――ここからは新作『どうしたってカーニバル!』のお話を聞いていきます。まずはリード曲「サンバロハッピ~!」ですが、その名の通りサンバ調の楽曲で、ハロハピとしては新しいジャンルへの挑戦になりますね。
伊藤 「なんで今までやっていなかったんだろう?」と思うくらい相性抜群で、“サンバ×ハロハピ=最強”という感じです!歌詞も“サンバろ~!”とか“オ・ラちゃっちゃ ラちゃっちゃ”とか、正直何を言っているのかよくわからないですけど(笑)、でも歌っていて楽しくなるし、「これがハロハピだよ!」という楽曲になっていて、作詞してくださった織田あすかさんは本当に天才だと思いました。
――この“何を言っているのかわからないけど、とにかく勢いのある感じ”というのは、ハロハピ楽曲の伝統ですよね。
伊藤 やっぱりハロハピは何でもありなんですよね。何をやってもいいし、表現したいことを自由に楽曲に乗せて届ける。「みんなに届け~!」っていう感じなんだと思います。
――歌うにあたって意識したことはありますか?
伊藤 サンバのリズム感に合わせていかないと、かっこ悪く聴こえてしまうので、リズム感や跳ね感を意識して、1つ1つの音にちゃんとハメていくことを心がけて歌いました。
――それこそ伊藤さんはご自身のアーティスト活動で「空色ミサンガ」というサンバのリズムの楽曲を歌っていましたよね。
伊藤 たしかに!「サンバはこういう風に歌いたい」というイメージがあったので、その経験も活きているかもしれないです。すごく楽しく歌わせていただきました。
――その他にも直近の「ガルパ」のイベントに紐づいた4曲が収録されていますが、イベントのストーリーも踏まえて印象に残っている楽曲を挙げるとすれば?
伊藤 今回はシャーリー(シャルロット・ルイーズ・三園)が関わってきてからの楽曲が中心になるのですが、そのなかでも「むすんでわらって」はセンチメンタルなメロディで、明るいだけではない、優しさや寄り添おうとする気持ちが感じられる楽曲で、今までのハロハピにない新鮮さを感じました。きっとシャーリーに出会っていなかったら生まれなかった楽曲だと思います。
――この楽曲に紐づくイベント「もうひとつの世界を笑顔に」では、こころの幼馴染のシャーリーが、なぜこころに復讐心を抱いているのかが判明するストーリーでした。
伊藤 私もシナリオを読んで「そりゃそうだよなあ」と思ってしまいました(笑)。シャーリーはこころのようになって世界を笑顔にしたかったけど、やっぱりこころは特別で、常人であればこころのような生き方は難しいんだろうなと思って。こころにしても、最終的には自分のことを認めてくれる子たちが仲間になりはしたけど、それまでは周りから“変な子”と言われ続けていたわけで。その意味ではシャーリーと同じような境遇にいたはずですけど、こころはそれをまったく気にしない子なんですよね。シャーリーもちゃんと理由があってこその行動だったことがわかって腑に落ちました。
――シャーリーはこころに憧れていたからこそ、その反動で反発する気持ちが強まってしまったんでしょうね。
伊藤 信じていたのに、こころは何も助けてくれなくて。でも、こころも別に助けなかったわけではなくて、ただそのままでいいと思っていただけのことなんですよね。その当時のこころはまだ大人になりきっていなかったので、すれ違ってしまって。「誰も悪くないじゃん!」と思いながらシナリオを読んでいました。今後、こころとシャーリーがどうなっていくのか、ぜひ見届けてほしいと思います。
――そのストーリーを踏まえて、この「むすんでわらって」を聴くと、よりグッとくる内容になっていますよね。
伊藤 すれ違いを経験して、それでもいつかは仲良くなれるはずという希望も込めて作った楽曲になっていて。エモみのあるフレーズがたくさんあるのですが、特に2番のCメロの“振り向かなくてもいいの それぞれのタイミングで息を吐くんだ”のところは懐が深いなと思いました。他にも“あきらめたくない おそろいの夢を”のところはストーリーを読んでいると「うんうん」となるポイントですし、こころはこんな楽曲も歌えるようになったんだなって思いました。
――とはいえこころとして歌唱するとなると、センチメンタルな歌い方は似合わないわけで。そのバランス感はどのように考えて歌ったのでしょうか。
伊藤 歌詞の内容は色んなことを考えて書いたことが伝わってきますけど、それでもこころ自身は常に前を向いているので、例えば声質を暗くするようなことはまったくしないで、むしろ、マインドとしてはいつもと同じように“届ける”という気持ち、「そんなシャーリーも笑顔にしたい!」という気持ちで歌いましたね。シャーリーの笑顔も絶対に欲しいっていう。
――誰かを笑顔にするために、というのはブレないところなんですね。そして晴れやかなブラス入りポップ「キミを れっつ・はぶ・ふぁん♪」は、シャーリーの初登場したイベント「ハロー、シャルロット!」の楽曲です。
伊藤 この曲をはまだシャーリーと出会いたての頃という感じで、ハロハピ的にもワクワク感の強い楽曲だと思います。手を引いてくれている感じがハロハピらしくて、すごくいいなあと思っていて。それこそ「バンドリ!」を知らない方が聴いても元気をもらえる、すごく背中を押される楽曲だと思います。私としてはこれも泣ける曲で、大人に刺さる気がしますね(笑)。
――「キミがいなくちゃっ!」(2018年)などもそうですが、ハロハピの楽曲は“キミ”に向けて歌いかけてくれるものが多い印象です。
伊藤 たしかに「キミの好きなようにすればいいんだよ!」とか「キミがいるからだよ」と届けてくれる曲が多いですよね。この曲もその系譜にある曲で、私もすごく勇気づけられます。
――ご自身もハロハピの楽曲を聴いて元気づけられることが多いとお話しされていましたが、伊藤さんがよく聴いているハロハピの楽曲を教えてもらえますか?
伊藤 色々あるのですが「ハピネスっ!ハピィーマジカルっ♪」(2017年)や「にこ×にこ=ハイパースマイルパワー!」(2020年)は、元気になりたいときによく聴きますね。「ハイファイブ∞あどべんちゃっ」(2019年)も好きです。ハロハピはどんなに落ち込んでいてもそんなことお構いなしで気分を上げてくれる楽曲が多いので、そういう楽曲を聴くことが多いです。
――やっぱり気持ちをグッと引き上げてくれる楽曲が多いですよね。
伊藤 そうなんですよ。今回のミニAlbumの5曲も全部そういう楽曲だと思います。聴いていると「何を悩んでいたんだっけ?まあいっか!」みたいな気持ちになれる曲ばかりで(笑)。そういった意味では大人にこそ聴いてほしいですし、日頃疲れている社会人の皆さんにも届けたいです。
――「サンバロハッピ~!」も頭を空っぽにして楽しめますからね。
伊藤 きっとサウナと一緒で整うと思います(笑)。
――ミニAlbumの5曲目「らいふ・いず・みゅーじかるっ♪♪♪」は、シャーリーがハロハピの出演ステージを邪魔しようとするイベントストーリー「歌声響け!ハッピーラッキーミュージカル!」に紐づく楽曲です。
伊藤 この曲は歌っていて楽しかったですね。みんなの声を重ねている感じがミュージカルっぽいなあと思いました。シナリオの内容にも合わせて“ピンチをチャンスに変える”というのがテーマになっていて、ハロハピの強さや無敵感を感じます。「私たちハロハピです! ドン!」っていう(笑)。
――シナリオ内でも、ハロハピはどんなハプニングが起こっても動じないですからね。その絆があるからこそのこの曲なんだろうなと。
伊藤 薫さんのソロパートがすごく良くて。薫さん楽曲は割とコンスタントに登場するんですけど、どの楽曲も壮大で、歌声やセリフも含めて「薫です!」というパートがあるんですよね。この楽曲でも全力で薫さんを浴びてほしいです。
――もう1曲の「ボクらの夏’s☆ショーたいむっ!!」は、ハピハピ島でのバカンスと不思議な体験を描いたイベント「こころのハピハピ・サマートレジャー!!」の楽曲です。
伊藤 ハロハピと夏も親和性が高くて、この曲も好き勝手やっていますね。夏を迎えるにあたって絶対にゲットして欲しい楽曲です(笑)。速いしリズミカルで。畳みかけるようなところもあれば、聴かせるところもあって、レコーディングは大変だった記憶があります。きっと「ガルパ」をプレイしている人も同じことを感じていると思うのですが、まずサビが長い(笑)。しかもずっとテンションが高いので、上げっぱなしのまま歌いきるのが大変でした。
――この曲の歌詞も「サンバロハッピ~!」と同様、頭を空っぽにして楽しめる感じですよね。
伊藤 はい、深いことは何も言っていないと思います(笑)。とにかく“楽しい”ということしか伝わってこなくて、これぞハロハピっていう感じがします。「夏!ノリノリ!イエーイ!」みたいな(笑)。この曲の歌詞も天才的で、“夏のていばんっ!ミミ~ンミンソング♪”とか、セミの声をこういう表現にするんだと思って、どのタイミングで思いつくのか教えて欲しい!“ワーレーワーレーハーハーローハーピでござい夏っ!”もそうですし、もしかしたら苦労して作られているかもしれないですけど、きっと楽しく作ってくださっていることを感じられて嬉しいです。
――伊藤さんも歌うときは大変さを感じさせてはいけないですよね。
伊藤 そうですね。ずっとニコニコして楽しそうに、こころがぴょんぴょんしながら歌っているのを想像できるように歌っています。
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