リスアニ!WEB – アニメ・アニメ音楽のポータルサイト

REPORT

2023.03.03

彼女たちの物語はまだここから――!「LAWSON presents IDOLY PRIDE VENUS STAGE 2023 “未来”」パシフィコ横浜 国立大ホール公演の2部をレポート

彼女たちの物語はまだここから――!「LAWSON presents IDOLY PRIDE VENUS STAGE 2023 “未来”」パシフィコ横浜 国立大ホール公演の2部をレポート

ゲームやアニメといったメディアミックス展開している大型アイドルプロジェクト「IDOLY PRIDE」のライブイベント「LAWSON presents IDOLY PRIDE VENUS STAGE 2023 “未来”」が、2月18日、神奈川・パシフィコ横浜 国立大ホールにて開催された。

昨年2月の「IDOLY PRIDE VENUS STAGE 2022“奇跡”」、同年7月の「IDOLY PRIDE VENUS STAGE 2022“約束”」、そして“リスアニ!LIVE SPECIAL EDITION アキヤスミ”を含む対外イベントへの出演などを通じて、輝きに溢れたステージの魅力を世に知らしめてきた「IDOLY PRIDE」。その先で彼女たちが掴んだ“未来”は、またしても感動的なものとなった。2公演行われたうち、2部公演のレポートをお届けする。

TEXT BY 北野 創(リスアニ!)

待望の声出しライブで真価を発揮!月スト、サニピの輝き

今回の公演でまず特筆すべきポイントは、「IDOLY PRIDE」の単独ライブイベントとしては初めて、観客の声出しが解禁されたこと。2020年2月9日、“ワンダーフェスティバル2020[冬]”内の特設ステージで初イベントが行われたときは、星見プロダクションの新人アイドル10人(当時はサニーピースと月のテンペストのグループ分けもされていなかった)として歓声を浴びながらパフォーマンスしていたが、その後はご存じの通り、コロナ禍の影響でライブでの声出しが禁止される状況となった。アイドルにとってファンの声援は力の源――その意味において今回のライブは、「IDOLY PRIDE」のアイドルたちが初めてその真価を発揮できたステージと言えるだろう。

トップバッターを飾ったのは、橘 美來(長瀬琴乃役)、夏目ここな(伊吹 渚役)、宮沢小春(白石沙季役)、相川奏多(成宮すず役)、日向もか(早坂芽衣役)のミュージックレイン3期生からなる月のテンペスト。オープニング映像を経て、ステージ上段にスポットが当たると、そこには背中を向けてポージングを取る5人の姿が。1曲目は「裏と表」。2月にリリースされたばかりのアルバム『IDOLY PRIDE Collection Album [未来]』にも収録された、スタイリッシュかつ熱のこもったアップナンバーだ。歌い出しを担当した相川から順に表を向き、曲間で橘が挨拶しつつ客席に檄を飛ばすと、客席は大歓声で応えて早速熱い盛り上がりを見せる。2番でメインステージに駆けおりた5人は、時おりハンドマイクを客席に向けるなど、声出しライブを心から楽しんでいることが伝わってくる。

続いて披露された「クリスマスには君と」は、幸せフィーリングたっぷりのクリスマスソングで、寸劇めいた要素の入った振付も込みで、季節外れながらも嬉しいプレゼントをファンに届ける。特にラスサビ冒頭の“大好き”のフレーズでは、同パートの歌唱を担当した夏目ここなのウインクにハートを撃ち抜かれた人も多かったことだろう。

MCでは、日向が自身の演じる早坂芽衣のセリフ「芽衣だよ~」で観客とコール&レスポンスを楽しんだかと思えば、相川も成宮すずの印象的な語尾「ですわ」を用いたコール&レスポンスを行い、会場の一体感をさらに高める。そして月ストとしてはこの日最後の楽曲「Daytime Moon」を同楽曲のMVをバックに元気いっぱいに披露して、普段はクールな印象が強い月ストの眩しくたくましい一面を表現する。ラストのフレーズ“ここから未来へ”の箇所では5人が指を高く掲げて締め。本公演のタイトルにも繋がる粋な選曲だった。

月ストメンバーがステージを降壇すると、一ノ瀬怜(CV:結城萌子)と早坂芽衣(CV:日向もか)による期間限定ユニット、マカロンドーナツのトークパートがスタート。芽衣いわく、この日の会場には怜の父親も観に来ているとのことで、怜が「怜ちゃんのお父さん、ペンライトを振ってくださーい!」とお願いすると、会場にいる自称・怜ちゃんのお父さんたちが一斉にペンライトを振る。「どれが怜ちゃんのお父さんかわかんないね~」という芽衣らしいマイペースな反応で会場を沸かせつつ、2人のユニット曲「ココロDistance」の披露へ。艶やかで大人っぽいメロディが印象的なエレクトロR&Bを、まるで姉妹のように息の合った動きとともにパフォーマンス。最後の“私を見て”のフレーズで目元に手を当てるポーズもバッチリ決まっていた。

そのマカロンドーナツと入れ替わりで、ステージに元気よく登場したのは白石姉妹を演じる、姉の沙季役の宮沢小春と妹の千紗役の高尾奏音。心が弾むようなリズムとメロディが楽しい姉妹デュエット曲「つながる心Binary」を、ときに指切りしたり、手を取り合ったりしながら、快活に歌っていく。その歌声のみならず、振付の1つ1つの振る舞いまでもがとても愛らしく、姉妹の仲の良さに見ているこちらも思わず心がポカポカしてしまう。2人は歌唱後、ステージを去る際も手を繋いでいて、まさに“つながる心”を体現していた。

続いては、菅野真衣(川咲さくら役)、結城萌子(一ノ瀬 怜役)、佐々木奈緒(佐伯遙子役)、高尾奏音(白石千紗役)、首藤志奈(兵藤 雫役)によるサニーピースが登場。各キャラクターの印象的なセリフを抜粋したイントロダクションが会場の期待を高めると、「SUNNY PEACE for You and Me!」の麗しいイントロとともにメンバー5人がステージに現れ、同曲をパフォーマンスする。Aメロではそれぞれがサニピらしい明るく前向きな歌を紡いでいき、Bメロでそれらの歌声がハーモニーとなって眩しく重なり、サビでは“この指とまれ!”“You and Me!”の箇所でファンのコール&レスポンスも合わさって、その場にいるすべての人の心が1つに。まるで太陽のように揺るぎない輝きに満ちた、そのステージングはまさにトップアイドルを思わすものであり、ゲームのストーリーでは彼女たちが「BIG4」の一角になったのも頷ける風格ときらめきがそこにはあった。

それに続いて歌われたのが、TVアニメ版『IDOLY PRIDE』においてサニピのデビューステージで披露された楽曲「SUNNY PEACE HARMONY」という構成にもグッときた。1番ではアニメの同ステージのライブシーンがスクリーンに映され、夕焼けを背にして懸命にパフォーマンスするアニメのサニピと、キャストの姿がシンクロしていく。これまでリアルライブでは実現できなかった“サニピー!(サニピー!)”のコール&レスポンスが胸のドキドキをどこまでも高めていくなか、菅野も感極まったのか楽曲終盤で「ありがとう!みんな大好きー!」と呼びかけていたのが、とても印象的だった。

MCではファンとさらに団結するために、アニメでサニーピースが円陣を組むシーンを5人で再現。最後の掛け声「サニーピース!」を会場のみんなと一緒に声出しして一致団結したところで、ラストは「全力で絶対に盛り上がる曲といえば、あれしかないじゃないか!行くぞー!」(菅野)と前振りして「全力!絶対!!カウントダウン!!!」へ。カラフルなライトが華やかさを演出するなか、“スリー!ツー!ワン!サニピー!サニピー!”と高揚感ある掛け合いで会場にパワーを振りまき、出会えたことへの感謝と幸せの気持ちをみんなにお裾分けしてステージを終えた。

ⅢX初登場!そして大きな意味を持つ星見プロの新曲

SHARE

RANKING
ランキング

もっと見る

PAGE TOP