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2023.11.09

内田真礼、ツアーファイナルで溢れる想い――そのセトリに秘められたものとは?“UCHIDA MAAYA Live Tour 2023 Happy Research! -HIKARI-”レポート

内田真礼、ツアーファイナルで溢れる想い――そのセトリに秘められたものとは?“UCHIDA MAAYA Live Tour 2023 Happy Research! -HIKARI-”レポート

内田真礼が、2021年10月にリリースした3rdアルバム『HIKARI』を引っ提げた全国ツアー“UCHIDA MAAYA Live Tour 2023 Happy Research! -HIKARI-”を完走!歌えなくなるほど想いが溢れた場面もあったツアーファイナルはどんな公演だったのか、セットリストに込められた想いとは――?コロナ禍でのライブ中止を乗り越え、大成功させた今回のツアーを改めて振り返る。

TEXT BY 金子光晴

暗かった時代に差し込む『HIKARI』

9月3日のZepp DiverCity(TOKYO)からスタートし、札幌、仙台、名古屋、大阪、福岡と全国を巡って、10月15日のKT Zepp Yokohamaでファイナルを迎えた今回のツアー。それはアルバム『HIKARI』を完結させるための旅でもあった。今回の記事ではファイナル公演の模様を、考察も交えながらレポートしていきたいと思う。

まず、スモークの中から登場した内田真礼は「Change the world」を歌う。これはアルバム『HIKARI』の1曲目に収録された曲だった。この数年の暗かった時代にやっと明るい光を見出したかのような演出が印象的で、“明けない夜などない”という歌声が響く。

そして、続く「Never ending symphony」で大きな歓声が沸く。「youthful beautiful」では「横浜行くぞー!」と煽りを入れ、会場のボルテージは急上昇する。ポニーテールの髪を揺らしながら歌う元気いっぱいな姿にファンも大喜びだ。

最初のMCでは「今日はなんとツアー最終日!」という彼女に、ツアーの終焉を惜しむファンが手で×印を作ると「出たな×星人たち!」と笑顔を見せた。ここまでのツアーでは『HIKARI』のアルバムの曲を集めてきたが、今回のファイナルですべてが揃うとのことで、「『HIKARI』にはコロナ禍において、たくさんのしんどかったこと、つらかったこと、忘れられない思いが詰まっています。皆さんには今日、『HIKARI』のアルバムと一緒にこのツアーを完成させていってくれたらなと思います」と今回のツアーのコンセプトを語った。

4曲目「波乗りキャリーオン」で会場にウェーブを巻き起こすと、続いて「Smiling Spiral」では4人のダンサーが登場。「ダンサーが入ると真礼さんのライブっぽい」ということでファイナル公演に登場することとなったそうだ。観客も振りコピや「斜めウェーブ」で一体感を高める。今年になってやっと解禁されたコールもすごい勢いで、ツアーを通して磨きかけられてきたことが伺えた。「take you take me BANDWAGON」ではギターの山本陽介、ベースの黒須克彦も前に出て、まさに全員野球でクライマックスのような盛り上がりとなった。

内田がツアーで獲得した「特技」

MCの後、7曲目「c.o.s.m.o.s」からはバラードが続く。衣装を替えて再登場した彼女は、拡声器を手に「ラウドヘイラー」を熱唱。「ストロボメモリー」、「セツナ Ring a Bell」とエモーショナルな歌声を響かせた。その後のMCでは、「今日は爆発的なセトリになっています!」と宣言。福岡公演のあと、モツ鍋を食べながらバンドのメンバーと話し合った結果、生まれたセトリなのだという。ツアーの中でより良いライブにしていこうという姿勢や、バンドメンバーとの結束の固さが伺えるエピソードだと言える。

ここでMAAYA BANDの紹介が行われた。Guitar:山本陽介、Bass/Band Master:黒須克彦、Keyboards:今井 隼、Drums:村田一弘、Manipulator/ Percussion:大串友紀という豪華な布陣だ。

13曲目「Applause」ではダンサーも登場し、ステージの端から端まで移動して観客にアピール。一旦、舞台袖にはけると、キュートなスタイルで再登場。「YA-YA-YAN Happy Climax!」は「ギミー!レボリューション2021」というテーマで作られた曲だったという。その曲から本家の「ギミー!レボリューション」へ繋ぐ美しい流れ。内田真礼の代表曲の1つである「ギミー!レボリューション」はもはや伝統芸のような約束された盛り上がりで、「レスキュー!」のコールもバッチリだった。

「もう後半戦。今、私たちは終わりへの道を歩いているんだよ(笑)」と言うと、会場からは「えー!」という声。「終わりがあるということは、次があるということで。私はこのツアーですごく思ったことがあって、みんなと繋がれている間は絶対大丈夫だなって」「この時間が本当に大好きなので、これからも大事な約束がたくさんできるように頑張っていきたいなと思います」と、今後の活躍を誓った。

そして、16曲目に大事な曲「ノーシナリオ」を歌う――。

次ページ:「ノーシナリオ」で溢れた想い

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