じています。彼女の過去を見てきて、やっぱり笑顔で歌ってくれていると私も幸せなので嬉しかったです。歌詞を見てみると『ラブライブ!スーパースター!!』初期のことを少し言っていたり、TVアニメで描かれていた風景、人、猫も出てきているんですよね。何よりうるっときたのは、サビの“青い空に背中押されて また一歩 踏み出すんだ”という歌詞で……。ここって、これまでのソロ曲とストーリーが繋がっていると思ったんです。1stアルバム(『What a Wonderful Dream!!』)で「青空を待ってる」を歌って、2ndアルバムの「Free Flight」ではそこに向かうまでの道が描かれていて、今回の「Over Over」では青い空のその上を描いている。いったいどこまで行っちゃうんだろうみたいな感じがするんですけど、それが描かれているのが美しいなと思いました。
――全部が繋がっていたんですね。
伊達 あと、彼女は後ろに向いていた過去も、全部武器にしていく子なんですが、2番で“本気になるから泣くんだよ”とちょっとした後ろ向きな一文が出てくるんです。でも、それも1行だけで収めているのが、彼女っぽいなと思いました。
結那 さく(坂倉)とも話していたんですけど、すごくラブライブ!感が満載の曲なんですよ。最初から心が晴れやかになるというか。私、かのんちゃんの歌い方や声がすごく好きだから、それが曲に乗っかることによって、もっと気分が晴れて、キラキラしてくるんです。楽曲と声がすごくマッチしている素敵な楽曲だと思いました。これだから、かのんについていきたくなるんですよね。
――鬼塚冬毬の「ワイルドカード」は、ジャジーな楽曲で、姉の夏美の姿も思い浮かべられる歌詞でした。
坂倉 冬毬のソロ曲は初めてで、私も待ちに待っていたので本当に嬉しかったです!冬毬ってクールなところもあれば、照れてかわいらしい部分やおちゃめな部分もあるから、どんな曲がくるのか読めなかったのですが、届いた曲を聴いたらすごくて!「これが一発目のソロ曲なのか!」と圧倒されました(笑)。みんなからも「冬毬の曲が一番攻めてるよ」と言ってもらえて「やっぱりか!」となりました(笑)。
――この歌詞を、どういう気持ちで歌おうと思ったのですか?
坂倉 この曲って、手のひらの上で夏美ちゃんをコロコロ転がしているようなイメージがあるじゃないですか(笑)。それに歌詞の対象が全部夏美ちゃんなのかなと思えて、困ってワタワタしている夏美ちゃんを、余裕の微笑みで見ている感じを出したいなぁと思っていました。でも冬毬は夏美ちゃんのことが大好きなので、その気持ちを込めながら、強気に歌いました(笑)。
――冬毬のほうが妹なんですけどね……。
結那 確かに(笑)。私は聴いた時は、すごく難しい曲だけど歌いこなしているし、余裕さも感じたんですよね。ライブで披露したらきっと空気が変わるんだろうなと思ったし、さくなら冬毬のミステリアスな感じもライブで表現してくれそうだなと思いました。
坂倉 嬉しいけど、ハードル上げてくるじゃん(笑)。
結那 冬毬の良さが全部入っている曲だからさっ(笑)。
坂倉 あと、“Changing the game!! Changing the game!! Changing the game!!”と3回繰り返すところは同じ歌い方をする方法もあったんですけど、自分なりに考えて、1回目は普通に歌う、2回目はちょっと引いて裏声を使って歌う、3回目は声を張って歌うようにしているんです。それで、ちょっとコロコロ転がしている、遊んでいる感じを出したかくて。
結那 改めて聴いてきます!(笑)。
鈴原 私もこの曲、めっちゃ好きで。聴いた後、すぐに(坂倉に)連絡しました。初めてのソロ曲を余裕で歌いこなしているように聴こえたから、本当にすごいな!と。私もライブのパフォーマスが楽しみです(笑)。
――ウィーン・マルガレーテの「ルカ」は、バンドサウンドでかっこいい曲でした。
結那 どういうパターンでくるんだろうと思っていたんです。これまでのソロ曲である「Butterfly Wing」「エーデルシュタイン」の感じなのか。もしくはTVアニメ3期の第8話では、マル(マルガレーテ)はバリバリのロックテイストの曲を作ってきていたから、そういう曲をやるのかな?とか(笑)。そしたらこの曲が届いて。
――ロックテイストではありましたね。
結那 最近ライブをする中で感じるのは、マルってやると決めたからには一生懸命やる性格で、何事も全力でやるんですよね。でもこの曲を聴いた時、やっぱりマルガレーテは青い炎が似合う子なんだなと思ったんです。歌詞的には「歌いたい!」という想いが一番に来ていて、本当に歌が大好きなんだなと思うんですけど、軽やかで優雅な感じがマルガレーテの根底にあるんだなと感じました。だから感情を100%出すのではなく、優雅でかっこいい、絶妙なラインを狙いたいなと思って歌いました。
坂倉 すごくロックだけど、その中にエレガントさがあるのが他の人にはできないマルガレーテちゃんらしさだと思いました。あと最後のほうにある、“動機はだいたいシンプル 大切と 大好きで”という歌詞が好きで、あれだけ勝ちにこだわる子だったのが、気持ちやフィーリングを大切にしているんですよね。そこは、Liella!やかのんちゃんに影響されたところもあるのかなと思いました。
結那 そうだね。この曲も最初は、“歌いたいの!”って自分主体なんですけど、一番最後は、“私たちの光降り注ぐ歌 贈りたいの!”で終わっているから、それも素晴らしいんです!
伊達 素晴らしいっ!泣いちゃう。
結那 この1曲の中でも成長を表現できているのが、すごく良いんですよね。
――伊達さんは、この曲を聴いていかがでしたか?
伊達 私信かな?と思うところがあって。かのんとマルちゃん(マルガレーテ)の過去って、ちょっと似ているなと思う瞬間が何回かあったんです。だからかのんもそれを感じ取って、マルちゃんに声を掛け続けていたと思うんですけど、そのうえで歌詞を見ていくと“もう一度あの場所で”って出てくるんです。これって、TVアニメ1期の11話で、かのんが体育館で歌った回のサブタイトルなんですよね(サブタイトルの正式表記は「もう一度、あの場所で」)。かのんもマルちゃんも歌が大好きなんですけど、マルちゃんらしいと思ったのは、“もう一度あの場所で”の後“歌いたいの!”に繋がるところなんです。それが彼女の熱の高さ、心の中にある歌に対する想いの強さで、かのんの想いの強さとベクトルが少し違うんですけど。マルちゃんが歌に対してのことをこうやって歌っているのが、かのんを担当する私としても嬉しいなと思いました。これは、私の勝手な解釈ではあるんですけど。
――ソロ曲の最後は、桜小路きな子の「てくてく日和」で終わります。ケルティックなところもありつつ、きな子が歩いている感じが見えるかわいい曲でした。
鈴原 出だしの“歩いていこう”から「好きー!」ってなるくらい、一瞬で心を掴まれた曲なんです。これが成長したきな子ちゃんの楽曲なんだなと思って大切に歌おうと思ったんですけど、歌詞を見たら、最初のきな子のソロ曲「ビギナーズRock!!」の要素がチラホラあって。“あんパンこっそり齧って”“お天気バッチリ!よーし、さあ行こう”“どこまでも並んで一緒に パパパーン♪”とか。ここは、北海道で育ったきな子ちゃんらしい、かわいくてほがらかな感じでもあるんですけど、TVアニメ3期では、きな子は生徒会長になっていることを踏まえると、しっかりした感じで歌ったほうが良いのかなとも考えたんです。でも、何度もこの曲を聴いているうちに、きな子ちゃんのかわいらしい部分はきな子ちゃんらしさでもあるから「それはずっとあっても素敵なんじゃないかな」「歌い方を意識して変えるのは違うのかな」と思い、きな子ちゃんらしさ全開で歌いました。
結那 かわいかったー!この曲、好き!
坂倉 私も大好き!
結那 のん(鈴原)がステージで、手足を大きく振って歌っているのが想像できる(笑)。
鈴原 嬉しい~。今回のみんなのソロ曲ってかっこいい曲が多いんですよ。だからきな子の曲が流れると、ふふってなっちゃう(笑)。でも、かわいいところが全面に出ているなかで、壮大さと成長したところもちゃんと描かれているんですよね。最後の“歩いていこう 右手に夢 左手にみんな 抱きしめていたい”という歌詞もすごく好きで「なんて素敵な子なんだろう!」と、よしよししたくなっちゃいました(笑)。私なら重すぎてコケちゃうかもしれないけど、きな子ちゃんは、それを抱えながら笑顔で歩ける強さがあるんですよね!
伊達 のんちゃんは、歌い方を変えずにきな子全開で歌ったという話をしていたけど、私は初めて聴いた時、きな子が大人っぽくなったように聴こえたんです。でも、そこは意識していなかったと聞いて、気付かない間に2年生のきな子になっていたのかなと思いました。「ビギナーズRock!!」の時より大人になっているように感じたし、歌声を聴いてみてすごく素敵だと思いました。
鈴原 嬉しい!TVアニメ3期をしっかり見てからレコーディングはしていて、きな子ちゃんの姿はしっかり頭にこびりついていたので、それもしっかり出ていたんだと思います。
伊達 存在がすごく大きく感じました!
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