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INTERVIEW

2024.12.10

『ひだまりスケッチ』が繋いだ縁が新たな化学反応を生み出す!marble×蒼樹うめコラボアルバム『らぶらぼとりっぷ。』発売記念対談が実現!

『ひだまりスケッチ』が繋いだ縁が新たな化学反応を生み出す!marble×蒼樹うめコラボアルバム『らぶらぼとりっぷ。』発売記念対談が実現!

『ひだまりスケッチ』の著者や、『魔法少女まどか☆マギカ』のキャラクターデザインで知られるマンガ家・蒼樹うめが、盟友でもあるデュオ・marbleとのコラボアルバム『らぶらぼとりっぷ。』をリリースする。これは蒼樹が本格稼働を予定している自身のYouTubeチャンネル『aokiume CH.』のBGMを、marbleに依頼したことから始まったコラボアルバムで、本チャンネルで使用されるテーマソングやBGMに加え、蒼樹自身がボーカルとして参加した楽曲も収録される。TVアニメ『ひだまりスケッチ』のEDテーマ「芽生えドライブ」を手がけたことから始まった2組による “らぼ”について、レコーディング直後の蒼樹と、marbleのボーカル・micco、ギター・菊池達也に話を聞いた。

INTERVIEW & TEXT BY 澄川龍一

女子会からふわっと始まった『らぶらぼとりっぷ。』というコラボ

――本日はコラボ作とコラボライブを開催する蒼樹うめ先生とmarbleのお二人の対談ということで、うめ先生とmarbleといえば、アニメ『ひだまりスケッチ』(以下、『ひだまり』)の原作者とEDテーマ担当という関係性で、実に長い付き合いとなりますね。

菊池達也 そうね、最初のアニメが2007年だから。

蒼樹うめ 2007年……!震えますね(笑)。

――そんな長い付き合いの2組が今回コラボEPをリリースするとのことで、まずこのコラボに至った経緯を教えていただけますか。

micco たしかあれは2年前くらいですよね。

蒼樹 夏だったと思う。

micco 夏にうめてんてー(蒼樹うめ)と、(新谷)良子ちゃんと一緒にランチをしたんですよ。

蒼樹 女子会ですね(笑)。

micco そこでてんてーが「marbleってBGMみたいので作ってもらうことできるんですか?」ってふわっと聞いてきて。「えっ、何?」みたいなところから始まり、「全然私たちやりますよ!」って。達也はその場にはいなかったですけど(笑)。

菊池 そうなんですよ(笑)。

micco 「じゃあ私も歌うけど、てんてーも歌わない?」みたいな感じで「やろうよ」ってなって、そこから温めて温めて、ようやくです!

菊池 marbleが活動休止から再始動してちょっと経ったくらいだったかな。

――その時のうめ先生のオーダーは、ご自身のYouTubeチャンネルのBGM依頼だったんですか?

蒼樹 はい、実は自分のチャンネルはもう2年以上前からやっているんですけど、アーカイブが1個も残ってないという(笑)。

――たしかに「aokiume CH.」は2021年10月に登録されていますが、動画としては何も残っていないですね。

蒼樹 「引き潮の時にだけちょっと顔を出す岩のようなチャンネル」って自分でも言ってるんですけど(笑)、本当に存在感のない、偶然その時来た人がリアルタイムで観ることができて、また消えていく……みたいなチャンネルで。ただ、ずっとそういう状態だったものをもう少し動かしたいなという気持ちはありまして。それで動かすにあたって、今はフリーのBGMを使わせていただいていたんですけど、「そういえば知っている人に音楽を作れる人がいるな……」と思って、miccoさんに相談させてもらったんです。

micco とはいえ、作るのは達也なんですけどね(笑)。

菊池 そうなんですよ。なのにもう話が進んでいて(笑)。

micco それで、私が「なんなら歌います!」って言って(笑)。

蒼樹 結果、どんどん話が大きくなって(笑)。

――そこから発展して、うめ先生も歌うことになっていったわけですか。

蒼樹 あれはいつ言われたんでしたっけ?確かランチのあとにLINEか何かで「てんてーもぜひ!」みたいな感じだった気がします。

菊池 そうそう。たしかBGMを作るんだったらテーマソングみたいのも作りましょうよみたいな話になって。marbleとしてももちろん1曲作るけど、「なんならウメス(蒼樹うめ)も歌わない?」ってね。

――『ひだまり』から始まった関係が現在まで続いているからこそ実現したコラボですが、今回はこの2組の関係性を改めて振り返っていただこうかなと。最初にお会いした時のことは覚えていますか?

蒼樹 場所は確か乃木坂だった……!

micco そうそう、乃木坂で行われた『ひだまり』のイベント(2007年開催“ひだまつり”)でしたね。

――そこで初めましての挨拶があったわけですね。うめ先生は『ひだまりスケッチ』で早い段階から“うめ先生”としてキャラクターソングを発表しています。原作者が歌う機会はゼロではないにせよ、なかなかないと思うのですが、どういった経緯でオファーを受けたのでしょうか。

蒼樹 そうですね……当時はなんでも受けていたというか、断った記憶がないんですよ(笑)。「アニメで声を当てませんか?」というのもそうですけど、やれることはなんでもやりたいと思っていましたし、色んなことを体験できるのってありがたいことだとは常々思っていて。声の出演も歌をうたうことも、普通に生きているとなかなか体験できることじゃないので、興味心が勝ちました(笑)。「プロの人のレコーディング現場ってどんなのだろう?」という感じでワクワクして。

micco 私も子供の時に合唱をやっていたんですけど、うめてんてーも学生自体、合唱部だったんですよね。

蒼樹 そう、高校の時に合唱部だったんです。

micco だから今日のレコーディングもすごく上手で、あっという間に終わりました。

菊池 なんなら時間を持て余すぐらい(笑)。

――合唱部というバックグラウンドがあるうめ先生ですが、marbleのお二人から見たうめ先生のボーカルの魅力はなんだと思いますか?

micco まず、声がいい!その時点でもう勝ちです。加えて音程も素晴らしくいいから、実はアーティストなんじゃないかなっていう感じです。本当にマンガ家なのかな?って(笑)。

菊池 ポテンシャルが高いんだよね。

――確かにうめ先生本来のイラストやキャラクターから逸脱しない声といいますか。

micco そうなんです!私も頑張らないと!ってなりますね。

菊池 あとは飲み込みが早い。

蒼樹 いやいや……(笑)。

――一方でうめ先生から見たmarbleの音楽の魅力はどこだと思われますか?

蒼樹 やっぱり「芽生えドライブ」の時から変わっていない、「これがmarbleさん」という空気感ですよね。『ひだまり』のアニメが始まった時に、よく「エンディングを聴いたあとすごく良く眠れる」っていう感想もたくさんいただいていましたけど、本当に心地良くて。それが今でもずっとmarbleさんとしてあってくださるのはとても嬉しいですし、やっぱりmarbleさんの楽曲、miccoさんの歌は、何度聴いてもうっとりさせられるんです。

――やはりご自身が手掛けた作品がアニメ化され、そのエンディングに流れる「芽生えドライブ」には、やはり特別な結びつきを感じると言いますか。それだけに以降のシリーズもエンディングは必ずmarbleが担当していますし。

蒼樹 そうですね。もしまたアニメ化されることがあった時にはやっぱりエンディングはお二人にお願いしたいなと原作者的には思っています。

菊池 あとは大人の皆さんが(笑)。

蒼樹 視聴者の皆さんも多分同じ気持ちでいてくださっているんだろうなというのは、私の目線から見ても自信を持って言えます。

次のページ:“普通にmarbleの音楽の中にいてくれる”ような蒼樹うめのボーカル

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