リスアニ!WEB – アニメ・アニメ音楽のポータルサイト

REPORT

2025.02.26

ここから始まる伝説!咲季・美鈴・星南がみんなのバトンを繋いだ“学園アイドルマスター DEBUT LIVE 初 TOUR -初陣公演-”渋谷公演 夜の部レポート

ここから始まる伝説!咲季・美鈴・星南がみんなのバトンを繋いだ“学園アイドルマスター DEBUT LIVE 初 TOUR -初陣公演-”渋谷公演 夜の部レポート

公演に向けた努力が、さらなる魅力や新たな一面を生む

披露した楽曲に関するトークを挟み、今度は陽高が「Choo Choo Choo」で、歌詞にある「私は世界一クール」をステージ上で体現する。この楽曲はまだゲームでの実装や楽曲配信はされておらず、PVでワンコーラス分が公開されているのみだったので、この“初陣公演”でフルバージョンが初披露となった。

K-Popや洋楽テイストを感じさせるスタイリッシュな楽曲を、魅力的なダンスとともに歌いこなすのは、陽高の潜在能力の高さと成長があればこそ。ダンス経験がなかったのが信じられないほどフリーでのダンスパートも見事で、それもプロデューサーがいるからだと話していたが、その裏にある努力は想像に難くない。客席に向けて矢を放つ振り付けも印象的で、撃ち抜かれたプロデューサーたちの反応を見て陽高はさらにノリノリに。クールさはもちろんのこと、そうやってプロデューサーたちとの一体感を堪能する陽高の嬉しそうな表情もライブの楽しさを表していた。

続いて長月が披露した「EGO」は、咲季らしさは咲季らしさでも、“咲季らしい可愛さ”が全開。強気で自信満々なところはそのままに、髪に這わせた手や口元にあてる指先といったちょっとしたしぐさもかわいく決め、クラブと化した会場でプロデューサーたちをリードしていく。

しかも、ツアー最初の公演である“初声公演”で初披露したときに比べて、表現力やパフォーマンスレベルは格段にアップ。名古屋クラブクアトロ公演のMCで明かした、ダンスの先生から「あおちゃん(長月の愛称)はクラブに行ったこと絶対にないな」と言われたエピソードを思えば、クラブのノリで腕を挙げて煽る姿も様になっていたのは大きな成長だろう。

2人とは対照的な雰囲気で会場を包みこんだのは、春咲による「たいせつなもの」。お昼寝への愛を歌ったこの曲は、まさに陽だまりでお昼寝するような暖かさと柔らかさに溢れる1曲。ゆったりと歌う優しい表情やマイナスイオンたっぷりの歌声がみんなの心を癒やしていく。

「ポカポカ」「こつこつ」といったオノマトペや、サビでの鈴を振る動き、“優しく頭を撫でてあげたい”の歌詞に合わせて、配信用のカメラに向かってなでなでするところなど、聴きどころや見どころも満載だ。ただ、春咲はダンスが得意ゆえにレッスンで「ダンスのクセが強い」と言われてしまい、美鈴らしさを出すために「マスコットキャラみたいに」とのアドバイスを受けたのだとか。そんな彼女の努力が、美鈴の魅力の詰まったステージを作り上げていた。

曲後には、そういった楽曲の話に加えて、衣装や髪型もアピール。ロングヘアをボブに見えるようにアレンジした春咲や、ピンクのエクステを入れた陽高、髪を結んでハートの形にしてもらった長月など、見た目も各アイドルらしさを再現。春咲がつけていた髪飾りは、衣装さんがオリジナルで作ってくれたもので、アーカイブで観直す際はそういったところも注目してもらいたい。

そして、ライブはあっという間に後半に突入。「これも私の一部です」と春咲が披露したのは、“初陣公演”で初披露された新曲「ヨルニテ」。かわいい歌声の中にある怖さや不敵な雰囲気を、歌やダンス、ちょっとした仕草で表現していく春咲。間奏には激しいダンスパートもあり、春咲のダンスの実力に美鈴としての表現が加わって、今回の公演で初披露とは思えないパフォーマンスでみんなを魅了した。

ちなみに、この日の昼の部などでは陽高がこちらも“初陣公演”で初披露となった新曲「Our Chant」を歌い上げ、彼女のポテンシャルを遺憾なく発揮した圧巻のステージを見せてくれた。

続けて、今度は3人がステージに揃い「ミラクルナナウ(゚∀゚)!」を披露。楽しさいっぱいの楽曲はプロデューサーたちのコールも完璧で、それを聴いた3人は嬉しそうに笑顔を浮かべる。ただ楽しいだけでなく歌い方や動きにはアイドルの個性があり、春咲は泳ぎをする振り付けのところで「クラゲからのクリオネ」をやったと曲後のMCで笑っていた。

本編最後の曲へ行く際には「次で最後の曲です」との言葉に、会場から「今来たばっかり〜」の声があがる。それに対して、「大嘘つきども」と切り返した陽高。“初心公演”を観た人ならわかると思うが、伊藤舞音(倉本千奈役)が「嘘つきー!」と返していたことからの流れであり、こういったところもツアーならではの繋がりがあって楽しいポイントだ。

そんな本編最後は、今回の“初陣公演”に向けて制作された「ENDLESS DANCE」。アニメのオープニングを思わせるかっこいい楽曲を、気合い全開で歌う。“揺らせ揺らせダンスホール”の歌詞そのままにダンスホールとなった会場で、腕を何度も突き上げて、プロデューサーたちと一緒に最高の盛り上がりとなった。

全23公演を走りきり、彼女たちの伝説が始まる!

アンコールを求める声に応え、イントロにのせて再度ステージに飛び出してきた3人は、バレンタインのシーズンイベント曲「ハッピーミルフィーユ」を披露。楽しく賑やかに、恋する乙女のかわいさとバレンタインのドタバタ感をステージで展開してみんなをとろけさせると、「……甘いものって……好き?」といったセリフに大歓声が沸き起こる。間奏での「待って!」と手を掴む恋のワンシーンも、青春の1ページのようでキュンとするものだった。

曲後には、改めてひとりずつ挨拶。なによりもみんなへの感謝でいっぱいの3人は、最後までバトンを繋ぐことができてホッとした気持ちや、次のライブを含めた今後への意気込みをそれぞれの言葉で語る。そして、松田の想いを知っているからこそ中途半端な気持ちでは立てなかったと言及した長月が、「“DEBUT LIVE 初 TOUR”全23公演、ほんとにほんとにありがとうございました!『学園アイドルマスター』を末永くよろしくお願いします!」とみんなの想いを込めて力強く口に。

その気持ちをのせて、“初陣公演”そして“初 TOUR”すべてを締めくくるラストの曲は、もちろん「初」。各ステージで2回ずつ披露してきて、全23公演、全員で歌い繋いできた46回目の「初」。感無量な表情も浮かべつつ、それ以上にこの瞬間が楽しくて仕方ない、笑顔の溢れるステージとなった。

歌い終わり、春咲の音頭でいつもの「プロデューサーさん、これからもアイマスですよ!」「アイマス!」の声。会場の上手から下手までプロデューサーたち全員の顔を見て手を振る3人が、配信のプロデューサーに挨拶する際に佑芽を意識したおにぎりポーズをしていたのも、“4人”で頑張ってきたと改めて感じられる瞬間だった。

名古屋クラブクアトロ公演や渋谷の昼の部では、アンコールで「ハッピーミルフィーユ」ではなく、クリスマスのシーズンイベント曲「White Night! White Wish!」を披露したのだが、間奏で長月はおにぎりを握る仕草をしていて、最高にお姉ちゃんな姿をみせてくれた。

“初 TOUR”は彼女たちにとって「学マス」での初めてのライブであると同時に、ステージを重ねることによる成長や、そこから感じた大きな可能性、今後への期待感がいっぱい詰まったもの――

“これから始まるの!私達の伝説”

「初」の歌詞にあるこのフレーズが、まさにツアーを象徴しているだろう。彼女たちの伝説の序章といえるツアーは、こうして最高の形で締め括られた。

なお、“初陣公演”渋谷クラブクアトロ公演のアーカイブは2025年3月3日まで視聴可能。加えて、リバイバル配信として“初声公演”“初心公演”“初恋公演”の一部の公演も3月3日まで再度アーカイブ視聴可能だ。彼女たちの伝説の始まりを何度でも目に焼き付けてもらいたい。


“学園アイドルマスター DEBUT LIVE 初 TOUR -初陣公演-”
2025年2月16日(日)渋谷クラブクアトロ公演 夜の部

<セットリスト>
M1. 初 / 長月あおい(花海咲季役)、春咲 暖(秦谷美鈴役)、陽高真白(十王星南役)
M2. Campus mode!! / 長月あおい(花海咲季役)、春咲 暖(秦谷美鈴役)、陽高真白(十王星南役)
M3. ツキノカメ / 春咲 暖(秦谷美鈴役)
M4. 小さな野望 / 陽高真白(十王星南役)
M5. Fighting My Way / 長月あおい(花海咲季役)
M6. Choo Choo Choo / 陽高真白(十王星南役)
M7. EGO / 長月あおい(花海咲季役)
M8. たいせつなもの / 春咲 暖(秦谷美鈴役)
M9. ヨルニテ / 春咲 暖(秦谷美鈴役)
M10. ミラクルナナウ(゚∀゚)! / 長月あおい(花海咲季役)、春咲 暖(秦谷美鈴役)、陽高真白(十王星南役)
M11. ENDLESS DANCE / 長月あおい(花海咲季役)、春咲 暖(秦谷美鈴役)、陽高真白(十王星南役)
EN1. ハッピーミルフィーユ / 長月あおい(花海咲季役)、春咲 暖(秦谷美鈴役)、陽高真白(十王星南役)
EN2. 初 / 長月あおい(花海咲季役)、春咲 暖(秦谷美鈴役)、陽高真白(十王星南役)

関連リンク

「学園アイドルマスター」公式サイト
https://gakuen.idolmaster-official.jp/

【公式】アイドルマスター ポータル
https://idolmaster-official.jp/

SHARE

RANKING
ランキング

もっと見る

PAGE TOP