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INTERVIEW

2023.04.28

今だからこそ実現した構成と“Roseliaらしさ”――相羽あいな、工藤晴香、櫻川めぐが語る「THRONE OF ROSE」とライブへの想い

今だからこそ実現した構成と“Roseliaらしさ”――相羽あいな、工藤晴香、櫻川めぐが語る「THRONE OF ROSE」とライブへの想い

Roseliaにとって13枚目となるシングルは、M.1にこれまで積み上げてきたRoseliaの足跡を再認識させるような書き下ろし曲「THRONE OF ROSE」を擁立し、スマートフォン向けゲーム「バンドリ! ガールズバンドパーティ!」で先行配信された「Dear Gleam」と「一逢のFull Glory」をM.2、M.3に収録、という構成となっている。Roseliaにとって何をもたらす3曲なのか、相羽あいな(湊友希那役)、工藤晴香(氷川紗夜役)、櫻川めぐ(宇田川あこ役)の発言から明らかになる。

INTERVIEW & TEXT BY 清水耕司
PHOTOGRAPHY BY 三橋優美子

13枚目のシングルだから聴かせられるRoselia

――13thシングルに収録された3曲についてどのような印象を抱いているか、教えていただけますか?

相羽あいな まず「THRONE OF ROSE」は、メンバーによるコーラスからの歌インを最初に聴いたとき、「美しい」と思いましたね。強いけど麗しさが入っていて「重い」曲だとも感じました。Roselia感もありますよね。

櫻川めぐ じゃあさ!あいあい(=相羽)が好きなイントロのコーラス、あそこはメンバーが1人ずつ重ねているんだけど、その順番を当ててみて!私はあのイントロに一番重きを置いて、レコーディングの最後に録ったから。

相羽 (改めて音源を聴きながら)私の予想は……、燐子、紗夜、リサ、あこ!

櫻川 おぉっ!正解は……、インタビューを読んだ皆さんも考えてみてください! 私からは以上です!

相羽 え?それだけ(笑)。

櫻川 結構(発言の)尺とったから(笑)。

――(笑)。工藤さんはいかがですか?

工藤晴香 コーラスに関しては厚みもですけど、コーラスで終わるというところがRoseliaとしては新鮮でした。あとはやっぱり、練習資料をいただいたときにどうしても楽器に耳がいくんですけど、「FIRE BIRD」「ROZEN HORIZON」に通じるビートも感じて、ライブでの自分もイメージしながら毎回聴いていました。

櫻川 ギターソロ、超かっこよかったよね。キーボードソロに受け渡す感じとか。ライブでやるのがすごい楽しみ。

工藤 そう、楽しみ。

相羽 昔だったら絶対できなかった楽曲だよね。

相羽あいな

相羽あいな

櫻川 その意味でも、「FIRE BIRD」「ROZEN HORIZON」「THRONE OF ROSE」という3曲の流れは、ファンの方にRoseliaの歴史を感じとってもらえると思います。どうやって演奏しようね。

相羽工藤 ね。

相羽 でも、コーラスの“We’re always with the music”は皆さんも歌うことができると思うし。

工藤 すごいことになりそうじゃない?

相羽 声出しライブでやれたら、ね。ライブでやるかどうかはまだわからないですけど、いつかはやりたいのでたくさん聴いておいてほしいですね。「Dear Gleam」は前回のライブ(“BanG Dream! 11th☆LIVE DAY2 : Roselia×Morfonica「星空の夜想曲」”)で初披露したんですけど、この楽曲もRoseliaらしさがすごくあります。今に全てを懸ける覚悟がある、ということを歌詞で歌っているところが特に。それは、(湊)友希那がよくメンバーにかけている言葉でもあるので。ピアノとボーカルから始まるところは結構難しかったんですけど、進化したRoseliaを見せられるという意味でも「THRONE OF ROSE」と「Dear Gleam」は共通点のある楽曲だと思いますね。

工藤晴香

工藤晴香

工藤 この曲も間違いなくデビュー1年目にはこない。

相羽 こないね。

櫻川 絶対にこない。なので、13枚目のシングルというところも感じてもらえると思います!いや、シンコペーションとかよくできるようになったよね、私たち。

工藤 ブレイクからの復帰とか。最初の合わせから演奏の完成度が高いよね。

相羽 うん、高い。

櫻川 初めて合わせる日までは個人で練習してくるんですけど、バンドを始めた頃は絶望的な合わせとかあって。「これ、やばくない?」って言いながら笑いしか出てこない、みたいなこともありました。でも、ここ数年はそんなこともなく、最初に合わせたときから「良い曲!」みたいな感動を覚えますね。

相羽 個々の技術も上がっているんでしょうけど、個人的には音の聴き方が変わってきたんだと思います。6年も経ったことで。

櫻川 バンド結成6年目に入りましたからね。

櫻川めぐ

櫻川めぐ

――先日のライブ(“BanG Dream! 11th☆LIVE DAY2 : Roselia×Morfonica「星空の夜想曲」”)で得た発見はありましたか?

櫻川 楽しかった!

工藤 たしかに。楽しかったね。ラストで披露した「Dear Gleam」は結構かっこいいテイストの曲なので凛々しい感じで演奏したほうがいいかな、とも思ったんだけど、みんな笑顔だったね。

相羽 ライブのラストソングというのもあったと思うんですけど、最初はゆったりと始まりながらも最後まで走りきる感じが楽しいんだと思います。

工藤 「THRONE OF ROSE」とは違ったアップテンポ曲で、晴れやかな感じだよね。

櫻川 かっこいいのに未来を感じる曲で、ライブ本編の最後にふさわしい感じが楽しかったです。ライブで育っていく曲になれば、と思いました。また演奏したいですね。

工藤 ね。また演奏したいね。

相羽 一方、「一逢のFull Glory」は今までのRoseliaにはなかった曲ですね。

工藤 「一逢のFull Glory」はそうだよね。あ。「一期一会の歌」って呼んでます、私たち。

相羽 その、「一期一会の歌」というフレーズは初めて聴いたときから、頭から離れなかったです。

工藤 すごくキャッチーなサビだよね。(口ずさみながら)“咲き誇れ 一期一会の歌”♪。

相羽 「これまで」と「これから」、その両方を歌った曲なので、新年度の4月にもふさわしいと思います。春らしいし。

櫻川 わかる!

工藤 “Blooming”って歌っているしね。最近はかっこいい曲が続いていたから新鮮ですね。

相羽 前回の「Swear ~Night & Day~」もミドルテンポで、かっこいいRoseliaとは違う雰囲気の楽曲だったんですけど、「一逢のFull Glory」はこれまでの楽曲でいうと「陽だまりロードナイト」のような、温かい系の曲ですね。

工藤 素敵だよね。この曲も早くライブでやりたい。

櫻川 ゲーム「バンドリ! ガールズバンドパーティ!」(以下、「ガルパ」)でも、私が演じる宇田川あこちゃん以外、4人のメンバーは高校を卒業して……。

工藤 卒業しちゃったよね。

櫻川 それは「ガルパ」の中でも大きな出来事なので、ファンの皆さんにとっても印象に残る「2023年春」だと思うんですよね。そんななかでこの曲がイベントストーリーで発表されたことは、アニバーサリー的な意味があると感じています。本当に門出のような曲なので、ライブで演奏したら新しいものが見えそうな気もしています。私、ラスサビのストリングスが濃くなるところに向かっていく流れが本当に大好きで、先々週くらいはこの曲を無限ループしてた。移動中もずっと聴いてたし。

工藤 今の季節に。

相羽 ぴったり。私はこの2番のAメロが大好きですね。

櫻川 “すべき”。

相羽 “ではなく”。

相羽櫻川 “したいこと”。

相羽 “綺麗でなくたっていいの”というところ。周りからはどう思われても大事なものをしっかりと胸の奥で抱き締める、という意味が体にすっと染みて、感動できました。そこもRoseliaらしいですね。

櫻川 歌詞を読むと、Roseliaとしての歩みが相馬灯のように浮かんでくるよ。キャラクターとしてのRoseliaも、自分たちの歩みもどちらも感じ取れるよね。

相羽 ゲームの中で聴いたファンの方々が、Roseliaもこういう曲を歌うのか、という反応をしていたんです。特に、友希那が初めて「ありがとう」の気持ちをファンの方にライブで伝えた楽曲でもあるので。「愛しき存在」という単語もありますし、みんなに捧げている歌だと感じますね。だから、実際にライブで披露することでメンバーそれぞれに、知らなかった感情が生まれるんじゃないかとも思います。今まではメンバーのことを思って歌詞を書いてきた友希那が、ファンのことを書いた楽曲、という意味で新しいですね。

櫻川 なんだか、本当に友希那さんが話しているみたいに聞こえた。

工藤 友希那さん、そういう理由で書いたんですね。

櫻川 勉強になります、友希那さん。しみじみとドラムを演奏しますわ。

相羽 実際、作詞してくださる方々が湊 友希那であり、時に(白金)燐子になったり(氷川)紗夜になったり(今井)リサになったり……。

櫻川 そろそろあこも書く?

相羽 そっか。あこはまだ書いてないんだ。「“UNIONS” Road」と思ったけど…

櫻川 あれはりんりんが作っていて。

――その流れで燐子とあこがハーモニーを聴かせていますね。

櫻川 紗夜さんは「Avant-garde HISTORY」を書いて。

工藤 リサが「約束」。

相羽 じゃあ、あこはまだ作っていないのか。

工藤 よし、作ろう。

櫻川 これ、絶対書いておいてください!

――宇田川あこの作詞曲誕生、のきっかけにぜひ。

工藤 でも、今後ありそうじゃない?

相羽 燐子も最近の話だからね。みんなそれぞれに成長しているということで。

櫻川 そう、「ガルパ」ってキャラの成長も見守ってもらえる、すごいコンテンツだと思うんですよね。

――レコーディングで何か印象に残った出来事はありますか?

櫻川 いつもは最初にコーラスを録ることが多いんですけど、今回の3曲は後ろのほうの順番でした。

相羽 そうね。最近は、自分が一番に入ることを心がけているんですよ。以前は「みんなの声が聴きたい」と言っていたんですけど。

櫻川 あかんあかん。みんな、あいあいの声が聴きたいから。

相羽 そう、私の歌が入っていた方が熱量や雰囲気を合わせやすいと聞いて、「そら、そうだな」って思いました(笑)。

工藤 そうだよね、「THRONE OF ROSE」はあいあいのあとに録った記憶がある。スタジオで会った!

相羽 会った会った。

工藤 結構(相羽が)苦戦しているのかな、と思った印象がある。時間をかけていたというか。

相羽 勢いだけで歌うと一辺倒に聴こえそうだったんだよね。それで、色々とディスカッションしながら録りました。友希那が、どこまでは裏声で歌って、どこまでは地声でストレートに歌うか、についてはすごく練ることがあって、聴き比べながらレコーディングすることもあるんですね。「ストレートでも音は出るけどこの雰囲気なら裏声で」という選択をとることもあります。今回も、3曲ともディスカッションをしました。「一逢のFull Glory」も今までとは雰囲気の違う楽曲なので、優しく歌うにしてもどれくらいのレベルにするのか、優しくしすぎるとRoseliaではなくなるので疾走感を入れようとか、そういった温度感は意識しました。

――相羽さんの中では、地声とファルセットの決め所はどの辺りにあるんですか?

相羽 フレーズですね。例えば、引き立たせたい歌詞があったらそのフレーズはファルセットにするとか。でも、後ろで鳴ってる楽器のアンサンブルが静かだから最後のフレーズだけファルセットで抜いてみる、ということもあります。でも、基本的には強さを出したいので抜かないことが多いかな。

――そこまでボーカルを作り込んでいるならば、コーラスとしてはやはりそれに合わせたいですね。

櫻川 本当に。私は、先に入れていた3人がすごく綺麗だったので、最後に自分から言って、ちょっとガッツを入れさせてもらったんですけど、それもあいあいの歌に引っ張られたからこそ出てきたと思います。

ライブでは音でハグされている感覚に

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