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2025.05.10

“憑依系シンガー”佐々木李子が自らの軌跡を胸に新たな“物語の続き”へと進む――約2年ぶりとなるワンマンライブ“I’m RICO.”を振り返る

“憑依系シンガー”佐々木李子が自らの軌跡を胸に新たな“物語の続き”へと進む――約2年ぶりとなるワンマンライブ“I’m RICO.”を振り返る

フィナーレのその先へ!どこまでも高みを目指す“物語の続き”

ライブの折り返し地点、彼女はMCで本公演に合わせて自分専用のイヤモニを初めて作ったことを報告。カラーリングは右耳を白、左耳を黒にして自身の二面性を表現したという。そして彼女が「みんな“クロリコ”が足りてないんじゃないですか?」と呼び掛けると、フロアからは血気盛んな声が上がる。さらに「闇の“りこち”(=佐々木李子のニックネーム)、楽しんでくれますか!」「一緒にダークな世界に堕ちていきましょう」と煽り、心の奥に渦巻く感情を解き放つようなミディアムロック「Freedom」で会場の空気を一変させると、間髪入れずにアッパーな「PROVE」へ。お立ち台に上がった佐々木はコブシを掲げながらひと際アグレッシブにパフォーマンスし、観客もクラップや合いの手を入れたり、ペンライトを振って熱狂の中に飛び込む。シンガロングパートでは佐々木がフロアにマイクを向けると「Wow Wow」という大合唱が巻き起こり、会場の気持ちが一つになっていく。

さらに「みんな、まだまだ盛り上がれるよね?」と呼び掛けると、ライブの定番となっているタオル曲「Fly High」へ。佐々木も自らグッズタオルを手にし、サビで「回せ!」と扇動すると、会場中がタオルをぶん回す壮観な景色に。バンドの演奏も会場の空気を震わせるほどパワフルで、その振動もまた心を熱くさせてくれる。そこから立て続けに女子プロレス共闘組織・Women’s Pro-Wrestling Assembleの応援ソング「Under the Flag」に雪崩れ込み、どんな苦境にも負けることなく前進する不屈の精神を吠えるように歌い届ける。かつてロック曲限定のワンマンライブ“Rock!Only Live ~BREAK!!~”を開催したことのある彼女だが、やはり“ロックなりこち”は一味違う。

アガるロックナンバーの連発で会場のボルテージが最高潮に達したところで、ライブは早くもラストナンバーに。佐々木が「最後の曲、聴いてください、「Finale」と楽曲名を告げると、会場からは歓喜の声が上がる。「Finale」と言えば、彼女の1stアルバム『瞼の裏に映るもの』に収録されている古くからのファンには馴染みのナンバーで、初めて自ら作詞した楽曲でもある(毛蟹との共作名義)。その歌詞に込められているのは、どんな結末が待ち受けていようが自分の信じる道を歩み続けることを誓う、未来への希望の想い。改めて“I’m RICO.”と自己紹介し、自らの軌跡を胸に新たな“物語の続き”へと進む本公演の本編フィナーレを飾るのにぴったりの選曲だ。彼女の夢に対する本気の気持ちは、きっと本楽曲を作詞した当時も、今も変わらないのだろう。むしろ変わっていないからこそ、佐々木李子は今もステージに立ち、その歌声で多くの人々をトリコにしている。夢に向かって一歩ずつ前進している。終盤の“その先の物語を”というフレーズで未来を掴むように手をギュッと握りしめる仕草が胸を熱くさせるなか、ラストは晴れやかに歌い上げてジャンプで締め括った。

アンコール代わりの“りこち”コールを受けてステージに舞い戻ってきた佐々木とバンドメンバーは、ライブで歌うことをイメージして制作したという最新シングルのカップリング曲「Daydreamin’」を披露。グッズTシャツに着替えた佐々木は、パンキッシュな演奏を楽しそうに乗りこなしながら、ステージを左右に行き交ってエネルギッシュにパフォーマンスし、フロアも盛大なコールで応える。間奏ではバンドメンバーの紹介とソロ回しも挿んで、ライブハウスならではの一体感を作り上げてデイドリーミングな時間を演出した。

ここで佐々木からトリコのみんなに2つの初解禁情報を直接お知らせ。1つめは7月に放送開始のTVアニメ『異世界黙示録マイノグーラ ~破滅の文明で始める世界征服~』のOP主題歌を担当することが決まったこと。楽曲タイトルは「Majestic Catastrophe」で、彼女曰く“闇のりこち”側の曲になっているという。「闇で病みつきになっちゃうよ!」と嬉しそうに語っていたので、続報を楽しみに待とう。そして12月27日(土)に神奈川・KT Zepp Yokohamaにてワンマンライブを開催することが決定。彼女のワンマンとしては過去最大規模の会場となる。自身も「大きな挑戦」と語っていたが、「もっともっと広くて、すごい景色を一緒に見たい」という彼女の夢に繋がる次のステップとして、最高のステージを見せてくれることは間違いないだろう。

そんな未来の話もワクワクするが、この日のライブはまだフィナーレを迎えていない。佐々木が「もう1回!」と告げるとフロアから自然と「もう1回」とコールが湧き起こり、アンコール2曲目の「Play the world」(TVアニメ『痛いのは嫌なので防御力に極振りしたいと思います。』EDテーマ)が幕を開ける。サビ頭の“もう一回”という印象的なフレーズ、その後の“明日へ”をファンが追っかけで歌う流れが、会場の一体感と高揚感を高めていく。そして最後は佐々木が作詞・作曲したハッピーバイブス全開な友愛の歌「NaNaNa FRIENDS」。ミラーボールが回転してディスコなグルーヴをさら盛り立てるなか、佐々木は太陽のように眩しくソウルフルな歌を会場に降り注がせる。サビでは誰もが手を振りながら“NaNaNa…”と大合唱し、最後はピースフルな空間を作り上げて終演となった。

本公演を観て改めて感じたのは、とにかく今の佐々木李子は絶好調ということ。アニメ音楽のファンであればご存知の通り、彼女はこれまで数多くの作品に歌手/声優として携わってきており、それらの作品を通して歌唱力も表現力もピカイチの実力であることは知っていたが、それを踏まえたうえでさらに勢いを感じさせる何か、上昇気流に乗っている人だけが持ち得る無敵のパワーのようなものが、ライブ中に何度も感じられた。このまま彼女はどんな高みまで上り詰めていくのか。その“物語の続き”をどこまでも追いかけたくなるライブだった。

<セットリスト>
01. Windshifter
02. Good Night
03. 5:55
04. 酩酊 Special Ver.
05. Palette Days
06. 君と僕の星
07. フタリノセカイ
08. ココロデリシャス Piano Ver.
09. Freedom
10. PROVE
11. Fly High
12. Under the Flag
13. Finale
Encore
14. Daydreamin’
15. Play the world
16. NaNaNa FRIENDS


●「リスパレ!」とは
アニメ音楽メディアである「リスアニ!」と、大阪のラジオ局・FM802で、カラフルな音楽との出会いを描く番組「802 Palette」がタッグを組んだ新・音楽メディア。
アニメ・ゲームカルチャー・ネットミュージック、そしてその枠を越えた様々なアーティストの魅力を発信します。

関連リンク

佐々木李子 公式サイト
https://sasakirico.com/

佐々木李子 公式X
https://x.com/sasakirico

佐々木李子 公式YouTube
https://www.youtube.com/channel/UC5oqO52W1mdO8-7AJuIs5Uw

リスアニ! × 802 Palette「リスパレ!」
公式サイト
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公式X
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